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【医師解説】ブロック注射が効かない3つの理由とは?何回までOK?やめ時と次の選択肢を徹底解説

2026.02.17

まずは動画でチェック!

▶ 10分12秒・字幕付き|ブロック注射の回数の目安と、効果が出ないときの次の一手を解説

関節の痛みや手足のしびれを諦める前に。医師が教える最新の改善ヒントを動画でチェックする▶

「勇気を出して打ったのに、痛みが変わらない」

「数日で痛みが戻ってしまった。いつまで続ければいいの?」

藁にもすがる思いで受けたブロック注射が効かない絶望感は、計り知れません。

こんにちは。シンセルクリニック総院長の武内晋司郎です。 基幹病院で多くの治療に携わってきた経験から断言します。注射が効かないことには、必ず医学的な理由があります。

この記事では、整形外科医が「なぜ効かないのか」、そしてあなたが一番知りたい「この先どうすればいいのか(回数、次の選択肢)」について、解説します。

そもそも「ブロック注射」とは何をしているのか?

まずは、原因を知る前に味方(治療法)を知りましょう。 ブロック注射とは、痛みを伝えている神経の周りに、局所麻酔薬(痛み止め)や抗炎症剤(ステロイド)を直接注射する治療法です。

ブロック注射の2つの狙い

  1. 痛みの遮断(神経ブロック): 麻酔薬で神経を一時的に麻痺させ、「痛い」という信号が脳に届かないようにします。

  2. 炎症の鎮静化・血流改善: ステロイドで神経の周りの炎症(火事)を鎮めたり、交感神経の緊張を解いて血流を良くし、痛みの悪循環を断ち切ります。

つまり、ブロック注射は「火事(炎症)の現場に、直接消防車(薬)を向かわせる」強力な治療法なのです。

[▷【医師解説】ブロック注射は「めちゃくちゃ痛い」って本当?費用・効果・副作用(歩けない?)まで徹底解説]


【医師の独自解説】なぜ、あなたの痛みには効かないのか?「3つの理由」

では、なぜその強力な注射が効かないのでしょうか? ここが最も重要なポイントです。私の臨床経験上、理由は大きく3つに分けられます。

理由1:狙っている「場所(神経)」が違っていた

ブロック注射は「狙い撃ち」の治療です。 例えば、あなたが「腰の5番目の神経」が原因で痛んでいるとします。しかし、注射が「4番目の神経」に打たれていたら、当然効果はありません。 痛みの原因となっている神経(責任病巣)を特定するのは、熟練の医師でも難しい場合があります。

特に、MRI画像と実際の症状が一致しないケースでは、ターゲットを外してしまうことがあります。

理由2:痛みの原因が「神経の圧迫」だけではなかった

これが最も多いケースです。 ブロック注射は、主に「神経が圧迫されて起きている痛み(神経障害性疼痛)」に効果を発揮します。 しかし、あなたの痛みの原因が、以下のようなものだった場合、効果は薄くなります。

✅関節の変形による痛み(変形性腰椎症など):

骨と骨がぶつかる痛みには、神経ブロックはあまり効きません。

✅筋肉のコリ(筋筋膜性疼痛):

筋肉の血流不足による痛みは、一時的に楽になってもすぐ戻ります。

✅脳が記憶してしまった痛み(慢性疼痛):

長期間痛みが続くと、原因がなくなっても脳が「痛い」と錯覚し続けることがあります。これには麻酔は効きません。

理由3:神経のダメージが深刻すぎる

炎症が大きすぎて、注射1台では消し止められない状態です。 神経の圧迫が強すぎたり、炎症が長期間続いて神経自体が変性(傷んで変質)してしまっている場合、注射薬の力だけでは痛みを抑えきれないことがあります。

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質問に直答!「何回まで打っていいの?」「やめ時は?」

診察室で必ず聞かれる質問に、医師の本音でお答えします。

Q1. ブロック注射は「何回まで」打っていいの?

A. 明確な回数制限はありませんが、「効果がないのに続ける」のはNGです。 一般的には、1〜2週間に1回のペースで、数回(3〜5回程度)続けて様子を見ることが多いです。

Q2. ステロイド入りの注射は副作用が心配です。

A. その通りです。回数制限が必要です。 ステロイドは強力な抗炎症作用がありますが、頻繁に(例えば毎週のように)打ち続けると、組織を脆くしたり、ホルモンバランスを崩す副作用のリスクがあります。 当院では、ステロイド入りの注射(特に硬膜外ブロックや関節内注射)は、年間で数回までと慎重に判断しています。麻酔薬だけの注射なら、もう少し回数を重ねても大丈夫な場合が多いです。

[▷【医師解説】関節へのステロイド注射(ケナコルト)は打ち続けても大丈夫?副作用と「やめどき」のサイン]

Q3. 「やめ時」のサインはありますか?

A. 以下の場合は、治療方針を見直すべきタイミングです。

  1. 3回打っても効果が全くない: 狙っている場所や、痛みの原因が違っている可能性が高いです。

  2. 効果がどんどん短くなってきた: 最初は1週間効いたのに、今は1日で戻ってしまう。これは病状が進行しているサインかもしれません。

  3. 副作用(しびれ、脱力感、体調不良)が強く出る。


第4章:注射が効かない…この先どうすればいい?「次の3つの選択肢」

「ブロック注射が最後の砦だと思っていたのに…」

と絶望する必要はありません。 注射が効かないことは、「別の治療法が必要だ」という重要なサインです。

選択肢1:薬の種類を見直す(神経障害性疼痛治療薬)

ロキソニンなどの一般的な痛み止めではなく、傷ついた神経の興奮を抑える特殊な薬(タリージェ、リリカ、サインバルタなど)に変更することで、痛みがコントロールできる場合があります。

[▷ 【医師解説】タリージェを「やめたい」あなたへ]

選択肢2:手術を検討する

神経の圧迫が物理的に強すぎる場合(重度のヘルニアや脊柱管狭窄症)で、足の麻痺や排尿障害が出ているなら、根本的に圧迫を取り除く「手術」が必要です。これは早急に専門医と相談すべき状態です。


第5章:手術は避けたいあなたへ。「第3の選択肢」再生医療

「薬も効かない、注射も効かない」

「でも、体にメスを入れる手術は絶対に避けたい」

そんな八方塞がりの状況で悩む方に知っていただきたいのが、「再生医療(幹細胞治療)」という新しい選択肢です。

ブロック注射が「火事(炎症)を一時的に消す」対症療法だとしたら、再生医療は「火事が起きにくい、燃えにくい体を作る」根本治療を目指すものです。

痛みに対する再生医療のアプローチ

ご自身のお腹の脂肪から採取した「幹細胞」を培養し、点滴や注射で体内に戻します。

  1. 強力かつ持続的な抗炎症作用: 幹細胞は、ブロック注射(ステロイド)よりも強力に、そして長期間にわたって「炎症(火事)」を鎮火させる働きがあります。

  2. 傷ついた神経の修復: 長年の圧迫で傷んでしまった神経細胞の修復を促し、正常な機能を取り戻すサポートをします。

実際に、「ブロック注射を10回以上打ってもダメだった」という患者様が、再生医療を受けてから痛みが引き、注射通いから卒業されたケースが数多くあります。

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最後に:医師から伝えたいこと

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

「ブロック注射が効かない」という現実は、患者様にとって非常に辛く、不安なものだと思います。 しかし、どうか諦めないでください。

注射が効かないということは、あなたの痛みが「ただの神経痛ではない」ということを教えてくれています。それは、治療の方向性を変えるべき重要なヒントなのです。

私が救急の現場で見てきたのは、痛みを我慢し続け、動けなくなってから運ばれてくる患者様の姿でした。 そうなる前に、まだ打てる手はあります。

もし、今の治療に行き詰まりを感じているなら、一度シンセルクリニックにご相談ください。 「なぜ注射が効かなかったのか」を一緒に検証し、あなたの痛みの本当の原因にアプローチする、新しい治療計画をご提案させていただきます。

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参考文献

  • 日本ペインクリニック学会. 神経ブロックガイドライン.

  • 日本整形外科学会. 腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン(改訂第3版).

  • Cohen SP, et al. Lumbar radiculopathy. BMJ. 2021;373:n1598.

  • Manchikanti L, et al. Comprehensive evidence-based guidelines for interventional techniques in the management of chronic spinal pain. Pain Physician. 2009;12(4):699-802.

院長監修記事

シンセルクリニック総院長 武内の顔写真

武内 晋司郎

(たけうち しんじろう)

シンセルクリニック総院長

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

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三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

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