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【整形外科医解説】変形性股関節症でやってはいけないこと10選|座り方・スクワット・寝方・自転車の正解
まずは動画でチェック!【変形性股関節症やってはいけないこと】
▶ 6分58秒・字幕付き|変形性股関節症の初期症状の見分け方を解説
関節の痛みや手足のしびれを諦める前に。医師が教える最新の改善ヒントを動画でチェックする▶
「股関節が痛くて靴下が履きにくい」
「良かれと思ってスクワットをしたら余計に痛くなった」
「自転車・水泳・階段はやってもいい?」
変形性股関節症は日本の推定患者数約120〜300万人、特に女性に多い(男性の約4倍)病気です。一度すり減った股関節の軟骨は自然には元に戻りません。日々の動き方ひとつで股関節の寿命を縮めることも延ばすこともできます。この記事では整形外科医の視点から、やってはいけないNG行動10選と正解をセットで解説します。
- まずは動画でチェック!【変形性股関節症やってはいけないこと】
- この記事の結論
- なぜ股関節の軟骨はすり減るのか
- 進行ステージ別:まず自分の状態を把握する
- 初期(前期・初期):軟骨がまだ残っている段階
- 進行期:軟骨が半分以下になった段階
- 末期:軟骨がほぼなくなった段階
- 変形性股関節症でやってはいけないこと10選
- ① あぐら・横座り・ぺたんこ座り
- ② スクワット・深くしゃがむ動作
- ③ 重い荷物を持つ・運ぶ
- ④ 痛みを我慢して歩く・長距離ウォーキング
- ⑤ 階段を勢いよく降りる
- ⑥ 平泳ぎ
- ⑦ 足を組む座り方
- ⑧ ヒールの高い靴での歩行
- ⑨ 体重増加を放置する
- ⑩ うつ伏せ・足を組んで寝る
- 【武内総院長の本音】その筋トレ、逆効果です。「スクワットの罠」
- なぜスクワットがいけないのか?
- 臼蓋形成不全がある方が特に気をつけること
- 仕事を続けながら股関節を守る対処法
- 立ち仕事(販売・接客・介護・調理など)
- デスクワーク(オフィス・在宅勤務)
- 重労働(建設・農業・運送など)
- 変形性股関節症で「やってはいけないストレッチ」と、やっていいストレッチ
- やってはいけないストレッチ
- やっていいストレッチの目安
- 今日からできる推奨運動:股関節に優しいやるべきこと
- ① 中殿筋トレーニング(クラムシェル)
- ② ブリッジ(殿筋・体幹強化)
- ③ 水中ウォーキング・固定自転車
- ④ ジグリング(貧乏ゆすり)
- リハビリ中にしてはいけないこと
- 変形性膝関節症との違い:股関節特有の注意点
- 手術を避けたい方への「第3の選択肢:再生医療」
- よくある質問(FAQ)
- Q. 自転車はやってもいいですか?
- Q. 杖はいつから使うべきですか?
- Q. 「貧乏ゆすり」は股関節に良いと聞きましたが?
- Q. ウォーキングは完全にやめるべきですか?
- Q. 変形性股関節症で、やってはいけないストレッチはありますか?
- Q. 変形性股関節症で正座やあぐらはしてもよいですか?
- Q. 変形性股関節症で筋トレをしてもよいですか?
- Q. 20代でも変形性股関節症になりますか?
- 参考文献
この記事の結論
変形性股関節症で避けたいのは、「深く曲げてひねる動き」「痛みを我慢して続ける運動」「体重増加の放置」の3つです。その代わり、体重をかけずに筋肉を鍛える運動(中殿筋・ブリッジ)、水中ウォーキング、自転車は、多くの場合おすすめできます。
やってはいけない | 代わりにすること |
|---|---|
あぐら・横座り・ぺたんこ座り | 椅子に座る/床なら足を伸ばして座る |
深いスクワット・深くしゃがむ | 横向きで足を上げる運動、ブリッジ |
痛みを我慢して長距離を歩く | 痛い日は休む、水中ウォーキング |
階段を勢いよく降りる | 手すりを持って一段ずつ |
平泳ぎ | クロール・背泳ぎ・水中ウォーキング |
足を組む/ヒールの高い靴/体重増加の放置/うつ伏せ寝 | 両足を床につける/フラットシューズ/体重管理/クッションを挟んだ寝方 |
なぜ股関節の軟骨はすり減るのか

股関節は大腿骨(太ももの骨)と骨盤の受け皿(臼蓋)の間にある関節です。この間にある軟骨がクッションの役割を果たしていますが、一度すり減ると自然には再生しません。
日本人の変形性股関節症の約80%は臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)が原因です。これは生まれつき骨盤の受け皿が浅く、大腿骨頭を十分に覆えていない状態です。受け皿が浅いと関節の一部分に体重が集中して軟骨が早くすり減ります。
つまり治療の鉄則は「股関節への負荷をいかに分散・軽減するか」に尽きます。
進行ステージ別:まず自分の状態を把握する

変形性股関節症は進行ステージによって注意すべき内容が異なります。NG行動を守る前に、自分がどのステージかを把握することが重要です。
初期(前期・初期):軟骨がまだ残っている段階
歩き始めに股関節がこわばる・長時間歩くと足の付け根が痛むなどの症状が現れ始めます。この時期に正しい生活習慣を身につければ進行を大幅に遅らせることができます。あぐら・横座り・スクワットを今すぐやめることが最大の治療です。この時期に再生医療を行うと軟骨が残っている分、修復効果が高く出やすいです。
進行期:軟骨が半分以下になった段階
安静時にも痛みが出始め、靴下が履きにくくなる・股関節の可動域が狭くなるなどの症状が顕著になります。軟骨が薄くなっているため体重1kgの増加が関節に与えるダメージが初期より大きくなります。日常の全動作で杖・手すりを徹底活用し、水中ウォーキング以外の陸上運動はほぼ全て制限が必要な段階です。
末期:軟骨がほぼなくなった段階
骨と骨が直接ぶつかり安静時でも強い痛みがあります。足の長さに左右差が出ることもあります。歩行そのものが股関節への負荷になるため、歩行補助具の使用を迷わず行ってください。保存療法の限界が近いため、手術または再生医療の根本治療を早期に検討することをお勧めします。
変形性股関節症でやってはいけないこと10選

① あぐら・横座り・ぺたんこ座り
なぜNGか:あぐらは股関節を外側に大きくひねる動作です。横座り(お姉さん座り)・ぺたんこ座り(アヒル座り)は骨盤を歪め、臼蓋と大腿骨が衝突(インピンジメント)を起こします。特に臼蓋形成不全がある方は関節唇(股関節のパッキン)を損傷するリスクがあります。
正解:椅子に座る。床に座る場合は足をまっすぐ前に伸ばす「長座位」が比較的負担が少ない。
椅子は、座ったときに膝が90度前後になる高さが目安です。低すぎるソファや座椅子は、立ち上がるときに股関節を深く曲げるので避けてください。床に座る必要があるときは、足を前に伸ばす「長座」にして、お尻の下に座布団を1枚敷くと股関節が曲がりすぎません。立ち上がるときは、机や椅子に手をついて反動をつけずに立ちます。
② スクワット・深くしゃがむ動作
なぜNGか:「股関節痛にはスクワット」と紹介されることがありますが、変形性股関節症がある場合は逆効果になることが多いです。深くしゃがむと骨盤の屋根と大腿骨が衝突し、関節唇を挟み込んで損傷させるリスクがあります。特に臼蓋形成不全の方が無理なスクワットをすると関節がグラついて軟骨の摩耗が一気に進みます。
正解:横向きに寝て上の足を上げる中殿筋トレーニングや、仰向けでお尻を上げるブリッジなど、体重をかけずに筋肉だけを鍛える運動を選ぶ。
③ 重い荷物を持つ・運ぶ
なぜNGか:股関節にはただ立っているだけで体重の約3〜4倍の負荷がかかっています。さらに10kgの荷物を持つとその数倍の圧力が上乗せされます。片手で荷物を持つと骨盤が傾いて股関節の一部に集中的な負荷がかかります。
正解:買い物はキャリーカートを使う。重い荷物は両手で体の中心に近づけて持つ。ネットスーパーを活用して「持たない工夫」を徹底する。
④ 痛みを我慢して歩く・長距離ウォーキング
なぜNGか:「歩かないと筋力が落ちる」という思いから痛みを我慢して1万歩歩く方がいますが、炎症を悪化させ軟骨の摩耗を早めます。痛みは「これ以上負荷をかけないで」という股関節からのサインです。
正解:痛みがある日は安静。運動するなら水中ウォーキングを優先。水の浮力で体重が約10分の1に軽減されるため股関節への衝撃が最小になります。
⑤ 階段を勢いよく降りる
なぜNGか:階段を降りる時、股関節には体重の約6〜8倍の衝撃がかかります。勢いよく降りると軟骨にハンマーで叩いたような衝撃が加わります。
正解:必ず手すりを持って一段ずつゆっくり降りる。エレベーター・エスカレーターを積極的に活用する。
⑥ 平泳ぎ
なぜNGか:水泳は股関節に優しい運動として推奨されますが、平泳ぎだけは例外です。平泳ぎのキック動作は股関節を大きく外側に開く動作で、臼蓋と大腿骨の衝突を繰り返します。
正解:クロール・背泳ぎ・水中ウォーキングは推奨できます。泳ぐなら平泳ぎを避けてください。
⑦ 足を組む座り方
なぜNGか:足を組む動作は股関節を捻る力が加わり骨盤の歪みを生じさせます。長時間足を組んで座ることで股関節の一部に集中的な負荷がかかり続けます。
正解:両足を床につけて腰をまっすぐにして座る。耳・肩・腰・膝・くるぶしが一直線になる姿勢を意識する。
⑧ ヒールの高い靴での歩行
なぜNGか:ヒールが高いと足首の動きが制限され歩行時の衝撃を吸収できなくなります。前傾姿勢になることで股関節への負荷パターンが変わり軟骨が偏って摩耗します。
正解:クッション性の高いフラットシューズ・スニーカーを選ぶ。インソールの活用も有効。
⑨ 体重増加を放置する
なぜNGか:体重1kgの増加は股関節への負担を約3kg増やします。3kg太れば一歩ごとに約10kgの余分な負荷が股関節にかかり続けます。肥満は変形性股関節症の最大のリスク因子の一つです。
正解:食事管理と股関節に負担をかけない運動(水中ウォーキング・固定自転車)を組み合わせて適正体重を維持する。
⑩ うつ伏せ・足を組んで寝る
なぜNGか:うつ伏せで寝ると股関節が過度に伸展・外旋した状態が長時間続き関節包や靭帯に負荷がかかります。足を重ねて横向きに寝ると股関節がねじれた状態になります。
正解(寝方の正解):
仰向け:膝の下にクッションを入れて股関節を軽く曲げる。
横向き:痛い方を上にして、両膝の間に厚めのクッション・抱き枕を挟む。骨盤と足が平行になり股関節のねじれが防げます。
【関連コラム】
股関節の痛み・ストレッチはこちら
▷ 股関節が左だけ・右だけ痛い原因|女性に多い理由を医師が解説
▷ 股関節が劇的に柔らかくなるストレッチ5選|医師監修
▷ 足の付け根が痛い原因を部位別に解説|股関節・リンパの見分け方
【武内総院長の本音】その筋トレ、逆効果です。「スクワットの罠」
ここで、私が診察室で最も強く警告している「やってはいけない筋トレ」についてお話しします。
テレビや雑誌で「股関節痛にはスクワット」と紹介されることがありますが、変形性股関節症の方にとって、自己流のスクワットは「毒」になることが多いです。
なぜスクワットがいけないのか?

深くしゃがみ込むスクワットは、骨盤の屋根(臼蓋)と太ももの骨(大腿骨)が衝突し、その間にある「関節唇(かんせつしん)」というパッキンを挟み込んで損傷させるリスクがあります。
特に、日本人に多い「臼蓋形成不全(かぶリスクが浅い)」の方が無理なスクワットをすると、関節がグラついて軟骨の摩耗を一気に早めます。
【医師からのアドバイス】
筋トレをするなら、体重をかけない「寝ながらできる運動」一択です。
横向きに寝て足を上に上げる(中殿筋トレーニング)など、関節に圧力をかけずに筋肉だけを鍛える方法を選んでください。
【関連コラム】
【医師解説】臼蓋形成不全とは?股関節の痛みの原因と「手術を避ける」ための治療法
【整形外科医監修】股関節唇損傷とは?「やってはいけない」ストレッチと手術回避の治療法を徹底解説
臼蓋形成不全がある方が特に気をつけること
臼蓋形成不全(受け皿が浅い状態)がある方は、深くしゃがむ・大きく開く・同じ動作を長時間続けることを特に避けてください。受け皿が小さい分、関節の一部に体重が集中するためです。
運動:深いスクワット、ランジ、ジャンプ、競技での急な方向転換は負担が大きくなります。
座り方:あぐら・横座り・ぺたんこ座りは避け、椅子を中心にします。床に座るなら足を前に伸ばします。
臼蓋形成不全の原因・治療の全体像は臼蓋形成不全とは?で解説しています。
仕事を続けながら股関節を守る対処法
立ち仕事(販売・接客・介護・調理など)
立っているだけで股関節に体重の3〜4倍の負荷がかかり続けます。1〜2時間ごとに5〜10分座って股関節を休める休憩を必ず挟んでください。足元に疲労軽減マット・スノコを敷くだけで衝撃吸収が大幅に改善します。片足に重心を乗せて立つ「休め」の姿勢は骨盤の歪みを生じさせるため、両足均等に立つことを意識してください。
デスクワーク(オフィス・在宅勤務)
30分に1回立ち上がって軽く歩くことを習慣にしてください。椅子の高さは膝が90度になる高さに設定し足が床につく状態を保ちます。足を組む・前かがみで座るなどの姿勢は厳禁です。
重労働(建設・農業・運送など)
重い物を持ち上げる際は必ず膝を曲げて体に近づけて持ち上げること(股関節への負荷を分散させる)を徹底してください。痛みが強くなった場合は職場への業務軽減申請を検討してください。
【関連コラム】
人工関節・手術に関する詳細はこちら
▷ 人工股関節の寿命・リスク・失敗例を整形外科医が解説
▷ 変形性股関節症の杖の選び方・使い方を医師が解説
変形性股関節症で「やってはいけないストレッチ」と、やっていいストレッチ
結論:痛みが出る方向へ無理に伸ばすストレッチ、反動をつけるストレッチ、股関節を深く曲げてひねるストレッチは避けてください。伸ばして気持ちいい範囲で、痛みが出ない手前で止めるストレッチは、多くの場合行って構いません。
やってはいけないストレッチ
開脚・股割り(左右に大きく開く):股関節を外側へ大きく開く動きで、受け皿(臼蓋)と太ももの骨がぶつかりやすくなります。
あぐらで膝を床へ押し下げる:外にひねる力がかかり、関節唇に負担が集中します。
膝を胸へ強く引き寄せる(深く曲げる):前側でつまる痛みが出る方は避けてください。
反動をつけて伸ばす・痛みを我慢して伸ばす:周囲の筋肉が防御反応で硬くなり、かえって動きが悪くなります。
やっていいストレッチの目安
仰向けで片膝を軽く抱える(痛みが出ない深さまで)
椅子に座って、太ももの裏と付け根の筋肉をゆっくり伸ばす
どのストレッチも、終わったあとに痛みが増えたら、その動きは今の股関節には合っていません。中止して、主治医か理学療法士に相談してください。やり方の全体像は股関節ストレッチ5選の解説もご覧ください。
今日からできる推奨運動:股関節に優しいやるべきこと

NGを守るだけでなく、股関節周囲の筋肉を強化して関節への負担を分散させることも重要です。以下は体重をかけずに行える安全な運動です。
① 中殿筋トレーニング(クラムシェル)
横向きに寝て膝を軽く曲げます。足首をくっつけたまま上の膝だけをゆっくり上に開き2秒キープして戻します。左右各10〜15回・1日2セット。股関節に体重をかけずに筋肉だけを鍛えられるため、どの進行ステージでも安全に行えます。
② ブリッジ(殿筋・体幹強化)
仰向けに寝て膝を立てます。お尻をゆっくり持ち上げて3秒キープしゆっくり戻します。10〜15回・1日2セット。大殿筋と体幹を同時に鍛えることで股関節全体の安定性が高まります。
③ 水中ウォーキング・固定自転車
水中ウォーキングは水の浮力で体重が約10分の1に軽減され、股関節への衝撃なしに有酸素運動と筋力維持が同時にできます。固定自転車はサドルに座って体重が分散されるため股関節への負担が最小の有酸素運動です。サドルを高めに設定して膝と股関節の曲げ角度を浅く保つことが重要です。
④ ジグリング(貧乏ゆすり)
椅子に座った状態で小刻みに足を揺らします。関節液(潤滑油)が循環し軟骨に栄養が届きやすくなります。医学的には有効な保存療法の一つです。テレビを見ながら・デスクワーク中など「ながら運動」として取り入れてください。
リハビリ中にしてはいけないこと
リハビリ中の「禁忌」は、痛みが強くなる動き、関節を深く曲げてひねる動き、重い負荷をかける動きです。具体的には次の点を守ってください。
運動の最中や翌日に痛みが増える運動は、回数・強さを下げるか中止する
深いスクワット・開脚・あぐらの姿勢での筋トレは行わない
炎症で熱っぽい・腫れている時期は、ストレッチより安静を優先する(発熱を伴って急に強く痛む場合は、早めに受診する)
個々の状態によって許される動きは変わります。理学療法士に「自分はどこまで動かしてよいか」を必ず確認してください。
変形性膝関節症との違い:股関節特有の注意点
変形性股関節症と変形性膝関節症は似ているようで、注意すべき点が異なります。膝の情報をそのまま股関節に当てはめると逆効果になることがあります。
項目 | 変形性股関節症 | 変形性膝関節症 |
|---|---|---|
最大のNG姿勢 | あぐら・横座り(股関節のひねり) | 正座・深くしゃがむ(膝の深屈曲) |
水泳のNG | 平泳ぎは厳禁(股関節を大きく開く) | 平泳ぎは比較的OK |
スクワット | 臼蓋形成不全があると特に危険 | 深いスクワットはNG |
杖の効果 | 股関節負荷を30〜40%軽減 | 膝負荷を20〜30%軽減 |
女性に多い理由 | 臼蓋形成不全が女性に多い(89%) | 女性ホルモン低下・O脚の影響 |
特に注意が必要なのは平泳ぎです。膝が悪い方が「膝に優しい」と思って平泳ぎを選ぶことがありますが、股関節が悪い場合は平泳ぎのキック動作で股関節が大きく外転・外旋して関節に強いストレスがかかります。股関節が悪い場合はクロール・背泳ぎ・水中ウォーキングを選んでください。
【関連コラム】
変形性膝関節症との比較はこちら
▷ 変形性膝関節症でやってはいけないこと10選(膝との違い)
手術を避けたい方への「第3の選択肢:再生医療」
保存療法(薬・注射・リハビリ)を続けても痛みが取れない・人工関節手術を勧められたが避けたいという方に、再生医療(幹細胞治療)という選択肢があります。ご自身のお腹の脂肪から採取した幹細胞を培養・投与することで以下の効果が期待できます。
強力な抗炎症作用:長年こすれて起きている関節の慢性炎症を幹細胞が鎮めます
軟骨・組織の修復促進:すり減った軟骨や傷ついた関節唇の修復を促します
自分の骨を温存:人工関節と違い自分の股関節をそのまま使い続けられます
項目 | 人工股関節手術 | 再生医療(幹細胞治療) |
|---|---|---|
入院 | 2週間〜 | なし(日帰り) |
麻酔 | 全身麻酔 | 局所麻酔 |
自分の骨 | 失われる | 温存できる |
リハビリ | 数ヶ月必要 | 翌日から通常生活可 |
脱臼リスク | あり | なし |
従来の治療法では難しかった、痛みの根本的な原因にアプローチできる可能性を秘めた、まさに「最新の治療法」と言えるでしょう。
股関節痛の治療にも、再生医療が積極的に導入され始めています。
当院の再生医療を受け方のインタビュー動画はこちらをご覧ください↓↓
手術との違い
再生医療では、修復が不可能と言われている神経を新たに再生させていく画期的な治療法です。
この再生医療では手術を行いませんので、身体への侵襲が少ない治療となります。手術を実施した場合には、侵襲するため以前のお体の状態に戻るのに長い期間がかかりますが、 再生医療は侵襲が少ない治療法のため、 すぐに体の状態を回復させることができます。
「手術しかない」と言われた股関節の痛みにお悩みの方へ
手術を回避する、新しい選択肢としての「再生医療」



よくある質問(FAQ)
Q. 自転車はやってもいいですか?
はい、むしろ推奨できます。自転車はサドルに体重がかかるため股関節への負担が非常に少ない有酸素運動です。足が地面につくギリギリの高さにサドルを設定することが重要です。固定自転車(エルゴメーター)は天候に左右されず安全に行えます。
Q. 杖はいつから使うべきですか?
「少し痛いな」と感じたらすぐ使い始めてください。杖1本で股関節にかかる負荷が約30〜40%軽減されます。痛い方の足と反対の手に杖を持ち、痛い足が出るタイミングで同時に杖をつくのが正しい使い方です。
Q. 「貧乏ゆすり」は股関節に良いと聞きましたが?
本当です。医学的には「ジグリング」と呼ばれる保存療法の一つです。座った状態で小刻みに足を揺らすことで関節液(潤滑油)が循環し、軟骨に栄養が行き渡りやすくなります。
Q. ウォーキングは完全にやめるべきですか?
完全にやめる必要はありません。痛みがない範囲での短時間ウォーキングは筋力維持に有効です。ただし痛みがある日は安静を優先し、長距離・急ぎ足・坂道は避けてください。
記事監修:シンセルクリニック 総院長 武内 晋司郎(整形外科医)
Q. 変形性股関節症で、やってはいけないストレッチはありますか?
はい、あります。開脚・股割り、あぐらで膝を床に押し付ける動き、痛みを我慢して伸ばす動きは避けてください。痛みが出ない範囲で、ゆっくり伸ばすストレッチなら行えることが多いです。
Q. 変形性股関節症で正座やあぐらはしてもよいですか?
基本的には避けてください。あぐらは股関節を外にひねり、正座に近い深い屈曲も負担になります。床に座るときは足を前に伸ばす座り方が比較的楽です。
Q. 変形性股関節症で筋トレをしてもよいですか?
体重をかけない筋トレ(横向きで足を上げる、ブリッジなど)なら、多くの方で行えます。深いスクワットや重りを持つ運動は、痛みを悪化させることがあるので避けてください。
Q. 20代でも変形性股関節症になりますか?
なります。若い方では、生まれつき受け皿が浅い「臼蓋形成不全」が背景にある場合が多いです。足の付け根の痛みが続くときは、早めに整形外科でレントゲンを撮ってもらってください。
参考文献
日本整形外科学会「変形性股関節症 診療ガイドライン2023」。運動療法・生活指導・手術適応の根拠。
https://www.joa.or.jp/Mounts MR, et al. "Patients Achieving 90°/45°/0° Intraoperative Stability Do Not Require Hip Precautions Following Posterior Approach Total Hip Arthroplasty." The Journal of Arthroplasty 37, no. 8S (2022): S876-S880.
Felson DT, et al. "Risk factors for incident radiographic knee osteoarthritis in the elderly." Arthritis & Rheumatology 40, no. 4 (1997): 728-733.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9125257/Nishii T, et al. "Articular cartilage abnormalities in dysplastic hips without joint space narrowing." Clinical Orthopaedics and Related Research 383 (2001): 183-190.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11210951/Hinman RS, et al. "Aquatic physical therapy for hip and knee osteoarthritis: results of a single-blind randomized controlled trial." Physical Therapy 87, no. 1 (2007): 32-43.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17142642/
院長監修記事

武内 晋司郎
(たけうち しんじろう)
シンセルクリニック総院長
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
医師プロフィールはこちら
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
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