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臼蓋形成不全とは?整形外科医が徹底解説

2025.11.07

院長監修記事

シンセルクリニック総院長 武内の顔写真

武内 晋司郎

(たけうち しんじろう)

シンセルクリニック総院長

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

「先生、私のこの股関節の痛み、本当に良くなるんでしょうか?」「手術しかないと言われると、本当に気が重くて…」。

整形外科医として、私は長年、このような不安の声を耳にしてきました。

特に日本人女性に多く見られる「臼蓋形成不全」は、生まれつき股関節の受け皿が浅い状態であり、放置すると痛みが悪化し、日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。

しかし、ご安心ください。この記事では、臼蓋形成不全の症状、原因、診断方法に加え、これまで手術しかないと思われていた方のために、体に優しい新しい治療の選択肢まで、整形外科医の視点から徹底的に解説します。

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臼蓋形成不全を徹底解説

「先生、私のこの股関節の痛み、本当に良くなるんでしょうか?」「手術しかないと言われると、本当に気が重くて…」 私が整形外科医として長年診察をしてきた中で、患者さんからよく聞かれる不安の声です。

特に退職後の大切なセカンドライフを、痛みで諦めたくないという気持ちは、私自身、痛いほどよくわかります。私は学生時代に柔道やラグビーに打ち込み、体と向き合う経験を多くしてきました。その経験から、身体の不調がどれほど生活の質を低下させるか、身をもって感じています。

臼蓋形成不全とは?:股関節の仕組み、発症しやすい人の特徴と初期症状

股関節は、体の中で最も大きな関節の一つです。骨盤側の「臼蓋(きゅうがい)」という受け皿と、太ももの骨(大腿骨)の先端にある「大腿骨頭(だいたいこっとう)」というボールが組み合わさってできています。まるで、ボールがグローブに収まるような構造をしています。

この「ボールと受け皿」の構造が、私たちの体を支えています。歩いたり、走ったり、立ち上がったりする複雑な動きを可能にしている重要な関節です。

臼蓋形成不全とは、この受け皿である臼蓋が、生まれつき浅い、あるいは小さいために、大腿骨頭を十分に覆いきれていない状態を指します。例えるなら、グローブが小さすぎて、ボールがしっかりと収まっていないような不安定な状態です。「寛骨臼形成不全(かんこつじゅつせいけいふぜん)」とも呼ばれています。

発症しやすい人の特徴

私が長年診察室で多くの患者さんとお話ししていると、いくつかの共通した傾向が見えてきます。臼蓋形成不全の患者さんの

  • 約8割は女性です。特に日本人女性に多く見られます。

  • 子どもの頃に股関節の脱臼を指摘された経験がある方もいらっしゃいます。

  • 若い頃から股関節に違和感を感じていた方もいらっしゃいます。

  • ご家族に股関節の病歴がある方もいらっしゃいます。

こうした過去の経験と現在の症状が、深く結びついていることがよくあります。

初期症状と放置するリスク

初期の段階では、多くの方が特に症状を感じないことが多いです。しかし、年齢を重ねて筋力が低下したり、体重が増えたりすると、不安定な股関節に無理な負担がかかり、以下のような症状が出てくることがあります。

  • 立ち上がりや歩き始めに股関節が痛みます。

  • 階段の上り下りで違和感があります。

  • 長時間歩くと疲れやすいと感じます。

このような症状は、股関節に過剰な負担がかかっているサインだと捉えることができます。私が診察で「この程度の痛みなら大丈夫だろう」と安易に自己判断せず、早めに受診を促すのは、放置してしまうと軟骨がすり減り、「変形性股関節症」へと進行する可能性が高いからです。変形性股関節症は、一度進行すると元の状態に戻すのが非常に難しい病気です。

病気の原因特定と精密診断:検査方法、早期発見のポイントと放置するリスク

原因

臼蓋形成不全の原因は一つではありませんが、複数の要因が複合的に関与していると考えられています。主な原因としては、以下の点が挙げられます。

  • 遺伝的な要因が考えられます。

  • お母さんのお腹の中にいた時の胎位(胎児の位置)異常が関与することもあります。

  • 乳児期に股関節や膝関節を無理に伸ばしたままにしていたことなどが挙げられます。

特に、関節が柔らかい女児に多く見られる傾向があります。

精密診断と検査方法

病気の診断において最も重要なのは、X線検査(レントゲン)です。

レントゲンで股関節の形を詳細に確認することで、臼蓋の深さや大腿骨頭の被覆度合いを評価できます。

さらに、股関節の縁にあるクッション材である関節唇(かんせつしん)の損傷や、軟骨の状態を詳しく評価するために、MRI検査を行うこともあります。MRIは、レントゲンでは見えない軟部組織の状態を鮮明に映し出すことができるため、より詳細な情報を得られます。また、CT検査は股関節の立体的な形態を把握するのに役立ちます。

早期発見のポイントと放置するリスク

早期発見のポイントは、「症状がないから」と安易に考えないことです。私自身、ごくわずかな違和感でも、それが将来大きな問題に発展する可能性を秘めていることを知っています。

特に、以下に当てはまる方は、一度整形外科で診察を受けることをお勧めします。

  • ご家族に股関節の病歴がある方

  • 幼少期に股関節の異常を指摘された経験がある方

  • 立ち上がりや歩き始めに股関節に軽い違和感がある方

臼蓋形成不全を放置していると、股関節にかかる負担が一部に集中し続けるため、軟骨のすり減りが進行します。最終的には、骨と骨が直接ぶつかり合う「変形性股関節症」へと悪化してしまうリスクが高まります。

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シンセルクリニックは「股関節」に特化したクリニックであり手術を回避する再生医療という新しい治療を提供しております。

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臼蓋形成不全の治療

臼蓋形成不全の治療は、症状の程度や進行具合に合わせて選択します。初期段階では、保存療法が中心となります。保存療法とは、手術を行わずに症状の改善を目指す治療法です。具体的には、痛みや炎症を抑える薬物療法、股関節への負担を軽減するための装具療法、股関節周囲の筋肉を鍛える運動療法などがあります。

股関節に優しいストレッチ

股関節のストレッチについて詳しくご覧ください↓↓

股関節のストレッチをご紹介!整形外科医が解説

臼蓋形成不全の手術療法

保存療法で効果が得られない場合や、臼蓋形成不全が進行している場合は、手術療法が検討されます。手術療法には、臼蓋を形成する手術や人工股関節置換術などがあります。

変形性股関節症について詳しくご覧ください↓↓

変形性股関節症について知っておくべきポイント

難病指定について

臼蓋形成不全自体は難病指定を受けていません。

しかし、臼蓋形成不全が原因で変形性股関節症を発症し、日常生活に著しい支障をきたす重症例の場合、特定疾患医療受給者証の交付対象となる場合があります。この制度を利用することで、医療費の自己負担限度額が設定されるなど、経済的な負担を軽減することができます。

股関節の再生医療

治療の選択肢のひとつに、「再生医療」という最新の治療法もあります。今までの治療では、薬で痛みが抑えられなくなった場合には手術をするしかないと言われていました。

そのため、日常生活においても膝に負担がかからないように気をつけ、痛みが出たら痛み止めを服用し、痛みのコントロールが重要でした。しかし、最近では再生医療が注目されています。

変形性股関節症についての動画もご覧ください↓↓

当院の再生医療を受け方のインタビュー動画はこちらをご覧ください↓↓

手術との違い 

再生医療では、修復が不可能と言われている軟骨を新たに再生させていく画期的な治療法です。

この再生医療では手術を行いませんので、身体への侵襲が少ない治療となります。人工関節の手術を実施した場合には、侵襲するため以前のお体の状態に戻るのに長い期間がかかりますが、 再生医療は侵襲が少ない治療法のため、 すぐに体の状態を回復させることができます。

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記事監修医師

記事監修 シンセルクリニック

院長 武内晋司郎

参考文献

  1. Zhang S, Doudoulakis KJ, Khurwal A, Sarraf KM. "Developmental dysplasia of the hip." British journal of hospital medicine (London, England : 2005) 81, no. 7 (2020): 1-8

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