ひざ・肩・股関節の再生医療専門クリニック
大阪
名古屋
豊田
広島
福岡
true

棚障害とは?整形外科医が徹底解説
「棚障害」という言葉を聞いたことがありますか?
棚障害は、膝のお皿の上あたりに痛みが出る疾患です。
特に、階段の上り下りや、しゃがんだり立ち上がったりする時に、膝の内側に痛みを感じることが多いです。
椅子から立ち上がるときや、和式トイレで立ち上がるときなど、膝に負担がかかる動作で痛みが強くなる傾向があります。
棚障害とは
棚障害とは、膝のお皿(膝蓋骨)と太ももの骨(大腿骨)の間にある「滑膜ヒダ」という組織が、繰り返しこすれたり、引っ張られたりすることで炎症を起こし、痛みや引っ掛かり感などの症状を引き起こす病気です。

「滑膜ヒダってなに?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
滑膜ヒダは、膝の関節をスムーズに動かすために潤滑油のような役割をする「滑膜」の一部が、胎児期から幼児期にかけて徐々に縮小していく過程で、一部が取り残されてしまったものです。
この滑膜ヒダ、実は日本人の約半数に見られると言われています。
誰にでも存在する可能性のある組織ですが、日常生活で特に問題がない場合も多いです。
しかし、スポーツや日常生活での繰り返しの動作などによって、滑膜ヒダが刺激を受け続けると、炎症を起こしやすくなります。 この炎症によって、膝の痛みや動きの制限といった症状が現れるのが「棚障害」なのです。
棚障害の主な症状
棚障害になると、次のような症状が現れます。
膝のお皿の上あたりを押すと痛い
階段の上り下りや、しゃがんだり立ち上がったりする時に、膝の内側に痛みを感じる
膝を動かすと、引っ掛かり感や音がする
膝が腫れることがある
症状が悪化すると、正座やしゃがみ込むのが困難になる場合もある
これらの症状は、運動後や、長時間膝を曲げた状態が続いた後に出現しやすいため注意が必要です。
棚障害の診断方法
棚障害の診断には、レントゲンやMRIなどの画像検査が行われます。
レントゲン検査:
骨折や変形性関節症など、他の病気がないかどうかを確認するために撮影します。棚障害は、レントゲン検査でははっきりとした異常が見られない場合もあるため、MRI検査と組み合わせて総合的に判断する必要があります。
MRI検査:
レントゲン検査では分かりにくい、滑膜ヒダの状態や炎症の程度を詳しく調べるために撮影します。 MRI検査では、滑膜ヒダの肥厚や炎症の有無を確認することができます。
これらの検査結果に基づいて、棚障害と診断されます。棚障害は、比較的若い人に多くみられる病気ですが、適切な治療を行うことで症状を改善することができます。
手術以外の選択肢があるか、30秒でチェック
6つの質問にタップで答えるだけ。結果はLINEにすぐ届きます(無料)

棚障害の原因とは
棚障害は、膝関節内に存在する滑膜ひだ(棚)が、まるでシャツの裾がズボンの中でくちゃくちゃに折り畳まれてしまうように、太ももの骨(大腿骨)と膝のお皿(膝蓋骨)の間で繰り返し挟まれることで炎症を起こしてしまう障害の一つです。
特に、膝の曲げ伸ばし動作が多いスポーツで発症しやすく、バスケットボールやバレーボールの選手のように、ジャンプや着地を繰り返すことで膝に大きな負担がかかるスポーツ選手に多く見られます。 ランニングのように、膝の曲げ伸ばしを繰り返す運動でも発症リスクが高まります。
スポーツや運動による棚障害
棚障害は、スポーツや運動によって膝に負担がかかり続けることで、滑膜ひだに炎症が生じます。
例えば、バスケットボールの選手がジャンプの着地時、膝に体重の何倍もの負荷が瞬間的にかかります。この時、滑膜ひだは大腿骨と膝蓋骨の間で強い力で挟まれ、炎症を引き起こしてしまうのです。
また、ランニングにおいても、特に長距離走行や坂道でのトレーニングは、アスファルトからの衝撃が膝に伝わりやすく、滑膜ひだへの負担が大きくなるため注意が必要です。
このように、スポーツや運動が原因で発症する棚障害の場合、そのスポーツによって、発症リスクや症状の程度が大きく異なってきます。
治りにくい棚障害とは
棚障害は、適切な治療を行えば症状の改善が見込めますが、再発しやすい点が悩ましいところです。
特に、スポーツを継続している場合は、練習や試合を繰り返すうちに炎症が再発するリスクが高くなります。
例えば、テニス選手がフォアハンドを打つ際に、膝を深く曲げた際に滑膜ひだに負担がかかり、炎症が再発してしまうケースです。
また、身体の柔軟性が低い方は、関節の可動域が狭く、滑膜ひだへの負担が大きくなりやすい状態です。特に、太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)の柔軟性が低いと、膝を伸ばした際に滑膜ひだが引っ張られる力が強くなり、炎症が悪化しやすいため注意が必要です。
このように、棚障害の治りにくさには、スポーツの継続や身体の柔軟性、筋肉の硬さなど、様々な原因が関係しています。
半月板損傷との違い
棚障害と似たような症状が出る疾患に、半月板損傷があります。どちらも膝の痛みを伴うため、患者さん自身で判断することは難しいですが、原因や症状が異なります。
棚障害は、滑膜ひだの炎症が原因であるのに対し、半月板損傷は膝関節内のクッションの役割を果たす半月板が、損傷することで起こります。
半月板損傷は、スポーツ中の急な方向転換やストップ動作、転倒などで起こることが多く、棚障害に比べて強い痛みや腫れ、膝の中で何かが引っかかるような感覚(クリック音)などの症状が現れます。
半月板損傷については詳しくご覧ください↓↓
半月板損傷とは?原因から最新治療まで整形外科医が解説
棚障害の治療について
棚障害と診断された場合、「この痛みは一体いつまで続くの?」「元の生活に戻れるの?」と不安に感じるのは当然です。誰しも、 趣味であるテニスや、週末の楽しみであるハイキングを諦めたくないですよね。
治療法は大きく分けて保存療法と手術療法と再生医療があり、今回は、それぞれの治療法の内容を具体的に、そして気になる回復期間について、患者さんからよく受ける質問を交えながら詳しく解説していきます。
保存療法
保存療法とは、手術を行わずに症状の改善を目指す治療法で。棚障害と診断された場合、まずは保存療法から始めるケースがほとんどです。
安静
炎症を起こしている滑膜ヒダは、休ませるために、運動や激しい動作を控えます。
例えば、ランニングが趣味の方であれば、しばらくの間ランニングをお休みして、自転車や水泳などの膝への負担が少ない運動に切り替える必要があるかもしれません。
薬物療法
炎症を抑えるために、痛み止めを内服します。炎症を抑え、痛みを和らげる効果があります。
痛み止めについては詳しくご覧ください↓↓
痛み止めの強さランキングを解説!【医師が徹底解説】
リハビリテーション
太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)や裏側の筋肉(ハムストリングス)の柔軟性を高めるストレッチや筋力トレーニングを行います。痛みが強い場合は、無理せずできる範囲で行いましょう。理学療法士の指導のもと、適切な運動を行うことが大切です。これは、弱くなった筋肉を鍛え直し、関節を支える力を強化することに似ています。
ひざのストレッチについて詳しくご覧ください↓
ひざの簡単ストレッチ方法をご紹介!整形外科監修
ヒアルロン酸注射
関節内の潤滑油の役割をするヒアルロン酸を注射することで、膝の動きを滑らかにし、痛みを軽減します。これは、乾燥して動きが悪くなったドアのぶに、潤滑油をさして滑りを良くするイメージです。
ヒアルロン酸注射について詳しくご覧ください↓
膝にヒアルロン酸注射を打ち続けても大丈夫?
ステロイド注射
炎症を抑える効果の高いステロイド剤を滑膜ヒダに直接注射します。効果は強力ですが、頻回に行うことは推奨されません。ステロイド注射は、強力な消炎効果を持つ反面、使い過ぎると副作用のリスクがあるため、ここぞという時に使用する切り札的な治療法と言えます。
ステロイド注射については詳しくご覧ください↓↓
関節へのステロイド注射(ケナコルト)の副作用とは?医師が解説
手術療法
保存的治療を続けても症状が改善しない場合や、日常生活に支障が出るほどの強い痛みがある場合は、手術が検討されます。手術というと不安に感じる方もいるかもしれませんが、近年では関節鏡を用いた低侵襲手術が主流となっています。関節鏡手術は、お腹を大きく切る開腹手術と比べて、傷口が小さく、体への負担が少ないというメリットがあります。
関節鏡手術とは?
関節鏡手術とは、直径約5mmの細いカメラ(関節鏡)を関節内に挿入し、モニターに映し出された映像を見ながら、特殊な器具を用いて患部を治療する方法です。例えるなら、お腹の中を調べる内視鏡検査のように、小さなカメラで膝の中を観察しながら、異常のある部分だけをピンポイントで治療します。
手術が必要となるケース
保存的治療を3ヶ月~半年以上継続しても効果が見られない場合。
日常生活に支障をきたすほどの強い痛みがある場合:棚障害の痛みが、日常生活に大きな支障をきたす場合は、手術という選択肢が必要となることがあります。
膝に引っかかり感があり、スムーズに動かせない場合(ロッキング症状):滑膜ヒダが関節の動きを阻害し、スムーズな動きを妨げている状態です。
記事監修医師
記事監修 シンセルクリニック
院長 武内晋司郎
参考文献
Baum JT, Baum GR, Cox CT, Valerio I and MacKay BJ. Use and efficacy of porcine urinary bladder matrix for tissue regeneration: a review. Wounds : a compendium of clinical research and practice 35, no. 10 (2023): E339-E375.
院長監修記事

武内 晋司郎
(たけうち しんじろう)
シンセルクリニック総院長
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
医師プロフィールはこちら
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
医師プロフィールはこちら
同カテゴリの最新記事
Access
アクセス
大阪院
所在地
〒542-0086
大阪府大阪市中央区西心斎橋1-9-15
大京心斎橋ビル3F
Googleマップ
電車でお越しの方
大阪メトロ御堂筋線
心斎橋駅から徒歩3分
大阪メトロ御堂筋線
四つ橋駅から徒歩3分
名古屋(ドクターフォースクリニック)
所在地
〒460-0003
愛知県名古屋市中区錦1-15-8
アミティエ錦第一ビル3階
Googleマップ
電車でお越しの方
名古屋市営地下鉄桜通線
国際センター駅 徒歩8分
名古屋市営地下鉄東山線
伏見駅 徒歩7分
所在地
〒542-0086
大阪府大阪市中央区
西心斎橋1-9-15
大京心斎橋ビル3F
Googleマップ
電車でお越しの方
大阪メトロ御堂筋線
心斎橋駅から徒歩3分
大阪メトロ四つ橋線
四つ橋駅から徒歩3分
大阪
名古屋
広島
福岡
まずは、ご相談ください
再生医療の可能性を、一人でも多くの方に知って頂きたいと思っています。
新しい選択肢を「知る」ために、まずはお気軽にお問い合わせください。
電話受付
9:00〜18:00
月
火
水
木
金
土
日
※祝日は休診日となります。







