Column
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2024.10.09
院長監修記事

武内 晋司郎
(たけうち しんじろう)
シンセルクリニック総院長
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

「膝の裏に、ピンポン玉のようなしこりができた」
「膝を曲げると、裏側が張って苦しい」
「整形外科で水を抜いてもらったのに、またすぐに腫れてきた」
もし、あなたがこのような症状に悩んでいるなら、それは「ベーカー嚢腫(のうしゅ)」かもしれません。 ベーカー嚢腫は、膝の裏にある袋(滑液包)に、関節液が過剰に溜まって膨らんでしまう病気です。
しかし、ここで重要なのは「なぜ水が溜まったのか?」ということです。 実は、ベーカー嚢腫はそれ自体が病気というよりも、膝関節の中で起きている「異常事態(炎症)」を知らせるSOSサインであることがほとんどです。 そのため、SOSの元栓を閉めずに、出ている水だけを抜いても、何度でも再発してしまうのです。
この記事では、長年多くの膝関節疾患を治療してきた整形外科医が、ベーカー嚢腫の正体と、繰り返す腫れを止めるための「根本治療」について解説します。
「もう一度、痛みを気にせず歩きたい」その願いを諦める前に。 ご自身の細胞で膝を治す、日帰り「再生医療」の詳細はこちら



ベーカー嚢腫とは、簡単に言えば「膝の裏にできる水風船」のようなものです。
膝の関節の中には、「関節液(滑液)」という潤滑油が入っています。 通常、この液は適量に保たれていますが、関節内で炎症が起きると、身体は「火(炎症)を消そう!」として、大量の関節液を作り出します。 行き場を失った過剰な関節液が、膝の裏側にある「滑液包(かつえきほう)」という袋に流れ込み、風船のように膨らんでしまうのです。
膝の裏に「コブ」のような膨らみができる(大きさはパチンコ玉〜テニスボール大まで様々)。
膝を深く曲げると、裏側が圧迫されて痛い・曲げにくい。
膨らみが神経を圧迫し、ふくらはぎや足先に「しびれ」が出ることがある。
稀に嚢腫が破裂し、ふくらはぎに激痛と内出血が広がる(※この場合は至急受診が必要です)。

先ほどお伝えした通り、ベーカー嚢腫は「結果」であり、「原因」ではありません。 水が溜まる原因の多くは、以下の2つの病気です。
中高年の方に最も多い原因です。 軟骨がすり減り、骨同士がぶつかって炎症が起きることで、関節液が過剰に分泌されます。 「膝の内側が痛い」「O脚気味である」という方は、このケースが疑われます。
膝のクッションである半月板が傷ついたり、割れたりすることで炎症が起きます。 スポーツをする若い方だけでなく、50代以上の方は加齢によって半月板が脆くなり、自然に切れてしまうこともあります。
つまり、「ベーカー嚢腫を治す」には、大元の「変形性膝関節症」や「半月板損傷」を治療しなければならないのです。

整形外科を受診すると、注射器で膝裏の水を抜く処置(穿刺)が行われることがあります。 抜くと一時的に圧迫感が取れて楽になりますが、数日〜数週間でまた腫れてくることがよくあります。
なぜ再発するのでしょうか?
それは、「蛇口(炎症)」が開いたまま、あふれた水(嚢腫)だけを拭き取っている状態だからです。 関節の中で軟骨のすり減りや半月板のささくれがある限り、炎症は続き、水は作られ続けます。
「何度も水を抜くのは癖になるから嫌だ」という声をよく聞きますが、癖になるのではなく、「原因が治っていないから、何度でも水が溜まる」というのが医学的な正解です。
これまでの治療(保存療法)は、水を抜いたり、ヒアルロン酸注射で滑りを良くしたりする「対症療法」が中心でした。 しかし、それでは根本的な解決にならず、最終的には嚢腫を切除する手術や、人工関節手術が必要になることもありました。
そこで近年、手術をせずに炎症の元を断つ「再生医療(幹細胞治療)」が注目されています。
ご自身のお腹の脂肪から採取した「幹細胞(かんさいぼう)」を、膝関節の中に注射します。 膝裏の嚢腫に直接打つのではなく、原因となっている「関節の中」にアプローチします。
炎症の鎮火: 幹細胞には強力な抗炎症作用があります。関節内の慢性的な炎症を抑えることで、過剰な関節液の産生をストップさせます。
組織の修復: すり減った軟骨や傷ついた半月板を修復し、摩擦を減らします。
「蛇口」を閉めることで、結果として膝裏の水も自然に吸収され、再発しにくい状態を作ることができます。
院長の武内が、再生医療のメカニズムについて分かりやすく解説します。
実際に再生医療を受け、痛みのない生活を取り戻した患者様のインタビューです。


治療と並行して、膝への負担を減らすことも大切です。 ベーカー嚢腫がある時に避けたい「NG行動」をご紹介します。
膝を深く曲げると、嚢腫が強く圧迫され、痛みが増したり、最悪の場合は破裂したりする恐れがあります。
膝裏のスペースが潰されるため、嚢腫にとって一番負担がかかる姿勢です。椅子中心の生活を心がけましょう。
関連リンク: 【医師解説】膝が痛い時に「やってはいけない」5つのこと
急に腫れて熱を持っている時は、お風呂で温めすぎると炎症が悪化することがあります。腫れが強い時は、軽く冷やす(アイシング)のが有効です。
ベーカー嚢腫は、単なる水ぶくれではありません。 「膝の中でトラブルが起きているよ!」という、身体からの重要なメッセージです。
水を抜いても繰り返す場合、それは膝の変形や損傷が進行しているサインかもしれません。 まだ手術が必要な段階になる前に、根本治療である「再生医療」を検討してみませんか?
シンセルクリニックでは、MRI診断で「なぜ水が溜まっているのか」を正確に突き止め、あなたに最適な治療プランをご提案します。
ベーカー嚢腫の根本原因は、関節内の損傷です。
当院の「再生医療」は、ご自身の細胞で「炎症の元」を修復し、水が溜まらない健康な膝を取り戻す治療法です。
| 項目 | 一般的な治療 (水抜き・ヒアルロン酸) |
再生医療 |
|---|---|---|
| アプローチ | 溜まった水を抜く (対症療法) |
炎症の元を治す (根本治療) |
| 再発リスク | 原因が残るため 繰り返しやすい |
原因を修復するため 再発しにくい |
| 身体への負担 | 何度も針を刺す負担 | 注射のみ・日帰り 副作用リスク小 |
記事監修 シンセルクリニック
院長 武内晋司郎
Alonso-Rodríguez AM, Sánchez-Herrero H, Nunes-Hernández S, Criado-Fernández B, González-López S, Solís-Muñoz M. Efficacy of hydrotherapy versus gym treatment in primary total knee prosthesis due to osteoarthritis: a randomized controlled trial. Anales del sistema sanitario de Navarra 44, no. 2 (2021): 225-241.
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