Column
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2025.12.02
院長監修記事

武内 晋司郎
(たけうち しんじろう)
シンセルクリニック総院長
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
シンセルクリニック武内総院長が、肩こり解消ストレッチについて、そして最新の再生医療について分かりやすく解説します。
「先生、この鉄板が入ったみたいな肩、どうにかなりませんか?」と、つらそうな表情で訴える方が後を絶ちません。特に退職後の世代の方は、庭いじりや手芸、読書など、夢中になれる時間が増える一方で、知らず知らずのうちに前かがみの姿勢が続きがちです。
実は、厚生労働省の調査でも、肩こりは国民病と呼ばれるほど多くの方が経験している症状です。
これを「いつものこと」と軽く考えてしまうのは、少し危険かもしれません。

肩関節というのは、腕の骨の先端(上腕骨頭)が、肩甲骨の浅いくぼみに乗っているような、いわば“宙ぶらりん”の不安定な構造をしています。この不安定な関節を、周りの筋肉が必死に支えているのです。
同じ姿勢が続くと、特定の筋肉だけが緊張し続けて血行が悪くなり、ガチガチの「こり」になります。
私が整形外科医として多くの患者さんを診てきた経験から言えるのは、この「こり」を放置すると、頭痛や吐き気、めまいといった自律神経の乱れにつながりやすいということです。さらに、腕が上がりにくいといった四十肩・五十肩(凍結肩)に移行してしまうケースも少なくありません。
ここでは、私が普段から実践し、患者さんにも「これなら続けられそう」と好評な、ご自宅でできる簡単なストレッチをご紹介します。



趣味の合間や、テレビのCM中に、椅子に座ったままで血行を促す簡単な動きから始めましょう。ポイントは「肩甲骨」を意識して動かすことです。肩甲骨は本来、あばら骨(肋骨)の上を滑るように動く骨ですが、同じ姿勢が続くと動きが鈍くなります。この動きを良くするだけで、肩周りは驚くほど軽くなりますよ。

【具体的な手順】
椅子に少し深く腰かけ、背筋を軽く伸ばします。足の裏はしっかりと床につけましょう。
両手をそれぞれの肩の上にそっと置きます。力は入れなくて大丈夫です。
ひじで前から後ろに向かって、できるだけ大きな円を描くようにゆっくりと10回まわします。肩甲骨が背骨にぎゅーっと寄っていくのを感じるのがコツです。
今度は後ろから前に向かって、同じように10回まわします。胸を開くようなイメージで行いましょう。
最後に両手を組んで、手のひらを天井に向けながら、ぐーっと背伸びをします。5秒ほど気持ちよく伸ばしたら、息を吐きながらゆっくりと腕を下ろします。
これだけでも、肩周りがポカポカと温かくなるのを感じられるはずです。1時間に1回程度、ぜひ試してみてください。
ご自宅にあるフェイスタオルを1本使うだけで、普段はなかなか伸ばしにくい範囲まで気持ちよく伸ばせます。特に、首の後ろから肩、背中にかけてつながっている「僧帽筋(そうぼうきん)」という大きな筋肉を効率よくほぐせます。私が学生時代にラグビーをしていた頃も、練習後の体のケアとしてよく行っていた信頼できる方法です。

【具体的な手順】
フェイスタオルの両端をそれぞれの手で持ちます。肩幅より少し広めに持つと安定します。
腕を上げて、タオルを頭の後ろに持っていきます。
息を吸いながら胸を張り、タオルを軽く斜め上に引っ張るようにします。
次に、息をゆっくりと「ふーっ」と吐きながら、腕の重みで少しだけ首を前に倒します。首の後ろ側がじわーっと伸びているのを感じてください。無理に引っ張ってはいけません。
そのままの状態で、体をゆっくりと右に倒し、左の首筋から脇腹にかけての伸びを15秒ほど感じます。
ゆっくりと中央に戻り、今度は左に倒して右側を同じように15秒伸ばします。
タオルの重さを利用して、筋肉の自重で伸ばすのがコツです。肩甲骨の間まで伸びるような感覚があれば、うまくできています。

一日の終わりには、日中の活動で縮こまりがちな胸の筋肉をゆっくりと開いてあげましょう。深い呼吸と合わせることで、心身ともにリラックスモードに切り替わり、睡眠の質を高める効果も期待できます。
【具体的な手順】
仰向けに寝て、両膝を軽く立てます。足は腰幅くらいに開くと体が安定します。
両腕を、体の横に「ハ」の字になるように、手のひらを上に向けて自然に広げます。
鼻から5秒かけてゆっくりと息を吸いながら、胸を天井に引き上げるようなイメージで大きく開きます。この時、肩甲骨を床に軽く押し付けるように意識するのがポイントです。
口から7秒かけてゆっくりと息を吐きながら、体の力をすーっと抜いてリラックスします。
この呼吸と動きを、5〜10回ほどご自身のペースで繰り返します。
布団の上で簡単に行えますので、ぜひ毎日の習慣にしてみてください。「今日も一日お疲れ様」とご自身の体をいたわる時間を持つことが、心地よい眠りへとつながるはずです。

「ストレッチをしているのに、あまり効果を感じられない」というお声を時々いただきます。それは、やり方が少し違うだけかもしれません。私がいつも患者さんにお伝えしている、効果を高めるための大切なポイントは以下の3つです。
ポイント | 意識すること | なぜ大切か |
|---|---|---|
① 呼吸を止めない | 息を吐きながら筋肉を伸ばす | 息を止めると筋肉が緊張してしまいます。息を吐くと心身がリラックスし、筋肉が緩むため、そのタイミングで伸ばすのが最も効果的です。 |
② 反動をつけない | 「じわーっ」と20秒ほどかけてゆっくり伸ばす | 反動をつけると、筋肉が「切れてしまう!」と勘違いして、逆に縮こまろうとする防御反応(伸張反射)が起きます。ケガの原因にもなるので避けましょう。 |
③ 「痛気持ちいい」強さで | 我慢するほどの痛みではなく、心地よい伸びを感じる範囲で | 強い痛みは、筋肉の繊維を傷つけてしまう危険信号です。ピリピリするような痛みを感じたら、少し緩めるようにしてください。 |
この3点を意識するだけで、ストレッチの効果は大きく変わってきます。

良かれと思って始めたストレッチで、かえって症状を悪化させてしまうケースも残念ながらあります。特に、次のような場合は危険信号です。すぐにストレッチを中止してください。
【こんな時はストレッチを中止しましょう】
腕や肩に、電気が走るような鋭い痛みやしびれを感じる時
神経が圧迫されている可能性があります。
ストレッチをした後、痛みが前よりも強くなった時
炎症が悪化しているサインかもしれません。
腕を特定の方向に動かすと激痛が走る時
いわゆる四十肩・五十肩の急性期(炎症が強い時期)の可能性があります。
無理に動かすと、炎症を広げたり、筋肉や腱(けん)を傷つけたりする恐れがあります。痛みは体からの「それ以上動かさないで!」という悲鳴です。まずは安静にして、痛い動きは避けるようにしてください。
もし痛みが数日たっても引かない、もしくはどんどん強くなる、腕が上がらないといった症状がある場合は、自己判断でストレッチを続けるのは危険です。お近くの整形外科を受診し、の診断を受けるようにしてください。
ストレッチなどのセルフケアを続けても改善しない頑固な肩の痛みには、体の修復能力を利用した「再生医療」という選択肢もあります。当院では、手術は避けたいとお考えの方へ、ご自身の細胞を用いた治療もご提案しておりますので、お気軽にご相談ください。
肩の精密診断を実施中!
シンセルクリニックは「肩」に特化したクリニックであり手術を回避する再生医療という新しい治療を提供しております。


「先生、毎日ストレッチを頑張っているのに、一向に良くならないんです」 診察室では、このように落胆された表情で話されるご高齢の患者さんによくお会いします。
ストレッチは確かに有効な手段の一つですが、もし効果が感じられないのであれば、原因は単に凝り固まった筋肉以外にあるのかもしれません。私が長年、整形外科医として多くの患者さんを診てきた経験から、頑固な肩こりの裏には、もっと根深い原因が隠れていることがあると実感しています。
多くの肩こりは、日々の姿

勢の癖や筋肉の緊張が原因です。しかし、中には注意が必要な「病気のサイン」として現れる肩こりも存在します。私が以前、総合病院で勤務していた頃、「ただの肩こり」と自己判断されていた患者さんが、実は首の骨(頸椎)の病気だったというケースも経験しました。
いつものことだと軽く考えず、以下のような症状がないか、ご自身の体調を注意深く観察してみてください。
【危険なサインのチェックリスト】
腕や指先にしびれや、ピリピリとした痛みを感じる
首の骨の間で神経が圧迫される「頸椎椎間板ヘルニア」などの可能性があります。
じっと安静にしていても痛む、夜中に痛みで目が覚める
強い炎症や、場合によっては内臓の病気が原因のこともあります。
日に日に痛みが強くなってくる
症状が進行しているサインかもしれません。
胸の痛みや締め付けられるような圧迫感を伴う
心臓の病気(狭心症など)が原因で、肩に関連痛が出ている可能性があります。
めまいやふらつき、歩きにくさを感じる
首の神経や血流に問題が起きているサインかもしれません。
これらの症状が一つでも当てはまる場合は、自己判断でストレッチを続けるのは危険です。まずはかかりつけ医や、お近くの整形外科を受診してください。
Q1. ストレッチは1日に何回くらいやればいいですか?
A1. 1回5分程度の短い時間でもよいので、毎日続けることが理想です。特に、朝起きた時、長時間同じ姿勢でいた後、お風呂上がり、寝る前などが効果的なタイミングです。1日に何回というよりは、生活の中に組み込んで習慣にすることが大切です。
Q2. 温めてからストレッチした方がいいですか?
A2. はい、その通りです。お風呂上がりなど、体が温まっている状態は筋肉が緩んで血行も良くなっているため、ストレッチの効果が高まります。逆に、痛みや熱っぽさがある時(炎症がある時)は温めると悪化することがあるので、その場合は冷やすようにしてください。
Q3. マッサージとストレッチはどう違いますか?
A3. マッサージは、外からの力で筋肉を揉みほぐす「受動的」なケアです。一時的に血行が良くなり楽になりますが、深い部分の筋肉には届きにくいことがあります。一方、ストレッチは、ご自身で筋肉を伸ばす「能動的」なケアです。筋肉の柔軟性を高め、関節の可動域を広げるという、より根本的な改善が期待できます。どちらも有効ですが、目的が少し異なります。
腱板断裂の治療の選択肢のひとつに、「再生医療」という最新の治療法もあります。
今までの腱板断裂の治療では、薬で痛みが抑えられなくなった場合には手術をするしかないと言われていました。
そのため、腱板断裂は、日常生活においても肩に負担がかからないように気をつけ、痛みが出たら痛み止めを服用し、痛みのコントロールが重要でした。しかし、最近では再生医療が注目されています。
再生医療では、修復が不可能と言われている腱板を新たに再生させていく画期的な治療法です。
この再生医療では手術を行いませんので、身体への侵襲が少ない治療となります。関節鏡手術を実施した場合には、侵襲するため以前のお体の状態に戻るのに長い期間がかかりますが、 再生医療は侵襲が少ない治療法のため、 すぐに体の状態を回復させることができます。



記事監修医師
記事監修 シンセルクリニック
院長 武内晋司郎
Challoumas D, Biddle M, McLean M, Millar NL. Comparison of Treatments for Frozen Shoulder: A Systematic Review and Meta-analysis. JAMA network open 3, no. 12 (2020): e2029581.
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