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膝に水が溜まるとどうなる?...

膝に水が溜まるとどうなる?原因・症状から「抜くべきか」の判断基準まで整形外科医が解説

2025.11.14

院長監修記事

シンセルクリニック総院長 武内の顔写真

武内 晋司郎

(たけうち しんじろう)

シンセルクリニック総院長

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

まずは動画でチェック!【膝の水を抜くストレッチ】

シンセルクリニック武内総院長が、膝の水を抜くストレッチについて、そして最新の再生医療について分かりやすく解説します。

動画をもっと見たい方はこちら↓↓
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「膝に水が溜まってつらい」「水を抜くとクセになるって本当?」

そんな不安を抱えて診察室を訪れる患者さんは少なくありません。

膝の痛みや腫れは日常生活に大きな影響を及ぼし、その都度「水を抜くべきか」と悩んでしまう方も多いでしょう。しかし、「膝の水を抜くとクセになる」というのは誤解です。水が溜まるのは関節の炎症が原因であり、その根本を解決しなければ症状は繰り返してしまいます。

本記事では、長年整形外科医として膝の治療に携わってきた私が、「膝の水を抜くとクセになる」という誤解の真実と、膝に水が溜まる原因や症状、そして医師が行う処置や、ご自宅でできる効果的な予防策を詳しく解説します。

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膝の水を抜く処置の真実と、再発を防ぐアプローチ

膝の痛みや腫れで不安を感じ、

「先生、この膝の水、抜いた方がいいですか?」「抜くとクセになりませんか?」

と心配そうに尋ねる患者さんの言葉は、診察室で本当によく耳にします。

柔道やラグビーを通じて、私自身も膝に大きな負担をかけてきた経験があります。その経験から、膝関節がいかにデリケートで、一度傷つくと日常生活にどれほど影響するかを肌で感じています。だからこそ、患者さんの不安な気持ちがよくわかるのです。

「膝の水を抜くとクセになる」は誤解!その本当の理由と水の正体

「膝の水を抜くとクセになる」という話は、診察室で患者さんから最も多く質問されることの一つです。この質問を受けるたびに、私はまず「それは誤解ですよ」と、はっきりお伝えするようにしています。水を抜くという処置自体が、膝に水が溜まる原因になることは決してありません。

では、なぜ多くの方が「クセになる」と感じるのでしょうか。その前に、まず「膝の水」の正体から見ていきましょう。健康な膝の関節には、関節液という液体がごく少量だけ入っています。この関節液は、軟骨に栄養を届けたり、関節がスムーズに動くための潤滑油になったり、衝撃を和らげたりする大切な役割を担っています。

ところが、膝関節の内部で何らかの炎症が起きると、この関節液が異常にたくさん作られるようになります。そうなると、過剰に分泌された関節液を身体が吸収しきれなくなり、関節の中に「水」として溜まってしまうのです。つまり、膝に溜まる水の正体は、炎症によって分泌量が増えた関節液そのものなのです。

水を抜くことで一時的に痛みや腫れが楽になっても、炎症の根本原因が解決していなければ、また水が溜まってしまいます。この繰り返しが、患者さんに「水を抜くとクセになる」という感覚を与えてしまう本当の理由なのです。原因は水を抜く行為ではなく、関節の炎症にあると理解することがとても重要です。

膝に水が溜まる主な原因と見分けられる症状3選

膝に水が溜まるのは、関節の内部で炎症が起こっているサインです。その原因はさまざまですが、整形外科の診察室でよく見かける代表的な病気をいくつかご紹介しましょう。

ひとつめは、加齢や体重の増加、あるいは過去の怪我による使いすぎなどで膝の軟骨がすり減ってしまう「変形性膝関節症」です。軟骨の破片が関節を刺激し、炎症を引き起こして水が溜まりやすくなります。この場合、抜いた水は少し黄色みがかった透明な色をしていることが多く、私もよく患者さんに「少し濃いめの麦茶のような色ですよ」と説明しています。

変形性膝関節症についてくわしくはご覧ください↓↓

変形性膝関節症とは?症状から最新治療まで整形外科医が解説

ふたつめは、スポーツ中のひねりや衝撃で、クッションの役割をする「半月板」が傷つく「半月板損傷」などの外傷です。急なケガの直後は、関節内に血が混じり、赤色や褐色を帯びた水が溜まることがあります。柔道やラグビーでの怪我でも、このような症状をよく見てきました。

半月板損傷について詳しくはご覧ください↓↓

半月板損傷とは?原因から最新治療まで整形外科医が解説

みっつめは、免疫の異常で関節に炎症が起こる「関節リウマチ」です。この病気では、左右の膝に同時に水が溜まりやすく、抜いた水は濁った黄色をしていることがあります。これは関節内の炎症が非常に強い証拠です。

関節リウマチについて詳しくご覧ください↓↓

関節リウマチとは?初期症状から原因・治療まで医師が徹底解説!

これらの原因によって膝に水が溜まると、次のような症状が患者さんに現れることがよくあります。

膝の腫れや熱っぽさ:

膝のお皿の周りや上がパンパンに腫れ上がります。 触るとじんわりと熱く感じることもあり、これは炎症が活発であることを示しています。

曲げ伸ばしのしにくさ・突っ張り感:

膝を深く曲げたり伸ばしたりするのがつらくなります。 常に膝が突っ張ったような、あるいは何かが詰まったような感覚を訴える方が多いです。

膝蓋跳動(しつがいちょうどう):

これは私たち医師が診察で確認する特徴的な所見です。 膝のお皿の上の部分を指で押すと、お皿がポコッと浮き上がるような感触があります。 これは関節の中に過剰な水が溜まっている証拠であり、診断の重要な手がかりとなります。

医師が行う膝の水を抜く処置(関節穿刺)の実際と注意点

私たち医師が膝の水を抜く処置は、「関節穿刺(かんせつせんし)」と呼ばれます。これは、過剰に溜まった関節液を注射器で抜き取る方法です。処置の主な目的は二つあります。一つは、溜まった水を抜くことで関節内の圧力を下げ、痛みや腫れ、動きにくさといった不快な症状をすぐに楽にすることです。関節内圧が高すぎると、まるで風船がパンパンに膨らんだように、周囲の組織を圧迫して強い痛みを引き起こすことがあります。

もう一つは、抜いた関節液を詳しく調べて、なぜ水が溜まっているのか、その原因を突き止めることです。たとえば、感染症やリウマチ、痛風など、原因によって関節液の状態は異なります。色、濁り具合、成分などを分析することで、病気の診断に大きく役立ちます。

水を抜いた後には、炎症を抑える薬や、関節の潤滑・軟骨保護を目的としたヒアルロン酸などを関節に直接注入することもあります。

膝の水を抜いた後の安静期間は特にありません。

自宅でできる!膝に負担をかけない効果的なストレッチ

膝に水が溜まる症状を経験した方や、再発を心配している方にとって、日々の生活で膝に負担をかけない工夫や、適切なストレッチを行うことはとても大切です。柔道やラグビーを通して、日頃からの身体のケアがパフォーマンス維持に直結することを痛感してきました。ここでは、ご自宅で手軽にできる効果的なストレッチをご紹介します。

膝に負担をかけない効果的なストレッチ

これらのストレッチは、膝を支える筋肉の柔軟性を高め、関節への負担を減らすのに役立ちます。無理のない範囲で、ゆっくりとおこないましょう。

お尻のストレッチ(殿筋):

床に座って両足を前に伸ばします。 片方の足首をもう片方の膝の上にかけ、組んだ足の外側のお尻の筋肉が伸びるように上半身をゆっくりと前に倒します。 10秒から20秒キープし、反対側も同様におこないます。 股関節の動きが良くなり、膝への連動をスムーズにします。

前もものストレッチ(大腿四頭筋):

横向きに寝て、下側の腕で体を支えます。 上側の足を後ろに引き、手で足首を掴んでお尻の方へゆっくりと引き寄せます。 太ももの前側が伸びているのを感じながら10秒から20秒キープし、反対側も同様におこないます。 膝蓋骨(お皿)の動きを滑らかにする効果も期待できます。

もも裏のストレッチ(ハムストリングス):

椅子に座り、片足を前に伸ばしてかかとを床につけます。 つま先を天井に向け、背筋を伸ばしたまま上半身をゆっくりと前に倒していきます。 もも裏が伸びるのを感じながら10秒から20秒キープし、反対側も同様におこないます。 膝関節の過伸展を防ぎ、歩行時の負担を軽減します。

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Q1: 膝の水を抜くと本当にクセになるんですか?

A: いいえ、膝の水を抜く処置自体がクセになることはありません。多くの患者さんが「クセになる」と感じるのは、水を抜いても炎症の原因が解決していないため、しばらくするとまた水が溜まってしまうからです。原因は水を抜くことではなく、関節の内部で起きている炎症にあります。適切な治療で炎症を抑えることが大切です。

Q2: 水を抜いた後、すぐに運動しても大丈夫ですか?

A: 水を抜いた直後は、関節内圧が下がって楽になることが多いですが、すぐに激しい運動をするのはおすすめできません。炎症がまだ残っている可能性があり、無理をすると再び水が溜まる原因になることもあります。医師や理学療法士の指示に従い、膝の状態を見ながら徐々に運動量を増やしていくようにしましょう。

膝の水を抜いた後の安静期間は特にありません。

Q3: 膝の水を根本的に治すにはどんな方法がありますか?

A: 膝の水を根本的に治すためには、水が溜まる原因となっている炎症や損傷に対してアプローチすることが重要です。当院では、内服薬やリハビリテーションといった保存療法に加え、ご自身の細胞の力を活用する再生医療(幹細胞治療やPRP療法など)にも力を入れています。これらの治療法は、損傷した組織の修復を促し、膝の機能を改善することで、再発を抑え、長期的な膝の健康を目指すことができます。最適な治療法は患者さんの状態によって異なりますので、ぜひ一度ご相談ください。

膝の再生医療

治療の選択肢のひとつに、「再生医療」という最新の治療法もあります。

今までの治療では、薬で痛みが抑えられなくなった場合には手術をするしかないと言われていました。

そのため、日常生活においても膝に負担がかからないように気をつけ、痛みが出たら痛み止めを服用し、痛みのコントロールが重要でした。しかし、最近では再生医療が注目されています。

実際に再生医療を受けた患者様の【体験ドキュメンタリー動画】をご紹介します。

当院の再生医療を受けた方のインタビュー動画はこちらをご覧ください↓↓

手術との違い 

再生医療では、修復が不可能と言われている軟骨を新たに再生させていく画期的な治療法です。この再生医療では手術を行いませんので、身体への侵襲が少ない治療となります。人工関節の手術を実施した場合には、侵襲するため以前のお体の状態に戻るのに長い期間がかかりますが、 再生医療は侵襲が少ない治療法のため、 すぐに体の状態を回復させることができます。

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参考文献

  1. Ramirez-Acosta K, Sánchez-Enríquez S, Madrigal-Rodriguez M, Herrera-Fuentes LF, Martínez-Ayala P, De Arcos-Jiménez JC, López-Yáñez AM, Briseno-Ramirez J. Comparative effectiveness of repeated joint aspiration, arthroscopic lavage, and open arthrotomy in adult native knee septic arthritis: A systematic review and network meta-analysis. Journal of orthopaedics 70, no. (2025): 183-195.), 465-474.

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