Column
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2025.10.06
院長監修記事

武内 晋司郎
(たけうち しんじろう)
シンセルクリニック総院長
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
【変形性股関節症のすべて】
シンセルクリニック武内総院長が、変形性股関節症について、そして最新の再生医療について分かりやすく解説します。まずは動画をご覧いただくと理解しやすくなります。

日常生活に支障をきたすほどの股関節の痛み、経験したことがありますか?
中高年層を中心に増加している変形性股関節症は、放置すると日常生活に深刻な影響を及ぼす、決して他人事ではない病気です。
階段の上り下り、椅子からの立ち上がり… かつては当たり前にできていた動作が、痛みや違和感で困難になる。そんな症状に心当たりはありませんか?
実は、これらは変形性股関節症の初期症状かもしれません。
研究では、既に膝の変形性関節症を抱える方は、股関節の変形性関節症リスクが1.35倍に上昇するというデータも発表されています。
年齢や遺伝、そして日々の生活習慣が、気づかないうちに股関節に負担をかけ、軟骨のすり減りを招いている可能性があるのです。
この記事では、整形外科医が変形性股関節症の症状のチェック方法、進行度、そして最新の再生医療を含む治し方までを徹底解説します。初期症状の見逃しを防ぎ、あなた自身の股関節の健康を守るために、ぜひ読み進めてください。




変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減り、骨と骨が直接こすれ合うことで痛みや炎症、運動制限が生じる病気です。
この軟骨は、クッションのような役割を果たしており、スムーズな動きを支えています。加齢や肥満、股関節の形状異常といった要因によって、この軟骨がすり減ってしまうのです。
若い頃は、階段を上り下りしたり、椅子から立ち上がったりする動作も何気なく行っていたかと思います。しかし、変形性股関節症になると、これらの動作が困難になり、日常生活に大きな支障をきたすようになります。
整形外科医として、患者さんからよく相談を受けるのが、「最近、立ち上がる時や歩き始めに股関節が痛む」という訴えです。これは変形性股関節症の初期症状である可能性があります。
変形性股関節症の原因は、大きく分けて以下の3つに分類されます。
加齢
年齢を重ねるとともに、関節軟骨の水分が失われ、弾力性が低下し、すり減りやすくなります。これは自然な老化現象ですが、軟骨の再生能力も低下するため、一度すり減ってしまうと修復が難しくなります。
遺伝
家族に変形性股関節症の方がいる場合、遺伝的に発症しやすい体質である可能性があります。遺伝的な要因は、軟骨の質や股関節の形状などに影響を与えると考えられており、生まれつき股関節の受け皿が浅い「寛骨臼臼蓋形成不全」の方は特に注意が必要です。
臼蓋形成不全について詳しくご覧ください↓↓
股関節の臼蓋形成不全とは?整形外科医が解説
股関節への負担
スポーツ選手や肉体労働に従事している方など、股関節に過度な負担がかかり続けると、軟骨がすり減りやすくなります。また、肥満も股関節への負担を増大させる要因の一つです。体重が増えるほど股関節にかかる負荷が増し、軟骨の摩耗を促進させてしまうのです。
その他にも、過去のケガや股関節の病気、関節リウマチなどの炎症性疾患も、変形性股関節症の原因となることがあります。

変形性股関節症は、原因によって一次性と二次性に分けられます。
一次性変形性股関節症は、加齢や遺伝などが原因で発症すると考えられていますが、はっきりとした原因が特定できない場合が多いです。多くは中高年以降に発症し、軟骨の老化や再生能力の低下が主な原因と考えられています。
二次性変形性股関節症は、股関節の形成不全、過去のケガ、関節リウマチなどの病気が原因で発症します。一次性に比べて比較的若い年齢で発症することが多いです。例えば、生まれつき股関節の受け皿が浅い「寛骨臼形成不全」が原因で、若い方でも変形性股関節症を発症することがあります。
当院は再生医療に特化したクリニックであり手術を回避する再生医療という新しい治療を提供しております。 疑問や興味がある方はお気軽にお問い合わせください。



【変形性股関節症のすべて】

変形性股関節症は、初期段階では自覚症状がほとんどない場合もあり、気づかないうちに進行してしまうことがあります。
「最近、股関節が何となくおかしいな」と感じたら、すでに変形性股関節症が始まっているかもしれません。
変形性股関節症は、股関節のクッション材である軟骨がすり減り、骨と骨が直接こすれ合うことで痛みや炎症が生じる病気です。初期症状を見逃すと、軟骨のすり減りが進行し、歩行困難や日常生活に支障をきたす可能性もあります。
股関節の片方が痛い方は詳しくご覧ください↓↓
股関節の片方だけが痛い!医師が徹底解説

変形性股関節症の初期症状として、股関節の違和感があります。多くの人は、「股関節がなんとなく重い」「だるい」「突っ張る感じがある」などと表現します。
例えば、立ち上がり動作。健康な状態では何気なく行える動作も、初期の変形性股関節症があると、スムーズに立ち上がれなかったり、一瞬動きが遅れたりすることがあります。
また、「股関節を動かすと、コキコキ、ゴリゴリと音がする」という訴えも少なくありません。これは、すり減った軟骨同士がこすれ合うことで生じる音です。
これらの症状は、日常生活で何気なく感じる程度であることが多く、特に痛みが伴わない場合は放置してしまう方も少なくありません。しかし、初期の段階で適切な治療や対策を行うことで、進行を遅らせ、健康な状態を長く保つことができる可能性があります。
変形性股関節症の初期の痛みは、比較的特徴的です。
「立ち上がり時や歩き始めなど、動き始めるときに股関節に痛みを感じるが、しばらくすると和らぐ」
「長時間歩いたり、立っていたりすると股関節が痛むが、休息すると楽になる」
といった訴えが多く聞かれます。
痛む場所は、股関節の前側や外側、足の付け根などが一般的ですが、中には、おしりや太ももに痛みやしびれを感じる人もいます。
痛みの種類としては、鈍痛や軽い痛みであることが多いですが、進行すると鋭い痛みになることもあります。
初期の痛みは、一時的なものや我慢できる程度のことが多いため、放置してしまう方が少なくありません。しかし、痛みが繰り返し起こる場合は、注意が必要です。
股関節の痛みを放置している方は詳しくご覧ください↓↓
股関節の痛みほっとくとどうなる?【医師が解説】

変形性股関節症が進行すると、日常生活に様々な支障が出始めます。
初期では、
「靴下やズボンを履くときに、股関節が痛くて脚を大きく開くことができない」
「椅子に深く腰掛けたり、正座をすることが難しい」といった症状が現れます。
さらに進行すると、「横になったときに、股関節が痛くて寝返りがうちにくい」「階段の上り下りや、長い距離を歩くのがつらい」など、日常生活に支障が出るようになります。
これらの症状は、変形性股関節症が進行しているサインかもしれません。
「歳のせいだから」「少し休めば治るだろう」と安易に考えずに、早めに医療機関を受診しましょう。初期段階で適切な治療を行うことで、症状の進行を遅らせ、快適な日常生活を送ることができます。
変形性股関節症でやってはいけないことについて詳しくご覧ください↓↓
変形性股関節症でやってはいけないこと
変形性股関節症の診断には、画像検査などが行われます。
画像検査では、X線検査やMRI検査が用いられます。

X線検査
股関節の骨の変形や関節裂隙(関節の隙間)の狭小化などを確認できます。変形性股関節症が進行すると、この関節裂隙が狭くなっていきます。
MRI検査
軟骨や靭帯、筋肉などの状態をより詳細に確認できます。特に初期の変形性股関節症では、X線検査では異常が見られない場合でも、MRI検査で軟骨の損傷や炎症などを早期に発見できることがあります。そのため、早期発見・早期治療のためにはMRI検査が重要です。
MRI検査について詳しくご覧ください↓↓
関節のMRI検査とは?MRIとレントゲンの違いを医師が解説!
変形性股関節症は早期に発見し、適切な治療を行うことで進行を遅らせ、日常生活への影響を最小限に抑えることができます。少しでも気になる症状がある場合は、早めに整形外科を受診しましょう。再生医療など新しい治療法も出てきていますので、諦めずにご相談ください。

変形性股関節症の治療は、痛みの軽減、股関節の機能改善、そして生活の質の向上を目的としています。進行度や症状、年齢、生活スタイルなど、患者さん一人ひとりの状況に合わせて最適な治療法を選択することが重要です。
保存療法は、手術を行わずに変形性股関節症の症状を改善するための治療法です。
保存療法の基本は、股関節への負担を軽減することです。具体的には、体重管理、運動療法、薬物療法、装具療法、日常生活動作指導などがあります。
体重管理
肥満は股関節への負担を増大させ、症状の悪化につながります。適切な食事と適度な運動によって体重をコントロールすることは、変形性股関節症の進行を抑制するために非常に重要です。
運動療法
ストレッチや筋力トレーニングによって、股関節周囲の筋肉を強化し、関節の安定性を高めることで、痛みを軽減し、機能を改善します。ただし、過度な運動は逆効果になる場合があるので水中ウォーキングや自転車など、股関節への負担が少ない運動が推奨されます。
ストレッチについて詳しくご覧ください↓↓
股関節を柔らかくするストレッチとは?整形外科医が解説
薬物療法
痛みや炎症を抑えるために、消炎鎮痛剤やヒアルロン注射などが使用されます。内服薬だけでなく、湿布薬や坐薬、注射薬など、さまざまな種類があります。痛みの程度や患者さんの状態に合わせて、適切な薬剤が選択されます。




保存療法で十分な効果が得られない場合や、症状が進行している場合には、手術療法が検討されます。手術療法には、大きく分けて骨切り術と人工股関節置換術があります。
骨切り術
股関節を形成する骨を切断し、角度や位置を調整することで、関節にかかる負担を軽減し、軟骨の摩耗を防ぎます。比較的若い患者さんや、変形が軽度の場合に適応されます。
人工股関節置換術
損傷した股関節を人工関節に置き換える手術です。痛みを軽減し、股関節の機能を回復させる効果が高い治療法です。高齢の患者さんや、変形が進行している場合に適応されます。
人工股関節置換術について詳しくご覧ください↓↓
人工股関節置換術の仕事復帰はどれくらい?医師が解説

治療の選択肢のひとつに、「再生医療」という最新の治療法もあります。今までの治療では、薬で痛みが抑えられなくなった場合には手術をするしかないと言われていました。
そのため、日常生活においても膝に負担がかからないように気をつけ、痛みが出たら痛み止めを服用し、痛みのコントロールが重要でした。しかし、最近では再生医療が注目されています。
再生医療では、修復が不可能と言われている軟骨を新たに再生させていく画期的な治療法です。
この再生医療では手術を行いませんので、身体への侵襲が少ない治療となります。人工関節の手術を実施した場合には、侵襲するため以前のお体の状態に戻るのに長い期間がかかりますが、 再生医療は侵襲が少ない治療法のため、 すぐに体の状態を回復させることができます。



記事監修医師
記事監修 シンセルクリニック
院長 武内晋司郎
Akhtar M, Wen J, Razick D, Dhaliwal A, Aamer S, Asim M, Tokhi I, Saeed A and Shelton T. "Outcomes of Arthroscopic Joint Preservation Techniques for Chondral Lesions in the Hip: An Updated Systematic Review." Arthroscopy : the journal of arthroscopic & related surgery : official publication of the Arthroscopy Association of North America and the International Arthroscopy Association 40, no. 5 (2024): 1670-1686. Link
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