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小学生の平均身長【学年・男女別】平均より低いときに確認したい骨年齢と受診の目安
まずは動画でチェック!
▶ 8分02秒・字幕付き|小学生の学年別・男女別の平均身長と、骨年齢の見方を解説
低身長のお悩みや成長期のサポートを諦める前に。医師が教える最新の改善ヒントを動画でチェックする▶
「先生、うちの子、クラスの背の順でいつも一番前なんです。大丈夫でしょうか?」
当院の診察室では、スポーツのケガなどで来院された小学生の親御様から、このような「身長に関する不安」をご相談いただくことが非常に多くあります。特に小学生の時期は、周りの子との体格差が目立ちやすいため、「このまま平均身長に届かないのでは」と焦ってしまうお気持ちはよく分かります。
しかし、骨と関節の専門家である整形外科医の視点から言えば、「今の身長が平均より低いからといって、将来の身長も低くなるとは限らない」というのが真実です。
この記事では、文部科学省の最新データに基づく小学生の平均身長をご紹介するとともに、整形外科医が身長を評価する際に重視する「骨年齢(こつねんれい)」という考え方、そして医学的に病院を受診すべき低身長のサインについて、医師の知見から詳しく解説します。
- まずは動画でチェック!
- 1. 【2024年最新】小学生の学年・男女別「平均身長」データ
- 【医師の解説】なぜ小4〜小6で「女子が男子を抜く」のか?
- 2. 実年齢よりも重要?医師が確認する「骨年齢(骨の成熟度)」
- 骨年齢とは何か?
- 3. 「様子見」はNG!病院に相談すべき「低身長」の医学的サイン
- サイン①:同年代と比べて極端に低い(-2.0SD以下)
- サイン②:1年間の伸びが極端に悪い(成長曲線をまたいで落ちる)
- 4. 整形外科医が指摘する「現代っ子の身長が伸び悩む原因」
- 1. 姿勢の悪さ(スマホ首・猫背)による「見かけの低身長」
- 2. スポーツの過剰な負荷(骨端線へのダメージ)
- 3. 睡眠の「質」の低下
- 「うちの子も治療できる?」と思われた方へ
- 平均より低いとき、家で確認できること
- まとめ
1. 【2024年最新】小学生の学年・男女別「平均身長」データ
まずは、客観的な目安として、文部科学省が発表している「学校保健統計調査(令和4年度)」に基づく小学生の平均身長を見てみましょう。お子様の現在の学年と照らし合わせてみてください。

小学1年生(6歳): 男子 116.7cm / 女子 115.8cm
小学2年生(7歳): 男子 122.6cm / 女子 121.8cm
小学3年生(8歳): 男子 128.5cm / 女子 127.7cm
小学4年生(9歳): 男子 134.0cm / 女子 134.1cm
小学5年生(10歳): 男子 139.7cm / 女子 141.1cm
小学6年生(11歳): 男子 146.0cm / 女子 147.8cm
【医師の解説】なぜ小4〜小6で「女子が男子を抜く」のか?

データを見ると、小学4年生から6年生にかけて、女子の平均身長が男子を上回っていることが分かります。これは医学的に「成長スパート(人生で最も急激に身長が伸びる時期)」が訪れるタイミングが、男女で異なるためです。
一般的に、女子は10〜11歳頃から女性ホルモンの分泌が始まり、急激に背が伸びます。一方、男子の成長スパートは女子よりも約2年遅く、中学生になってからピークを迎えます。 そのため、小学校高学年において「女の子の方が背が高い」というのは、人間の成長メカニズムとしてごく自然な現象なのです。
2. 実年齢よりも重要?医師が確認する「骨年齢(骨の成熟度)」
親御様は「10歳(小学5年生)の平均身長」とお子様の実年齢を比較して一喜一憂しがちですが、私たち医師は実年齢だけでは最終的な身長を判断しません。そこで重要になるのが「骨年齢(こつねんれい)」です。
骨年齢とは何か?
子どもの骨の端には「骨端線(こったんせん)」という軟骨があり、これが成長して硬い骨に変わることで身長が伸びます。この軟骨がどれくらい大人の骨に近づいているか(成熟しているか)をレントゲンで評価したものが「骨年齢」です。

✅晩熟型(おくて):実年齢10歳だが、骨年齢は8歳
現在クラスで一番背が低くても、骨はまだ8歳の状態です。つまり、これから「骨が伸びる余地(期間)」が周りの子よりも長く残っているため、高校生になってから一気に伸びて、最終的に平均を大きく上回る可能性があります。
✅早熟型(そうじゅく):実年齢10歳だが、骨年齢は12歳
現在はクラスで一番背が高くても、骨の成熟が早く進んでいます。骨端線が早く閉じて(成長が止まって)しまうため、小学校で成長がストップし、最終的な身長は平均程度に落ち着くことがよくあります。
このように、今の身長が平均に届いていないのは、単に「晩熟(骨の成長がゆっくりなタイプ)」であるだけのケースが非常に多いのです。
▼ 骨端線(軟骨)の詳しい仕組みや、身長が止まるサインについては以下の記事で解説しています。
[▶︎【整形外科医監修】骨端線(こったんせん)とは?身長が伸びる仕組み・エックス線での見え方まで完全解剖]
3. 「様子見」はNG!病院に相談すべき「低身長」の医学的サイン
とはいえ、「ただの晩熟だろう」と素人判断で放置してしまい、病気の発見が遅れるのは最も危険です。 お子様が以下の2つのサインのどちらかに当てはまる場合は、一度専門的な検査を受けることを推奨します。

サイン①:同年代と比べて極端に低い(-2.0SD以下)
母子手帳などにある「成長曲線(帯状のグラフ)」にお子様の身長を点で打ってみてください。 一番下の線(-2.0SDのライン)を大きく下回っている場合、医学的に「低身長」と定義されます。これは、成長ホルモン分泌不全性低身長症や、甲状腺の機能低下など、何らかの疾患が原因である可能性があります。
サイン②:1年間の伸びが極端に悪い(成長曲線をまたいで落ちる)
実は、①よりも注意すべきなのがこちらです。 例えば、「小1〜小3までは平均ラインに沿って伸びていたのに、小4になって突然伸びが悪くなり、グラフの帯を下に横切るように落ちてきた」という場合です。小学生の時期に、年間で4cm以下しか伸びない場合は要注意です。 これは、それまで順調だった成長に、栄養不足や強いストレス、あるいは脳の疾患などによって「急ブレーキ」がかかってしまった可能性を示唆しています。
4. 整形外科医が指摘する「現代っ子の身長が伸び悩む原因」
病気ではないのに身長が伸び悩んでいる場合、現代の小学生ならではの特有の原因が潜んでいることがあります。

1. 姿勢の悪さ(スマホ首・猫背)による「見かけの低身長」
ゲームやスマートフォンを長時間見ることで、首が前に出て背中が丸まる「ストレートネック(スマホ首)」や「猫背」の小学生が急増しています。 背骨がS字に丸まっていると、本来の骨の長さよりも2〜3cm背が低く見えてしまいます。また、悪い姿勢は背骨への血流を悪化させ、骨の健やかな成長を妨げる要因にもなります。
2. スポーツの過剰な負荷(骨端線へのダメージ)
「運動すれば背が伸びる」というのは事実ですが、小学生のうちから過酷なトレーニング(重いウエイトトレーニングや、休みなしの激しい練習)を行うと、成長途中のやわらかい軟骨(骨端線)に過度な圧力がかかってしまいます。 これが「オスグッド病」や「リトルリーグ肩」などのスポーツ障害を引き起こし、最悪の場合、骨の成長を早期にストップさせてしまうリスクがあります。
3. 睡眠の「質」の低下
成長ホルモンは、眠りについてから最初の深い睡眠(ノンレム睡眠)の時に最も大量に分泌されます。寝る直前までスマホやタブレットのブルーライトを浴びていると、脳が興奮して深い睡眠に入れず、成長ホルモンの分泌量が激減してしまいます。
「うちの子も治療できる?」と思われた方へ
子どもの身長について、ほかの記事もお探しの方は 子どもの身長コラム テーマ別インデックス(134本) からどうぞ。
平均より低いとき、家で確認できること
「平均と比べて何cm低いか」という点よりも、「去年から何cm伸びたか」という線の傾きのほうが大事です。平均の帯と同じ傾きで上がっていれば、低めでも順調です。
目安は、思春期前で年4cm未満が2年続いたら一度確認したほうがいい、というところです。
下の3つは、ご家庭で確かめられます。
成長曲線 自動計算グラフ|身長と体重を入れるだけで、SDとパーセンタイルが出ます
身長予測の計算|今の身長から最終身長の目安を出します
遺伝身長(目標身長)の計算|ご両親の身長から、落ち着く幅を出します
まとめ
小学生の平均身長はあくまで統計的な目安です。「骨年齢」によって早熟・晩熟の違いがあるため、今の身長だけでお子様の将来を決める必要は全くありません。
しかし、「-2.0SDを下回っている」「急に身長の伸びが悪くなった(年間4cm以下)」といった場合は、何らかの成長阻害要因が隠れている可能性があるため、早めに医療機関に受診して骨の状態を確認してもらいましょう。 スマホ首などの姿勢不良に気をつけ、十分な睡眠と栄養をサポートすることで、お子様の持つ成長のポテンシャルを最大限に引き出してあげてください。
院長監修記事

武内 晋司郎
(たけうち しんじろう)
シンセルクリニック総院長
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
医師プロフィールはこちら
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
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