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トリプタノール(アミトリプチリン)とは?頭痛への効果から副作用まで医師が解説!
2025.10.04

市販の鎮痛薬もだんだん効かなくなり、長引く頭痛に「もう治らないのでは」と諦めかけていませんか?
実は、そのつらい慢性頭痛の治療に、もともと抗うつ薬として開発された「トリプタノール」という薬が使われることがあります。
「なぜうつ病の薬が頭痛に?」と不思議に思うかもしれません。
この薬は脳が持つ“痛みのブレーキ”に直接働きかけることで、痛みの感じ方そのものを和らげる作用があり、複数の臨床試験でもその有効性が報告されているのです。
この記事では医師が、トリプタノールの効果の仕組みから、眠気や口の渇きといった副作用への具体的な対処法、安全な使い方まで、医師が徹底的に解説します。
関節痛・慢性疼痛の精密診断を実施中!
当院では、根本的な治療の再生医療も提供しています。疼痛でお悩みの方は、再生医療という選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。



トリプタノール(アミトリプチリン)の頭痛治療で知っておくべきこと

「先生、この頭痛はもう歳だから治らないのでしょうか…」
長年続くつらい頭痛に悩むご高齢の患者さんから、このような切実な声をよくお聞きします。市販の鎮痛薬もだんだん効かなくなり、毎日がゆううつだとおっしゃる方も少なくありません。
実は、そのような慢性的な頭痛の治療に「トリプタノール」というお薬が使われることがあります。もともとは抗うつ薬として開発されたお薬ですが、痛みを抑える優れた働きがあることが分かり、今では頭痛の予防薬として重要な選択肢の一つになっています。
ここでは、トリプタノールが頭痛治療にどのように役立つのか、私がこれまで多くの患者さんを診てきた経験も踏まえながら、分かりやすくお話ししていきます。
なぜ効く?片頭痛・緊張型頭痛への予防効果と作用の仕組み

「うつ病のお薬が、どうして頭痛に効くのですか?」
これは、患者さんから最もよく受ける質問の一つです。とても自然な疑問ですよね。トリプタノールが頭痛に効果を発揮する仕組みは、脳の働きと深く関係しています。
私たちの脳には、痛みを和らげる「ブレーキ」のような仕組みが備わっています。専門的には「下行性疼痛抑制系(かこうせいとうつうよくせいけい)」と呼びます。このブレーキが加齢やストレスでうまく働かなくなると、少しの刺激でも強い痛みを感じるようになってしまうのです。
トリプタノールは、脳内の神経伝達物質である「セロトニン」や「ノルアドレナリン」の働きを調整します。これらの物質は、この痛みのブレーキを再び効きやすくしてくれる役割を持っています。気分を安定させるだけでなく、痛みの感じ方そのものをコントロールするため、うつ状態でない方の頭痛にも効果が期待できるのです。
実際に、複数の臨床試験でその効果は確かめられています。
例えば、アミトリプチリンと別の予防薬(プロプラノロール)を6ヶ月以上比較した研究では、緊張型頭痛を伴う片頭痛の患者さんで、アミトリプチリンの方が高い有効率を示したという報告もあります。



眠気・口の渇き・体重増加など注意すべき副作用と具体的な対処法

どんなお薬にも副作用の可能性がありますが、あらかじめ知っておくことで、うまく付き合っていくことができます。
「お薬を飲み始めてから、日中も眠くて…」というご相談は、特にご高齢の患者さんから少なくありません。
トリプタノールで比較的みられやすい副作用と、その具体的な対処法についてお話しします。
よくある副作用 | 具体的な対処法 |
|---|---|
眠気、ふらつき | 眠気が出やすいため、通常は就寝前に服用します。特にご高齢の方は、夜中にトイレに起きる際のふらつきや転倒に十分注意してください。日中の車の運転や危険な作業は避けるようにしましょう。 |
口の渇き | これは「抗コリン作用」という働きによるものです。こまめに水分を摂ったり、うがいをしたりするのがおすすめです。ノンシュガーの飴やガムを噛むのも良いでしょう。 |
便秘 | 口の渇きと同じく抗コリン作用が原因です。水分を多めに摂り、食物繊維の多い野菜や果物を食事に取り入れましょう。適度な運動も腸の動きを助けます。 |
体重増加 | 食欲が増すことがあります。食べ過ぎに注意し、バランスの良い食事を心がけることが大切です。定期的に体重を測る習慣をつけるのも良い方法です。 |
これらの副作用は、飲み始めの頃に感じやすいですが、体が慣れてくると2週間ほどで次第に軽くなることが多いです。
それでもつらい場合は、我慢せずに必ず医師や薬剤師に相談してください。お薬の量を調整したり、他のお薬に変えたりすることも可能です。
正しい用法・用量から安全なやめ方まで|飲み忘れ・離脱症状の注意点

「このお薬は、いつまで飲み続ければいいのでしょうか?」というご質問もよく受けます。トリプタノールによる頭痛治療は、焦らず根気よく続けることが大切です。
まず、飲み始めはごく少量、例えば10mg錠を1日1回就寝前からスタートします。そして、効果や副作用の様子を見ながら、1〜2週間ごとに少しずつ量を調整していくのが一般的です。
効果が実感できるまでには、通常2週間から4週間ほどかかります。「すぐに効かないから」とご自身の判断で飲むのをやめてしまうのは、とてももったいないことです。
もしお薬を飲み忘れてしまった場合は、気づいた時点で1回分を飲んでください。
ただし、次の服用時間が近い場合は、忘れた分は飲まずに次の時間に1回分だけ飲みましょう。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
また、お薬のやめ方も非常に重要です。症状が良くなったからといって急に中断すると、「離脱症状」と呼ばれる不眠や吐き気、不安感などが現れることがあります。これは体が薬のある状態に慣れているために起こる反応です。治療を終える際は、医師が計画を立てて、数週間から数ヶ月かけてゆっくりと量を減らしていきますので、必ず指示に従ってください。
併用禁忌薬・アルコールとの飲み合わせ、薬価やジェネリックについて
ご高齢の方は、頭痛以外にも持病があって、いくつかのお薬を飲んでいることが多いですよね。お薬同士の相性(相互作用)はとても重要なので、注意が必要です。
特に、パーキンソン病のお薬や一部の抗うつ薬(MAO阻害薬)など、トリプタノールと一緒に飲んではいけないお薬があります。また、市販の風邪薬やアレルギーのお薬にも注意が必要なものがあります。診察の際には、必ず「お薬手帳」を持参し、飲んでいるお薬をすべて医師に伝えてください。
アルコールとの併用も絶対に避けるべきです。
トリプタノールには眠気を強くする作用があるため、お酒と一緒に飲むと、作用が強まりすぎてしまいます。ふらつきや呼吸が浅くなるなどの危険な状態を招く恐れがあるため、治療中は禁酒を心がけましょう。
費用面については、トリプタノールには特許が切れた後発医薬品(ジェネリック医薬品)があり、比較的安価にお使いいただけます。例えば1錠10.1円程度なので、3割負担の方であれば1日約3円の自己負担です。
よくある質問
Q1. 長く飲み続けると、薬がやめられなくなりますか?
A1. 厳密な意味での「依存」が形成されることはまれです。ただし、先ほどお話ししたように、急にやめると離脱症状が出ることがあります。これは体が薬に慣れているだけで、依存とは異なります。医師の指示に従って計画的に減らしていくことで、安全にやめることができますので、過度に心配する必要はありません。
Q2. 痛みがなくなったら、すぐにやめてもいいですか?
A2. いいえ、自己判断で中断するのは避けてください。頭痛が起きない状態が安定していても、それはお薬が効いて症状をコントロールしてくれているからです。再発を防ぐため、症状が安定した後も3ヶ月以上は服用を続けるのが一般的です。治療の終わりは、必ず医師と相談して決めましょう。
Q3. 副作用が怖くて飲むのをためらってしまいます。
A3. お気持ちはよく分かります。しかし、副作用はすべての人に出るわけではありませんし、出たとしても軽い場合がほとんどです。医師は、副作用のリスクと治療によるメリットを天秤にかけ、患者さんにとってメリットが大きいと判断した場合にお薬を処方します。心配なことは遠慮なく質問し、納得した上で治療を始めることが大切です。
トリプタノールのようなお薬は、つらい慢性頭痛をコントロールする上で非常に有効な手段です。しかし、これらはあくまで痛みを抑える対症療法です。私が整形外科医として多くの痛みに悩む患者さんを診てきた経験から申し上げますと、長引く痛みの背景には、生活習慣やストレス、体の歪みといった根本的な原因が隠れていることが少なくありません。
当院、シンセルクリニックでは、お薬だけに頼るのではなく、ご自身の体にもともと備わっている修復力を利用して、痛みの根本にアプローチする「再生医療」にも力を入れています。もし、長年の頭痛でお悩みでしたら、一度ご相談ください。
関節痛・慢性疼痛の再生医療
関節痛・慢性疼痛の治療の選択肢のひとつに、「再生医療」という最新の治療法もあります。
今までの神経痛の治療では、薬で痛みが抑えられなくなった場合には手術をするしかないと言われていました。
そのため、坐骨神経痛は、痛みが出たら痛み止めを服用し、緩和しながら進行を遅らせるなど、痛みのコントロールが重要でした。しかし、最近では再生医療が注目されています。
当院独自の再生医療を受けた患者様のインタビュー
再生医療はまだ新しい治療法ですが、変形性関節症・慢性疼痛に対して、多くの患者さんで痛みの軽減、しびれの改善、歩行距離の延長などの効果が報告されています。
手術との違い
再生医療では、修復が不可能と言われている軟骨や神経を新たに再生させていく画期的な治療法です。この再生医療では手術を行いませんので、身体への侵襲が少ない治療となります。手術を実施した場合には、侵襲するため以前のお体の状態に戻るのに長い期間がかかりますが、 再生医療は侵襲が少ない治療法のため、 すぐに体の状態を回復させることができます。



参考文献
Couch JR, Hassanein RS. Amitriptyline in migraine prophylaxis. Arch Neurol 1979; 36(11):695-699.
Couch JR, Ziegler DK, Hassanein R. Amitriptyline in the prophylaxis of migraine. Effectiveness and relationship of antimigraine and antidepressant effects. Neurology 1976; 26(2):121-127.
Gomersall JD, Stuart A. Amitriptyline in migraine prophylaxis. Changes in pattern of attacks during a controlled clinical trial. J Neurol Neurosurg Psychiatry 1973; 36 (4):684-690.
Ziegler DK, Hurwitz A, Hassanein RS, Kodanaz HA, Preskorn SH, Mason J. Migraine prophylaxis. A comparison of propranolol and amitriptyline. Arch Neurol 1987; 44(5):486-489.
Tomkins GE, Jackson JL, O’Malley PG, Balden E, Santoro JE. Treatment of chronic headache with antidepressants: a meta-analysis. Am J Med 2001; 111(1):54-63.
Mathew NT. Prophylaxis of migraine and mixed headache. A randomized controlled study. Headache 1981; 21(3):105-109.
院長監修記事

武内 晋司郎
(たけうち しんじろう)
シンセルクリニック総院長
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
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