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【医師解説】子どもの身長が気になったら何科?小児科・内分泌科・整形外科・自由診療クリニックの違いと受診の目安

2026.04.24

まずは動画でチェック!

▶ 7分38秒・字幕付き|「様子を見ましょう」と言われたときの受診の考え方を解説

低身長のお悩みや成長期のサポートを諦める前に。医師が教える最新の改善ヒントを動画でチェックする▶

「子どもの身長が伸びていない気がする」
「クラスで一番小さくて心配」
「低身長を相談したいけど、何科に行けばいいかわからない」——こうした悩みを持つ親御さんが、まず直面する壁が「受診する科の選択」です。

小児科?内分泌科?整形外科?それとも成長専門クリニック?——インターネットで調べても答えがバラバラで、さらに混乱してしまう方も多いと思います。

この記事では医師として、子どもの身長・低身長の相談先となる各診療科の違い・役割・向いているケースを、保険診療と自由診療の違いも含めてわかりやすく整理します。また、最も見落とされがちな「診断名がつかない体質性低身長」のお子さんの相談先についても明確にお伝えします。

まず知っておくべき:低身長には「2つの種類」がある

受診する科を選ぶ前に、低身長には大きく2種類あることを理解することが重要です。この分類が、どの科に行くべきかを決める最大のポイントです。

種類

原因

保険適用

治療の方向性

①病的低身長

成長ホルモン分泌不全・ターナー症候群・甲状腺機能低下症・SGA性低身長症など疾患が原因

あり(診断がつけば)

疾患の治療+成長ホルモン注射(保険適用)

②体質性低身長(特発性低身長)

遺伝・体質・家族性。明確な疾患なし。身長が−2SD以下でも検査で異常なし

なし(疾患ではないため)

生活習慣改善・自由診療での成長ホルモン治療

病院で「異常なし」「様子を見ましょう」と言われた場合、多くは②の体質性低身長です。これは「病気ではないから安心」ではなく、「保険が使えないが、自由診療で対応できる」という意味です。両者で受診すべき科・施設が異なります。

低身長の定義(−2SD以下)や年齢別の平均身長の目安については小学生の平均身長と成長の目安。平均より低い時に親が確認すべき「骨年齢」とはもあわせてご覧ください。

各診療科の役割と向いているケース

各診療科の役割と向いているケース

① かかりつけ小児科:まず最初に相談する入口

子どもの身長が気になった時、最初に相談する場所として最も適しているのがかかりつけの小児科です。

小児科でできること:

  • 成長曲線の作成・評価(これまでの身長・体重の記録から伸び方のパターンを確認)

  • 基本的な血液検査(甲状腺機能・貧血・栄養状態など)

  • 必要に応じて専門科(小児内分泌科)への紹介

  • 体重・栄養状態・生活習慣の指導

小児科で対応しきれないこと:

  • 成長ホルモン分泌の詳細な負荷試験(専門施設が必要)

  • 骨年齢の精密評価(一部の小児科では対応可能)

  • 自由診療での成長ホルモン治療

こんな場合に小児科へ:「身長の伸びが遅い気がする」「クラスで小さい方」という段階で、まずは成長曲線を確認してもらいたい場合。かかりつけ医が最初の相談窓口として最適です。

② 小児内分泌科:病的低身長の診断・保険治療の専門科

低身長の代表的な疾患には、成長ホルモン分泌不全性低身長症、ターナー症候群、軟骨無形成症、SGA性低身長症などがあり、これらに対する治療は成長ホルモン治療になります。

小児内分泌科は、このようなホルモン・内分泌の専門診療科です。低身長の「病的原因」を診断し、保険適用の成長ホルモン治療を行う場合に必須の科です。

小児内分泌科でできること:

  • 成長ホルモン分泌負荷試験(入院で行う精密検査)

  • 骨年齢の精密評価(手首のレントゲンで骨端線の状態を確認)

  • 染色体検査・遺伝子検査

  • 保険適用の成長ホルモン注射(疾患診断後)

  • 甲状腺機能・副腎機能など内分泌全般の評価

小児内分泌科のデメリット:

  • 大学病院・こども病院など大きな施設に偏っており、待ち時間・予約が長い(初診まで数ヶ月待ちのケースも)

  • 「体質性低身長」と判断された場合は「様子を見ましょう」で終わることが多く、自由診療の選択肢を提示されない

  • 紹介状が必要な施設が多い

こんな場合に小児内分泌科へ:身長が−2SD以下、または成長速度が明らかに低下(年間4cm未満など)しており、病的原因を詳しく調べたい場合。かかりつけ小児科から紹介状をもらって受診するのが一般的な流れです。

③ 整形外科:骨・骨端線の視点から成長を評価

整形外科は骨・関節・筋肉の専門科であり、骨端線(成長板)の状態・骨年齢・骨の成長余地という視点から子どもの身長を評価できます。

整形外科が身長相談に関わる場面:

  • 骨端線のレントゲン評価(「まだ伸びる余地があるか」の判断)

  • 骨系統疾患(軟骨無形成症・骨形成不全症など)の診断・管理

  • 側弯症・O脚・X脚など、身長・姿勢に関わる骨格の評価

  • 成長ホルモン治療の自由診療(整形外科専門クリニックの場合)

骨端線の仕組みと「まだ伸びる余地があるか」の見方については骨端線(こったんせん)とは?身長が伸びる仕組みとレントゲンでの見え方を完全解説で詳しく解説しています。

④ 自由診療の成長・低身長専門クリニック:体質性低身長の最前線

保険診療の病院では「異常なし」「体質性低身長」と言われ、積極的な治療を受けられなかったお子さんの相談先として、自由診療の成長専門クリニックが選ばれています。

自由診療クリニックでできること:

  • 体質性低身長(診断名がつかない)に対する成長ホルモン治療

  • 待ち時間が少なく、比較的早い診察開始が可能

  • 生活習慣・栄養・睡眠の包括的なサポート

  • 骨年齢の評価と「残りの成長余地」の具体的な説明

自由診療のデメリット:

  • 成長ホルモン治療は保険適用外(自己負担)

  • 費用が体重によって月20〜40万円程度かかる場合がある

  • クリニックによって治療の質・経験が異なる

「何科に行けばいいか」フローチャート

以下のフローチャートで、今のお子さんの状態に合った受診先を確認してください。

状況

まず行くべき科

次のステップ

身長が気になるが、まだ専門家に相談したことがない

→ かかりつけ小児科

成長曲線を確認。必要なら専門科に紹介してもらう

身長が−2SD以下、または年間4cm未満の伸びしかない

→ 小児内分泌科(紹介状を持参)

成長ホルモン負荷試験・骨年齢検査で病的原因を精査

病院で「異常なし・体質性・様子を見ましょう」と言われた

→ 自由診療クリニック

骨端線の状態確認・自由診療での成長ホルモン治療を検討

骨年齢・骨端線の状態を確認したい

→ 整形外科・成長専門クリニック

レントゲンで骨端線を評価。残りの成長余地を把握

思春期が早い・遅い・月経が早い

→ 小児内分泌科

思春期早発症・遅発症の精査。思春期と身長の関係については別コラムも参照

O脚・X脚・側弯など骨格の問題を伴う

→ 整形外科

骨格の評価と成長への影響を整形外科医に相談

「保険が使える低身長」と「使えない低身長」:判断基準を整理する

多くの親御さんが混乱する「保険適用の条件」について、整理します。

保険適用になる主な低身長の診断名

疾患名

保険適用の条件(概要)

成長ホルモン分泌不全性低身長症

負荷試験で成長ホルモン分泌不全が確認される。身長−2SD以下

ターナー症候群

染色体検査(45,X)で確定。身長−2SD以下

SGA性低身長症(子宮内発育不全)

出生時が小さく(SGA)、その後のキャッチアップ不全。2歳以降に−2SD以下

ヌーナン症候群

遺伝子検査で確定診断後

プラダー・ウィリー症候群

染色体・遺伝子検査で確定

軟骨無形成症

遺伝子検査で確定。2021年より新薬(ボソリチド)が適応

保険適用にならないケース(体質性低身長)

上記の診断名がつかない場合、たとえ身長が−2SD以下であっても保険は使えません。これが「体質性低身長」または「特発性低身長(ISS)」と呼ばれる状態です。

日本では体質性低身長への成長ホルモン治療は保険適用外ですが、米国FDAは2003年に体質性低身長(ISS)への成長ホルモン治療を承認しており、自由診療で行うことが医学的に否定されているわけではありません(※2)。「病院で異常なしと言われたが、それでも治療したい」という場合は、自由診療クリニックへの相談が現実的な選択肢です。

受診のタイミング:「まだ早い?」と思わずに相談すべき年齢とサイン

受診のタイミング:「まだ早い?」と思わずに相談すべき年齢とサイン

「もう少し様子を見てから」と先延ばしにしがちですが、身長の治療には「骨端線が開いている期間」という明確な期限があります。

受診を急ぐべきサイン

  • ✅ 年間の伸びが4cm未満(学童期の目安。伸びが鈍化しているサイン)

  • ✅ 身長が−2SD以下(同年齢・同性の100人中下から2〜3番目以下)

  • ✅ 両親の平均身長より10cm以上低い見込み

  • ✅ 思春期が早く来た(女子8歳以前・男子9歳以前に二次性徴)→骨端線の早期閉鎖リスク

  • ✅ 成長曲線がパーセンタイルを下抜けている

年齢別の受診タイミング目安

年齢

受診を検討すべき状況

主な治療期間の見込み

3〜5歳

−2SD以下が続く・体重に比べて身長が著しく低い

骨端線閉鎖まで10年以上→治療効果が最も期待できる

小学校低学年(6〜8歳)

クラスで常に最も小さい・年間4cm未満の伸び

成長スパート前→治療開始の最適期

小学校高学年(9〜11歳)

思春期が来始めた・身長の伸びが急に落ちた

成長スパート中→骨端線の状態確認が急務

中学生(12〜15歳)

身長が止まってきた・声変わりが来た(男子)・初潮後1〜2年(女子)

骨端線が閉じかけている可能性→早急に骨年齢確認

高校生以降

骨端線閉鎖後は成長ホルモンによる身長増加は難しくなる

骨端線が開いているか確認が最優先

骨端線と身長が伸びる仕組みについては骨端線(こったんせん)とは?身長が伸びる仕組みとレントゲンでの見え方を完全解説、成長スパートのタイミングについては成長スパートはいつ来る?子どもの身長が爆発的に伸びる時期と見逃せないサインもあわせてご確認ください。

受診時に持参すると診察がスムーズになるもの

どの科を受診する場合でも、以下の情報を事前に準備しておくと診察が大幅にスムーズになります。

  • 母子手帳:出生時の身長・体重・在胎週数(SGA判断に重要)

  • 学校・保育園の成長記録:毎年の身長・体重の推移(成長速度の把握)

  • 家族の身長データ:父母・祖父母の身長(遺伝的身長の目標値計算に使用)

  • これまでの健診記録:3歳・5歳・就学前健診の数値

  • 食事・睡眠・運動のメモ:生活習慣を把握することで成長阻害要因の特定に役立つ

遺伝的身長の目標値(midparental height)については最終身長はどこまで遺伝で決まる?母・父の影響・振れ幅を医師が解説も参考にしてください。

保険診療と自由診療:何が違うのか徹底比較

子どもの低身長治療を検討する際に、「保険診療」と「自由診療」の違いを正確に理解することが重要です。費用・内容・対象・制限が大きく異なります。

比較項目

保険診療(病院・クリニック)

自由診療(成長専門クリニック)

対象となる低身長

病的低身長(診断名あり)のみ

体質性低身長を含む全ての低身長

成長ホルモン治療の費用

3割負担(月2〜5万円程度)

全額自己負担(体重により月20〜40万円)

診断・検査

成長ホルモン負荷試験(入院)・染色体検査など

骨年齢評価・生活習慣・家族歴の評価

待ち時間

初診まで数ヶ月待ちのことも

比較的早く受診できる

「異常なし」の場合

「様子を見ましょう」で終わることが多い

診断名がなくても治療を検討できる

主な受診先

大学病院・こども病院・小児科クリニック

低身長専門クリニック

重要なのは、この2つは「どちらが正しい」ではなく「目的に応じて使い分ける」という関係です。まず保険診療で病的原因がないかを確認し、「体質性低身長」と判断されてから自由診療を検討するという流れが一般的です。

体質性低身長の親御さんへ:「様子を見る」間に失われるもの

体質性低身長の親御さんへ:「様子を見る」間に失われるもの

整形外科医として、最も伝えたいことをお伝えします。

「病院で異常なし、体質性です、様子を見ましょう」と言われると、多くの親御さんはホッとして一時的に安心されます。しかし成長という観点では、「様子を見る」とは「治療可能な期間が短くなる」ことと同義です。

骨端線は年齢とともに閉鎖に向かって進んでいます。特に思春期(男子12〜14歳・女子10〜12歳)の成長スパートを過ぎると、骨端線の閉鎖が加速します。成長ホルモン治療を開始する場合、「骨端線がどれだけ残っているか」が治療効果の最大の決定因子です。

「まだ中学生だから時間がある」と思っていても、骨年齢が暦年齢より進んでいる場合は、実際の閉鎖時期がずっと早い可能性があります。心配であれば、まず骨年齢を確認することが最初の一歩です。

成長ホルモン注射の効果・何センチ伸びるかについては成長ホルモン注射で何センチ伸びる?治療の効果と「追いつき成長」のメカニズムも参考にしてください。身長が伸びない子の特徴については身長が伸びない子の特徴とは?早熟・肥満との関係と親が気づくべきサインもあわせてご覧ください。

成長ホルモン治療の流れ(自由診療・シンセルクリニックの場合)

「自由診療での成長ホルモン治療はどのように進むのか」という疑問にお答えします。

ステップ

内容

目安

① 初回カウンセリング

お子さんの成長記録・家族の身長・生活習慣・骨年齢の評価。治療の適応・費用・期待効果の説明

無料・初回

② 骨年齢確認

手首のレントゲンで骨端線の状態を確認。暦年齢と骨年齢を比較し、残りの成長余地を推定

カウンセリング時または別日

③ 治療方針の決定

成長ホルモン注射の開始量・スケジュール・生活習慣の指導

カウンセリング後

④ 注射開始

毎日就寝前に自己注射(細いペン型注射器)。痛みは最小限。親御さんが行う場合が多い

治療開始後継続

⑤ 定期的な効果確認

3〜6ヶ月ごとに身長・体重・骨年齢を測定。効果を評価し治療を継続

定期通院

注射の副作用や安全性については成長ホルモン注射の副作用とその発生確率は?安全に治療を受けるための注意点もご確認ください。

シンセルクリニック低身長治療センターについて

シンセルクリニックでは、「診断名がつかない体質性低身長のお子さんの相談先」として、自由診療の成長ホルモン治療(低身長治療)を提供しています。

保険診療の病院で「異常なし」「様子を見ましょう」と言われたが、それでも「できることをしてあげたい」と思う親御さんのための選択肢です。

対象となるお子さん:

  • 病的低身長の診断はつかないが、身長の伸びが気になる

  • 骨年齢を確認して、残りの成長余地を把握したい

  • 自由診療での成長ホルモン治療を検討している

  • 生活習慣・栄養・睡眠など包括的なサポートを求めている

費用の目安(自由診療):成長ホルモン注射は体重により月20〜40万円程度が目安です。詳細は初回カウンセリングでご説明します。

重要なお知らせ:シンセルクリニックの低身長治療は自由診療(保険適用外)です。「保険適用の成長ホルモン治療」が必要なお子さんは、かかりつけ小児科→小児内分泌科という保険診療のルートが適切です。

成長ホルモン治療の詳細・費用・副作用については成長ホルモンとは?増やす方法と注射(効果・費用・デメリット)を徹底解説もあわせてご覧ください。

「うちの子も治療できる?」と思われた方へ

子どもの身長について、ほかの記事もお探しの方は 子どもの身長コラム テーマ別インデックス(134本) からどうぞ。

よくある質問(FAQ)

小児科に相談したら「様子を見ましょう」と言われました。他の科に行くべきですか?

「様子を見ましょう」という判断は、現時点で病的な原因が見当たらない場合の標準的な対応です。ただし「様子を見る」間にも骨端線は閉じていきます。半年〜1年経っても伸びが改善しない、または積極的に対処したいという場合は、小児内分泌科へのセカンドオピニオンや自由診療クリニックへの相談を検討してください。

内分泌科に行くには紹介状が必要ですか?

大学病院・こども病院などの高度医療機関は原則として紹介状が必要です(紹介状なしの場合は選定療養費として数千〜数万円の追加負担が生じます)。まずはかかりつけ小児科に相談し、紹介状を書いてもらうことが一般的な流れです。一方、自由診療クリニックは紹介状なしでも受診できます。

成長ホルモン注射は何歳まで続けますか?

骨端線が閉鎖するまでが治療期間の目安です。一般的に女子は15〜16歳頃、男子は17〜18歳頃に骨端線が閉鎖します。骨端線が閉じた後は成長ホルモンによる身長増加は見込めません。骨端線の開閉状態は手首のレントゲンで確認できます。骨端線を閉じさせない方法はある?閉じるのを遅らせる習慣とはもご参考ください。

低身長の子どもに親ができることはありますか?

医療機関の受診と並行して、睡眠・栄養・適度な運動という生活習慣の改善が身長の伸びに直結します。特に睡眠は成長ホルモンが分泌される深睡眠の質を高めることが重要です。詳しくは身長を伸ばす睡眠|成長ホルモンが最大分泌されるための睡眠習慣をご覧ください。栄養面については子どもの身長を伸ばす食べ物とは?骨を育てる5大栄養素と食事メニューも参考にしてください。

思春期が早く来た場合、身長にどう影響しますか?

思春期が早く来ると、一時的に身長の伸びが加速しますが、骨端線の閉鎖も早まるため最終身長が平均より低くなるリスクがあります。思春期早発症のサインと身長への影響については思春期早発症とは?手遅れになる前のサインと最終身長への影響を徹底解説で詳しく解説しています。

受診前に確認:「低身長かどうか」の簡易チェック方法

医療機関を受診する前に、お子さんの身長が医学的に「低身長」の基準に当てはまるかどうかを確認する方法を整理します。

SDスコア(標準偏差スコア)の考え方

低身長の医学的な定義は「同年齢・同性の平均身長から−2SD以下」です。SDとは標準偏差のことで、−2SD以下とは同年齢・同性の100人中下から2〜3人目以下の身長を意味します。ただし−2SDはあくまで目安であり、−2SDに満たなくても年間の伸びが極端に少ない(4cm未満)場合や、両親の身長から推定される目標身長と大きく乖離している場合は受診を検討すべきです。

遺伝的目標身長の計算式

両親の身長から、お子さんの遺伝的な目標身長を計算する方法があります。男子の場合:(父の身長+母の身長+13)÷2。女子の場合:(父の身長+母の身長−13)÷2。この数値の±8cm程度が遺伝的身長の正常範囲とされています。お子さんの現在の身長の伸び方から推測される最終身長がこの範囲から大きく下回る場合は専門医への相談が推奨されます。

成長速度のチェック

年齢別の正常な成長速度の目安は以下のとおりです。3歳以降〜思春期前:年間5〜6cm程度。思春期のピーク時:男子で年間8〜10cm、女子で年間6〜8cm。この目安を大幅に下回る場合(年間4cm未満)は、成長速度の低下として評価が必要です。身長の伸びが止まってきたサインについては声変わりすると身長は止まる?伸びる余地(ラストスパート)とホルモンの関係も参考にしてください。

各診療科の受診の流れ:初診からの手順

「どの科に行くか決めた。でも実際にどう動けばいいか」という疑問にお答えします。

かかりつけ小児科への受診の流れ:予約不要またはかかりつけとして受診可能なことが多いです。「身長の伸びが気になる」と伝えれば成長曲線を確認してもらえます。母子手帳と学校の成長記録を持参しましょう。

小児内分泌科への受診の流れ:多くの大学病院・こども病院では、かかりつけ医からの紹介状が必要です。予約から初診まで数ヶ月かかることもあります。初診時には血液検査・骨年齢(レントゲン)が行われ、異常が疑われれば入院での成長ホルモン負荷試験に進みます。検査結果が出るまでに合計2〜3回の受診が一般的です。

自由診療クリニックへの受診の流れ:紹介状不要・予約は電話またはウェブで可能です。初回カウンセリングで骨年齢の確認・家族歴・生活習慣の評価を行い、同日または次回から治療開始を検討します。シンセルクリニックでは初回カウンセリングを無料で承っています。「どうすればいいかわからない」という段階でも相談可能です。治療を開始するかどうかは、説明を受けてから親御さんが判断していただけます。保険が使えるかどうかの見極めや、今後のステップについても整理してお伝えします。あわせて身長を伸ばすための生活習慣の改善については身長が伸びなくなる行動10選|やってはいけない習慣を医学的に解説もご覧ください。

まとめ

  • 低身長には「病的低身長(保険適用あり)」と「体質性低身長(保険適用なし)」の2種類がある

  • 最初の相談先はかかりつけ小児科。成長曲線を確認し、必要なら専門科に紹介してもらう

  • −2SD以下・年間4cm未満なら小児内分泌科で詳細検査(紹介状が必要)

  • 病院で「異常なし・体質性」と言われた場合は自由診療クリニックが選択肢

  • 骨年齢・骨端線の評価は整形外科・成長専門クリニックで可能

  • 治療できる期間は骨端線が開いている間だけ。「様子を見る」間にも骨端線は閉じていく

  • シンセルクリニック低身長治療センターは「診断名がつかない体質性低身長」の相談先として自由診療での成長ホルモン治療を提供

「自分の子どもがどのケースに当てはまるかわからない」「病院で様子見と言われたが諦めたくない」という方は、シンセルクリニック低身長治療センターにお気軽にご相談ください。

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関連コラム

参考文献

  1. 日本小児内分泌学会「低身長の診断基準」https://jspe.umin.jp/public/tei.html

  2. Wit JM, et al. "Idiopathic short stature: definition, epidemiology, and diagnostic evaluation." Growth Hormone & IGF Research. 2008;18(2):89-110. https://doi.org/10.1016/j.ghir.2007.11.004

  3. Rosenfeld RG, et al. "Diagnostic controversy: the diagnosis of childhood growth hormone deficiency revisited." Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism. 1995;80(5):1532-1540.

  4. 厚生労働省「成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断と治療指針」https://www.mhlw.go.jp/

  5. GH Research Society. "Consensus Guidelines for the Diagnosis and Treatment of Growth Hormone (GH) Deficiency in Childhood and Adolescence." Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism. 2000;85(11):3990-4003.

医師監修記事

シンセルクリニック低身長治療センター医師 長田の顔写真

長田 直祥

(おさだ なおき)

シンセルクリニック 低身長治療センター医師

大阪医科薬科大学卒業。豊田厚生病院、中東遠総合医療センター、国立長寿医療研究センター、名古屋大学整形外科などで整形外科医としての経験を積み、現在はシンセルクリニック低身長治療センターで、お子さまの成長・低身長治療に携わる。日本整形外科学会所属。

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大阪医科薬科大学卒業。豊田厚生病院、中東遠総合医療センター、国立長寿医療研究センター、名古屋大学整形外科などで整形外科医としての経験を積み、現在はシンセルクリニック低身長治療センターで、お子さまの成長・低身長治療に携わる。日本整形外科学会所属。

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