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【医師監修】糖尿病の食事で気を付けるポイント|避けるべき食品とおすすめメニューを徹底解説 

2025.10.22

糖尿病と診断され、食事療法が必要だと伝えられた時、

「何をどう食べたら良いのか」

「好きなものが食べられなくなるのではないか」

と不安を感じていませんか?

糖尿病の食事は決して我慢することばかりではありません。

この記事では、【医師監修】のもと、血糖値を安定させ、美味しく健康的な生活を送るための食事術を徹底解説します。

血糖値を急激に上げる危険な飲食物や加工食品、外食・コンビニ食の賢い選び方、そして続けられる調理の工夫まで、具体的な実践ポイントをご紹介。食事を単なる制限と捉えるのではなく、自身の体を守るための大切な習慣として捉え、健やかな毎日を取り戻しましょう。

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糖尿病の食事で血糖値を下げるカギと実践すべきポイント

糖尿病と診断され、食事療法が必要だと伝えられた時、

「何をどう食べたら良いのか」「好きなものが食べられなくなるのではないか」

といった不安を抱える患者さんは少なくありません。私も診察室で、そうしたお声をよく耳にします。しかし、食事のポイントを理解し、日々の食生活に少しずつ取り入れることで、血糖値を安定させ、より健やかな生活を送ることが可能です。

糖尿病の食事療法は、決して我慢することばかりではありません。美味しく、そして楽しく続けられる工夫を一緒に考えていきましょう。大切なのは、糖尿病と診断されても、食事を単なる制限と捉えるのではなく、自身の体を守るための大切な習慣として捉えることです。

血糖値を爆上げする危険な飲食物と避けるべき加工食品

日々の食事の中には、知らず知らずのうちに血糖値を急激に上げてしまう飲食物が多く存在します。

特に注意が必要なのは、砂糖がたっぷりと含まれた清涼飲料水や加糖ジュース類です。

これらは液体状で糖分が含まれているため、体内への吸収が非常に速く、飲んだ直後から血糖値が急上昇する原因となります。空腹時に摂取すると、体内のインスリン分泌が追いつかず、高血糖状態が続いてしまうことにもつながります。

「喉が渇いたから」とつい甘い飲み物を選んでしまう患者さんがいらっしゃいますが、水やお茶、炭酸水などの無糖の飲み物を選ぶことが非常に大切です。

また、多くの加工飲料には「果糖ぶどう糖液糖」が含まれていることがあります。これはトウモロコシのデンプンから作られた液体の糖分で、血糖値は上げにくいものの、脂肪として蓄積されやすい特徴があるため、注意が必要です。

さらに、カロリーの高い菓子パンやケーキ、糖質が濃縮されたドライフルーツ、甘く味付けされた加糖タイプのシリアル、そしてインスタントラーメンなどの加工食品も、血糖値を爆上げする危険性があります。

特に市販の菓子パンやケーキは、糖質と脂質が同時に多く含まれており、血糖値だけでなく、体重増加や中性脂肪値にも悪影響を与えやすいのです。ドライフルーツは生の果物と比較して糖質が凝縮されており、中には100gあたり70g以上の糖質を含むものもあります。インスタントラーメンなどは、精製された小麦と油、塩分が多く含まれ、糖質、脂質、ナトリウムの過剰摂取を招きます。これらの食品は、血糖値の上昇だけでなく、腎臓や心臓への負担も大きくなるため、できる限り避けるべきです。

これらの飲食物を完全に断つことは難しいかもしれません。私もその気持ちはよく理解できます。しかし、GI値(グリセミック・インデックス)が低い食品を選んだり、摂取量を少量に抑えたり、食べるタイミングを工夫したりすることで、血糖値への影響を抑えることができます。

GI値とは、食品に含まれる炭水化物が食後の血糖値をどれくらい上昇させるかを示す指標で、値が低いほど血糖値の上昇が緩やかになります。「低GIだから安心」と過信せず、あくまで「少量」を楽しむ姿勢が、継続には欠かせません。例えば、甘いものが食べたいときは、食後すぐに少量だけ低GIのお菓子(ナッツや大豆を使ったお菓子、無糖ヨーグルトとフルーツを組み合わせたものなど)を摂るようにすると良いでしょう。

食事の順番と量を意識した炭水化物の賢い摂り方

食事で血糖値の急激な上昇を抑えるためには、食べる順番と量を意識することが非常に重要です。まず、食事の最初に野菜や海藻、きのこ類などの食物繊維が豊富な「副菜」から食べ始める「ベジファースト」を実践しましょう。食物繊維が糖質の吸収を緩やかにする効果が期待できます。これは、食物繊維が消化管内でゲル状になり、糖質と混ざることで糖の消化吸収を遅らせるためです。

次に、肉や魚、大豆製品などの「主菜」であるたんぱく質源を摂り、最後に「主食」であるご飯やパン、麺類などの炭水化物を食べるのが理想的な順番です。この食べ方は、消化管ホルモンであるインクレチンの分泌を促し、インスリンの働きをサポートすると言われています。インクレチンとは、血糖値に応じてインスリン分泌を促進するホルモンで、食事の順序によってその分泌量が変わることが分かっています。

また、炭水化物の種類と量にも工夫が必要です。白米や食パン、うどんなどの精製された炭水化物は、糖質の吸収が速く血糖値が上がりやすい特徴があります。これは、食物繊維がほとんど取り除かれているためです。代わりに、玄米や雑穀米、もち麦、全粒粉パンなど、食物繊維が豊富な未精製の炭水化物を選ぶと、糖の吸収が緩やかになり、血糖値の上昇も穏やかになります。普段の白米に少しずつ混ぜてみることから始めても良いでしょう。極端な糖質制限は継続が難しく、かえって食生活を乱す原因になることもあるため、質の良い炭水化物を賢く選ぶことがポイントです。

さらに、よく噛んでゆっくり食べることも大切です。一口30回を目標に、時間をかけて食事をすることで、満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぐ効果が期待できます。早食いは満腹を感じる前に食べ過ぎてしまう原因となるため、注意が必要です。食事は1日3食、決まった時間に摂ることを心がけ、食事を抜いたり、まとめ食いをしたりする習慣は避けましょう。規則正しい食事は、血糖コントロールを安定させ、体への負担を減らすことにつながります。

ここで、退職後の高齢者の方々への補足です。フレイル(※)や低栄養予防のため、野菜より先にたんぱく質や脂質を含む「主菜」を摂取した方が良い場合もあります。

フレイル:加齢とともに心身の活力が低下し、要介護状態となる危険性が高まった状態のこと。 個人の状態に合わせて、医師や管理栄養士と相談しながら、最適な食事の順番を見つけることが大切です。

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血糖値を安定させる食物繊維と低GI食材の選び方

血糖値を安定させるためには、食物繊維と低GI(グリセミック・インデックス)食材を積極的に取り入れることがカギとなります。GI値とは、食品に含まれる炭水化物が食後の血糖値をどれくらい上昇させるかを示す指標で、値が低いほど血糖値の上昇が緩やかです。

食物繊維には、水溶性と不溶性の2種類があり、それぞれ異なる働きで血糖値のコントロールを助けます。

  • 水溶性食物繊維

水分を含んでゼリー状になり、糖質の吸収を緩やかにする効果があります。大麦、オーツ、きのこ類、熟した果物(りんご、柑橘類)、海藻類(こんぶ、わかめ)、こんにゃく粉などに多く含まれます。

  • 不溶性食物繊維

  • 水に溶けにくく、水分を吸収して便のかさを増やし腸を刺激することで便通を促進し、腸内環境を整えます。穀類(玄米)、野菜、豆類、未熟な果物、ごぼう、きくいもなどに豊富です。

日本人の食事摂取基準2020では、成人で1日あたり20g以上の食物繊維摂取が推奨されており、糖尿病診療ガイドラインでも同様の目標が推進されています。普段の食生活で、これらの食品を意識的に取り入れることが、血糖値の安定に繋がります。

血糖値の急激な上昇を抑える低GI食材を選ぶことも重要です。例えば、白米より玄米、食パンより全粒粉パンの方がGI値は低くなります。GI値の高い食品ばかりを食べるのではなく、低GI食品を積極的に取り入れましょう。

最近の研究では、食事の前に特定の食品を摂取することで血糖値のコントロールが改善される可能性も示唆されています。

例えば、海外で行われたプレミール(食前)アーモンド摂取に関する無作為化比較試験では、糖尿病の方(糖尿病予備群)が食前にアーモンドを20g摂取することで、食後の血糖値上昇が有意に低下し、インスリン、C-ペプチド、グルカゴンレベルの改善やグルコース変動性の改善が見られたという報告があります(Gulati S et al., 2023)。C-ペプチドとは、インスリンが体内で作られる際に同時に分泌される物質で、インスリンの分泌能力を測る指標となります。グルカゴンは血糖値を上げるホルモンです。

これは、血糖値の管理において、どのような食品をいつ摂取するかが重要であることを示しています。野菜やきのこ、海藻類、そしてナッツ類などを日々の食事に積極的に取り入れ、血糖値を安定させる工夫をしていきましょう。

外食やコンビニ食で失敗しないヘルシーメニューのコツ

退職後の生活では、外食やコンビニ食を利用する機会が増えることもあるでしょう。

しかし、これらは糖質や脂質が多く、塩分も高めになりがちで、野菜が不足しやすいため、注意が必要です。私自身も、患者さんから「外食だと、つい食べ過ぎてしまう」「コンビニで何を選べばいいか分からない」といったご相談をよく受けます。外食やコンビニ食でも、いくつかのポイントを押さえれば健康的な食事を選ぶことができます。

まず、メニューを選ぶ際は、洋食や中華よりも和食や和風料理の頻度を多くすることをおすすめします。和食は比較的、主食・主菜・副菜のバランスが取りやすい傾向にあります。食べ放題やバイキング形式は、適量が分かりにくく食べ過ぎてしまうリスクがあるため、なるべく避けましょう。

コンビニ食や市販の総菜を選ぶ際には、商品に表示されている栄養成分表示を必ず確認する習慣をつけましょう。同じカロリー量でも、食物繊維が豊富で食べ応えのあるメニューを選ぶのが賢い選択です。炭水化物単品のメニュー(麺類のみ、おにぎりとパンの組み合わせなど)は避け、主食に加えて、たんぱく質食品(冷奴、ゆで卵、サラダチキンなど)や野菜・海藻のメニュー(サラダ、おひたし、煮物、具だくさんの汁物など)を組み合わせるように意識してください。

麺類を選ぶ場合は、野菜たっぷりの具だくさんメニューを選び、塩分を控えるために汁は残すようにしましょう。お弁当を選ぶ際は、ご飯の量を少なめにしてもらい、肉料理よりは魚料理がメインで、副菜の種類が多いものを選ぶと栄養バランスが整いやすくなります。ドレッシングやソースは全部かけずに、半分程度に控えるだけでも、塩分や糖分の摂取量を減らすことができます。

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続けられる!美味しく満足感のある調理法と間食の工夫

糖尿病の食事療法を長く続けるためには、美味しく、そして満足感のある食事が欠かせません。「我慢ばかり」ではストレスがたまり、かえって食生活が乱れてしまうことがあります。私自身も患者さんには、無理なく続けられる工夫を第一にお勧めしています。

調理法を工夫することで、カロリーを抑えつつ美味しく食べられます。例えば、揚げ物よりも「焼く」「蒸す」「煮る」といった調理法を選びましょう。肉料理は、脂身の少ない部位(鶏むね肉、豚ヒレ肉、牛もも肉など)を選び、調理前に余分な脂を取り除くことが大切です。ひき肉を使う場合は、鶏むね肉のひき肉や赤身の多いものを選ぶと良いでしょう。魚類は、低脂肪で低カロリーな白身魚が特におすすめです。

間食については、1日の必要エネルギー量の範囲内で、食事の一部として考え、量を決めて摂取することが大切です。最も影響が少ないのは朝食または昼食後のデザートで、夕食後のデザートは夜間の血糖値を上げる原因となるため避けるのが賢明です。砂糖が多いお菓子や脂質が多いスナック菓子は避け、乳製品、果物、無塩の素焼きナッツなどを適量取り入れましょう。

よくある質問

糖尿病の食事療法に関して、患者さんからよくいただく質問とその回答をまとめました。

Q1:毎日同じような献立になってしまって、食事がつまらないです。どうすれば良いでしょうか?

A1:毎日の献立を考えるのは大変ですよね。私も診察でこのお悩みをよく伺います。栄養バランスを考えつつ、食事の楽しみを維持するために、いくつか工夫ができます。まず、主食・主菜・副菜・汁物を基本に、食材や調理法が重ならないように多様な食材を取り入れることを意識しましょう。例えば、主菜は魚、肉、卵、大豆製品をローテーションしたり、副菜は旬の野菜、きのこ、海藻などを彩り豊かに組み合わせたりしてみてください。また、味付けにバリエーションを持たせることも大切です。和風、洋風、中華風など、さまざまな調味料やハーブ、スパイスを活用することで、飽きずに美味しく食べられるようになります。料理教室に参加したり、糖尿病向けのレシピサイトやアプリを活用したりするのも良い方法です。新しい発見があるかもしれません。

Q2:外食や旅行など、特別な日の食事はどうすれば良いですか?

A2:特別な日の食事も、無理なく楽しむことが大切です。完全に我慢するのではなく、事前に計画を立て、賢く選択する視点を持つと良いでしょう。外食では、定食形式の和食を選び、ご飯の量を少なめにしたり、野菜の多いメニューを追加したりする工夫ができます。また、注文する際に「味付けを薄めに」「ご飯少なめで」などお店にリクエストできる場合もあります。旅行中は、朝食や昼食で野菜やたんぱく質を意識的に摂り、夕食は少し豪華にしても、全体のバランスを考えれば大丈夫です。食前にお水を飲んだり、食物繊維の多いナッツなどを少量摂ったりするのも効果的です。楽しむ日もあれば、少し控えめにする日もある、といったメリハリをつけることが、長く続ける秘訣です。

Q3:健康食品やサプリメントは、糖尿病の食事療法に効果がありますか?

A3:糖尿病の食事療法において、健康食品やサプリメントが魔法のように血糖値を改善させるという科学的な根拠は、ほとんど確立されていません。大切なのは、日々のバランスの取れた食生活です。特定の栄養素が不足している場合に、医師や管理栄養士の指導のもとでサプリメントを補給することはありますが、基本的には食事から栄養を摂ることが推奨されます。中には、血糖値に影響を与える成分が含まれている健康食品もあるため、自己判断で摂取することは避け、必ず主治医に相談するようにしてください。

参考文献

  1. Lubasinski N, Thabit H, Nutter PW, Harper S. Blood Glucose Prediction from Nutrition Analytics in Type 1 Diabetes: A Review. Nutrients 16, no. 14 (2024): .

  2. Raab R, Geyer K, Zagar S, Hauner H. App-Supported Lifestyle Interventions in Pregnancy to Manage Gestational Weight Gain and Prevent Gestational Diabetes: Scoping Review. Journal of medical Internet research 25, no. (2023): e48853.

  3. Dening J, Mohebbi M, Abbott G, George ES, Ball K, Islam SMS. A web-based low carbohydrate diet intervention significantly improves glycaemic control in adults with type 2 diabetes: results of the T2Diet Study randomised controlled trial. Nutrition & diabetes 13, no. 1 (2023): 12.

  4. Di Vincenzo F, Del Gaudio A, Petito V, Lopetuso LR, Scaldaferri F. Gut microbiota, intestinal permeability, and systemic inflammation: a narrative review. Internal and emergency medicine 19, no. 2 (2024): 275-293.

  5. Gulati S, Misra A, Tiwari R, Sharma M, Pandey RM, Upadhyay AD, Sati HC. Beneficial effects of premeal almond load on glucose profile on oral glucose tolerance and continuous glucose monitoring: randomized crossover trials in Asian Indians with prediabetes. European journal of clinical nutrition 77, no. 5 (2023): 586-595.

  6. 糖尿病診療ガイドライン2016

院長監修記事

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武内 晋司郎

(たけうち しんじろう)

シンセルクリニック総院長

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

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三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

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