Column
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2025.11.26
院長監修記事

武内 晋司郎
(たけうち しんじろう)
シンセルクリニック総院長
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

膝の痛みで日常生活や楽しみにしている活動が制限され、
「もう治らないのでは」「手術は避けられないのか」
と不安を感じていませんか?
長年整形外科医として多くの膝の悩みに向き合ってきた私も、かつては手術が唯一の選択肢だと考えていました。
しかし、再生医療という新しい道を見出したことで、手術をせずに半月板損傷の早期回復を目指せる可能性を確信しています。
特に、半月板損傷は将来的に変形性膝関節症へ進行するリスクが約4.6倍にもなるというデータもあり、早期かつ適切な治療が不可欠です。
この記事では、半月板損傷を早く治すための保存療法から最先端の再生医療、そして効果的なリハビリ戦略まで、医師が詳しく解説します。




膝の痛みは、私たちの日常生活や楽しみにしている活動を大きく制限してしまいますよね。
私は長年、整形外科医として多くの膝の悩みを診てきました。正直に申し上げると、かつては手術が唯一の確実な選択肢だと考えていた時代もありました。しかし、勤務医時代、手術を躊躇される高齢の患者さんの切実な声に直面し、「他に何とかする方法はないだろうか」と深く悩んだ経験があります。
特に、半月板損傷は、適切な治療とリハビリテーションを早期に行うことで、手術をせずに回復を目指せる可能性も十分にあります。
半月板損傷の治療には、大きく分けて手術を行わない「保存療法」と、痛みが強い場合や損傷が大きい場合に検討される「手術療法」があります。しかし、「手術は避けたい」「できるだけ早く回復したい」と考える患者さんが増えていることから、近年では「再生医療」という新しい選択肢も注目されています。
1. 保存療法:まずは無理なく膝を守る

保存療法は、手術をせず、ご自身の回復力を引き出す治療方法です。具体的には、次のような対応が考えられます。
安静と装具療法
損傷した半月板に負担をかけないよう、一時的に運動を控えることが大切です。膝を固定するサポーターや装具を使うことも有効です。これは、骨折でギプスをするのと同じように、膝を休ませるための大切なステップだと考えてください。
薬物療法
痛みや炎症を抑えるために、飲み薬や湿布が処方されることがあります。症状の一時的な緩和に役立ちます。
運動療法・リハビリテーション
膝の周りの筋肉を強化し、関節の安定性を高める運動を行います。これは、膝への負担を減らし、半月板がこれ以上傷つかないように守るために非常に重要です。
ヒアルロン酸注射
膝関節の動きを滑らかにし、痛みを和らげるために、関節内にヒアルロン酸を注入することもあります。一時的な効果が期待できますが、半月板そのものを修復するわけではありません。
保存療法は、症状が比較的軽い方や、手術に抵抗がある方に適しています。しかし、損傷の程度によっては、保存療法だけでは十分な効果が得られないこともあります。
2. 新しい治療の選択肢:再生医療
治療の選択肢のひとつに、「再生医療」という最新の治療法もあります。
今までの治療では、薬で痛みが抑えられなくなった場合には手術をするしかないと言われていました。
そのため、日常生活においても膝に負担がかからないように気をつけ、痛みが出たら痛み止めを服用し、痛みのコントロールが重要でした。しかし、最近では再生医療が注目されています。
実際に再生医療を受けた患者様の【体験ドキュメンタリー動画】をご紹介します。
再生医療では、修復が不可能と言われている軟骨を新たに再生させていく画期的な治療法です。この再生医療では手術を行いませんので、身体への侵襲が少ない治療となります。人工関節の手術を実施した場合には、侵襲するため以前のお体の状態に戻るのに長い期間がかかりますが、 再生医療は侵襲が少ない治療法のため、 すぐに体の状態を回復させることができます。




半月板損傷からの早期回復と再発予防には、治療と並行して行う適切なリハビリテーションが欠かせません。私は柔道やラグビーといったスポーツを長く経験してきたので、身体の動きや構造、そして怪我からの復帰プロセスについて、身をもって深く理解しています。
特に、痛みが軽減しても「もう大丈夫」と自己判断で無理をしてしまい、再発してしまう患者さんを診察室で多く見てきました。
リハビリテーションは、損傷の程度や治療段階によって内容が大きく異なります。

損傷直後は、炎症や痛みを抑えることが最優先です。アイシングや軽いストレッチ、そして無理のない範囲での関節可動域訓練(膝をゆっくり曲げ伸ばしする運動)を行います。
痛みが落ち着いてきたら、膝周りの筋力トレーニングを始めます。大腿四頭筋(太ももの前)やハムストリングス(太ももの裏)など、膝を支える大切な筋肉を、軽い負荷から徐々に鍛えていきます。例えば、椅子に座って膝をゆっくり伸ばす「レッグエクステンション」や、壁を使って軽いスクワットをするなど、膝に負担をかけない方法を選びます。
筋力が回復し、膝の安定性が向上したら、バランス能力を高めるトレーニングやウォーキング、水中運動など、より活動的なリハビリへと進みます。高齢の患者さんには、転倒予防にもつながる片足立ち訓練や、バランスボードを使った運動もおすすめです。

半月板損傷は、日常生活のちょっとした動作で悪化してしまうこともあります。
特に、半月板後根断裂という特殊な損傷では、半月板が本来の位置からずれてしまう「逸脱(いつだつ)」が起こり、膝の安定性が損なわれることが知られています。
最新の研究(Vosoughi Fら、2025年)では、半月板を元の位置に戻す「中心化手技」が注目されています。
これは、手術後の再発予防や、膝の機能維持にとって非常に重要な知見だと私は感じています。
ご自宅で気を付けていただきたい点として、次のようなものがあります。
正座や和式トイレの使用、しゃがむ姿勢などは、半月板に大きな負担をかけます。洋式トイレの使用や、椅子に座る生活を心がけましょう。
転倒の危険性も高まりますので注意してください。方向を変える際は、足全体を動かすように意識しましょう。
体重が増えると、膝への負担も増大します。バランスの取れた食事と適度な運動で、適正体重を維持することが大切です。
痛みがなければ、平坦な道を無理なくウォーキングすることは、膝周りの血行を促進し、回復を助けます。



診察室では、患者さんから半月板損傷の治療について様々なご質問をいただきます。ここでは、特に多く寄せられる疑問にお答えします。
Q1. 半月板損傷の再生医療にかかる費用はどのくらいですか?また、保険は適用されますか?
A1. 半月板損傷に対する再生医療は、現在のところ健康保険の適用外、つまり自由診療となります。そのため、治療にかかる費用は全額自己負担となりますが、症状の程度や選択する治療法によって金額は異なります。具体的な費用については、診察時に患者さんの膝の状態やご希望をお伺いした上で、詳しくご説明し、見積もりをお出ししています。患者さんが安心して治療に臨めるよう、疑問や不安があれば遠慮なくご相談ください。
Q2. 再生医療は、誰でも受けられる治療なのでしょうか?安全性やリスク、副作用について教えてください。
A2. 再生医療は、すべての方が受けられるわけではありません。患者さんの年齢、半月板損傷の程度や種類、基礎疾患の有無などを総合的に判断し、最適な治療法を提案しています。
再生医療はご自身の細胞を使用するため、アレルギー反応や感染症のリスクは非常に低いと考えられています。しかし、注射部位の一時的な痛みや腫れ、内出血などが起こる可能性はゼロではありません。これらのリスクについても、診察時に丁寧にご説明し、ご理解いただいた上で治療を進めています。
Q3. 半月板損傷で痛みが治らない場合、セカンドオピニオンを受けるべきでしょうか?
A3. はい、セカンドオピニオンは非常に重要だと私は考えています。一つの医療機関の意見だけでなく、別の専門医の意見を聞くことで、ご自身の病状や治療選択肢について、より深く理解し、納得して治療を進めることができるからです。先日の診察で、他院で手術を勧められて悩んでいた70代の女性患者さんから、「先生、セカンドオピニオンでこちらに来て本当に良かったです。手術以外の方法があるなんて知りませんでした」と言っていただいたことがあります。当クリニックでは、患者さんのセカンドオピニオンも積極的に受け入れています。一人で抱え込まず、ぜひ複数の専門家の意見を聞いて、ご自身に最適な治療法を見つけてください。
Vivekanantha P, Thomas R, Kaplan G, Ho M, de Sa D, Kay J. "Surgical Management of the Discoid Lateral Meniscus: a Systematic Review of Outcomes." Current reviews in musculoskeletal medicine 18, no. 11 (2025): 513-535.
Canton G, Marchetti A, Trobec B, Scordo M, Mazzon A, Ratti C, Deodato M, Stella AB, Murena L. "Impact of meniscal root tears on knee osteoarthritis development: A systematic review of the literature." The Knee (2025).
Rojas Gonzaga T, Arteaga M, Tuca MJ. "Bilateral medial discoid Menisci: Case report and literature review." Journal of clinical orthopaedics and trauma 70 (2025): 103181.
Vosoughi F, Menbari Oskouie I, Gouravani M, Arvin A, Mafhoumi A, Tollefson LV, LaPrade RF. "Centralization for reducing medial meniscal extrusion after root tear repair appears effective but is technique-dependent: a systematic review." The bone & joint journal 107-B, no. 11 (2025): 1147-1157.
半月板損傷を早く治す方法と効果的なリハビリテーション戦略ガイドライン2023.
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