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肘部管症候群について解説!...

肘部管症候群について解説!医師が監修

2024.10.01

最近、小指や薬指にしびれを感じたり、握力が弱くなったと感じたりしたことはありませんか?

実はそれ、放置すると手術が必要になる可能性もある「肘部管症候群」の初期症状かもしれません。

日常生活で何気なく行っている、肘をつく動作や、スマホの長時間操作も、発症リスクを高める可能性があります。 この記事では、肘部管症候群の症状や原因、治療法、そして最新の再生医療まで、医師監修の情報をわかりやすく解説しています。

ご自身の身体と向き合いながら、ぜひ最後まで読んでみてください。

肘部管症候群の症状チェック!こんな症状が出たら危険信号

「最近、小指と薬指がしびれるなぁ」「握力が弱くなった気がする…」

もしかしたら、それは「肘部管症候群」のサインかもしれません。

肘部管症候群は、肘の内側にある神経の通り道(肘部管)で神経が圧迫されることで、さまざまな不調を引き起こす病気です。初期症状は比較的軽い場合が多く、放置してしまいがちです。しかし、進行すると日常生活に大きな支障をきたす可能性もあります。

そこで今回は、肘部管症候群の初期症状について詳しく解説していきます。ぜひご自身の身体と照らし合わせながら、チェックしてみてください。

肘の内側や小指側にジンジンとした痺れを感じる

最も初期に現れやすい症状が、肘の内側や小指側にかけて生じる、ジンジンとした痺れです。

まるで電気が走るようなピリピリとした感覚や、軽度な痛みを伴うこともあります。

これは、肘の内側にある尺骨神経という神経が圧迫されることによって起こります。尺骨神経は、小指と薬指の感覚、そして手首や指の細かい運動を司っています。そのため、この神経が圧迫されると、これらの領域にしびれや感覚異常が生じるのです。

初期のうちは、肘を曲げている時や、長時間同じ姿勢を続けている時などに症状が出現しやすく、肘を伸ばしたり、軽く振ったりすると症状が和らぐこともあります。

例えば、デスクワーク中に肘をついて作業をしている時や、スマホを長時間操作している際に症状を感じやすい傾向があります。また、就寝時に無意識に肘を曲げていることで、朝方にしびれが強くなることもあります。

症状が夜間や明け方に悪化する

「夜寝ている時に症状が強くなり、痛みで目が覚めてしまう…」「朝起きたとき、手がしびれてなかなか動かせない…」。

このような経験はありませんか? 肘部管症候群では、夜間や明け方に症状が悪化することが多く見られます。

日中は活動しているため、神経の血流が比較的良好に保たれています。しかし、睡眠中は血流が低下し、神経への酸素供給が不足しやすくなります。その結果、神経がより圧迫を受けやすくなり、しびれや痛みが強くなってしまうのです。

また、寝ている間は、無意識に肘を曲げていることが多いため、神経への圧迫が悪化しやすいためと考えられています。

握力が低下し、ペットボトルの蓋が開けづらい

肘部管症候群が進行すると、握力が低下し、日常生活に支障をきたすようになります。

具体的には、

  • ペットボトルや瓶の蓋が開けづらい

  • ドアノブを回しにくい

  • ボタンの掛け外しに手間取る

  • 字が書きづらい

  • 箸をうまく使えない

  • パソコンのタイピングが困難

といった症状が現れます。

これは、尺骨神経が圧迫されることで、小指や環指の筋肉が弱くなってしまうことが原因です。

特に、小指球筋という、手のひらにある小指側のふくらみを形成する筋肉が萎縮しやすくなります。小指球筋は、握力や指の細かい動きに重要な役割を果たす筋肉であるため、この筋肉が弱化すると、さまざまな動作に支障が出るのです。

小指や環指の感覚が鈍くなる

肘部管症候群では、しびれだけでなく、小指や環指の感覚が鈍くなることがあります。

  • 物に触れても、いつものように感じない

  • 温度感覚が鈍くなり、熱いものに触れても気づきにくい

  • 指の細かい動きがぎこちなくなる

など、感覚の異常を訴える患者さんも少なくありません。

進行すると、感覚が完全に失われてしまうこともあります。

例えば、熱いものを触って火傷をしてしまったり、鋭利なもので怪我をしてしまったりするリスクが高まります。また、感覚が鈍くなることで、細かい作業が困難になり、日常生活にも支障をきたす可能性があります。

手を使う細かい作業が困難になる

肘部管症候群になると、箸やペンをうまく使えなくなる、楽器が弾きにくくなる、パソコンのタイピングが困難になるなど、手を使う細かい作業がしにくくなることがあります。

これは、尺骨神経が圧迫されることで、手指の細かい動きをコントロールする筋肉が弱くなってしまうことが原因です。

これらの症状は、日常生活や仕事にも影響を及ぼす可能性があり、注意が必要です。

放置すると手術の可能性も…!?肘部管症候群の原因と治療法

「肘の違和感、放っておいたら治るかな?」「もしかして、肘部管症候群ってやつかも…?」と不安を抱えているあなたへ。今回は、肘部管症候群の原因と治療法について、医師がわかりやすく解説します。放っておくと手術が必要になることもあるので、正しい知識を身につけて、早期発見・早期治療を目指しましょう!

肘部管症候群になりやすい人の特徴

肘部管症候群は、肘の内側にある神経(尺骨神経)が圧迫されて、痺れや痛みを引き起こす病気です。

肘部管とは、肘の小指側の骨と肘の頭の骨の間の溝の部分を中心とする骨と靭帯に囲まれたトンネル状の部分を指します。尺骨神経はこの肘部管という狭いトンネルを通っているため、肘部管が何らかの原因で狭くなってしまうと、神経が圧迫されて様々な症状を引き起こしてしまうのです。

では、どんな人がなりやすいのでしょうか?

こんな人は要注意! 肘部管症候群になりやすい人の特徴

  • 長時間デスクワークをする人

パソコン作業などで、肘を曲げたまま長時間過ごしていると、神経が圧迫されやすくなります。

例えば、デスクワーク中に、肘をついて頬杖をつく癖がある人は要注意です。

  • スポーツ選手

野球、テニス、ゴルフなど、肘に負担がかかるスポーツをしている人は、肘関節を痛めやすく、肘部管症候群のリスクが高まります。特に、投球動作を繰り返す野球選手は、肘に大きな負担がかかるため、肘部管症候群のリスクが高くなります。

  • 妊娠中の女性

妊娠中はホルモンバランスの変化や体重増加によって、体がむくみやすく、神経が圧迫されやすくなります。

妊娠後期になると、手足のむくみが強くなり、肘部管症候群の症状が現れやすくなることがあります。

  • 高齢者

加齢に伴い、肘関節の軟骨がすり減ったり、靭帯が緩んだりすることで、肘部管症候群を発症しやすくなります。

また、骨棘(こつきょく)と呼ばれる骨の突起が神経を圧迫することもあります。

上記以外にも、過去に肘の骨折や脱臼を経験したことがある人や、ガングリオン(良性の腫瘍)がある人も、肘部管症候群になりやすいと言われています。

肘部管症候群の診断方法

「肘のしびれ、もしかして肘部管症候群かな?」と思ったら、自己判断せずに、整形外科を受診しましょう。レントゲン検査や神経伝導速度検査などを行いながら、総合的に診断していきます。

肘部管症候群かどうかをチェックする簡単なテスト

肘の内側を指で叩きしびれ感が指先に響くかどうか(ティネル徴候)

このテストはあくまでも簡易的なものであり、確定診断を行うものではありません。

手術を回避!保存療法でできること

肘部管症候群の治療は、症状の程度や進行具合によって異なりますが、初期の段階であれば、手術をせずに保存療法で症状を改善できることが多いです。

主な保存療法

  • 安静

肘への負担を減らすために、激しい運動や長時間のパソコン作業などを控えましょう。具体的には、重いものを持つ作業や、肘を曲げ伸ばしする作業を控えるようにしましょう。

  • 投薬治療

痛みや炎症を抑えるために、消炎鎮痛剤やビタミン剤などが処方されます。ビタミン剤は、神経の働きを助ける効果が期待できます。

痛み止めについて詳しく知りたい方併せてお読みください↓↓

痛み止めの強さランキングを解説!

  • 装具療法

肘を固定するサポーターや装具を装着することで、神経の圧迫を軽減します。装具は、夜間就寝時に装着することが多いです。

  • 神経ブロック注射

神経の周りに局所麻酔薬やステロイド薬を注射することで、痛みや炎症を抑えます。神経ブロック注射は、痛みが強い場合や、他の治療法で効果が見られない場合に行われます。

日常生活で気を付けることとしては、肘を曲げ伸ばしする際は、無理のない範囲で行う、肘を机の角にぶつけないようにする、重いものを持つ際は肘を伸ばした状態を保つなどがあります。

ステロイド注射の副作用とは??医師が解説

症状が改善しない場合は手術も検討

保存療法を続けても症状が改善しない場合や、神経の麻痺が進行している場合は、手術が必要となる場合があります。手術は、神経の圧迫を取り除くために、靭帯を切開したり、神経を移動させたりする方法など、様々な方法があります。

手術を受けるかどうかは、医師とよく相談し、メリットとデメリットを理解した上で、ご自身にとって最適な治療法を選択することが大切です。

手術後のリハビリや後遺症は?手術体験談

肘部管症候群の手術は、神経の圧迫を取り除き、しびれや痛みを改善するための有効な手段です。しかし、手術を受ければすぐに日常生活に戻れるわけではありません。術後のリハビリを適切に行い、日常生活で注意すべき点を守ることで、よりスムーズな回復を目指せます。

ここでは、手術後のリハビリ期間や日常生活で注意すべき点、後遺症のリスク、そして実際の手術体験談について具体的に解説していきます。

手術の種類と方法

肘部管症候群の手術には、大きく分けて2つの方法があります。

  • 肘部管開放術

肘の内側にある尺骨神経の通り道(肘部管)を広げる手術です。

肘の内側に約5cmほどの皮膚切開を行い、尺骨神経を圧迫している靱帯を切開して、神経の圧迫を取り除きます。手術時間は30分から1時間程度で、日帰り手術も可能です。手術の効果が高く、再発率も低いとされています。

例えば、デスクワークが多い方で、肘をついて作業をする癖があり、それが原因で肘部管症候群を発症したケースでは、肘部管開放術が有効です。この手術により、神経への圧迫が軽減され、しびれや痛みが改善されることが期待できます。

  • 神経前方移行術

尺骨神経を、圧迫が少ない位置に移動させる手術です。

肘の内側を切開し、尺骨神経を圧迫している部分から探し出し、神経を周りの組織から丁寧に剥がします。尺骨神経を前方の筋肉組織の下や皮下組織に移植し、圧迫を取り除きます。手術時間は1時間から2時間程度で、入院が必要となる場合があります。手術後の痛みは少なく、早期のリハビリが期待できます。

例えば、スポーツ選手のように肘を酷使する方が、肘部管症候群を発症した場合、神経前方移行術が適応となることがあります。この手術では、神経をより安全な場所に移動させることで、再発のリスクを抑えながら、肘の機能を回復させることを目指します。

肘部管症候群の手術体験談

「長年、肘の痛みやしびれに悩まされてきました。特に、夜寝ている時にしびれがひどくて、何度も目が覚めてしまうほどでした。日常生活にも支障が出始め、仕事にも集中できなくなったため、手術を決意しました。手術後は、あんなに苦しんでいたしびれから解放され、夜もぐっすり眠れるようになりました。」(50代女性)

これはあくまで一例であり、効果や感想には個人差があります。

再生医療:最新治療の可能性

肘部管症候群の治療といえば、これまでは保存療法と手術療法が中心でした。

しかし、近年では再生医療という新たな選択肢も注目されております。

再生医療とは、身体が本来持つ自然治癒力を応用し、損傷した組織や細胞を再生させる治療法です。例えば、切り傷が自然に治ったり、骨折した骨がくっついたりするのも、広義の再生医療といえます。

肘部管症候群においては、神経の圧迫を取り除く手術が有効な一方、神経そのものが損傷を受けているケースも少なくありません。そこで期待されるのが、再生医療によって傷ついた神経を修復し、機能回復を目指すというアプローチです。

このように、再生医療は肘部管症候群の治療に新たな可能性をもたらすものとして、大きな期待が寄せられています。

当院の再生医療を知りたい方はこちらをご覧ください↓↓

手術との違い 

再生医療では、修復が不可能と言われている神経を新たに再生させていく画期的な治療法です。この再生医療では手術を行いませんので、身体への侵襲が少ない治療となります。手術を実施した場合には、侵襲するため以前のお体の状態に戻るのに長い期間がかかりますが、 再生医療は侵襲が少ない治療法のため、 すぐに体の状態を回復させることができます。

当院の再生医療もっと詳しく知りたい方は併せてお読みください↓↓

シンセルクリニックの再生医療

肘部管症候群の精密診断を実施中!

当院は再生医療に特化したクリニックであり手術を回避する再生医療という新しい治療を提供しております。 疑問や興味がある方はお気軽にお問い合わせください。

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記事監修医師

記事監修 シンセルクリニック

院長 武内晋司郎

参考文献

  1. Breulmann FL, Lappen S, Ehmann Y, Bischofreiter M, Lacheta L, Siebenlist S. Treatment strategies for simple elbow dislocation - a systematic review. BMC musculoskeletal disorders 25, no. 1 (2024): 148.

院長監修記事

シンセルクリニック総院長 武内の顔写真

武内 晋司郎

(たけうち しんじろう)

シンセルクリニック総院長

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

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