Column
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2025.09.22
院長監修記事

武内 晋司郎
(たけうち しんじろう)
シンセルクリニック総院長
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
シンセルクリニック武内総院長が、上腕二頭筋長頭腱炎について、そして最新の再生医療について分かりやすく解説します。まずは動画をご覧いただくと理解しやすくなります。
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肩の痛みや腕の上げ下げのしにくさ、あなたは経験していませんか?
実は、これらの症状は「上腕二頭筋長頭腱炎」と呼ばれる病気のサインかもしれません。
近年、この病気は、スポーツ選手だけでなく、デスクワークや家事など、日常生活での腕の使い過ぎによって増加傾向にあります。
この記事では、上腕二頭筋長頭腱炎の原因から最新の治療法、そして再発を防ぐための予防策まで、医師監修のもと詳しく解説していきます。あなたの肩の痛み、放置せずに、正しく理解していきましょう。



「上腕二頭筋長頭腱炎」って、あまり聞きなれない名前ですよね。聞き慣れない病名だけど、実は、日常生活で使う肩の筋肉と深い関わりがあるんです。
上腕二頭筋長頭腱炎とは、肩から肘にかけて走る筋肉である上腕二頭筋の長頭腱という部分が、使い過ぎによって炎症を起こしてしまう病気です。
皆さんは、腕の力こぶを作ったことはありますか?

この力こぶを作っている筋肉が、上腕二頭筋です。この上腕二頭筋は、肩の関節から始まって、肘の関節につながっています。そして、そのつなぎ目の部分を腱と呼びます。

上腕二頭筋長頭腱は、肩の関節の中を通っていて、腕を上げたり、肘を曲げたりする時に使われます。この腱が、繰り返し使われることによって、肩の骨と擦れてしまい、炎症を起こしてしまうのです。
例えば、ドアノブを回す動作や、洗濯物を干す動作など、私たちが何気なく行っている動作でも、上腕二頭筋長頭腱は使われています。普段は筋肉や腱がスムーズに動いていますが、繰り返し同じ動作を行うことや、過剰な負荷がかかることで、腱と骨が擦れて炎症を起こし、痛みや運動制限が生じてしまうのです。

上腕二頭筋長頭腱炎は、野球のピッチャーやテニスのプレイヤーのように、腕を頭の上で繰り返し使うスポーツをする人に多く見られます。特に、ボールを投げる時や、ラケットをスイングする時など、腕を勢いよく振り上げる動作を繰り返すことで、上腕二頭筋長頭腱に大きな負担がかかります。
また、日常生活でも、重い荷物を持ったり、パソコン作業などで長時間同じ姿勢を続けることでも、上腕二頭筋長頭腱に負担がかかり、炎症を起こすことがあります。例えば、スーパーのレジ打ちや、工場でのライン作業など、長時間同じ体勢で作業を続ける人は、上腕二頭筋長頭腱炎のリスクが高まります。
さらに、加齢も上腕二頭筋長頭腱炎の大きなリスクファクターの一つです。年齢を重ねると共に、腱自体が老化し、柔軟性や強度が低下していきます。そのため、若い頃と同じような動作や負荷がかかると、炎症を起こしやすくなってしまうのです。
上腕二頭筋長頭腱炎になりやすい人の特徴 |
|---|
・野球、テニス、バレーボールなど、オーバーヘッドスポーツをする人 |
・重い荷物を持つ仕事をしている人 |
・デスクワークなどで長時間同じ姿勢を続ける人 |
・中高年以降の人 |



シンセルクリニック武内総院長が、すぐにできる股関節のストレッチについて、そして最新の再生医療について分かりやすく動画でも解説しています。
上腕二頭筋長頭腱炎は、日常生活で使う動作で痛みが出ることが多く、不安に感じますよね。 「もしかして私も…?」と不安に感じている方もいるのではないでしょうか?
ここでは、上腕二頭筋長頭腱炎の症状と診断方法について、より詳しく解説していきます。 適切な診断を受けることは、適切な治療、そして一日も早い回復へとつながりますので、ご自身の症状と照らし合わせながら読んでみてください。
上腕二頭筋長頭腱炎になると、以下のような症状が現れることが多いです。
肩の前側~二の腕の痛み
上腕二頭筋長頭腱炎になると、肩の前側から二の腕にかけて痛みを感じることがあります。これは、炎症を起こした腱が、腕を動かしたり、荷物を持ち上げたりする際に、周りの組織と摩擦を起こすことで生じます。 例えば、手を前に伸ばして重いものを持ち上げようとした時や、エプロンをしていて後ろで手を組もうとした時に、肩の前から二の腕にかけて痛みを感じることがあります。
肘を伸ばした状態で物を持ち上げると痛い
肘を伸ばしたまま重い荷物を持つ動作は、上腕二頭筋長頭腱に負担がかかりやすく、痛みが強くなることがあります。 例えば、スーパーで買い物かごを持ち上げるときや、洗濯物を干そうとして洗濯かごを持ち上げるときに、肘から肩にかけて痛みが走る場合は、上腕二頭筋長頭腱炎の可能性があります。
後ろに手を回すと痛い
後ろに手を回す動作(結髪動作や帯を結ぶ動作など)は、上腕二頭筋長頭腱が引っ張られるため、痛みを感じやすくなります。 特に、ブラジャーのホックを止めるときや、髪を後ろで結ぶときに痛みが出やすい場合は、上腕二頭筋長頭腱炎が疑われます。
投球動作、サーブを打つ時に痛い
野球の投球やテニスのサーブのような、腕を勢いよく振り上げる動作は、上腕二頭筋長頭腱に大きな負担がかかり、痛みが走ることがあります。 特に、ボールをリリースする瞬間や、ラケットを振り抜く瞬間に強い痛みを感じる場合は、上腕二頭筋長頭腱炎の可能性が高いでしょう。
じっとしてても肩の前側がジンジン疼くように痛い
炎症がひどくなると、安静時でもズキズキとした痛みが続くことがあります。これは、炎症によって生じた発痛物質が、周囲の神経を刺激し続けるために起こると考えられます。
これらの症状は、人によって現れ方が異なります。 また、症状が軽い場合でも、放置すると悪化し、慢性化する可能性もあります。「歳のせいだから」「そのうち治るだろう」と安易に考えずに、少しでも違和感を感じたら、早めに医療機関を受診することが大切です。

方法
患者は前腕を回外させ、肘を完全に伸ばした状態で腕を肩の高さまで挙げます。この状態で、検者は患者の手のひらを押し下げ、患者に抵抗させます。
このテスト中に肩の前部に痛みが生じた場合、上腕二頭筋長頭腱炎が疑われます。
より詳細に、腱の状態や周囲の組織との関係性を把握する必要がある場合に実施されます。腱や筋肉、靭帯などの状態を詳しく調べることができます。
上腕の痛みは、上腕二頭筋長頭腱炎以外にも、様々な原因で起こることがあります。例えば、以下のような病気が考えられます。
肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)
腱板断裂
頸椎椎間板ヘルニア
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これらの病気と上腕二頭筋長頭腱炎は、症状が似ている場合もあるため、自己判断は危険です。 インターネットで症状を検索して自己診断するのではなく、医師の診察を受け、正しい診断を受けるようにしましょう。




上腕二頭筋長頭腱炎と診断された方は、日常生活で腕を使うたびに痛みが生じてしまったり、なかなか痛みが引かず不安に感じている方も多いのではないでしょうか?
上腕二頭筋長頭腱炎の治療は、痛みの程度や症状、そして患者さんの生活スタイルに合わせて、手術以外の方法である保存療法を中心に行っていきます。
まず、炎症を起こしている上腕二頭筋長頭腱を休ませることが重要です。
日常生活では、痛みが出る動作を避けるようにしましょう。
例:
テニスのサーブやバレーボールのアタックなど、腕を頭上に上げる動作
重い荷物を持つ
長時間のパソコン作業
炎症を抑え、痛みを和らげるために、痛み止めや炎症を抑える薬を処方します。内服薬だけでなく、湿布や軟膏なども使用することがあります。
痛みの程度や患者さんの体質に合わせて、お薬の種類や量を調整していきますので、ご安心ください。
痛みが軽減してきたら、肩や肘関節の柔軟性を高め、周囲の筋肉のリハビリテーションを行っていきます。
ストレッチ
上腕二頭筋のストレッチ: タオルの両端を持ち、背中に回し、片方の腕を上に、もう片方の腕を下に引っ張るようにして、上腕二頭筋を伸ばします。肩甲骨周りのストレッチ: 両手を組んで前に突き出し、背中を丸めるようにして肩甲骨を動かします。
関節可動域訓練
肘関節の屈伸運動: 肘をゆっくりと曲げ伸ばしする運動を繰り返します。
上腕二頭筋長頭腱炎の治療法の一つに、ステロイド注射があります。この治療法は、炎症を抑えることで痛みを軽減させてくれます。ステロイドは強力な抗炎症作用を持つ薬剤であり、患部に直接注射することで即効性のある効果が期待できます。特に、他の保存療法で効果が見られない場合に選択されることが多いです。
ステロイド注射にご興味がある方は下記をご覧ください↓↓
ステロイド注射(ケナコルト)の副作用とは?医師が解説
上腕二頭筋長頭腱炎の治療の選択肢のひとつに、「再生医療」という最新の治療法もあります。今までの腱板断裂の治療では、薬で痛みが抑えられなくなった場合には手術をするしかないと言われていました。
そのため、上腕二頭筋長頭腱炎は、日常生活においても肩に負担がかからないように気をつけ、痛みが出たら痛み止めを服用し、痛みのコントロールが重要でした。しかし、最近では再生医療が注目されています。
再生医療では、修復が不可能と言われている上腕二頭筋長頭腱炎を新たに再生させていく画期的な治療法です。この再生医療では手術を行いませんので、身体への侵襲が少ない治療となります。関節鏡手術を実施した場合には、侵襲するため以前のお体の状態に戻るのに長い期間がかかりますが、 再生医療は侵襲が少ない治療法のため、 すぐに体の状態を回復させることができます。



記事監修 シンセルクリニック
院長 武内晋司郎
Bateman M, Hill JC, Cooper K, Littlewood C, Saunders B. "Lived experience of people with lateral elbow tendinopathy: a qualitative study from the OPTimisE pilot and feasibility trial." BMJ open 13, no. 8 (2023): e072070.
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