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【整形外科医】成長期にやってはいけない筋トレ7選|身長が伸びなくなる種目と理由
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「筋トレをすると身長が伸びなくなる」という話を聞いたことがある方は多いでしょう。
部活で筋トレを始めた中学生、子どもに筋トレをさせようか迷っている親御さんから、この質問は非常によく寄せられます。
結論から言うと、筋トレ全般が身長を止めるわけではありません。しかし、特定の種目・やり方・タイミングによっては、骨端線(こつたんせん)を傷め、身長の伸びを妨げるリスクが実際に存在します。
「筋トレはダメ」でも「何でもOK」でもない。この記事では整形外科医の視点から、成長期に避けるべき筋トレの種目と理由、そして安全にやっていい筋トレを具体的に解説します。
- まずは動画でチェック!
- なぜ成長期の筋トレは慎重になる必要があるのか
- 身長が伸びる仕組み:骨端線とは
- 骨端線損傷(Salter-Harris骨折)とは
- 筋肉の力より骨の成長力の方が強い——それでもリスクがある理由
- 成長期にやってはいけない筋トレ7選
- ① バーベルスクワット(高重量)
- ② デッドリフト(高重量)
- ③ うさぎ跳び
- ④ 過度な腕立て伏せ・プッシュアップ(高レップ数・加重)
- ⑤ レッグプレス(高重量)
- ⑥ ショルダープレス(高重量)
- ⑦ 毎日・休みなしの同一部位トレーニング
- 成長期に「やっていい」筋トレ
- PHV(最大発育速度)とは
- 成長期にやっていい筋トレ・運動の種類
- 「筋トレで身長が伸びない」は本当か?適度な筋トレはむしろ有効
- 成長期の筋トレでよくある質問(FAQ)
- プロテインを飲みながら筋トレしても大丈夫ですか?
- 部活でバーベルトレーニングをやらされているが止めた方がいいですか?
- 成長スパート中かどうかはどうやってわかりますか?
- 腹筋を毎日やっていますが身長への影響はありますか?
- 骨端線が閉じているかどうか確認できますか?
- 部活・スポーツ別に見る成長期の注意点
- 野球・ソフトボール
- サッカー・バスケットボール
- 柔道・レスリングなどの格闘技系
- 競技を問わず共通のポイント
- 身長を伸ばすために筋トレと同じくらい大切なこと
- 「うちの子も治療できる?」と思われた方へ
- まとめ
- 参考文献
なぜ成長期の筋トレは慎重になる必要があるのか
身長が伸びる仕組み:骨端線とは

身長が伸びるとは、骨が長くなることです。骨は両端に「骨端線(こつたんせん)=成長板」と呼ばれる軟骨組織を持っており、ここで細胞分裂が起きることで骨が縦に伸びていきます。
整形外科でレントゲン(X線)を撮ると、骨端線は骨の端に白い線として確認できます。この線が見えている間は、まだ身長が伸びる可能性があります。逆に骨端線が閉鎖すると、どんな方法を試しても骨が縦に伸びることはありません。
骨端線で重要なのは、軟骨組織は骨よりも機械的強度が低いという点です。成熟した骨なら耐えられる圧縮荷重でも、軟骨段階の骨端線は損傷を受けやすい。これが「成長期の筋トレは慎重に」と言われる医学的な根拠です。
骨端線の詳しい仕組みは骨端線(成長板)とは?閉鎖の時期・確認方法を整形外科医が解説もあわせてご覧ください。
骨端線損傷(Salter-Harris骨折)とは

骨端線が損傷を受けた状態を整形外科では「骨端線損傷(Salter-Harris骨折)」と呼びます。1963年にSalterとHarrisが分類した骨端線損傷は、I型(骨端線に沿った剥離)からV型(骨端線の圧潰)まで5段階あり、特にV型の圧潰型損傷は骨端線の早期閉鎖を招き、その後の骨の成長が永続的に障害されるリスクがあります(※2)。
スポーツや筋トレで問題になるのは、このV型に近い慢性的な圧縮荷重です。一度の大きな外傷ではなく、繰り返し過度な縦方向の圧縮荷重がかかり続けることで骨端線がダメージを蓄積するケースが、成長期の筋トレで実際に起きています。
筋肉の力より骨の成長力の方が強い——それでもリスクがある理由
「筋肉が骨の成長を押さえつけることはできない」という研究データはあります。これは事実です。しかし、問題は筋肉の力ではなく、バーベルなど外部重量による圧縮荷重です。
バーベルを担いでスクワットをすれば、脊椎や大腿骨近位部の骨端線に体重+バーベル重量の縦荷重がかかります。自分の体重だけなら骨端線への負荷は限定的ですが、重量物を加えることで話が変わってきます。問題は「筋トレするかどうか」ではなく「何を・どれだけの重さで・どのフォームでやるか」なのです。
成長期にやってはいけない筋トレ7選

以下は、整形外科医として特に骨端線へのリスクが高いと考える種目・やり方です。
① バーベルスクワット(高重量)
バーベルを肩に担いで行うスクワットは、脊椎・股関節・膝関節・足関節の骨端線すべてに同時に縦方向の圧縮荷重がかかる動作です。成熟した骨であれば問題ないレベルの重量でも、骨端線が開いている成長期の脊椎(腰椎)や大腿骨の骨端線にとっては過剰な負荷になりえます。
特に要注意なのは、体重の1倍を超える重量でのバーベルスクワットです。競技志向の中高生がベンチマークとして行いがちですが、骨端線損傷のリスクがあるため成長期には推奨されません。自重スクワットやゴブレットスクワット(軽いダンベル1個を両手で持つ)から始めましょう。
② デッドリフト(高重量)
デッドリフトは床からバーベルを引き上げる動作で、腰椎の骨端線(椎体終板)に強い圧縮・剪断荷重がかかります。成長期の椎体終板は特に損傷を受けやすく、重量デッドリフトを繰り返すことで椎間板ヘルニアや椎体終板損傷を引き起こしたスポーツ選手の報告が整形外科の臨床でも見られます。
高校生以降でも、正しいフォームが確立されていない状態での高重量デッドリフトは厳禁です。まず自重・軽重量でフォームを習得することが先決です。
③ うさぎ跳び
うさぎ跳びは、膝を深く曲げたしゃがんだ状態で前方へ跳躍を繰り返す動作です。この動作では膝関節の骨端線(大腿骨遠位・脛骨近位)に体重の何倍もの圧縮荷重が繰り返し加わります。特に成長スパート中(PHVの前後)に行うと骨端線損傷のリスクが非常に高く、膝の成長が障害されるケースが報告されています。
かつて体力トレーニングとして部活で広く行われていましたが、整形外科・スポーツ医学の観点から現在は推奨されないトレーニングの代表格です。
④ 過度な腕立て伏せ・プッシュアップ(高レップ数・加重)
腕立て伏せ自体は成長期に適した自重トレーニングですが、ウエイトを背中に乗せた加重プッシュアップや、フォームが崩れるほどの高レップ数(100回以上を毎日など)は手首・肘・肩関節の骨端線に過剰な荷重をかけます。特に手首の橈骨遠位骨端線は骨端線損傷が起きやすい部位として整形外科的に知られています。
⑤ レッグプレス(高重量)
マシンを使ったレッグプレスは膝・股関節への圧縮荷重がかかる動作です。高重量設定でのレッグプレスは大腿骨遠位骨端線への縦荷重が特に大きく、成長スパート中の中高生には過剰な負荷になりえます。ジムのトレーナーの指導なしに高重量設定で行うことは避けましょう。
⑥ ショルダープレス(高重量)
バーベルやダンベルを頭上に押し上げるショルダープレスは、上腕骨近位骨端線と脊椎(特に頸椎・腰椎)に縦方向の圧縮荷重がかかります。成長期の上腕骨近位骨端線は損傷を受けやすく、スポーツ医学では「Little Leaguer's shoulder(野球肩)」として知られる骨端線損傷と同様のメカニズムで起こるリスクがあります。
⑦ 毎日・休みなしの同一部位トレーニング
種目以上に問題になりやすいのがオーバートレーニングです。筋肉は48〜72時間の回復期間があってはじめて強くなります。しかし成長期の骨端線も同様に回復時間が必要であり、同一部位を毎日連続して高負荷にさらし続けることで骨端線への慢性的なダメージが蓄積します。週に2〜3回、各部位の間に十分な休息日を設けることが原則です。
種目 | リスクが高い骨端線の部位 | リスクレベル |
|---|---|---|
バーベルスクワット(高重量) | 脊椎・大腿骨・脛骨 | ⚠️ 高 |
デッドリフト(高重量) | 腰椎椎体終板 | ⚠️ 高 |
うさぎ跳び | 大腿骨遠位・脛骨近位 | ⚠️ 高 |
加重プッシュアップ | 橈骨遠位・肘・肩 | ⚠️ 中〜高 |
高重量レッグプレス | 大腿骨遠位 | ⚠️ 中〜高 |
高重量ショルダープレス | 上腕骨近位・頸椎 | ⚠️ 中 |
同一部位の毎日連続トレーニング | すべての骨端線(慢性蓄積) | ⚠️ 中 |
成長期に「やっていい」筋トレ
やってはいけない種目が明確になったところで、成長期に積極的に取り入れてよい筋トレと運動をまとめます。重要な前提として、これらはPHV(最大発育速度)の時期と、正しいフォームが条件です。
PHV(最大発育速度)とは
PHV(Peak Height Velocity)とは、身長の伸びが最も速くなる時期を指します。日本人の平均は男子で13歳前後、女子で11歳前後とされています(※3)。
PHVの前後で骨端線の状態と筋肉の発達度が大きく変わるため、筋トレの内容もこれを基準に変えるのが適切です。
時期 | 骨端線の状態 | 適切な筋トレの基本方針 |
|---|---|---|
PHV前 | 活性期・特に脆弱 | 自重のみ・動きの質を高める神経系トレーニング中心 |
PHV中(前後1〜2年) | 最も成長が活発・最もリスクが高い | 重量物は避け、自重・体幹トレーニングを継続 |
PHV後〜骨端線閉鎖前 | 伸びは鈍化・軟骨がやや安定 | 軽重量から段階的に負荷を増加。フォーム習得が前提 |
成長期にやっていい筋トレ・運動の種類

プランク・サイドプランクは体幹を固定する等尺性収縮(アイソメトリック)トレーニングです。骨端線への圧縮荷重がほぼなく、成長期に最も安全な筋トレのひとつです。体幹が安定することでスポーツパフォーマンスも上がります。
自重スクワット・ゴブレットスクワットは正しいフォームで行う自重スクワットは、下半身の筋力と神経系を発達させ、成長ホルモンの分泌を促す効果があります。軽いダンベル1個を両手で持つゴブレットスクワットであれば、フォームの習得にも効果的です(※4)。
バードドッグ・ヒップリフトは臀部・腹部・背部の筋肉を協調して使う体幹トレーニングです。四肢への負荷が少なく、骨端線へのリスクが低い種目として整形外科的にも推奨できます。
懸垂・チンアップ(自重)は背筋・上腕二頭筋を鍛える自重トレーニングで、縦方向に骨が伸びるのを助けるという説もあります。自重のみで行う限り骨端線への過剰な圧縮荷重はなく、成長期に適しています。
水泳・バスケットボール・縄跳びなどの全身運動は骨に適度な縦刺激を与え、骨端線を活性化します。特に水泳は関節への衝撃が少なく、全身の筋力と柔軟性を高められる成長期に最適な運動のひとつです(※5)。
適切な運動の詳細は身長を伸ばす運動|骨端線に効く運動・逆効果になる運動もあわせてご覧ください。
種目・運動 | PHV前 | PHV中 | PHV後 |
|---|---|---|---|
プランク・サイドプランク | ✅ | ✅ | ✅ |
バードドッグ・ヒップリフト | ✅ | ✅ | ✅ |
自重スクワット | ✅ | ✅ | ✅ |
懸垂・チンアップ(自重) | ✅ | ✅ | ✅ |
水泳・縄跳び・バスケ | ✅ | ✅ | ✅ |
軽重量ダンベルトレーニング | △(軽量のみ) | △(慎重に) | ✅ |
バーベルスクワット(高重量) | ❌ | ❌ | △(フォーム習得後) |
デッドリフト(高重量) | ❌ | ❌ | △(フォーム習得後) |
うさぎ跳び | ❌ | ❌ | ❌ |
「筋トレで身長が伸びない」は本当か?適度な筋トレはむしろ有効

競合記事でも触れられていますが、「筋トレが身長を止める」という話には直接的な科学的根拠はありません。世界的なストレングス&コンディショニング団体NSCAの声明でも、適切に計画されたレジスタンストレーニングは成長を阻害しないとされています(※1)。
むしろ、適度な筋トレには成長ホルモンの分泌を促す効果があります。高強度の無酸素運動で生じる乳酸は下垂体を刺激し、成長ホルモンの分泌を高める働きがあります。また、筋トレによるセロトニン分泌の増加が睡眠の質を高め、睡眠中の成長ホルモン分泌をさらに促すという正のサイクルも報告されています。
成長ホルモンと身長の詳しい関係は成長ホルモンとは?身長との関係を整形外科医が解説で解説しています。
整理すると、筋トレと身長の関係は次のようになります。
適切な自重筋トレ→ 成長ホルモン分泌を促進・骨端線に適度な刺激・安全
高重量・不適切な種目の筋トレ→ 骨端線への過負荷・損傷リスク・身長の伸びを妨げる可能性
問題は「筋トレをするかどうか」ではなく、「何を・どのくらいの重さで・どのタイミングでやるか」です。
成長期の筋トレでよくある質問(FAQ)
プロテインを飲みながら筋トレしても大丈夫ですか?
たんぱく質は骨を作るコラーゲンの材料として成長期に不可欠です。食事からのたんぱく質で不足する場合、プロテインで補うことは問題ありません。ただし過剰摂取は腎臓への負担やカルシウムの尿中排泄増加につながる可能性があるため、食事を基本にした補完的な利用が推奨されます。栄養と身長の関係は身長を伸ばす食事コラムもご覧ください。
部活でバーベルトレーニングをやらされているが止めた方がいいですか?
部活動の場合、指導者の管理下であれば軽重量・正しいフォームから段階的に行われているケースが多いです。問題になるのは急激な重量増加・フォームの崩れ・オーバートレーニングの3点です。腰・膝・手首に痛みを感じたら、整形外科を受診して骨端線の状態を確認することをおすすめします。
成長スパート中かどうかはどうやってわかりますか?
最も簡単な方法は、3ヶ月ごとに身長を測定して記録することです。3ヶ月で2cm以上伸びている時期が成長スパート(PHV前後)の目安です。より正確には、整形外科でレントゲンを撮り骨端線の状態を確認したり、ALP(アルカリホスファターゼ)という血液検査の値で骨の成長活性を推定したりすることができます。
腹筋を毎日やっていますが身長への影響はありますか?
腹筋(クランチ・シットアップ)は自重で行う限り、骨端線への圧縮荷重は軽微です。ただし毎日連続で高レップ数を行うオーバートレーニング状態は避けましょう。腹部の筋肉には休息が必要で、腰椎への反復的な屈曲荷重が積み重なると腰椎椎体終板への慢性的なダメージになる可能性があります。
骨端線が閉じているかどうか確認できますか?
整形外科でレントゲンを撮ることで骨端線の状態を確認できます。「まだ身長が伸びる可能性があるか」「筋トレを本格化してもいい時期か」を医師に判断してもらうことができます。気になる方はお気軽にシンセルクリニックへご相談ください。詳しくは骨端線(成長板)とは?閉鎖の時期・確認方法もあわせてご覧ください。
部活・スポーツ別に見る成長期の注意点
成長期の筋トレリスクは、競技種目によっても異なります。整形外科的に特に注意が必要なスポーツごとのポイントを解説します。
野球・ソフトボール
投球動作では上腕骨近位骨端線(肩)と橈骨頭骨端線(肘)に強い牽引力と圧縮力が繰り返しかかります。「Little Leaguer's shoulder(野球肩)」「Little Leaguer's elbow(野球肘)」として整形外科に知られる骨端線損傷は、投球過多によって生じます。投球数の管理(1日100球以下など)と定期的な整形外科チェックが欠かせません。オフシーズンに高重量ショルダープレスなどを行うと、消耗した肩の骨端線に追加ダメージを与えるリスクがあります。
サッカー・バスケットボール
ジャンプ・着地・急停止・方向転換など膝関節と足関節の骨端線に強い荷重がかかる動作が多い競技です。「オスグッド・シュラッター病」は、急成長期(PHV前後)の中高生に多い脛骨粗面骨端線の損傷で、膝のお皿の下に痛みと腫れが出ます。競技量が多い時期に追加でバーベルスクワットや高強度脚トレーニングを重ねると症状を悪化させるリスクがあります。
柔道・レスリングなどの格闘技系
相手の体重がかかる状態での受け身・投げ技は脊椎全体の骨端線(椎体終板)への衝撃が大きい種目です。追加でのデッドリフト・バーベルスクワットは特に腰椎への負荷が重なり、成長期には推奨されません。競技自体の強度管理と、デッドリフトなどの補助トレーニングの導入時期を慎重に判断することが重要です。
競技を問わず共通のポイント
どの競技でも成長期に共通して意識すべきことは、「競技の練習量+補助トレーニング量の合計」を管理することです。練習量が増えるシーズン中は補助トレーニングの重量・頻度を下げる。オフシーズンに筋力強化を行う場合も、PHVの位置と骨端線の状態を確認したうえで段階的に負荷を高めることが原則です。
身長を伸ばすために筋トレと同じくらい大切なこと
筋トレの選び方と同様に、身長を伸ばすためには睡眠・栄養・適切な運動の3つのバランスが不可欠です。どれかひとつだけでは効果が出ません。
特に睡眠は成長ホルモンの分泌量を左右します。入眠後最初の90分の深睡眠時に1日の成長ホルモンの約70%が分泌されます。筋トレをどんなに工夫しても、睡眠が削られていれば成長ホルモンが十分に働きません。中高生の推奨睡眠時間は8〜10時間です。睡眠と身長の関係は睡眠と身長の関係コラムで詳しく解説しています。
栄養については、骨の材料となるカルシウム・たんぱく質・ビタミンDを継続して摂ることが重要です。高重量筋トレを行わなくても、栄養が不足していれば骨は伸びません。詳しくは身長を伸ばす食事コラムをご参照ください。
遺伝と生活習慣の関係については遺伝と身長の関係コラムもご覧ください。
「うちの子も治療できる?」と思われた方へ
子どもの身長について、ほかの記事もお探しの方は 子どもの身長コラム テーマ別インデックス(134本) からどうぞ。
まとめ
成長期の筋トレは「全部ダメ」でも「何でもOK」でもありません。整形外科医として強調したいポイントをまとめます。
骨端線(成長板)は骨の中で最も脆弱な部分。過度な圧縮荷重がかかると損傷し、身長の伸びが永続的に障害されるリスクがある
高重量バーベルスクワット・デッドリフト・うさぎ跳びは成長期に避けるべき代表的な種目
自重スクワット・プランク・バードドッグ・懸垂・水泳はPHV前後を問わず安全に取り入れられる
成長スパート中(PHV前後)が最もリスクが高い時期。この時期は特に重量物を避ける
適度な筋トレは成長ホルモンの分泌を促し、身長の伸びにプラスに働く側面もある
「まだ伸びるか」「筋トレを本格化していい時期か」はレントゲンで骨端線を確認することで判断できる
参考文献
Faigenbaum AD, et al. "Youth resistance training: updated position statement paper from the National Strength and Conditioning Association." Journal of Strength and Conditioning Research. 2009;23(5 Suppl):S60-79. https://doi.org/10.1519/JSC.0b013e31819df407
Salter RB, Harris WR. "Injuries Involving the Epiphyseal Plate." Journal of Bone and Joint Surgery. 1963;45(3):587-622.
公益財団法人日本バスケットボール協会. 「中学校部活動におけるバスケットボール指導の手引き」. 2018. http://www.japanbasketball.jp/wp-content/uploads/Bukatsu-compressed_2018110.pdf
Stricker PR, et al. "Resistance training for children and adolescents." Pediatrics. 2020;145(6):e20201011. https://doi.org/10.1542/peds.2020-1011
Bass SL, et al. "The Effect of Mechanical Loading on the Size and Shape of Bone in Pre-, Peri-, and Postpubertal Girls." Journal of Bone and Mineral Research. 2002;17(12):2274-2280.
医師監修記事

長田 直祥
(おさだ なおき)
シンセルクリニック 低身長治療センター医師
大阪医科薬科大学卒業。豊田厚生病院、中東遠総合医療センター、国立長寿医療研究センター、名古屋大学整形外科などで整形外科医としての経験を積み、現在はシンセルクリニック低身長治療センターで、お子さまの成長・低身長治療に携わる。日本整形外科学会所属。
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大阪医科薬科大学卒業。豊田厚生病院、中東遠総合医療センター、国立長寿医療研究センター、名古屋大学整形外科などで整形外科医としての経験を積み、現在はシンセルクリニック低身長治療センターで、お子さまの成長・低身長治療に携わる。日本整形外科学会所属。
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