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【医師監修】膝の人工関節・手術を避けたい方へ|変形性膝関節症の再生医療の選択肢・費用・流れ

2025.12.10

「病院で『もう人工関節しかない』と言われた。できれば手術は避けたいけれど、本当に他に道はないのだろうか」

「レントゲンで骨と骨が当たっていると言われた。もう手遅れなのでしょうか」

変形性膝関節症で手術を勧められたとき、多くの方が最初に感じるのは、痛みそのものよりも「自分の膝を切って人工物に置き換えて本当に大丈夫か」という不安です。一方で、手術が最善の選択になる方がいらっしゃるのも事実です。大切なのは、手術か再生医療かの二択で考えることではなく、ご自身の膝の状態に合う選び方を、落ち着いて整理することです。

この記事では、シンセルクリニック総院長で整形外科の医師である武内晋司郎が、手術を勧められた方の不安、手術と再生医療の違い、当院の再生医療の特徴、症状別の考え方、費用と流れ、よくある質問を、できるだけやさしい言葉で解説します。膝の再生医療そのものの全体像は、膝の再生医療とは?にまとめています。

この記事の結論

  • 手術を勧められても、その場で決める必要はありません。膝の状態と選択肢を確認してから決めて大丈夫です

  • 人工関節は痛みを取る力の強い、確立した手術です。一方で、骨を切る手術であり、合併症や動作の制限もあります

  • 当院の再生医療(幹細胞治療)は、ご自身の脂肪から培養した細胞を膝に注射し、炎症を抑えて痛みの改善を目指す治療です。日帰りで受けられます

  • 強い変形や、関節が動かない状態などでは、手術をおすすめする場合もあります。診察で正直にお伝えします

  • 再生医療は自由診療です。効果の出方には個人差があり、すべての方が対象ではありません。まずは相談で適応を確認します

「手術しかない」と言われた方の、こんなお悩みはありませんか?

「手術しかない」と言われた方の、こんなお悩みはありませんか?

手術を勧められた直後は、頭が真っ白になるものです。診察室では聞けなかった不安が、家に帰ってから次々に浮かんでくる方も少なくありません。次の項目に当てはまるものはありますか。

日常生活のこと

  • 階段の上り下りや、立ち上がるときの膝の痛みがつらい

  • 夜、膝がうずいて眠りが浅くなる

  • 孫との外出や旅行、趣味の散歩をあきらめかけている

  • 膝をかばって歩くうちに、腰や反対側の膝まで痛くなってきた

治療のこと

  • ヒアルロン酸注射や痛み止めを続けているが、効果が短くなってきた

  • 「年のせいだから」と言われ、これ以上の手立てがないのかと感じる

  • 再生医療という言葉は聞くが、自分に合うのか分からない

手術への不安

  • 膝を切って人工物を入れることに、どうしても抵抗がある

  • 入院やリハビリで、仕事や家族の世話を長く休めない

  • 正座やしゃがみ込みなど、続けたい動作ができなくなるのが心配

  • いつまでに決めなければならないのか、分からない

1つでも当てはまる方に、当院の再生医療は選択肢の一つとしてお役に立てる可能性があります。手術を「絶対にしない」と決める必要はありません。手術を決める前に、他の道も知っておくための相談を、当院では受け付けています。

もう一つ大切なのが、痛みの原因が本当に軟骨のすり減りだけなのかという点です。半月板の損傷、骨壊死、関節内の炎症(滑膜炎)が痛みの主役になっていることもあります。原因が違えば、選ぶ治療も変わります。

▶ 膝の軟骨がすり減る原因と対処

【武内院長のコメント】
「手術を勧められて来院される方の多くが、実は『いつまでに決めなければならないのか』を確認できていません。手術の日程が近いのか、まだ余裕があるのか。それだけでも心の負担は大きく変わります。切迫した状態でなければ、選択肢を一通り聞いてから決めても遅くはありません。セカンドオピニオンは、遠慮なく使っていいものです。」

人工関節と再生医療は何が違う?やさしく整理します

人工関節と再生医療は何が違う?やさしく整理します

まず、2つの治療の考え方の違いをお伝えします。人工関節は「傷んだ関節を取り替える」治療、再生医療は「自分の膝を残したまま、痛みの原因になっている炎症を抑えることを目指す」治療です。

比較

人工関節(人工膝関節置換術)

再生医療(幹細胞治療)

治療の考え方

傷んだ関節面を切除し、人工物に置き換える

ご自身の細胞を膝に注射し、炎症を抑えて痛みの改善を目指す

体への負担

全身麻酔などを伴う手術。入院とその後のリハビリが必要

脂肪の採取と膝への注射。日帰りで、入院は不要

膝の骨

骨を切る。元の状態には戻せない

骨は切らず、ご自身の関節を残す

費用・保険

保険診療(高額療養費制度も利用できる)

自由診療(全額自己負担)

向いている状態

強い変形、生活が成り立たないほどの痛み

注射などで改善しない痛み、手術を避けたい方(適応は診察で判断)

注意点

合併症、再手術の可能性、動作の制限

効果に個人差がある。骨の形(O脚)は変えられない

人工関節の良いところと、知っておきたいこと

人工膝関節置換術は、痛みを取る力の強い、世界中で広く行われている確立した手術です。痛みで日常生活が成り立たない方にとって、大きな助けになります。ここは正直にお伝えしなければなりません。

一方で、手術には次のような点があります。手術を選ぶ場合も、避けたい場合も、知ったうえで決めていただきたいと考えています。

  • 関節面を切除して人工物を入れるため、元の状態には戻せません

  • 感染や血栓などの合併症が起こる可能性があります(頻度には個人差があります)

  • 人工関節は永久ではなく、ゆるみなどで入れ替えが必要になることがあります。若い方ほど、この点を慎重に考えます

  • 深く曲げる正座やしゃがみ込み、衝撃の強いスポーツは、制限されることが多くなります

  • 入院と数か月のリハビリが必要で、仕事や介護との両立が課題になる方もいます

術式や入院期間の詳細は、人工膝関節置換術とは?と変形性膝関節症の手術の種類をご覧ください。

【武内院長のコメント】
「人工関節は、決して悪い手術ではありません。ただ、『手術は痛みを取る代わりに、何かを手放す手術』だとも感じています。正座、深いしゃがみ込み、そして一度切った骨。何を優先したいのかを最初に言葉にしていただくと、選ぶ道がはっきりします。再生医療は、その選択肢を増やすためのものだと思っています。」

手術のほうが適切なケースもあります

手術のほうが適切なケースもあります

手術を避けたい気持ちは自然なことです。それでも、手術のほうが膝のためになるケースがあることは、はっきりお伝えしておきます。次のような場合は、手術を含めた整形外科での相談を優先したほうがよいと考えています。

膝の状態

考え方

変形が非常に強く、O脚や膝の曲がりが固定している

骨の形が痛みの主な原因のときは、注射で形は変えられません。骨切り術や人工関節が候補になります

関節がほとんど動かない

関節の中に薬剤を入れても、動きが戻るとは限りません

骨壊死が進み、骨の構造が崩れている

手術を含めた判断が必要です

安静時も強く痛み、日常生活が成り立たない

生活の質を最優先に、手術を早めに検討することもあります

急な腫れ、発熱、膝が動かせないほどの激痛

感染(化膿性関節炎)などの可能性があります。すぐに受診してください

骨の形を整えて自分の関節を残す手術(骨切り術)もあります。高位脛骨骨切り術(HTO)は、O脚が主体の比較的若い方に検討される選択肢です。膝の骨壊死も、状態によって治療の考え方が変わります。

当院でも、診察の結果、再生医療よりも手術や他の治療が適切だと判断した場合は、その旨をお伝えします。無理におすすめすることはありません。「再生医療か手術か」ではなく、膝の状態に合う治療を選ぶことが、後悔しないための基本です。

【武内院長のコメント】
「診察でいちばん時間をかけるのは、痛みの原因が『炎症』なのか『骨の形』なのかを見分けることです。炎症が主役なら、まだできることがあります。形が主役なら、手術をお勧めすることもあります。どちらの場合も、状態を正確に把握してから決めるのが、患者さんにとって一番安心だと考えています。」

当院の再生医療の特徴

当院の再生医療の特徴

ここからは、当院が行っている再生医療(幹細胞治療)についてご説明します。特徴を3つにまとめました。

特徴1 ご自身の細胞と血液(血清)を使う治療

ご自身の脂肪組織から幹細胞を取り出して培養し、膝の関節に注射します。培養には、ご自身の血液から得た血清を使い、ウシ由来の血清は使いません。他人の細胞ではなくご自身の細胞を使うため、体になじみやすいと考えられる治療です。

特徴2 冷凍せず、ご来院日に合わせて培養する「フレッシュな細胞」

細胞は冷凍して保管するのではなく、ご来院の日に合わせて培養します。提携する細胞加工施設で約6週間かけて培養し、準備ができた状態で膝に投与します。

特徴3 エコーで確認しながら、日帰りで

投与は、超音波(エコー)で膝の中を確認しながら行います。入院の必要はなく、脂肪の採取も投与もそのまま帰宅できる日帰りの治療です。全身麻酔は使わず、脂肪採取は局所麻酔で行います。

特徴4 膝の状態に合わせた個別のご提案

再生医療は、効果の出方に個人差があります。だからこそ、膝の状態、これまでの治療、生活の目標をうかがい、幹細胞数のプランや進め方をご一緒に相談して決めます。ご不明な点は、治療を始める前に何度でもご質問ください。

【武内院長のコメント】
「再生医療の説明では、良い面ばかりを強調する医療機関もあります。私は、患者さんに『期待していいところ』と『期待しすぎてはいけないところ』を両方お伝えするようにしています。再生医療は、軟骨を新品に戻す魔法ではありません。炎症を抑え、痛みを和らげて、生活を取り戻すことを目指す治療です。その説明を聞いたうえで、納得して受けていただくことが一番大切です。」

再生医療の治療内容と、手術以外の選択肢の順番

再生医療の治療内容と、手術以外の選択肢の順番

PRPと幹細胞治療の違い

膝の再生医療には、大きく分けてPRPと幹細胞治療があります。難しい仕組みは抜きにして、違いを表にまとめます。

比較

PRP療法

幹細胞治療

使うもの

ご自身の血液から集めた血小板の液

ご自身の脂肪から培養した幹細胞

準備の期間

採血の当日に調整して注射できる

培養に約6週間かかる

体の負担

採血のみ

脂肪の採取(約15分)と注射

向いている状態

比較的軽い痛みの方

注射で改善しない痛みなど、より進んだ状態の方

診療

自由診療

自由診療

詳しい違いはPRPと幹細胞治療の比較とPRP療法とはにまとめています。

薬や注射で改善しないときに

ヒアルロン酸注射や飲み薬で改善せず、手術は避けたいという方に、再生医療(幹細胞治療)という選択肢があります。ご自身の脂肪から幹細胞を取り出して培養し、膝の関節内に注射する治療で、関節内の炎症を抑え、痛みの改善を目指します。自由診療であり、効果には個人差があります。すべての方が適応ではなく、効果を感じにくい場合もあります。適応は診察で判断します。

▶ 膝の再生医療とは?種類・費用・流れ
▶ 他院の再生医療で効果を感じなかった方へ

手術以外の選択肢を「順番」で並べると

手術を避けたい場合でも、いきなり再生医療から始める必要はありません。一般には、負担が小さく、確立した方法から順に検討します。順番はあくまで目安で、膝の状態によっては途中を飛ばして手術を検討したほうがよい方もいます。

順番

選択肢

主な目的

向いている段階

1

運動・減量・装具・生活の工夫

膝の負担を減らし、筋力を保つ

すべての段階の土台

2

ヒアルロン酸などの関節注射

関節の動きを滑らかにし、痛みを和らげる

軽度〜中等度

3

クーリーフ(神経へのラジオ波)

痛みを伝える神経の働きを抑える

保存療法で改善しない痛み

4

再生医療(幹細胞治療など)

炎症を抑え、痛みの改善を目指す

注射で改善しない痛み、手術を避けたい方

5

手術(骨切り術・人工関節など)

骨の形を整える、または関節を置き換える

強い変形、生活が成り立たない痛み

それぞれの詳しい内容は、次のコラムで解説しています。

▶ 変形性膝関節症でやってはいけないこと
▶ 膝のヒアルロン酸注射の効果・料金・回数
▶ ヒアルロン酸が効かなくなった後の選択肢
▶ クーリーフと再生医療の違い

膝の状態別|どんな方に、どんな提案をしているか

膝の状態別|どんな方に、どんな提案をしているか

同じ変形性膝関節症でも、膝の状態や生活の目標は一人ひとり違います。そのため当院では、画像検査と診察の内容をもとに、ご状態に合わせた治療をご提案します。以下は考え方の目安であり、実際には医師が個別に判断します。

膝の状態の目安

ご提案の考え方

初期〜軽度。運動や注射で様子を見ている

まずは運動や生活の工夫、注射を続けながら経過をみます。再生医療をご希望の場合は、時期やタイミングを相談します

中等度。注射の効果が短くなってきた

幹細胞治療が選択肢になる段階です。膝の状態や目標をうかがい、幹細胞数のプランを一緒に決めます

進行している。手術を勧められている

画像と診察で、炎症が主な原因かどうかを確認します。炎症が主体なら再生医療を検討し、骨の形が主体なら手術も含めてお伝えします

半月板の損傷を伴う

損傷の場所や程度を確認し、縫合・切除・再生医療などを含めて相談します

膝に水が溜まりやすい

関節内の炎症が関わっていることが多く、炎症を抑える治療を検討します

半月板については半月板の温存と切除の違いと半月板損傷と再生医療を、膝の水については膝に水が溜まる原因と症状をご覧ください。

年齢だけで受けられない、ということはありません。ただし、全身の状態や持病によって適応が変わりますので、診察で確認します。膝の痛みの場所から原因を考えたい方は、膝の痛む場所でわかる原因も参考にしてください。

【武内院長のコメント】
「再生医療を検討される方にお伝えしているのは、『生活の目標を決めましょう』ということです。孫と公園を歩く、旅行に行く、仕事を続ける。目標があると、治療の選択も、経過の見方も明確になります。膝の写真を良くすることが目的ではなく、生活を取り戻すことが目的です。」

再生医療の費用と治療の流れ

再生医療の費用と治療の流れ

治療の流れ

当院の治療は、入院の必要がなく、日帰りで行えます。

ステップ

内容

1. 相談・診察

症状、MRIやレントゲン画像、これまでの治療経過を確認し、再生医療が適応となるかを医師が説明します。「話を聞くだけ」でも構いません

2. 脂肪の採取(約15分)

下腹部を数ミリ切開し、米粒2〜3粒程度の脂肪組織を採取します。局所麻酔を使い、当日はそのままお帰りいただけます

3. 細胞の培養(約6週間)

細胞加工施設で、ご自身の細胞を培養します。冷凍せず、ご来院日に合わせて培養します

4. 膝への関節注射

培養が完了した幹細胞を、エコーで確認しながら膝に注射します。投与後はそのままお帰りいただけます

5. 経過の確認

定期検診で経過を確認し、日常生活や運動の注意点をお伝えします

費用

再生医療は自由診療(保険適用外)です。以下は現行ページ記載の金額で、変更される場合がありますので、相談時にご確認ください。

プラン

費用(税込)

幹細胞数 1億個プラン

1,650,000円

幹細胞数 5,000万個プラン

1,485,000円

幹細胞数 2,500万個プラン

1,320,000円

費用には、脂肪採取、麻酔、培養加工、エコーガイド下の投与、定期検診が含まれます。別途、初診料と血液検査料が必要です。投与回数による割引制度もあります。どのプランが合うかは、膝の状態やご希望をうかがったうえでご相談します。自由診療にかかった医療費は、条件を満たせば医療費控除の対象になる場合があります。

人工関節の手術は保険診療で、高額療養費制度も使えるため、費用面の負担は再生医療より小さくなります。費用だけで判断せず、期待できることと限界を比べて選んでください。

▶ 膝の再生医療(治療ページ)
▶ 大阪で再生医療を受ける

受ける前に知っておきたいデメリットと注意点

  • 自由診療のため、費用は全額自己負担で高額になります

  • 効果の出方には個人差があり、改善を感じにくい方もいます。すべての方が対象ではありません

  • 脂肪採取から投与まで、培養に約6週間かかります。すぐには受けられません

  • 関節内注射に伴う一時的な痛みや腫れ、まれに感染などの合併症が起こる可能性があります

  • 骨の形(O脚)や、強い変形そのものは変えられません

次のような症状があるときは、すぐに医療機関へ連絡してください。注射や採取した部位の急な腫れ、熱感、発熱、我慢できない強い痛み、膝が動かせないほどの痛み、赤みが広がる場合などです。感染の可能性があります。

【武内院長のコメント】
「費用は決して小さな金額ではありません。だからこそ、受ける前に、期待できること、できないこと、そして手術という選択肢もあることを、すべてお話しします。その場で決める必要はありませんし、話を聞いて『今回は見送る』と決められる方もいらっしゃいます。それで構いません。ご納得いただけることが、いちばん大切だと考えています。」

膝の再生医療と手術についてよくある質問

膝の再生医療と手術についてよくある質問

Q. 「末期で、骨と骨が当たっている」と言われました。もう手遅れでしょうか?

すぐに「手遅れ」と決める必要はありません。レントゲンで骨と骨が当たっているように見えても、痛みの主な原因が関節内の炎症であれば、炎症を抑えることで痛みの軽減を目指せる場合があります。ただし、効果には個人差があり、変化を感じにくい方もいます。強い変形や関節の動きの喪失が主因の場合は、手術が適切なこともあります。決断の前に、診察で状態を確認することをおすすめします。

Q. 再生医療で、確実に効果は得られますか?

効果を保証することはできません。効果の出方には個人差があり、改善を感じにくい方もいらっしゃいます。だからこそ、受ける前に膝の状態を確認し、期待できることとできないことを丁寧にご説明します。

Q. 再生医療のメリットとデメリットを教えてください

メリットは、入院が不要で日帰りで受けられること、ご自身の細胞を使うこと、骨を切らずにご自身の関節を残せることです。デメリットは、自由診療で費用が高額なこと、培養に約6週間かかること、効果に個人差があること、骨の形は変えられないことです。詳しくは前の章の「デメリットと注意点」をご覧ください。

Q. O脚が進んでいますが、足の形も変わりますか?

骨の形そのもの(O脚)を真っ直ぐにする治療ではありません。O脚の矯正には骨切り術などの手術が必要です。痛みが和らいで膝をかばわずに歩けるようになると、歩き方が整う方はいますが、O脚を治すことを目的とする治療ではありません。

Q. 診察の結果、再生医療の対象外になることはありますか?

あります。強い変形、関節が動かない状態、骨壊死の進行などでは、手術や他の治療をおすすめすることがあります。また、感染症や全身状態によっては、治療をお受けいただけない場合もあります。その場合も、次の選択肢を含めて丁寧にお伝えします。

Q. 治療後にリハビリや運動は必要ですか?

膝を支える筋力を保つために、無理のない範囲での運動は大切です。痛みが和らいだ時期に無理をして悪化させないよう、運動の量や種類は医師とご相談ください。スポーツを楽しみたい方も、事前にご希望をお聞かせください。

Q. 再生医療を受けた後でも、手術は選べますか?

必要になれば、手術を選ぶことはできます。再生医療を受けたから手術ができなくなる、ということは一般にはありません。ただし、実際の順番や時期は、担当の医師と相談して決めてください。

Q. 保険が使えるようになるまで待ったほうがよいですか?

関節内への幹細胞注射は、現時点では一般の保険診療ではなく自由診療です。軟骨の欠損に対する手術を伴う治療など、条件によって保険で受けられるものもあります。保険適用の現状は膝の再生医療とは?にまとめています。最新の情報は厚生労働省などの公的な情報でもご確認ください。

【武内院長のコメント】
「質問でいちばん多いのは『手遅れですか』です。私はまず、痛みの原因を一緒に確認します。どんな状態でも『もう遅い』と諦める前に、一度状態を正確に把握することが大切です。その結果が手術のご提案になることもあります。それも含めて、正直にお話しするのが私の役目だと思っています。」

まとめ|第一歩は「手術を決める前の相談」から

まとめ|第一歩は「手術を決める前の相談」から
  • 手術を勧められても、その場で決める必要はありません。膝の状態と選択肢を確認しましょう

  • 人工関節は痛みを取る力の強い手術ですが、合併症・再手術・動作の制限があります

  • 強い変形、関節が動かない、骨壊死の進行などは手術が適切なことがあります

  • 当院の再生医療は、ご自身の細胞を使い、炎症を抑えて痛みの改善を目指す日帰りの治療です。効果には個人差があり、すべての方が対象ではありません

  • 順番の目安は、運動→注射→クーリーフ→再生医療→手術。膝の状態に合う順番を選びます

  • 費用は現行ページ記載の金額で、変更される場合があります。相談時に確認してください

  • 急な腫れ・発熱・強い痛みがあるときは、すぐに受診してください

当院では、「話を聞くだけ」のご相談も受け付けています。手術と再生医療、それぞれの得意なことと限界を整理したうえで、ご自身の膝に合う道を一緒に考えます。膝の痛みで迷っている今が、相談のタイミングです。

関連コラム

参考文献

  1. Carr AJ, et al. Knee replacement. Lancet. 2012;379(9823):1331-40. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22398175/

  2. Katz JN, et al. Diagnosis and Treatment of Hip and Knee Osteoarthritis: A Review. JAMA. 2021;325(6):568-578. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33560326/

  3. Bannuru RR, et al. OARSI guidelines for the non-surgical management of knee, hip, and polyarticular osteoarthritis. Osteoarthritis Cartilage. 2019;27(11):1578-1589. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31278997/

  4. Kolasinski SL, et al. 2019 American College of Rheumatology/Arthritis Foundation Guideline for the Management of Osteoarthritis of the Hand, Hip, and Knee. Arthritis Care Res. 2020;72(2):149-162. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31908149/

  5. Jo CH, et al. Intra-articular injection of mesenchymal stem cells for the treatment of osteoarthritis of the knee: a proof-of-concept clinical trial. Stem Cells. 2014;32(5):1254-66. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24449146/

院長監修記事

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武内 晋司郎

(たけうち しんじろう)

シンセルクリニック総院長

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

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三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

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