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【医師解説】関節へのステロイド注射(ケナコルト)は打ち続けても大丈夫?副作用と「やめどき」のサイン

2026.01.14

院長監修記事

シンセルクリニック総院長 武内の顔写真

武内 晋司郎

(たけうち しんじろう)

シンセルクリニック総院長

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

まずは動画でチェック!【ステロイド注射の副作用】

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はじめに:その注射、いつまで打ち続けますか?

「打った直後は楽になるけれど、すぐに痛みが戻ってしまう」

「このまま注射を打ち続けて、関節はボロボロにならないのだろうか?」

現在、膝や肩の痛みでステロイド注射(ケナコルトなど)を受けている方の中には、このような不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 ステロイド注射は炎症を抑える優れた治療法ですが、「漫然とした長期投与」にはリスクが伴います。

この記事では、整形外科医の視点から、ステロイド注射のメリットとデメリット、そして「注射に頼らない体」を目指すための新しい治療の選択肢について解説します。

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第1章:ケナコルト注射(ステロイド)とは?

1. なぜ、あんなに痛みが消えるのか

「ケナコルト」というのは商品名で、中身は「トリアムシノロンアセトニド」という合成副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)です。

私たちの体の中で作られるホルモンを人工的に強力にしたもので、以下の作用があります。

  • 強力な抗炎症作用: 炎症を起こす物質をブロックし、腫れや熱を即座に引かせます。

  • 免疫抑制作用: 過剰に暴れている免疫細胞を大人しくさせます。

関節リウマチや重度の変形性関節症、五十肩、腱鞘炎など、激しい痛みを伴う炎症に対して、この注射は劇的な効果を発揮します。

「痛くて一睡もできなかったのが、注射の翌朝にはケロリと治っていた」という経験をされた方も多いでしょう。

2. 他の注射(ヒアルロン酸)との決定的違い

よく患者様に聞かれるのが、「ヒアルロン酸注射と何が違うの?」という質問です。

答えはシンプルです。

■ヒアルロン酸注射:

役割: 関節の「潤滑油」を足す。

効果: 穏やか。劇的な痛み止め効果はないが、副作用も少ない。

■ステロイド注射(ケナコルト):

役割: 炎症という火事を消す「消火剤」

効果: 即効性があり強力。ただし、組織へのダメージも大きい。

つまり、ケナコルトは「ここぞという時の切り札」であり、ビタミン剤のように漫然と打ち続けるものではないのです。


第2章:知っておくべき「副作用」

ここからが本題です。

医師が「あまり頻繁には打てませんよ」と言うのには、明確な医学的理由があります。

ステロイド注射を安易に繰り返すことで起きる、3つの重大なリスクを知ってください。

リスク①:軟骨や腱が「溶ける」

最も怖い副作用がこれです。

ステロイドには、タンパク質の合成を抑える作用があります。

関節の軟骨や、筋肉をつなぐ腱はタンパク質(コラーゲン)でできています。

つまり、高濃度のステロイドが関節内に留まり続けると、正常な軟骨細胞や腱の細胞まで活動を停止し、組織が脆くなってしまうのです。

■膝の場合:

注射を繰り返すことで軟骨のすり減りが加速し、変形性膝関節症が悪化する恐れがあります。

■肩の場合:

腱板(けんばん)という筋がボロボロになり、断裂しやすくなります。

「痛みを止めるために打っていたはずが、結果的に関節の寿命を縮めていた」

これこそが、ステロイド依存の最大の落とし穴です。

リスク②:骨がスカスカになる(骨粗鬆症・骨壊死)

ステロイドは骨を作る細胞の働きを弱め、骨を壊す細胞を活発にしてしまいます。

長期間の使用により、注射した部位周辺の骨が脆くなったり、最悪の場合、骨の血流が途絶えて腐ってしまう「骨壊死(こつえし)」を引き起こすリスクがあります。

特に股関節への頻繁な投与は、大腿骨頭壊死のリスクを高めるため、極めて慎重に行う必要があります。

リスク③:免疫力が下がり、感染症にかかりやすくなる

注射部位の局所的な免疫力が低下するため、細菌に感染しやすくなります。

万が一、関節の中に細菌が入って「化膿性関節炎」を起こしてしまうと、緊急手術が必要になり、関節機能に永続的な障害が残ることもあります。

糖尿病をお持ちの方は、このリスクがさらに跳ね上がります。


第3章:副作用が出やすい人の特徴と「前兆」

副作用は、誰にでも平等に起こるわけではありません。

以下のような方は、特に注意が必要です。

こんな方は要注意

■糖尿病の方:

ステロイドは血糖値を急激に上昇させます。

■高齢の方:

もともと骨や皮膚が弱くなっているため、副作用の影響を強く受けます。

■短期間に何度も打っている方:

目安として、「同じ関節への注射は年間3〜4回まで」が限度とされています。それ以上の頻度で漫然と続けている場合は、別の治療法を検討する必要があります。

見逃してはいけない「危険サイン」

■注射の効果が短くなってきた: 以前は3ヶ月効いていたのに、最近は2週間で痛くなる。

■皮膚が白くなったり、凹んだりしてきた: 皮下脂肪が萎縮している証拠です。

■打った後に激痛や高熱が出た: 感染症の疑いがあります。すぐに受診してください。


第4章:いつまで打ち続けますか?「対症療法」の限界

ここで、一度冷静に考えてみてください。

あなたが打っているその注射は、痛みの「原因」を治しているのでしょうか?

答えは「NO」です。

  • すり減った軟骨は、元には戻っていません。

  • 切れた腱は、繋がっていません。

  • 変形した骨は、そのままです。

ステロイド注射は、脳に届く「痛い!」という信号を一時的に遮断しているに過ぎません。

麻酔をかけているのと同じ状態です。

痛みを感じない間に無理をして動けば、関節はさらに破壊され、「最終的には手術(人工関節)しか手がなくなる」という最悪のシナリオへと突き進んでしまいます。

「じゃあ、どうすればいいの? 手術はしたくない!」

そう思われたあなたにこそ、知っていただきたい「第3の選択肢」があります。


第5章:注射でも手術でもない。「再生医療」という新しい選択肢

これまでの整形外科治療は、「薬で誤魔化す(保存療法)」「切って取り換える(手術)」の二択しかありませんでした。

しかし、医学の進歩により、「自分の細胞で、傷んだ組織を修復する」治療が可能になりました。

それが、当院が専門とする「再生医療(幹細胞治療)」です。

ステロイドと再生医療の決定的な違い

項目

ステロイド注射 (ケナコルト)

再生医療 (幹細胞治療)

治療の目的

「一時的」に炎症を火消しする

「根本的」に組織を修復・再生する

副作用

組織(軟骨・腱)を破壊するリスクあり

なし(自分の細胞を使うため安全)

効果の持続

数週間〜数ヶ月で切れる

長期間(修復された組織が定着するため)

将来性

いずれ効かなくなり、手術へ近づく

手術を回避し、自分の関節を守れる

制限

年間3〜4回までという制限あり

制限なし。何度でも治療可能

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なぜ、再生医療なら「注射依存」から抜け出せるのか?

再生医療では、あなた自身の脂肪から採取した「幹細胞(かんさいぼう)」を、患部に直接注射します。

幹細胞は、体の中の「修理屋さん」です。

ステロイドのように痛みを麻痺させるのではなく、傷ついた軟骨や炎症を起こしている組織そのものを修復し、正常な状態へと近づけてくれます。

  • 根本治療: 痛みの原因となっている「組織の損傷」を治すため、注射の効果が切れるという概念がありません。

  • 高い安全性: 自分の細胞なので、拒絶反応の心配がありません。

  • 何度でも打てる: 体への負担がないため、納得いくまで治療を続けられます。


第6章:実際に再生医療で「ステロイド注射を卒業」した患者様の声

当院には、「もうステロイドもヒアルロン酸も効かない」と駆け込んでくる患者様がたくさんいらっしゃいます。

【症例:60代女性 膝の痛み】

詳しい内容はこちらをを見る

【症例:50代男性 肩の腱板断裂】」

詳しい内容はこちらをを見る

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第7章:院長からのメッセージ

シンセルクリニック総院長の武内です。

痛み止めの注射は、決して悪いものではありません。

急激な痛みを抑え、日常生活を取り戻すためには必要な治療です。

しかし、「漫然と打ち続けること」は危険です。それは、壊れかけたブレーキのまま、アクセルを踏み続けるようなものです。

もしあなたが、

「注射を打っても、すぐに痛みが戻る」

「手術はどうしても避けたい」

「根本的に治して、旅行やスポーツを楽しみたい」

そう願うのであれば、一度立ち止まって、治療法を見直すタイミングかもしれません。

当院では、あなたの関節が今どういう状態で、再生医療でどれくらいの回復が見込めるのか、MRIなどを用いて精密に診断いたします。

あなたの体は、治る力を持っています。

その力を最大限に引き出し、「注射のいらない生活」を取り戻しましょう。

まずは一度、お気軽にご相談ください。

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記事監修医師

記事監修 シンセルクリニック

院長 武内晋司郎

参考文献

  1. Fallico M, Chronopoulos A, Schutz JS, Reibaldi M. "Treatment of radiation maculopathy and radiation-induced macular edema: A systematic review." Survey of ophthalmology 66, no. 3 (2021): 441-460.

  2. Acharya NR, Vitale AT, Sugar EA, Holbrook JT, Burke AE, Thorne JE, Altaweel MM, Kempen JH, Jabs DA. "Intravitreal Therapy for Uveitic Macular Edema-Ranibizumab versus Methotrexate versus the Dexamethasone Implant: The MERIT Trial Results." Ophthalmology 130, no. 9 (2023): 914-923.

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