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肩関節周囲炎のお悩みを医師が解決!どのくらいで治る?

2025.08.01

院長監修記事

シンセルクリニック総院長 武内の顔写真

武内 晋司郎

(たけうち しんじろう)

シンセルクリニック総院長

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

肩の痛み、腕が上がらない…  40~50代に多く発症する肩関節周囲炎は、日常生活に大きな支障をきたす可能性のある疾患です。

2023年の国民生活基礎調査によると、肩こりや腰痛に悩む方は増加傾向にあり、その背景には加齢による身体機能の低下や、長時間のデスクワークなどが挙げられます。

肩関節周囲炎も例外ではなく、放置すると肩関節の拘縮(関節が硬くなり動きにくくなる状態)が進行し、着替えや洗濯といった基本的な動作すら困難になることも。

この記事では、整形外科医が、その原因、症状、そして最新の治療法までを詳しく解説します。

夜間の激しい痛みや、日常生活の制限に苦しむ前に、ぜひこの記事を読み進めて、解決策を見つけましょう。

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肩関節周囲炎とは?

肩の痛みや腕が上がらない…もしかして五十肩?と不安を抱えている方もいるかもしれません。肩関節周囲炎は、肩関節周辺の組織に炎症が起き、痛みや運動制限を引き起こす疾患です。肩関節周囲炎は一体どんな病気で、どうすれば良いのでしょうか?ご安心ください。肩関節の専門医として、詳しく解説いたします。

肩関節周囲炎とは?(四十肩、五十肩)

肩関節周囲炎とは、肩関節を構成する骨、軟骨、腱、靭帯、滑液包といった組織に炎症が起こり、痛みや運動制限が生じる状態です。40~50代に多く発症することから、「四十肩」「五十肩」とも呼ばれていますが、医学的には「肩関節周囲炎」と呼ぶのが一般的です。

肩関節周囲炎の原因ははっきりとは解明されていませんが、加齢による組織の老化や血行不良、肩関節の使い過ぎや小さな外傷、糖尿病などの基礎疾患などが関係していると考えられています。

日常生活では、洗濯物を干したり、高い所の物を取ろうとした際に痛みが走ったり、髪を洗う、服を着替えるといった動作が困難になることもあります。

四十肩・五十肩については詳しくご覧ください↓↓

朝起きると肩が痛い!四十肩・五十肩の原因と対策

凍結肩の特徴とは?

凍結肩とは、肩関節周囲炎が進行し、肩関節の動きが著しく制限された状態です。

肩関節がまるで凍りついたように動かなくなることからこの名前が付けられており、肩関節周囲炎の中でも特に重症なケースです。

凍結肩になると、腕を上げたり、回したりする動作が著しく困難になります。

例えば、洋服を着替えようとした際に腕が上がらず苦労したり、髪を洗おうにも腕を頭の後ろに持っていくことができなくなったりします。また、夜間には激しい痛みに襲われ、眠れないこともあります。

凍結肩は、肩関節包(肩関節を包む袋状の組織)の炎症と線維化が原因で起こります。

線維化とは、組織が硬く線維状に変化することで、関節の動きを制限します。この線維化は、線維芽細胞と呼ばれる細胞がI型およびIII型コラーゲンというタンパク質を過剰に産生することで起こります。

炎症、血管新生(新しい血管の形成)、神経新生(新しい神経の形成)も伴い、肩関節包の線維性収縮とそれに関連する臨床的な硬直が引き起こされます。

腱板断裂との違い

腱板断裂は、肩関節のインナーマッスルである腱板(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つの筋肉の腱)が損傷した状態です。腱板断裂と肩関節周囲炎は、肩の痛みや運動制限といった症状が似ているため、しばしば混同されます。どちらも肩の痛みや運動制限を引き起こす疾患ですが、原因や治療法が異なります。

腱板断裂は、転倒やスポーツ外傷、加齢による腱の変性などが原因で起こり、断裂した腱を修復する手術が必要になる場合があります。一方、肩関節周囲炎は炎症が主な原因であり、多くの場合、保存療法(手術以外の治療)で改善します。

腱板断裂については詳しくご覧ください↓↓

肩腱板断裂とは?原因から最新治療まで整形外科医が解説

肩関節周囲炎の症状と診断について

肩関節周囲炎は、肩の痛みや動きの制限といった症状が現れ、日常生活に支障をきたすこともある疾患です。特に中高年の方に多くみられ、放置すると肩関節の拘縮(こうしゅく:関節が硬くなって動きにくくなること)が進行し、日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。

肩関節周囲炎は自然に治ることもありますが、適切な診断と治療によって、より早く症状を改善し、日常生活への復帰を早めることができます。

この章では、肩関節周囲炎の具体的な症状と診断方法について、整形外科医の立場からわかりやすく解説します。ご自身の症状と照らし合わせて読んでみてください。

肩の痛みや可動域制限の具体例

肩関節周囲炎の主な症状は、肩の痛み動きの制限(可動域制限)です。これらの症状は、炎症期、拘縮期(凍結期)、回復期と、病期によって変化していきます。

初期の炎症期では、鋭い痛み、鈍い痛み、焼けるような痛みなど、痛みの種類はさまざまです。痛みの場所は肩関節だけでなく、腕や首にまで広がることもあります。夜間や朝方に痛みが強くなることが多く、睡眠を妨げることもあります。

炎症が進むと、肩関節の動きが悪くなり、腕を上げたり、後ろに回したりする動作が難しくなります。例えば、服を着替えたり、髪を洗ったり、高い所の物を取ったりといった日常動作が困難になります。

さらに、エプロンの紐を結ぶ、洗濯物を干す、車の運転をするといった、腕を様々な方向に動かす動作も制限されることがあります。私は診察の際、患者さんにこれらの動作を実際に行ってもらい、動きの制限や痛みの程度を確認しています。

夜間痛の対処法

肩関節周囲炎の特徴的な症状の一つに、夜間痛があります。夜間痛は、炎症による組織の腫れや、寝ている間の肩への圧迫などが原因と考えられます。

安静にしているはずの夜間に痛みが強くなるため、睡眠を妨げられ、日常生活にも大きな影響を与えます。「夜中に痛みで目が覚める」という訴えは、肩関節周囲炎の患者さんからよく聞かれます。

夜間痛を軽減するためには、寝る姿勢を工夫したり、温熱療法を試したり、鎮痛剤を服用したりするなどの方法があります。

例えば、痛みのない側を下にして横向きに寝る、あるいは仰向けで寝る場合は、腕の下にクッションなどを置いて肩への負担を軽減することで痛みが和らぐことがあります。

また、入浴や蒸しタオルなどで肩を温めることで、血行が促進され、痛みが和らぐこともあります。就寝前に軽いストレッチを行うことも有効ですが、痛みを我慢して無理に行うのは避けましょう。

自分に合った高さの枕を使用することも重要です。高すぎる枕や低すぎる枕は、肩に負担をかけ、夜間痛を悪化させる可能性があります。

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診断に使用される検査方法

肩関節周囲炎では主に画像検査を行います。

画像検査では、他の疾患との鑑別や、肩関節の状態を詳しく確認するために、レントゲン検査やMRI検査を行うことがあります。レントゲン検査では、骨の状態や関節の隙間などを確認できます。

MRI検査では、腱や靭帯、筋肉などの軟部組織の状態を詳しく確認できます。

肩関節周囲炎は、腱板断裂や石灰沈着性腱板炎などと症状が似ている場合があり、鑑別が難しいケースもあります。五十肩、四十肩は、肩関節周囲炎の俗称であり、医学的な診断名ではありません。

MRI検査については詳しくご覧ください↓↓

関節のMRI検査とは?MRIとレントゲンの違いを医師が解説!

当院では、再生医療を用いた治療も行っておりますので、痛みや動きの制限が改善しない場合は、お気軽にご相談ください。

肩関節周囲炎の治療法

肩関節周囲炎でお悩みの方は、痛みや動きの制限で日常生活に支障が出ていることと思います。肩関節周囲炎は、適切な治療とリハビリによって改善が見込める病気です。ご自身の状態に合った治療法を選択し、一日も早く快適な生活を取り戻しましょう。

保存療法について

保存療法とは、手術を行わずに薬物療法やリハビリテーションなどによって症状の改善を目指す治療法です。肩関節周囲炎の初期段階では、まず保存療法が選択されます。

保存療法の具体的な方法としては、まず痛みや炎症を抑える薬物療法があります。

痛みが強い時期には、ロキソニン®などの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を内服します。

痛み止めについては詳しくご覧ください↓↓

痛み止めの強さランキングを解説!【整形外科医が徹底解説】

また、痛みが強い場合には、ステロイド薬を肩関節に注射することもあります。ステロイド薬は強力な抗炎症作用がありますが、長期的に使用すると骨が脆くなるなどの副作用のリスクがあるため、医師の指示に従って使用することが重要です。

ステロイド注射について詳しくご覧ください↓

関節へのステロイド注射(ケナコルト)の副作用とは?医師が解説

リハビリテーションも重要です。痛みが軽減してきたら、肩関節の動きを改善するためのリハビリテーションを開始します。リハビリテーションでは、肩甲骨周囲のストレッチや、肩関節のインナーマッスルである腱板を鍛えるトレーニングやストレッチなどを行います。腱板は、肩関節を安定させる役割を担っており、肩関節周囲炎ではこの腱板の機能が低下していることが多いです。腱板を鍛えることで、肩関節の安定性を取り戻し、再発を予防することができます。

肩のストレッチについて詳しくご覧ください↓↓

肩の正しいストレッチをご紹介!整形外科医が解説

手術療法の適応と手術内容

保存療法で効果が見られない場合や、関節の拘縮が強い場合には、手術療法が検討されます。手術療法には、主に徒手的肩関節授動術鏡視下肩関節授動術の2つの方法があります。

徒手的肩関節授動術は、局所麻酔を行い、医師が手で肩関節を動かして癒着を剥がす方法です。入院の必要がなく、比較的身体への負担が少ない手術です。しかし、骨粗鬆症など骨が脆くなっている患者さんには、骨折のリスクがあるため適していません。

鏡視下肩関節授動術は、関節鏡という小さなカメラを用いて、関節内の癒着を切除する方法です。全身麻酔が必要となるため、入院が必要です。徒手的肩関節授動術に比べて、骨粗鬆症の患者さんでも手術を行うことが可能です。

肩関節周囲炎の改善に「再生医療」 

肩関節周囲炎の治療の選択肢のひとつに、「再生医療」という最新の治療法もあります。

今までの肩関節周囲炎の治療では、薬で痛みが抑えられなくなった場合には手術をするしかないと言われていました。

そのため、肩関節周囲炎は、日常生活においても肩に負担がかからないように気をつけ、痛みが出たら痛み止めを服用し、痛みのコントロールが重要でした。しかし、最近では再生医療が注目されています。

当院の再生医療を受け方のインタビュー動画はこちらをご覧ください↓↓

手術との違い 

再生医療では、修復が不可能と言われている腱板を新たに再生させていく画期的な治療法です。

この再生医療では手術を行いませんので、身体への侵襲が少ない治療となります。関節鏡手術を実施した場合には、侵襲するため以前のお体の状態に戻るのに長い期間がかかりますが、 再生医療は侵襲が少ない治療法のため、 すぐに体の状態を回復させることができます。

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記事監修医師

記事監修 シンセルクリニック

院長 武内晋司郎

参考文献

  1. Millar NL, Meakins A, Struyf F, Willmore E, Campbell AL, Kirwan PD, Akbar M, Moore L, Ronquillo JC, Murrell GAC, Rodeo SA. "Frozen shoulder." Nature reviews. Disease primers 8, no. 1 (2022): 59.

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