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2025.09.03
院長監修記事

武内 晋司郎
(たけうち しんじろう)
シンセルクリニック総院長
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
つらい腰痛や肩こりに、インドメタシン配合の湿布や塗り薬を使っている方は多いのではないでしょうか。
ドラッグストアには多くの種類が並び、手軽に痛みを和らげられる身近な薬ですが、「どれが一番効くの?」「自分の症状にはどれが最適なの?」と、棚の前で迷った経験はありませんか?
実は、同じインドメタシンでもクリームやテープといった剤形によって適した部位が異なり、選び方一つで効果の現れ方が変わってきます。
さらに、よく比較されるロキソニンやボルタレンとの強さの違いや、喘息など持病のある方が知っておくべき重大な注意点も存在します。
この記事では整形外科医の視点から、ご自身の症状に合ったインドメタシンの選び方から安全な使い方、そして知っておくべき副作用までを徹底的に解説します。ご自身の体を守るための正しい知識を身につけましょう。
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当院では、鎮痛剤による薬物療法ではなく、再生医療も提供しています。疼痛でお悩みの方は、再生医療という選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。



「先生、この長年の膝の痛みが、シップ一枚で楽になるなら…」
診察室では、切実な思いでそうお話しになるご高齢の方が少なくありません。
急な腰の痛みや、肩のこり、関節のきしみは、日々の生活の質を大きく下げてしまいます。
インドメタシンは、そうしたつらい痛みを和らげるためのお薬ですが、種類が多くてどれを選べば良いか迷う方も多いでしょう。
整形外科医としての私の経験も交えながら、インドメタシンの効果と、ご自身の症状に合った選び方のポイントを具体的にお伝えしていきます。
私が整形外科医として薬を処方する際にいつも考えているのは、ただ痛みを抑えるだけでなく、なぜその薬が効くのかを患者さんにご理解いただくことです。
インドメタシンは、「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)」というグループに分類されるお薬です。 私たちの体は、痛みや炎症が起きると「プロスタグランジン」という物質を作り出します。 これが痛みの主な原因となります。
インドメタシンは、このプロスタグランジンが作られる過程をブロックする働きを持っています。 専門的には、シクロオキシゲナーゼ(COX)という酵素の働きを邪魔することで、プロスタグランジンの合成を抑えます。 これにより、炎症が鎮まり、つらい痛みが和らぐのです。
この薬理作用は、痛みの原因に直接アプローチするため、多くの炎症性の痛みに対して効果が期待できます。
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診察室には、本当に様々な痛みでお困りの方がいらっしゃいます。 例えば、長年の農作業で痛めた腰をさすりながら来院される方や、「腕が上がらないんです」と四十肩・五十肩に悩む方など、その症状は多岐にわたります。
インドメタシンの外用薬は、こうした身近な痛みや炎症を和らげるのに役立ちます。 添付文書にも記載されている、具体的な適応症状は以下の通りです。
変形性関節症 加齢により膝や肘などの軟骨がすり減って起こる痛み
肩関節周囲炎 いわゆる四十肩・五十肩
筋肉痛 使いすぎや急な運動による筋肉の痛み
腱炎・腱鞘炎 手首や指の使いすぎによる痛み
上腕骨上顆炎 通称テニス肘
外傷後の腫れや痛み 打撲や捻挫など
これらの症状に共通するのは、患部に「炎症」が起きている点です。 インドメタシンは炎症を抑える作用があるため、これらの痛みの緩和が期待できるのです。
「市販の薬と病院で出される薬って、何が違うんですか?」
これは本当によくいただくご質問です。
最も大きな違いは、有効成分である「インドメタシンの濃度」にあります。 安全に多くの方に使っていただけるよう、市販薬は処方薬に比べて成分の濃度が低めに設定されていることが一般的です。
比較項目 | 市販薬 | 処方薬 |
|---|---|---|
成分濃度 | 一般的に安全性を考慮した濃度(例:1.0%) | 医師の判断でより高い効果が期待できる濃度を選択可能(例:1.0%が主流) |
入手方法 | 薬局・ドラッグストアで購入可能 | 医師の診察・処方箋が必要 |
特徴 | 手軽に入手でき、急な痛みに対応しやすい | 医師が症状を診断した上で最適な薬を選択する。 |
費用 | 全額自己負担 | 健康保険が適用される(一部負担) |
症状が軽い場合や急な痛みには市販薬が便利です。 しかし、痛みが長引く場合や、どの薬を使えば良いかわからない場合は、自己判断で使い続けずに整形外科を受診することをお勧めします。
私自身、学生時代にラグビーでよく体を痛めたので、様々なタイプの湿布や塗り薬を試してきました。 その経験から言えるのは、剤形によって使い心地や適した部位が全く違うということです。
インドメタシンにも様々な剤形があり、特徴を知ることでより効果的に使うことができます。
剤形の種類 | 特徴 | こんな方・こんな部位におすすめ |
|---|---|---|
クリーム剤 | 伸びが良く、塗り込みやすい。保湿性がある。 | 関節などよく動かす部位。マッサージしながら使いたい方。 |
ゲル剤 | 透明で速乾性があり、べたつきが少ない。 | 毛の多い部位や、衣服で擦れやすい場所。さっぱりした使用感が好きな方。 |
ローション剤 | サラサラした液体で、広範囲に塗りやすい。 | 背中や頭皮など、手が届きにくい、または塗りにくい広範囲の部位。 |
テープ剤 | 粘着力が高く、剥がれにくい。長時間効果が持続。 | 腰や背中など、あまり動かさない平らな面。 |
パップ剤 | 水分を含んでおり、ひんやりとした感触。厚みがある。 | 捻挫や打撲など、熱を持っている患部を冷やしたい時。 |
例えば、膝や肘のように頻繁に曲げ伸ばしする場所には、剥がれにくいクリーム剤やゲル剤が適しています。 一方で、腰のように広くて平らな面には、長時間効果が続くテープ剤が使いやすいでしょう。



整形外科医の間でも、どの痛み止めを第一に選択するかは、患者さんの状態によって変わります。 インドメタシンの他に、ロキソプロフェン(商品名:ロキソニンなど)やジクロフェナク(商品名:ボルタレンなど)も同じNSAIDsの仲間としてよく使われます。
鎮痛・抗炎症作用の強さについては、一般的に「インドメタシン ≧ ジクロフェナク > ロキソプロフェン」と言われることがありますが、これはあくまで目安です。
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薬の効果には個人差が非常に大きく、「Aさんには効いたがBさんにはあまり効かなかった」ということが日常的に起こります。
成分名 | 一般的な強さの傾向 | 特徴 |
|---|---|---|
インドメタシン | 強い | 鎮痛・抗炎症作用が強力。古くから使われている実績がある。 |
ジクロフェナク | 強い | 浸透性が高く、関節の奥の痛みにも届きやすいとされる。 |
ロキソプロフェン | マイルド | 比較的、副作用が少ないとされる。日経メディカルの調査では処方頻度が最も高い※。 |
※NMO処方サーベイ(2024年11月)によると、NSAIDs含有塗布薬で最も処方頻度が高いのはロキソプロフェン(約6割)でした。
ここで非常に大切なことをお伝えします。 これらの薬は、あくまで「対症療法」であるという点です。 つまり、痛みの根本原因を治しているわけではなく、一時的に症状を抑えているに過ぎません。
痛みが長引く場合、薬でごまかし続けることは根本的な解決になりません。 当院では、すり減った軟骨や傷ついた組織の修復を促す「再生医療」という選択肢もご提案しています。 もし、薬を使い続けても痛みが改善しないとお悩みでしたら、ぜひ一度ご相談ください。
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当院では、鎮痛剤による薬物療法ではなく、再生医療も提供しています。疼痛でお悩みの方は、再生医療という選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。



診察室で患者さんから「先生、このお薬は本当に安全なのでしょうか?」というご質問をいただくことは少なくありません。
痛みが強いと、つい薬に頼りたくなりますが、その一方で副作用へのご不安を感じるのは当然のことです。 どんなお薬にも、痛みを和らげる良い面(効果)と、注意すべき面(副作用)の両方があります。
大切なのは、その両方を正しく理解し、ご自身の体と相談しながら上手に付き合っていくことです。 これから、インドメタシンを安全にお使いいただくために、整形外科医の視点から特に知っておいていただきたい6つのポイントをお話しします。
「先生、この湿布を貼ったら赤くなって、かゆくてたまらないんです」 これは、私が整形外科の外来で本当によくお聞きするお悩みの一つです。
インドメタシンの塗り薬や貼り薬を使った際に、最も起こりやすいのが皮膚のトラブルです。 お薬が触れた部分に、以下のような症状が出ることがあります。
主な皮膚の副作用
かゆみ
赤み、発疹
ヒリヒリとした刺激感
皮膚の乾燥
熱っぽさ
腫れ
これらの症状は、薬の成分に対するアレルギー反応や刺激によって起こる「接触皮膚炎」という状態です。 いわゆる「湿布かぶれ」と呼ばれるものです。
もし、このような症状が出た場合は、まず使用を中止してください。 そして、赤みやかゆみが軽い場合は、濡れタオルなどで優しく冷やすと症状が和らぐことがあります。
しかし、症状が強かったり、数日経っても改善しなかったり、水ぶくれができたりした場合は、自己判断で続けずに、必ず皮膚科や処方を受けた医療機関にご相談ください。
喘息の持病がある患者さんに痛み止めをお出しする際は、私も特に慎重になります。 なぜなら、「アスピリン喘息」という、非常に注意が必要な状態があるからです。
これは、インドメタシンを含む一部の解熱鎮痛薬(非ステロイド性抗炎症薬:NSAIDs)が引き金となって、激しい喘息発作を誘発してしまうものです。 息苦しさ、咳、鼻水、鼻づまりなどの症状が突然現れます。
過去に、痛み止めや風邪薬を飲んだり使ったりした後に、喘息発作を起こした経験がある方は、インドメタシンを使用してはいけません。 これは「禁忌(きんき)」といって、絶対的な禁止事項です。
ご自身がアスピリン喘息かどうか分からない場合でも、喘息の持病がある方は、市販薬を安易に使うのは避けるべきです。 必ず、かかりつけの医師や薬剤師に「喘息持ちですが、この薬を使っても大丈夫ですか?」と確認する習慣をつけてください。 命に関わることもある、非常に重要な注意点です。
「おばあちゃんの湿布、捻挫した孫に貼ってあげてもいいかしら?」 といったご質問を受けることもあります。
ご家族を思う優しいお気持ちはよく分かりますが、お薬の使い回しは注意が必要です。 特に、妊娠中の方、授乳中の方、そしてお子さんへの使用は慎重にならなければなりません。
妊娠中の方
特に妊娠後期にインドメタシンを使用すると、お腹の赤ちゃんの動脈管という大切な血管を収縮させたり、腎臓の機能に影響を与えたりする可能性が報告されています。妊娠中やその可能性がある方は、自己判断での使用は絶対に避けてください。
授乳中の方
お薬の成分が母乳に移行することが報告されています。安全のため、授乳中の使用は望ましくないとされています。
お子さん
子どもを対象とした安全性を確認する試験は十分に行われていません。安易な使用は避けるべきです。
ご自身の判断でご家族にお薬を使うのではなく、特に妊娠中の方やお子さんについては、必ず医師の診察を受けて、その方に合った適切なお薬を処方してもらうようにしてください。



インドメタシンは優れた鎮痛効果が期待できる一方で、体の状態によっては使用が大きなリスクとなる場合があります。 特に、以下に当てはまる方は原則として使用できません(禁忌)。
使ってはいけない方(禁忌) | その理由 |
|---|---|
インドメタシンやアスピリン等でアレルギーを起こしたことがある方 | 再び重いアレルギー症状が出る危険性があるため |
アスピリン喘息(またはその経験がある)の方 | 激しい喘息発作を誘発する恐れがあるため |
消化性潰瘍(胃潰瘍や十二指腸潰瘍)がある方 | 潰瘍を悪化させる可能性があるため |
重い血液、肝臓、腎臓、心臓の病気がある方 | 持病を悪化させる可能性があるため |
また、上記に当てはまらなくても、気管支喘息(アスピリン喘息を除く)や、過去に消化性潰瘍になったことがある方などは、使用に際して慎重な判断が必要です。 市販薬を購入する際には、ご自身の持病について必ず薬剤師に伝え、相談するようにしてください。
「血圧の薬を飲んでいるんだけど、この塗り薬は大丈夫?」
診察室で、お薬手帳を見せながらこう質問してくださる患者さんは、ご自身の健康への意識がとても高い方だと思います。
塗り薬や貼り薬は飲み薬に比べて全身への影響は少ないと考えられていますが、それでも注意すべき飲み合わせは存在します。 貼り薬だから大丈夫だろう、という油断は禁物です。
特に注意が必要な薬の例
一部の利尿薬や降圧薬(血圧を下げる薬)
薬の効果を弱めてしまう可能性があります。
抗凝固薬(ワルファリンなど血液をサラサラにする薬)
作用を強めてしまい、出血のリスクを高めることがあります。
メトトレキサート(関節リウマチなどの治療薬)
この薬の副作用が強く出てしまう可能性があります。
リチウム製剤(気分の波を抑える薬)
この薬の副作用が強く出てしまう可能性があります。
これらはあくまで一例です。他にも注意が必要なお薬はたくさんあります。 複数の医療機関にかかっている方や、多くの薬を服用している方は、必ずお薬手帳を持参し、医師や薬剤師に確認してもらってください。
Q1. インドメタシンの貼り薬を長期間使い続けても大丈夫ですか?
A1. 私はいつも患者さんに「5〜6日使っても痛みが良くならない、あるいは悪化するようなら、何か他の原因が隠れているかもしれませんので、必ず受診してください」とお伝えしています。貼り薬や塗り薬は、あくまで一時的に症状を和らげる「対症療法」です。長期間の使用は、皮膚のかぶれなどのリスクを高めるだけでなく、根本的な原因の発見を遅らせてしまう可能性もあります。漫然と使い続けるのは避けましょう。
Q2. 痛いからといって、1日に何枚も貼っても良いのでしょうか?
A2. 自己判断で決められた量を超えて使用するのは絶対にやめてください。お薬の箱や説明書に書かれている用法・用量を必ず守ることが大切です。たくさん使ったからといって効果が高まるわけではなく、むしろ副作用のリスクが高まるだけです。特に、ご高齢の方は副作用が出やすい傾向にあるため、定められた量を守ることがご自身の体を守ることに繋がります。
Q3. 薬を使っても痛みが繰り返します。もう手術しかないのでしょうか?
A3. そのようにお悩みの方は、決して少なくありません。薬で痛みを抑える治療には限界があるのも事実です。しかし、すぐに手術と考える必要はありません。当院では、薬やリハビリで改善しない長年のひざや肩の痛みに対して、ご自身の体にある「治す力」を利用した「再生医療」という選択肢をご提案しています。これは、すり減ってしまった軟骨や傷ついた組織の修復を促し、痛みの根本原因にアプローチする治療法です。手術には抵抗がある、自分の体への負担が少ない治療を受けたい、という方はぜひ一度ご相談ください。
関節痛・慢性疼痛の治療の選択肢のひとつに、「再生医療」という最新の治療法もあります。
今までの神経痛の治療では、薬で痛みが抑えられなくなった場合には手術をするしかないと言われていました。
そのため、坐骨神経痛は、痛みが出たら痛み止めを服用し、緩和しながら進行を遅らせるなど、痛みのコントロールが重要でした。しかし、最近では再生医療が注目されています。
再生医療はまだ新しい治療法ですが、変形性関節症・慢性疼痛に対して、多くの患者さんで痛みの軽減、しびれの改善、歩行距離の延長などの効果が報告されています。
再生医療では、修復が不可能と言われている軟骨や神経を新たに再生させていく画期的な治療法です。この再生医療では手術を行いませんので、身体への侵襲が少ない治療となります。手術を実施した場合には、侵襲するため以前のお体の状態に戻るのに長い期間がかかりますが、 再生医療は侵襲が少ない治療法のため、 すぐに体の状態を回復させることができます。

当院は再生医療に特化したクリニックであり手術を回避する再生医療という新しい治療を提供しております。 疑問や興味がある方はお気軽にお問い合わせください。



記事監修 シンセルクリニック
院長 武内晋司郎
インドメタシン添付文書2024年10月改訂(第3版)
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