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【医師解説】ブロック注射は「めちゃくちゃ痛い」って本当?費用・効果・副作用(歩けない?)まで徹底解説

2026.03.16

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「腰痛や坐骨神経痛がひどく、病院でブロック注射を勧められたけれど、神経に直接注射するなんて『めちゃくちゃ痛い』のではないかと怖くて踏み切れない…」

「注射の後に足に力が入らなくなって、歩けなくなるという噂を聞いたけれど本当?」

長引く激しい痛みに対する治療として、整形外科やペインクリニックでよく行われる「神経ブロック注射」。

非常に効果の高い治療法ですが、インターネット上の体験談などを見て、不安を感じている方は少なくありません。

こんにちは。「シンセルクリニック」総院長の武内晋司郎です。

【このコラムでわかること】

  • ブロック注射は本当に「めちゃくちゃ痛い」のか?

  • 単なる痛み止めではない、痛みを根本から治す「本当の仕組み」

  • 「注射の後に歩けなくなる」という噂の医学的な真相(副作用・リスク)

  • 治療にかかる費用(保険適用)と当日の流れ・運転や入浴について

  • 何度打っても痛みがぶり返す方への「手術を避ける第3の選択肢」

この記事では、これまで基幹病院の最前線で数多くの神経痛治療やブロック注射に携わってきた整形外科医の視点から、皆さんが抱える疑問と不安を一つひとつ丁寧に解消していきます。

1. 神経ブロック注射とは?一時しのぎではない「本当の効果」

神経ブロック注射とは、痛みの原因となっている神経やその周辺に、局所麻酔薬(必要に応じて炎症を抑えるステロイド薬など)を直接注射する治療法です。 腰痛、坐骨神経痛(足のしびれ)、頸椎椎間板ヘルニア、五十肩、帯状疱疹の痛みなど、全身の様々な痛みに適用されます。

神経ブロック注射とは?一時しのぎではない「本当の効果」 イラスト

「痛みの悪循環」を断ち切るメカニズム

患者様からよく「ブロック注射は、歯医者さんの麻酔と同じで数時間で効果が切れて、また元の痛みに戻るんでしょう?」と聞かれますが、それは大きな誤解です。

人間は、どこかに強い痛みを感じると、自律神経(交感神経)が興奮して血管がギュッと縮まり、血流が悪くなります。血流が悪くなると、そこに筋肉の緊張や「痛みを引き起こす物質(発痛物質)」が溜まり、それがさらに神経を刺激して痛みが強くなる…という「痛みの悪循環」に陥ります。

ブロック注射の最大の効果は、この悪循環を麻酔によって強制的に「リセット(遮断)」することです。 一度痛みの信号をリセットして血行を改善させることで、数時間後に麻酔の薬効が切れた後も、注射前より患部の状態が良くなり、人間が本来持っている自己治癒力が引き出されて痛みが和らぐのです。
【関連コラム】
ブロック注射の対象となる代表的な疾患はこちら
▷ 坐骨神経痛とは?原因・やってはいけないこと・対処法を医師が解説
▷ 脊柱管狭窄症でやってはいけないこと8選|手遅れになる前に知るべき習慣
▷ 帯状疱疹後神経痛(PHN)とは?ブロック注射の適応と治療法

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2. 【真相】ブロック注射は「めちゃくちゃ痛い」って本当?

「神経に針を刺すなんて、想像しただけで激痛が走りそう…」と恐怖を感じる方が多いですが、実際に受けてみると「過去の経験や想像していたよりも全然痛くなかった」とおっしゃる方がほとんどです。

【真相】ブロック注射は「めちゃくちゃ痛い」って本当?イラスト

痛みを和らげるための「3つの工夫」

もちろん、針を皮膚に刺すチクッとした痛みや、薬液が入っていく際の「ズーン」と重だるい圧迫感はあります。しかし、当院のような専門機関では、痛みを最小限に抑えるために以下のような工夫を行っています。

  1. 極細の針を使用: 点滴や採血で使う針よりも、はるかに細い専用の注射針を使用します。

  2. 表面麻酔の実施: 注射の種類や痛みに敏感な方には、ブロック注射の針を刺す前に、あらかじめ皮膚の表面に細い針で痛み止めの麻酔を行います。

  3. エコー(超音波)やレントゲン透視下での確実な手技: 医師が神経や血管の位置をモニターで正確に確認しながらミリ単位で針を進めるため、安全かつスムーズに処置が終わります。

「めちゃくちゃ痛い」というネットの噂の多くは、薬液が炎症の強い患部に到達した際に感じる「一時的な強い響き(再現痛)」を指していることがほとんどです。これは数分で麻酔が効いてスッと消えていくため、過度に恐れる必要はありません。

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3. 副作用とリスク:「注射後に歩けない」って本当?

ブロック注射は安全性の高い治療ですが、医療行為である以上、副作用や合併症のリスクはゼロではありません。

「足に力が入らない・歩けない」のは正常な反応です

「足に力が入らない・歩けない」のは正常な反応ですイラスト

腰や足の神経に対してブロック注射(硬膜外ブロックや神経根ブロックなど)を行った直後、「足が痺れて動かない」「踏ん張りがきかず、歩けない」と驚かれる方がいます。 しかし、これは医療ミスや危険な副作用ではなく、麻酔薬が正常に効いている証拠です。

局所麻酔薬は、痛みを伝える「感覚神経」だけでなく、筋肉を動かす「運動神経」にも作用します。そのため、一時的に足の感覚が鈍くなったり、力が入らなくなったりするのです。 通常、30分〜1時間ほどベッドで安静に休んでいただければ麻酔の効果が薄れ、元通り自分の足でしっかり歩いて帰宅できるようになります。

その他の合併症と日常生活の注意点

項目

内容

感染・出血

針を刺すため、ごく稀に刺入部の感染や出血が起こることがあります

車の運転

麻酔の効果が切れ、医師が足の動きを確認した後であれば可能です

入浴

注射の種類によりますが、当日は感染防止のため長時間入浴は避けシャワー程度が目安です

激しい運動

当日は避けてください。翌日以降は痛みの状況に応じて判断します

【関連コラム】
神経の痛みを抑える飲み薬についてはこちら
▷ タリージェとは?坐骨神経痛・しびれへの効果・副作用を医師が解説
▷ ロキソニンの効果・副作用・正しい飲み方を医師が解説

4. ブロック注射の費用と受診の流れ

神経ブロック注射は、基本的に健康保険が適用される治療です。日帰りで行うことができ、お体や費用の負担が少ないのも特徴です。

費用の目安(健康保険3割負担の場合)

注射の種類(硬膜外ブロック、仙骨ブロック、星状神経節ブロックなど)や、使用する薬剤、レントゲン検査の枚数によって異なりますが、おおよその目安は以下の通りです。

  • 初診時:約3,500円 〜 5,000円程度 (初診料+レントゲン検査+注射代など)

  • 再診時:約1,500円 〜 3,000円程度 (再診料+注射代)

治療当日の流れ(日帰り)

  1. 問診・検査: 痛みの原因を特定するため、レントゲンやMRI検査などを行います。

  2. 注射の実施: 処置室にて、消毒後にブロック注射を行います(処置自体は数分〜10分程度です)。

  3. 安静・休憩: 注射後、運動神経への麻酔の影響がなくなるまで、院内のベッドで30分〜40分ほど安静にしていただきます(※注射の種類によっては休憩不要の場合もあります)。

  4. 効果判定・帰宅: 医師が足の動きや痛みの改善具合を確認し、問題がなければそのままご帰宅いただけます。

5. 【武内院長の臨床メモ:ブロック注射の「限界とやめ時」】

👨‍⚕️【武内院長の臨床メモ:効かない注射を漫然と繰り返す危険性】 基幹病院で数え切れないほどの患者様を診てきた中で、私がお伝えしたいのは「ブロック注射は魔法の治療ではない」ということです。 一度の注射で劇的に治る方もいれば、数日経つと痛みがぶり返す方もいます。もし、3回、5回と注射を繰り返してもすぐに痛みが戻ってしまう場合、それは「神経の圧迫(椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、骨の変形など)という構造的な原因が、麻酔や自己治癒力ではどうにもならない限界に達している」という明確なSOSサインです。 「痛いからとりあえず注射を打ってもらう」と、根本原因を放置したまま何ヶ月も漫然と注射や飲み薬を繰り返すのはお勧めしません。効かなくなってきたら、治療のステップを切り替える(手術や再生医療を検討する)重要なタイミングだと認識してください。

【関連コラム】
ブロック注射が効かない理由・次の選択肢はこちら
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6. 注射が効かない・すぐ戻る方へ(手術を避ける再生医療)

ブロック注射はあくまで「痛み止め(対症療法)」です。痛みの原因となっている「傷んだ神経」や「潰れた椎間板」を元に戻すわけではありません。
だから、薬が切れればまた痛くなるのです。

シンセルクリニックが専門とする「再生医療(幹細胞治療)」は、このサイクルを断ち切るための治療法です。

再生医療のアプローチ

ご自身のお腹の脂肪から採取した「幹細胞(かんさいぼう)」を、点滴や局所注射で投与します。幹細胞には、以下の2つの働きがあります。

✅強力な抗炎症作用

ブロック注射では抑えきれなかった慢性的な神経の炎症を、細胞レベルで鎮静化します。

✅組織修復作用

傷ついた神経や、弾力を失った椎間板などの組織を修復・再生しようとする働きかけを行います。

手術との違い

✔入院不要

全身麻酔やメスを使った切開は行いません。すべて日帰りで完了します。

✔リスクが低い

自分の細胞を使うため、拒絶反応や重篤な副作用のリスクが極めて低いです。

✔根本治療

一時的な麻痺ではなく、痛みの原因そのものにアプローチします。

実際の患者様のお声

「ブロック注射で効果がなかったけれど、再生医療を受けたら長年の腰痛が半分以下になり、サーフィンができるまで回復した」

(患者様の声)

実際の症例を見る➡

ブロック注射が効かない脊柱管狭窄症の方へ。 手術を回避し、傷ついた神経を修復する「再生医療」があります。

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記事監修医師

記事監修 シンセルクリニック

院長 武内晋司郎

参考文献

  1. Manchikanti L, et al. "Comprehensive evidence-based guidelines for interventional techniques in the management of chronic spinal pain." Pain Physician 12, no. 4 (2009): 699-802. 神経ブロック注射の有効性・適応・安全性に関する包括的ガイドライン。
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19644537/

  2. Bogduk N. "Lumbar medial branch neurotomy: a reappraisal." Pain Medicine 14, no. 6 (2013): 883-890. 硬膜外ブロック・神経根ブロックの「痛みの悪循環遮断」メカニズムの医学的根拠。
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23578400/

  3. 日本ペインクリニック学会「神経ブロックによる痛み治療指針(第2版)」。ブロック注射の適応・手技・副作用管理の国内標準ガイドライン。
    https://www.jspc.gr.jp/

  4. Carette S, et al. "Epidural corticosteroid injections for sciatica due to herniated nucleus pulposus." New England Journal of Medicine 336, no. 23 (1997): 1634-1640. 硬膜外ステロイドブロック注射の坐骨神経痛への有効性を示したRCT。
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9171065/

  5. Lurie J, Tomkins-Lane C. "Management of lumbar spinal stenosis." BMJ 352 (2016): h6234. ブロック注射が有効な脊柱管狭窄症の保存療法の位置づけの根拠。
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26727925/

院長監修記事

シンセルクリニック総院長 武内の顔写真

武内 晋司郎

(たけうち しんじろう)

シンセルクリニック総院長

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

医師プロフィールはこちら

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

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