true
腸脛靭帯炎のやってはいけないこととは?医師が解説
2025.06.02
まずは動画でチェック!【腸脛靭帯炎(ランナー膝)とは】
シンセルクリニック武内総院長が、腸脛靭帯炎(ランナー膝)について、そして最新の再生医療について分かりやすく解説します。まずは動画をご覧いただくと理解しやすくなります。
チャンネル登録はこちら
登録して最新動画をチェック!!
腸脛靭帯炎とは?原因や症状について解説
ランニングやバスケットボールなどをよくする人に多くみられる、膝の外側に痛みが出る病気です。今回は、腸脛靭帯炎について、原因や症状、予防法まで詳しく解説していきます。



腸脛靭帯炎とは

腸脛靭帯炎とは、太ももの外側から膝の外側にかけて伸びる「腸脛靭帯」という部分が、使いすぎによって炎症を起こし、痛みが出る状態のことです。
腸脛靭帯は、骨盤の上端から太ももの外側を通り、膝の外側まで繋がっている、繊維状の組織です。この組織は、膝を安定させ、脚をスムーズに動かすために重要な役割を果たしています。
しかし、この腸脛靭帯は、ランニングなどで膝の曲げ伸ばしを繰り返すと、膝の外側にある骨の出っ張った部分と擦れ合ってしまいます。この摩擦が繰り返されることで、腸脛靭帯に炎症が起こり、痛みが生じてしまうのです。
腸脛靭帯炎の主な原因
腸脛靭帯炎は、ランニングのように膝の曲げ伸ばしを繰り返す運動によって、腸脛靭帯と骨が繰り返し擦れ合うことで発症します。
例えば、マラソン選手のように長距離を走る人や、バスケットボール選手のように急に方向転換する動作が多い人などは、腸脛靭帯に大きな負担がかかり、炎症を起こしやすくなります。
また、普段運動をしていない人が、急に激しい運動を始めたり、運動量を大幅に増やしたりした場合も、腸脛靭帯炎のリスクが高まります。
さらに、足の構造や筋肉の状態も、腸脛靭帯炎の発症に関係しています。
例えば、偏平足やO脚の人は、足の構造上、腸脛靭帯に負担がかかりやすく、炎症を起こしやすい傾向があります。
また、太ももの外側の筋肉(大腿筋膜張筋や腸脛靭帯自体)が硬くなっていると、腸脛靭帯が引っ張られてしまい、炎症を起こしやすくなってしまいます。
腸脛靭帯炎の主な症状と痛みの特徴
腸脛靭帯炎の主な症状は、膝の外側に感じる痛みです。
初期には、運動後や長時間歩いた後に、鈍い痛みや違和感を感じることが多いです。
しかし、症状が進むと、安静時や日常生活でも痛みが続くようになり、階段の上り下りや、しゃがんだり立ち上がったりする動作で、痛みが強くなることがあります。
また、腸脛靭帯炎の痛みは、運動開始時や運動後しばらくすると強くなり、運動中は軽減することが特徴です。これは、運動開始時には、まだ体が温まっていないため、腸脛靭帯が硬くなっていることが原因と考えられます。
一方、運動中は、体が温まって腸脛靭帯の柔軟性が増すため、痛みは軽減しますが、運動後に体が冷えてくると、再び腸脛靭帯が硬くなり、痛みが強くなってしまうのです。
腸脛靭帯炎は、適切な治療やリハビリを行えば、ほとんどの場合改善する病気です。しかし、放置すると、慢性的な痛みに悩まされたり、日常生活に支障が出たりする可能性もあるため注意が必要です。
文章だけでは伝わりにくい部分については、下記の動画をご覧いただくとより理解が深まります。
シンセルクリニック武内総院長が、腸脛靭帯炎(ランナー膝)について、そして最新の再生医療について分かりやすく解説します。



腸脛靭帯炎のやってはいけないこと
腸脛靭帯炎は、ランナー膝やランナーズニーとも呼ばれ、ランナーやジャンプ動作の多いスポーツ選手を悩ませる、膝の外側に痛みが出る厄介な症状です。
例えるなら、ズボンの横の縫い目が擦れて痛むようなものだと考えてみてください。腸脛靭帯は、骨盤から膝の外側まで繋がっている、まさにズボンの縫い目のような役割を果たしています。この腸脛靭帯が、運動の繰り返しなどで炎症を起こしてしまうのが腸脛靭帯炎です。
腸脛靭帯炎になると、走ったり、階段を上り下りしたりするのも苦痛になってしまいます。
今回は、腸脛靭帯炎になったら悪化させてしまう可能性がある、やってはいけないことについて、詳しく解説していきます。
過度な負荷がかかる運動
腸脛靭帯炎を発症したら、まずは「休む勇気」を持つことが大切です。
痛みが強い場合は、無理に運動を続けずに、炎症を起こした部分を休ませるようにしましょう。
特に、ランニングやジャンプなど、腸脛靭帯に負担がかかる運動は控えるようにしてください。
例えば、いつも通りの距離を走り続けたり、痛みを我慢してバスケットボールの練習に参加したりすることは、逆効果になる可能性があります。
安静期間中は、プールでの水中ウォーキングなど、腸脛靭帯への負担が少ない運動を行うと良いでしょう。プールでの水中ウォーキングは、浮力によって関節への負担が軽減されるため、腸脛靭帯炎の治療中の方でも安心して行うことができます。
運動の例 | やめるべき期間 |
|---|---|
ランニング | 2~4週間 |
ジャンプを伴う運動(バスケットボールなど) | 2~4週間 |
長時間の歩行 | 1~2週間 |
適切なストレッチをしない
腸脛靭帯炎は、腸脛靭帯の柔軟性が低下することで発症しやすくなります。
運動前後のストレッチを十分に行い、腸脛靭帯の柔軟性を高めるようにしましょう。
ストレッチは、痛みを感じない程度に行うことが大切です。
例えば、ゴムバンドを伸ばしすぎてしまうと切れてしまうように、腸脛靭帯も無理に伸ばすと、さらに炎症を悪化させてしまう可能性があります。
腸脛靭帯のストレッチ方法
壁や椅子につかまって立ち、片方の足を後ろに引きます。
後ろに引いた足のつま先を内側に向け、太ももの外側が伸びているのを感じながら、30秒程度キープします。
反対側も同様に行います。
また、ウォームアップも重要です。
ウォームアップによって、筋肉や関節を温め、柔軟性を高めることで、腸脛靭帯への負担を軽減することができます。
例えば、寒い日に急に走り出すと、筋肉や関節が硬直しているため、怪我をしやすくなってしまいます。ウォーミングアップは、この硬直した状態を解きほぐし、スムーズな動きを促すための準備運動と言えるでしょう。
ひざのストレッチについては詳しくご覧ください↓↓
ひざの簡単ストレッチ方法をご紹介!整形外科監修
負担のかかる姿勢
ランニングやジャンプなどを行う際、フォームや姿勢が崩れていると、腸脛靭帯に過剰な負担がかかってしまいます。
例えば、ランニング中に体が左右に傾いている場合や、着地の際に足が体の外側についてしまう場合は、腸脛靭帯への負担が大きくなります。
正しいフォームや姿勢を身につけるように心がけましょう。
例えば、自転車のタイヤの空気圧が左右で違うと、まっすぐ走ることが難しくなるように、体のバランスが崩れた状態での運動は、特定の部位に負担が集中し、怪我のリスクを高めてしまいます。
運動中のフォームや姿勢のポイント
ランニング:背筋を伸ばし、体幹を意識して走る。
ジャンプ:着地の際に、膝が内側に入ったり、外側に向いたりしないように注意する。
過度なジャンプや急激な方向転換
バスケットボールやテニスなど、ジャンプや急激な方向転換を伴うスポーツは、腸脛靭帯に大きな負担をかけます。
腸脛靭帯炎を発症している場合は、これらの動作を控えるようにしましょう。
急に止まる、走り出す、方向転換をするといった動作は、腸脛靭帯に急激な負荷をかけるため、炎症を悪化させるリスクがあります。
どうしても行う必要がある場合は、サポーターなどで患部を保護するようにしてください。
靴の選び方
足に合わない靴を履いていると、足のアーチが崩れたり、足首が内側に倒れこんだりすることがあります。
このような状態は、腸脛靭帯への負担を増大させ、炎症を引き起こす原因となります。
自分の足に合った靴を選び、足のアーチをサポートしてくれるインソールを使用するのも有効です。
例えば、サイズが合っていない靴を履き続けると、足の特定の場所に負担がかかり、タコや魚の目ができてしまうことがあります。
膝に優しい靴選びについては詳しくご覧ください↓↓
膝の痛みを予防するための靴選び
また、足のケアも重要です。
足の疲れは、腸脛靭帯の緊張を高めることにつながります。
運動後は、足を冷水で冷やしたり、マッサージを行ったりして、足のケアをしっかりと行いましょう。
足のケアを怠ると、疲労が蓄積し、筋肉や靭帯の柔軟性が低下してしまうため、腸脛靭帯炎のリスクが高まります。



参考文献
Escriche-Escuder A, Casaña J, Cuesta-Vargas AI. "Load progression criteria in exercise programmes in lower limb tendinopathy: a systematic review." BMJ Open 10, no. 11 (2020): e041433. https://bmjopen.bmj.com/content/10/11/e041433
Wahezi SE, Patel A, Yerra S, Naeimi T, Sayed D, Oakes D, Ortiz N, Yee M, Yih C, Sitapara K, et al. "Percutaneous Ultrasound-Guided Tenotomy of the Iliotibial Band for Trochanteric Pain Syndrome: A Longitudinal Observational Study With One-Year Durability Results." Pain Physician 26, no. 4 (2023): 393-401. https://www.painphysicianjournal.com/current/pdf?article=MTY1NQ%3D%3D&journal=139
院長監修記事

武内 晋司郎
(たけうち しんじろう)
シンセルクリニック総院長
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
同カテゴリの最新記事
Access
アクセス
大阪院
所在地
〒542-0086
大阪府大阪市中央区西心斎橋1-9-15
大京心斎橋ビル3F
Googleマップ
電車でお越しの方
大阪メトロ御堂筋線
心斎橋駅から徒歩3分
大阪メトロ御堂筋線
四つ橋駅から徒歩3分
名古屋(ドクターフォースクリニック)
所在地
〒460-0003
愛知県名古屋市中区錦1-15-8
アミティエ錦第一ビル3階
Googleマップ
電車でお越しの方
名古屋市営地下鉄桜通線
国際センター駅 徒歩8分
名古屋市営地下鉄東山線
伏見駅 徒歩7分
所在地
〒542-0086
大阪府大阪市中央区
西心斎橋1-9-15
大京心斎橋ビル3F
Googleマップ
電車でお越しの方
大阪メトロ御堂筋線
心斎橋駅から徒歩3分
大阪メトロ四つ橋線
四つ橋駅から徒歩3分
大阪
名古屋
まずは、ご相談ください
再生医療の可能性を、一人でも多くの方に知って頂きたいと思っています。
新しい選択肢を「知る」ために、まずはお気軽にお問い合わせください。
診療時間
9:00〜18:00
月
火
水
木
金
土
日
※木曜、日曜、祝日は休診日となります。










