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2025.01.14
院長監修記事

武内 晋司郎
(たけうち しんじろう)
シンセルクリニック総院長
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
「あの骨の突起は何?」
レントゲン写真を見て、あなたはそう思ったかもしれません。
骨棘と呼ばれるこの突起は、加齢や使い過ぎによって骨が変形したもので、実は多くの人が経験しています。しかし、骨棘は必ずしも痛みや不快感を伴うわけではなく、放置しても問題ないケースも少なくありません。一方で、神経を圧迫したり、関節の動きを制限したりすることで、日常生活に支障をきたすこともあります。
この記事では、骨棘の原因や症状、治療法について詳しく解説します。骨棘について詳しく知って、適切な対処法を知りましょう。
骨棘と聞いても、一体どんなものなのか、イメージしづらい方も多いのではないでしょうか?
骨棘は、骨の一部がトゲのように尖ってしまう症状です。この章では、骨棘の基本的な知識や種類についてわかりやすく解説していきます。
骨棘は、骨の修復過程で発生します。骨に小さな傷や損傷が生じると、体はそれを修復しようとします。この時、骨の形成を促す細胞が活発に働き、新しい骨が作られます。しかし、加齢や過度な負担などにより、この修復プロセスがうまくいかず、骨が必要以上に作られてしまうことがあります。その結果、骨の一部が尖ってしまい、骨棘が形成されるのです。
例えば、長年使い続けたり、強い負荷がかかり続けたりすることで、骨と骨の間にあるクッションの役割をする軟骨がすり減ってしまうことがあります。すると、体はそれを補おうとして、骨棘を作り出すことがあります。
この骨棘の形成は、体の防御反応として起こる場合もあります。
例えば、関節炎などによって関節に炎症が起こると、体は関節を安定させようとして、骨棘を作り出すことがあります。
しかし、体の防御反応とはいえ、骨棘は必ずしも良い結果をもたらすとは限りません。骨棘自体が神経を圧迫したり、周囲の組織を刺激することで、痛みやしびれなどの症状を引き起こす可能性があります。
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骨棘は、体の様々な部位に発生する可能性があります。その中でも、特に発生しやすい部位と、それに伴う症状をいくつかご紹介します。
部位 | 種類 | 症状の例 |
|---|---|---|
かかと | 踵骨棘 | かかとに鋭い痛みを感じ、歩くのがつらい、朝起きた時や長時間座っていた後に、かかとに激痛が走る |
腰椎 | 腰椎棘 | 腰に痛みやしびれを感じ、姿勢を変えるのも辛い、時には、足の痛みやしびれ、排尿障害などの症状が現れることもあります。 |
頸椎 | 頸椎棘 | 首の痛みやこわばり、頭痛、腕のしびれ、進行すると、手足のしびれや麻痺、歩行障害などの重篤な症状を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。 |
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骨棘は関節の動きを制限し、痛みや炎症を引き起こすことがあります。関節は、骨と骨がつながる部分で、滑らかな動きを助ける軟骨で覆われています。骨棘が関節付近に形成されると、この滑らかな動きが妨げられ、関節がスムーズに動かなくなることがあります。
例えば、膝に骨棘ができると、曲げ伸ばしの際に痛みを感じたり、引っかかりを感じたりすることがあります。これは、骨棘が関節の動きを妨げているためです。また、骨棘が関節内の組織を刺激することで、炎症が起こり、関節が腫れたり、熱を持ったりすることもあります。
骨棘は、加齢に伴って増加する傾向にあり、高齢者においてはよく見られる症状です。しかし、若い世代でも、スポーツや日常生活での負担、怪我などが原因で発症する可能性があります。
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骨棘は、レントゲン写真で見ると骨のとげのように見えるため、それだけで「大変なことになった!」と不安に思われる患者さんもいらっしゃいます。
しかし、骨棘自体は痛みを引き起こさないことの方が多く、知らないうちに形成されていることも少なくありません。
実際に症状が現れる場合でも、その程度は人それぞれです。ここでは、骨棘の代表的な症状と、医師がどのように診断するのかについて、詳しく解説していきます。
骨棘自体は痛みを引き起こさないことが多いですが、周囲の組織に影響を与えることで様々な症状が現れます。
例えば、腰椎に骨棘ができると、腰を動かしたときに痛みを感じたり、脚にしびれが出ることがあります。骨棘が神経を圧迫すると、さらに強い痛みやしびれ、感覚異常、時には力が入りにくくなるといった症状が現れることもあります。
また、骨棘が形成される場所によって、その症状は大きく異なります。
部位 | 症状例 |
|---|---|
腰椎 | 腰痛、脚のしびれ、感覚異常、歩行障害。重症化すると、排尿や排便に影響が出ることがあります。 |
頸椎 | 首の痛み、肩こり、腕のしびれ、手の感覚異常、握力の低下。進行すると、手足のしびれや麻痺、歩行障害などの重篤な症状を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。 |
肩関節 | 肩の痛み、腕の上げにくさ、運動制限。野球のピッチャーなど、肩を酷使するスポーツ選手に多く見られます。 |
膝関節 | 膝の痛み、腫れ、引っかかり、曲げ伸ばしの制限。階段の上り下りや、正座が困難になることがあります。 |
足関節 | 足首の痛み、腫れ、歩行時の痛み。ランニングやジャンプなど、足首に負担のかかる運動をする人に多く見られます。 |
このように、骨棘は発生部位によって、症状や日常生活への影響が異なります。特に高齢者の場合、加齢に伴って骨や軟骨が弱くなり、骨棘ができやすくなるため、注意が必要です。
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レントゲン検査
骨棘の有無や大きさ、形、位置などを確認できます。比較的安価で、広く普及している検査です。
MRI検査
レントゲン検査ではわからない、骨棘周囲の神経や筋肉、腱などの状態を詳しく調べることができます。
CT検査
骨棘の形状をより立体的に把握することができます。
骨棘は、加齢とともに誰にでもできる可能性のある骨の変化です。しかし、骨棘が神経を圧迫するなど、症状が出ている場合は、適切な治療が必要です。自己判断せずに、医療機関を受診しましょう。
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骨棘と診断された後、「この骨棘、どうやって治療すればいいの?」と不安に感じることでしょう。
骨棘は、骨の修復過程で発生するもので、加齢や過度な負担、姿勢の悪さなど、さまざまな要因が重なってできるものであり、誰にでも起こりうる体の変化の一つです。
レントゲン写真に映る骨棘を見て、「私の骨はこんなにトゲトゲになってしまったのか…」と不安に思う患者さんも少なくありません。しかし、ご安心ください。骨棘自体は痛みを引き起こさないことがほとんどです。
実際、多くの場合、骨棘は自覚症状がないまま経過します。健康診断などでレントゲン検査を受けた際に、偶然発見されるケースも多いのです。
では、どのような時に治療が必要になるのでしょうか?
骨棘が神経を圧迫したり、周囲の組織と接触して炎症を起こしたりすると、痛みやしびれなどの症状が現れます。
例えば、腰にできた骨棘が神経を圧迫すると、腰痛だけでなく、お尻や足にかけて痛みやしびれが走る坐骨神経痛を引き起こすことがあります。また、首にできた骨棘が神経を圧迫すると、首の痛みだけでなく、腕や手にしびれが出る頸椎症性神経根症を引き起こすこともあります。
このような場合は、日常生活に支障をきたすため、治療が必要となります。
骨棘の治療は、保存療法で症状が改善しない場合や、神経を圧迫するなど日常生活に支障をきたす場合には、手術療法が検討されます。
薬物療法
痛みや炎症を抑える薬を内服します。痛み止めには、非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)やアセトアミノフェンなどがあります。炎症を抑える薬には、ステロイド薬などがあります。
理学療法
関節の動きを改善する運動やマッサージ、温熱療法などを行います。理学療法士による指導のもと、ストレッチや筋力トレーニングを行い、関節の柔軟性や安定性を高めることで、痛みを軽減していきます。
注射療法
関節内にヒアルロン酸やステロイドなどを注射します。ヒアルロン酸は関節の動きを滑らかにする効果があります。ステロイドは炎症を抑える効果があります。
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装具療法
インソールやサポーターなどで関節にかかる負担を軽減します。インソールは、足裏のアーチをサポートすることで、足首や膝、腰への負担を軽減します。サポーターは、関節を固定することで、痛みや炎症を軽減します。
骨棘の除去: 骨棘を切除する手術です。
関節固定術: 関節を固定する手術です。
手術療法は、保存療法で効果が得られない場合や、神経を圧迫して麻痺などの症状が出ている場合に検討されます。
骨棘は、骨の一部がトゲのように尖ってしまう症状で、加齢や過度な負担などによって発生します。骨棘自体は痛みを引き起こさないことが多いですが、神経を圧迫したり、周囲の組織を刺激することで、痛みやしびれなどの症状が現れることがあります。
骨棘の治療は、保存療法と手術療法の2つがあります。保存療法では、薬物療法、理学療法、注射療法、装具療法などが行われ、手術療法では、骨棘の除去や関節固定などが行われます。
骨棘が原因で痛みや痺れなどの症状が出た場合は、自己判断せずに医療機関を受診しましょう。

治療の選択肢のひとつに、「再生医療」という最新の治療法もあります。今までの治療では、薬で痛みが抑えられなくなった場合には手術をするしかないと言われていました。
そのため、日常生活においても膝に負担がかからないように気をつけ、痛みが出たら痛み止めを服用し、痛みのコントロールが重要でした。しかし、最近では再生医療が注目されています。
再生医療では、修復が不可能と言われている神経を新たに再生させていく画期的な治療法です。
この再生医療では手術を行いませんので、身体への侵襲が少ない治療となります。手術を実施した場合には、侵襲するため以前のお体の状態に戻るのに長い期間がかかりますが、 再生医療は侵襲が少ない治療法のため、 すぐに体の状態を回復させることができます。



記事監修医師
記事監修 シンセルクリニック
院長 武内晋司郎
参考文献
Gendreau JL, Sheaffer K, Bennett J, Abraham M, Patel NV, Herschman Y, Ruh N and Lindley JG. Timing of Surgical Intervention for Dysphagia in Patients With Diffuse Idiopathic Skeletal Hyperostosis: A Systematic Review and Meta-Analysis. Clinical spine surgery 34, no. 6 (2021): 220-227.
Silva JE, Monteiro GA, Silva STE, Bezerra GMDS, Cavalcante-Neto JF, Bezerra DA, Vasconcelos JLM and Leal PRL. Chondrosarcoma secondary to hereditary multiple osteochondromas with spinal cord compression: A case report and systematic review. Surgical neurology international 14, no. (2023): 387.
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