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脊髄梗塞とは?原因から治療まで医師が解説!

2025.03.10

「脊髄梗塞」という言葉を聞いたことはありますか?

あまり聞き慣れない病気かもしれませんが、実は、テレビ番組「おかあさんといっしょ」の体操のお兄さんとして活躍されていた佐藤弘道さんが発症されたことで、注目を集めた病気です。 

脊髄梗塞は、脊髄に血液が流れなくなり、神経細胞がダメージを受ける病気です。

脳梗塞と似たような病気ですが、脳よりも脊髄の方が血流が途絶えにくい構造になっているため、患者数は脳梗塞に比べて非常に少ないと言われています。 しかし、発症すると歩行困難や排泄障害などの重い後遺症が残る可能性もあるため、正しい知識と早期発見・治療が非常に重要です。

この記事では、脊髄梗塞の原因から治療を医師が詳しく解説します。

もし、最近背中や首の痛み、手足のしびれや麻痺などの症状を感じている方は、この機会にぜひ、脊髄梗塞について学んでみてください。

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脊髄梗塞について

「脊髄梗塞」って、あまり聞き慣れない言葉かもしれません。 テレビ番組「おかあさんといっしょ」に出演されていた、10代目体操のお兄さん、佐藤弘道さんが発症されたことで、記憶に残っている方もいらっしゃるかもしれませんね。

脊髄梗塞とは

私たちの身体は、脳からの指令によって動いています。 例えば、手を動かそうとするとき、脳から「手を動かせ」という指令が電気信号として神経に伝わり、その情報が手に届くことで初めて手を動かすことができます。 この脳からの指令を伝えるための重要な役割を担っているのが、「脊髄」という神経の束です。

脊髄は、脳から繋がって背骨の中を通り、腰まで伸びています。 そして、この脊髄に栄養や酸素を届けているのが、周囲にある血管です。

脊髄梗塞は、何らかの原因でこの血管が詰まってしまい、脊髄に栄養や酸素が行き渡らなくなることで起こる病気です。

脳梗塞が脳の血管が詰まる病気であるように、脊髄梗塞は脊髄の血管が詰まる病気と言えます。 血管が詰まることで、その先の脊髄は栄養不足に陥り、神経細胞がダメージを受けてしまいます。

例えば、畑に水を引いているホースを想像してみてください。 このホースが何かの拍子で詰まってしまうと、その先にある畑には水が行き渡らなくなり、作物は枯れてしまいますよね。 脊髄梗塞もこれと同じように、血液という「栄養」が行き渡らなくなった脊髄の神経がダメージを受けてしまうのです。

脊髄梗塞の読み方について

「脊髄梗塞」は、「せきずいこうそく」と読みます。 「脊髄」は「せきずい」、「梗塞」は「こうそく」と読みます。

稀な疾患である理由とは?

脊髄梗塞は、脳梗塞などに比べて患者さんの数が非常に少ない病気です。

脳梗塞は100人中に数人いるとしたら、脊髄梗塞は1人もいるかいないか、というくらい珍しい病気です。

これは、脊髄には脳に比べて多くの血管が張り巡らされており、1つの血管が詰まっても、他の血管がカバーしてくれるような仕組みになっているからです。 つまり、脊髄は脳よりも血流が途絶えにくい構造になっていると言えるでしょう。

しかし、だからといって、決して他人事ではありません。 脊髄梗塞は、交通事故などによる脊髄への直接的なダメージや、動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病が原因で起こることもあります。

脊髄梗塞は、発症すると歩行困難や排泄障害などの重い後遺症が残る可能性もあるため、正しい知識と早期発見・治療が非常に重要です。

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脊髄梗塞の主な原因

脊髄梗塞は、大きく分けて3つの原因によって引き起こされます。

①動脈硬化や血栓による影響

最も多い原因は、動脈硬化です。

動脈硬化は、血管の壁が硬く、もろくなる病気です。

血管を水道管に例えると、新しい水道管は内側がツルツルしていて、水がスムーズに流れます。しかし、長い間使用していると、水道管の内側にサビや汚れが付着し、水の流れが悪くなってしまいます。

動脈硬化もこれと同じように、血管の内側にコレステロールや脂肪などが溜まっていくことで、血管が硬く、狭くなってしまうのです。

動脈硬化が進むと、血管の内壁に傷がつきやすくなり、そこに血栓(血液の塊)ができやすくなります。この血栓が、脊髄に血液を送っている血管に詰まってしまうことで、脊髄梗塞が起こります。

動脈硬化は、加齢とともに誰にでも起こる可能性がありますが、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙などの生活習慣病があると、その進行が早まります。

②事故などの外傷による影響

交通事故や転倒、スポーツ中の事故など、脊髄に強い衝撃が加わることで、脊髄梗塞を引き起こすことがあります。

③炎症性疾患と脊髄梗塞の関係

血管炎などの炎症性疾患が原因で、脊髄梗塞が起こることがあります。

血管炎は、免疫の異常などによって、自分の血管を攻撃してしまう病気です。

血管炎が起こると、血管の壁が炎症を起こして腫れたり、血管が狭くなったり、閉塞したりします。

その結果、血液の流れが悪くなり、脊髄に十分な血液が供給されなくなることで、脊髄梗塞を引き起こすことがあります。

脊髄梗塞の症状:早期発見のポイント

脊髄梗塞は、脳梗塞と同じように、早期発見と迅速な治療開始がその後の経過を大きく左右する病気です。

治療が遅れてしまうと、重い後遺症が残ってしまう可能性が高いため、少しでも早く異変に気づき、適切な医療を受けることが重要です。

「何かおかしいな?」と感じたら、迷わず医療機関を受診しましょう。

突然の背中や首の痛み

脊髄梗塞の初期症状として、最も多く見られるのが、突然の激しい背中や首の痛みです。

まるで電気が走るような、今まで経験したことのないような痛みを感じることもあります。

患者さんの中には、「熱いものが背中に突き刺さったような痛みだった」「ギューッと締め付けられるような痛みだった」と表現される方もいらっしゃいます。

この痛みは、脊髄への血液供給が突然断たれることで、脊髄やその周囲の組織がダメージを受けることで起こると考えられています。

普段の生活で感じる、「肩こり」や「腰痛」とは明らかに異なる痛み方をすることが特徴です。

下肢の麻痺や筋力低下の兆候

脊髄は、脳からの指令を筋肉に伝えることで、身体を動かすための重要な役割を担っています。

脊髄梗塞が起こると、この指令伝達がうまくいかなくなり、足に力が入りにくくなったり、歩行が困難になったりするなどの症状が現れます。

「最初は足が重だるい感じがするだけだった」「靴の紐が結びにくくなった」といった、日常生活の中で感じる些細な変化も見逃さないようにすることが大切です。

症状が進行すると、階段の上り下りが困難になったり、歩行時にふらついたりするようになります。

さらに重症化すると、全く歩けなくなったり、ベッドから起き上がることさえ難しくなることもあります。

脊髄梗塞による麻痺は、両足に同時に現れる場合と、片方の足だけに現れる場合の両方があります。

感覚障害と排尿・排便の障害

脊髄は、感覚情報を脳に伝える役割も担っています。

脊髄梗塞が起こると、この感覚伝達経路も損傷を受け、足にしびれを感じたり、感覚が鈍くなったりすることがあります。

患者さんの中には、「足の裏に綿を敷き詰めたような感覚」「足湯に足をつけているのに、温かさが感じられない」と表現される方もいます。

また、脊髄梗塞によって、排尿や排便をコントロールするための神経も影響を受けることがあります。

その結果、尿意や便意を感じにくくなったり、逆に我慢することが困難になったりするなどの排尿・排便障害が現れることがあります。

「トイレに行きたいのに、なかなか出ない」「急に我慢できなくなって、漏らしてしまった」といった経験はありませんか?

これらの症状は、脊髄梗塞が進行しているサインかもしれません。

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脊髄梗塞の治療とリハビリ

脊髄梗塞と診断されると、不安な気持ちでいっぱいになると思います。 「もう歩けないかもしれない」「仕事に戻れないかもしれない」 そんな不安が頭をよぎる方もいるでしょう。

実際、脊髄梗塞は、脳梗塞と並んで、後遺症が残ってしまう可能性が高い病気です。 しかし、決して諦めないでください。

脊髄梗塞は、早期の治療とリハビリによって、症状の改善や進行の抑制が期待できる病気です。 「少しでも早く治療を開始すること」そして「諦めずにリハビリを続けること」 その二つが、脊髄梗塞を克服するための重要な鍵となります。

ここでは、脊髄梗塞の治療法とリハビリについて、できるだけわかりやすく解説していきます。

内科的治療:血栓溶解療法と薬剤の役割

脊髄梗塞の治療は、大きく分けて「内科的治療」「外科的治療」の二つに分けられます。

内科的治療は、主に薬を使って症状の進行を抑えたり、合併症を防いだりする方法です。 一方、外科的治療は、手術によって血流を改善する方法になります。

まずは、内科的治療について詳しく見ていきましょう。

内科的治療で特に重要なのが、発症早期に行われる「血栓溶解療法」です。 血栓溶解療法は、血管に詰まった血栓を溶かす薬を点滴で投与する治療法です。

皆さんの血管を、水道のパイプに例えてみましょう。 このパイプに、ゴミが詰まってしまった状態が、まさに血管が血栓で詰まった状態です。 血栓溶解療法は、この詰まったゴミを、強力な洗浄剤で溶かして流すようなイメージです。

血栓溶解療法は、発症から4.5時間以内に開始することが推奨されています。 なぜなら、発症直後であればあるほど、神経細胞のダメージを最小限に抑え、後遺症を残さずに回復できる可能性が高まるからです。

時間との勝負であることがお分かりいただけたでしょうか?

「あれ?なんだかおかしいぞ?」 そう感じたら、一刻も早く病院を受診することが大切です。

血栓溶解療法以外にも、血液をサラサラにする薬(抗血小板薬や抗凝固薬)を使って、血栓の形成を防ぎ、脊髄梗塞の再発予防を行います。 これは、毎日きちんと薬を飲むことで、再びパイプが詰まってしまうのを防ぐようなものです。

その他にも、脊髄の炎症を抑える薬(ステロイド薬)などを使用することもあります。

手術による再血流の回復

脊髄梗塞の治療には、薬物療法だけでなく、場合によっては手術が必要となるケースもあります。 手術は主に、薬物療法で効果が期待できない場合や、血管そのものに問題がある場合に検討されます。

手術には、大きく分けて2つの種類があります。

一つは、「血管内治療」と呼ばれるカテーテルを用いた手術です。 これは、足の付け根などの血管から細い管(カテーテル)を挿入し、詰まった血管まで到達させて血流を再開させる方法です。

もう一つは、「バイパス手術」と呼ばれる手術です。 これは、詰まった血管の部分を迂回して、別の血管をつなぎ合わせることで、血流を回復させる方法です。 心臓のバイパス手術と同様、血液のバイパスを作る手術だとお考え下さい。

血管内治療とバイパス手術は、それぞれメリットとデメリットがあります。 血管内治療は、身体への負担が比較的少ないというメリットがありますが、すべての症例に適用できるわけではありません。 一方、バイパス手術は、血管内治療が難しい症例にも対応できるというメリットがありますが、身体への負担が大きいというデメリットがあります。

どの治療法が適切かは、患者さんの症状や全身状態などを総合的に判断して決定されます。

リハビリテーションの重要性

脊髄梗塞の発症直後は、安静にして経過観察を行うことが必要ですが、症状が落ち着いてきたら、できるだけ早くリハビリテーションを開始することが重要です。

リハビリテーションは、失われた運動機能や感覚機能を回復させるだけでなく、日常生活動作の維持・改善、社会参加の促進など、患者さんがより良い生活を送るために欠かせないものです。

リハビリテーションには、理学療法、作業療法など、様々な種類があります。

理学療法では、身体の動きや姿勢を改善するために、ストレッチや筋力トレーニング、歩行訓練などを行います。 例えば、歩く時に足が前に出にくいという後遺症が残ってしまった方に対して、太ももの前の筋肉を鍛える運動や、歩行訓練などを実施します。

作業療法では、日常生活で必要な動作をスムーズに行えるように、食事や着替え、トイレなどの練習を行います。 例えば、ボタンの掛け外しや、箸の練習、トイレでの動作など、患者さん一人ひとりの困りごとに合わせて、必要な動作を練習します。

脊髄梗塞の後遺症への最新治療

最近では脊髄梗塞の後遺症の治療に再生医療が注目されています。

脊髄梗塞後遺症の治療の選択肢のひとつに、「再生医療」という最新の治療法もあります。今までの脊髄梗塞後遺症の治療では、リハビリテーションで機能を向上させることが主でした。

しかし損傷した神経を修復するという再生医療が注目されています。

再生医療では、修復が不可能と言われている神経を新たに再生させていく画期的な治療法です。

この再生医療では手術を行いませんので、身体への侵襲が少ない治療となります。手術を実施した場合には、侵襲するため以前のお体の状態に戻るのに長い期間がかかりますが、 再生医療は侵襲が少ない治療法となります。

このように、脊髄梗塞はその後の人生に大きな影響を与える病気ですが、決して希望を捨てる必要はありません

当院の再生医療を知りたい方はこちらをご覧ください↓↓

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記事監修医師

記事監修 シンセルクリニック

院長 武内晋司郎

参考文献

  1. Chin BZ, Yong JH, Wang E, Sim SI, Lin S, Wu PH and Hey HWD. "Clinical Findings and Outcomes of Spinal Cord Infarction." Journal Watch. リンク

  2. Chin BZ, Yong JH, Wang E, Sim SI, Lin S, Wu PH and Hey HWD. "Spontaneous Spinal Cord Infarctions: A Systematic Review and Pooled Analysis Protocol." BMJ Open. リンク

  3. Chin BZ, Yong JH, Wang E, Sim SI, Lin S, Wu PH and Hey HWD. "Spinal Cord Infarction: Access Site Complication of Femoral Artery Percutaneous Coronary Intervention." Cureus. リンク

院長監修記事

シンセルクリニック総院長 武内の顔写真

武内 晋司郎

(たけうち しんじろう)

シンセルクリニック総院長

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

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