true

公式LINEで30秒でできる身長予測|今すぐ予測してみる
ホーム
コラム一覧

【医師監修】成長ホルモン分...

【医師監修】成長ホルモン分泌不全性低身長症とは?何人に1人・診断基準・治療・大人になってからまで医師が解説

2026.09.29

「背の順でずっと一番前。もしかして、成長ホルモンが足りないのでは」

「ネットで『成長ホルモン分泌不全性低身長症』という病名を見て、急に不安になった」

お子さんの背の低さが気になって調べ始めると、この長い名前の病気にたどり着く方はとても多いです。ただ、検索結果には「顔つきに特徴がある」「何人に1人」「治る」など、出どころのわからない言葉も並びます。読めば読むほど、うちの子が当てはまるのか、当てはまらないのか、わからなくなってしまうこともあるでしょう。

この記事では、シンセルクリニック低身長治療センターで診療にあたる整形外科の医師・長田が、成長ホルモン分泌不全性低身長症とはどんな状態か、頻度、診断の流れと基準、治療と保険診療の枠組み、大人になってからのことを解説します。数字は日本の学会や公的機関の情報、医学論文で確認できたものだけを書きます。確認できなかったことは、確認できなかったと正直にお伝えします。

この記事の結論

  • 成長ホルモン分泌不全性低身長症は、成長ホルモンの分泌が足りないために背が伸びにくくなる状態。背が低い子の全員が当てはまるわけではない

  • 頻度は、公的機関の情報で6〜17歳の1万人あたり男児2.14人・女児0.71人。調べ方で数字が変わるため、「何人に1人」と一つに決めきれない

  • 診断は成長曲線 → 採血 → 骨年齢 → 負荷試験の順に進む。顔つきや見た目だけでは診断できない

  • 診断と保険診療での治療は、小児内分泌の病院・専門外来の領域。当院はこの診断や保険治療を行う施設ではない

  • 大人になってからのことは、子どもの頃の診断が成人期にも続くかどうかをあらためて確かめるのが基本。「治る」と言い切れる病気ではない

成長ホルモン分泌不全性低身長症とは?|「背が伸びる命令」が足りない状態

成長ホルモン分泌不全性低身長症とは?|「背が伸びる命令」が足りない状態

成長ホルモンは、脳の下垂体(かすいたい)というところから分泌されるホルモンです。骨を伸ばす「司令塔」の役割を担っていて、肝臓でつくられるIGF-1(インスリン様成長因子)を通じて、骨の両端にある骨端線(こったんせん)の細胞を増やし、骨を縦に伸ばします。成長ホルモンは深い睡眠に入ったときに多く出るため、「寝る子は育つ」は医学的にも本当です。

この成長ホルモンの分泌が足りず、その結果として背が伸びにくくなっている状態が、成長ホルモン分泌不全性低身長症です。国の小児慢性特定疾病情報センターでは、成長ホルモンの分泌不全による低身長症と説明されています。下垂体のほかのホルモン(甲状腺を刺激するホルモンなど)の分泌も一緒に足りなくなっている場合があり、その場合は下垂体機能低下症と呼ばれます。

ここで大切なのは、「背が低い」ことと「成長ホルモンが足りない」ことは別のことだという点です。背が低い理由には、体質や家族の背の高さ、生まれたときの体の小ささ、思春期が来る時期の遅れなど、いろいろなものがあります。成長ホルモンが足りない子は、背が低い子の中の一部です。

【長田医師のコメント】「外来で『うちの子は成長ホルモンが足りないんでしょうか』と、少し身構えて聞かれるお母さんは多いです。まず知っておいていただきたいのは、背が低いお子さんの多くは、成長ホルモンの病気ではないということです。ただ、そう言い切れるのは検査で確かめてからの話です。心配になったお気持ちは自然なものですし、お母さんが何かを見落としたわけでもありません。」

この病名で使われる言葉を、母親の言葉に置き換えると

医療者の言葉

お母さんの言葉にすると

成長ホルモン分泌不全

背を伸ばす指令を出すホルモンが、十分に出ていない

低身長

同じ年齢・同じ性別の子が100人並んだとき、前から数人以内に入るくらい低い状態

特発性

脳の病気など、はっきりした原因が見つからないタイプ

診断の手引きが対象にしているのは、脳の腫瘍など、脳に原因がはっきりある場合を除いた「特発性」のタイプです。

▶ 低身長のお子さんに見られる特徴
▶ IGF-1とは?身長との関係

成長ホルモン分泌不全性低身長症は何人に1人?|確認できた数字だけをお伝えします

成長ホルモン分泌不全性低身長症は何人に1人?|確認できた数字だけをお伝えします

検索でいちばん多い質問の一つが「何人に1人か」です。調べた範囲で、次の二つの数字が確認できました。

出典

数字

読み方の注意

小児慢性特定疾病情報センター(成長ホルモン分泌不全性低身長症の概要)

6〜17歳の学童期で、1万人あたり男児2.14人、女児0.71人

男児のほうが多い(数字は学童期の登録上の頻度で、診断の見逃しなどにより実際とは異なる可能性がある)

英国の総説論文(Murrayら、2016年)

有病率は約4,000人に1人

海外の報告。診断の基準や検査方法が日本と同じとは限らない

このように、数字は調べた国や対象、診断の基準によって変わります。「日本では必ず◯人に1人」と一つに決められるほど、単純な数字ではありません。

もう一つ、注意していただきたい点があります。上の数字は、医療機関で診断を受けたお子さんの数にもとづいています。診断の基準を満たすには、あとで説明する検査を受ける必要があります。つまり、「背が低い子が何人に1人この病気か」ではなく、「この病気と診断された子が何人いるか」を示した数字です。

【長田医師のコメント】「数字を見ると、かえって不安になる方もいらっしゃいます。でも、外来で大切にしているのは頻度そのものより、目の前のお子さんの成長の線がどう描かれているかです。『何人に1人か』より『うちの子の線はどうか』を、一緒に見ていきましょう。」

▶ 低身長とは何センチから?年齢別の目安
▶ 低身長の原因と治療|男の子・女の子

診断はどう進む?|成長曲線から負荷試験まで、診断基準の数値もあわせて

診断はどう進む?|成長曲線から負荷試験まで、診断基準の数値もあわせて

成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断は、一つの検査で決まるものではありません。日本小児内分泌学会の診断の手引き(小児慢性特定疾病情報センターに掲載)では、次のような順で確認していきます。

ステップ1|成長曲線を描く

母子手帳や学校の健康診断の記録から、身長を成長曲線に点で打っていきます。見るのは、ある日の身長の高さだけではありません。線の傾き、つまり毎年どのくらいのペースで伸びているかも大切です。診断の手引きでは、身長が標準よりマイナス2.0標準偏差以下であること、または成長の速さが2年以上、マイナス1.5標準偏差以下であることが、成長障害の目安として示されています。

標準偏差というのは、平均からどれくらい離れているかを表す物差しです。マイナス2.0標準偏差は、同い年の子が100人並んだとき、前から数人以内に入るくらいの低さにあたります。

▶ 成長曲線の見方とつけ方

【長田医師のコメント】「母子手帳や学校の記録が残っているかどうかで、話が進むスピードが変わります。過去の身長の記録があれば、ぜひ持ってきてください。お子さんの伸びの線が、これまでどう描かれてきたかが見えるからです。逆に、記録が途中で抜けていても、そこから先の測り方をご説明できますので、ご心配はいりません。」

ステップ2|採血と骨年齢を確かめる

次に、採血でIGF-1などの値を調べ、手のレントゲンで骨年齢を見ます。診断の手引きでは、IGF-1は「正常値に比べて低い」ことが参考にする所見とされています。IGF-1だけで診断が決まるわけではありません。

骨年齢は、骨端線があとどのくらい開いているか、つまり「あと何年伸びる時間が残っているか」を見るための大切な手がかりです。成長科学協会が公表している、成長ホルモン治療の適応を判定する基準では、治療を始められる骨年齢の条件として男子は16.0歳以下、女子は14.6歳以下が示されています。

▶ 骨年齢検査はどこで受ける?費用のめやす
▶ 骨端線とは?閉じるとどうなる

ステップ3|負荷試験で成長ホルモンの出方を見る

負荷試験は、成長ホルモンの分泌を促す薬を使い、その後に一定の間隔で採血をして、成長ホルモンがどのくらい出るかを調べる検査です。手引きでは、使える薬として、インスリン、アルギニン、Lドパ、クロニジン、グルカゴン、成長ホルモン放出ペプチドが挙げられています。

診断の数値の目安は、次のように示されています。

項目

手引きに書かれている内容

成長ホルモンの頂値(一番高くなった値)

インスリン、アルギニンなど従来の方法では6ng/mL以下。成長ホルモン放出ペプチドを使う方法では16ng/mL以下

確定診断の条件

成長障害があり、2種類以上の負荷試験で上の値以下になること

重症度の分け方

すべての頂値が3ng/mL以下(放出ペプチドでは10ng/mL以下)で重症。6ng/mL以下(同16ng/mL以下)で中等症。それ以外は軽症

なお、乳幼児で低血糖の症状が出た場合や、脳に別の病気がある場合などは、1種類の負荷試験で診断されることもあります。ただし、この数値は診断の手引きの中の一部です。実際の診断は、成長の経過、骨年齢、ほかの病気の有無を総合して、小児内分泌の医師が判断します。数値だけをご家庭で見比べて判断することは、しないでください。

▶ 低身長の検査|どんな検査を、どんな順番で受けるか

顔つきや特徴でわかる?|見た目では診断できません

顔つきや特徴でわかる?|見た目では診断できません

「成長ホルモン分泌不全性低身長症 特徴」「顔つき」も、よく検索される言葉です。インターネットには、幼く見える顔立ちなどの特徴が書かれたページもあります。しかし、顔つきや見た目だけで、この病気かどうかを診断することはできません。診断には、先ほど説明した成長曲線・採血・骨年齢・負荷試験が必要です。

診断の手引きで、診断のもとになる所見として示されているのは、次の三つのいずれかです。

  • 成長障害(身長が標準よりマイナス2.0標準偏差以下、または成長の速さが2年以上マイナス1.5標準偏差以下)

  • 乳幼児期に、はっきりした症状のある低血糖があったこと

  • 脳に器質的な病気があること、または下垂体のほかのホルモンも足りないこと

この中に、顔つきは含まれていません。顔つきについては、別の記事で詳しく整理しています。

▶ 低身長の顔つきの特徴と、見た目だけで判断してはいけない理由

背が低い理由は、ほかにもたくさんある

お子さんの背が低い理由として、成長ホルモンの分泌不全のほかに、次のようなものがあります。どれが当てはまるかは、検査をしないとわかりません。

考えられる理由

ひとことで言うと

体質的な低身長・家族の背の高さ

検査で大きな異常はなく、ご家族も小柄な場合がある

生まれたときの体の小ささ

お腹の中での育ち方が小さかった場合。別の記事で解説

思春期の来る時期

思春期が遅めだと、一時的に背の順で前になりやすい

そのほかの病気

甲状腺のホルモンや染色体、骨の病気など。検査で見つかることがある

▶ 生まれたときが小さかった子の低身長(SGA性低身長症)
▶ 身長は遺伝でどこまで決まる?

【長田医師のコメント】「お母さんのお顔を見ていると、『どこか変わったところがあるのでは』とお子さんの顔をじっと見ておられることがあります。でも、診察室で私たちが見ているのは顔つきではなく、成長の線と、骨の成熟の具合です。ネットの写真と見比べて不安になったときは、その気持ちごと、そのまま診察でお話しください。」

治療は成長ホルモン補充療法|保険診療の枠組みと注射の実際

治療は成長ホルモン補充療法|保険診療の枠組みと注射の実際

診断がついた場合の治療は、成長ホルモン補充療法です。足りない成長ホルモンを、注射で補う治療です。小児慢性特定疾病情報センターの概要には、遺伝子組換えの成長ホルモン薬を皮下に注射する方法で、毎日または週6回程度、ご自宅で自己注射を行うと書かれています。目標は、短期的には身長の伸びを促すこと、長期的には成人になったときの身長を正常な範囲に近づけることとされています。

保険診療で治療を受けるための考え方

成長ホルモン分泌不全性低身長症は、診断の基準を満たした場合に、保険診療で治療を受けられる可能性がある病気です。成長科学協会が公表している治療適応の判定基準では、次のような点が確認されます。

  • 身長がマイナス2.0標準偏差以下、または成長の速さが2年以上マイナス1.5標準偏差以下であること

  • 負荷試験で、決められた値以下の結果が、決められた種類数以上あること

  • 骨年齢が、男子16.0歳以下、女子14.6歳以下であること

治療を続けるかどうかの目安も示されていて、たとえば成長の速さが年間1.0cm未満の場合や、骨年齢がこの範囲を超えた場合は、治療をやめる目安になります。

こうした診断や、保険診療での成長ホルモン補充療法は、小児内分泌の病院や専門外来で行われる領域です。申請の手続きや、医療費の助成の対象になるかどうかも、担当の医師や自治体の窓口で案内されます。

【長田医師のコメント】「保険が使えるかどうかは、お母さんがいちばん気にされるところの一つです。ただ、これは私たちの外来の話ではなく、小児内分泌の病院で診断がついた場合の話です。私は、この記事を読んだお母さんに『うちは保険が使えるはず』と期待していただきたいわけでも、『使えないのでは』と落ち込んでいただきたいわけでもありません。まず、診断の入り口に立つために何が要るのかを知っていただければ、それで十分です。」

副作用や費用について

成長ホルモン治療にも、注射部位の赤みなど比較的よくあるものから、頭痛、関節の痛み、むくみ、まれに血糖への影響や側弯症の進行など、副作用があります。長年使われてきた治療で、適切な管理のもとでは安全性は高いとされていますが、薬である以上、副作用がゼロではありません。詳しくは次の記事をご覧ください。

▶ 成長ホルモン治療とは?対象・仕組み・注意点
▶ 成長ホルモン治療の副作用と確率
▶ 成長ホルモン治療で身長はどのくらい変わるのか

ネットで個人輸入した薬を、親御さんの判断でお子さんに使うことは絶対にやめてください。骨端線を逆に早く閉じさせ、お子さんの最終的な身長を縮めてしまう危険があります。

▶ プリモボランは低身長に効く?効果と副作用

大人になったらどうなる?|「難病か」「治るか」への答え

大人になったらどうなる?|「難病か」「治るか」への答え

「難病か」と聞かれたら

「難病なのか」という質問には、実は「難病」という言葉の使い方によって答えが変わります。確認できた範囲では、この病気は小児慢性特定疾病の対象疾患として、小児慢性特定疾病情報センターに診断の手引きや概要が公開されています。医療費の助成を受けられるかどうかは、診断の内容や治療の内容によって決まるため、担当の医師や、お住まいの自治体の窓口で確認してください。

「治る」とは書けない理由

「成長ホルモン分泌不全性低身長症は治るのか」という質問にも、「治ります」とは書けません。理由は二つあります。

  • 治療の目標は、身長の伸びを促し、大人になったときの身長を正常な範囲に近づけること。これは病気そのものをなくす、という意味とは別

  • 治療の効果には個人差があり、始める時期や骨端線の残り具合によっても変わる

大人になったときの、成長ホルモンの話

成長ホルモンは、子どもの背を伸ばすだけのホルモンではありません。加齢とともに分泌は減りますが、一生出続け、代謝の調整にも関わっています。そのため、成人になっても成長ホルモンの分泌が足りない「成人の成長ホルモン分泌不全症」があり、日本でも重症の場合には成長ホルモン補充療法が認められています。成人の場合、診断のための負荷試験の値は子どもとは別の基準で見られ、日本では成長ホルモン放出ペプチドを使った方法が使いやすい検査として紹介されています(Fukudaら、2014年)。

ただし、子どもの頃に診断された方が、そのまま成人期の分泌不全症になるとは限りません。身長の伸びが止まった後にあらためて検査をすると、成長ホルモンの分泌が十分に出ている、と判断される方も少なくありません。ある海外の論文では、子どもの頃に原因がはっきりしないタイプと診断された方は、大人になったときの再検査がほぼ必要になり、分泌不全が続いていた方は一部だったと報告されています(Quigleyら、2013年)。別の総説では、成人の身長に達した後、治療を少なくとも1か月やめて、成長ホルモンの分泌を再評価することが勧められています(Locheら、2018年)。

成人の成長ホルモン治療が死亡率を下げるかどうかについては、直接の効果はまだ十分に確立されていない、とされています(Fukudaら、2014年)。何が期待でき、何がまだわかっていないのか、その両方を担当の医師に確認していただくのが安心です。

▶ 低身長のまま大人になると困る?寿命への影響は?
▶ 低身長を治療しないとどうなる?

【長田医師のコメント】「『大人になったら困りますか』と聞かれると、お母さんはお子さんの将来を思い浮かべて、とても真剣なお顔になります。確かなことを一つお伝えすると、子どもの頃の診断がその後もずっと続くかどうかは、大人になった時点で確かめ直すものだということです。今の時点で、最終の結論が決まっているわけではありません。」

当院でできること・できないこと|専門の外来に相談したほうがよいとき

当院でできること・できないこと|専門の外来に相談したほうがよいとき

ここまでお読みになって、「では、シンセルクリニックではこの病気の診断や治療を受けられるのか」と気になった方もいらっしゃるかもしれません。正直にお伝えします。

内容

小児内分泌の病院・専門外来

当院(低身長治療センター)

成長ホルモンの負荷試験

行う

行わない

成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断

診断基準にもとづいて行う

行わない

保険診療での成長ホルモン補充療法

診断基準を満たした場合に行う

行わない(当院の低身長治療は自費診療)

手のレントゲンと採血による精密身長検査

病院により異なる

行う(手のレントゲンと採血のみ)

当院の低身長治療は自費診療で、対象の中心は「病気とまでは言えないが、あと5〜10cm伸ばしたい」という方です。「成長ホルモン分泌不全性低身長症」という診断のための負荷試験や、その診断にもとづく保険診療は、小児内分泌の病院や専門外来の領域です。

専門の外来に相談したほうがよいとき

次のような場合は、まず小児内分泌の専門外来で相談することをおすすめします。

  • 成長曲線を描くと、ここ2年ほど、平均の帯から明らかに離れて下がっている

  • 乳幼児期に、原因のはっきりしない低血糖を起こしたことがある

  • 頭痛や視野の異常、強い嘔吐など、脳の病気を心配させる症状がある

  • 健診や学校から、専門の医師への受診をすすめられた

どこを受診すればよいか迷うときは、次の記事もご覧ください。

▶ 子どもの身長が心配なとき、何科に行けばいい?

当院の精密身長検査は、全国の提携クリニックで受けられます。内容は手のレントゲンと採血で、所要時間は約30分、費用は20,000〜27,000円(提携先によって多少異なります)、結果は1〜2週間後に出ます。結果は当院のオンライン診察で私からご説明し、そのうえで今後の方針をご相談します。負荷試験は行いませんので、この検査で成長ホルモン分泌不全性低身長症かどうかを確定することはできません。採血の結果などから、負荷試験を含む確認が必要かもしれないと感じた場合は、小児内分泌の専門外来で確かめる選択肢についてもオンライン診察でお話しします。

当院の低身長治療は自費診療です。効果には個人差があり、すべての方が対象になるわけではありません。年齢ではなく、今の骨端線の状態で判断します。医療費控除は、対象になる可能性があります。詳しくは税務署または税理士にご確認ください。

▶ 医療費控除について

【長田医師のコメント】「外来でよくお話しするのは、『保険で診てもらえるか』と『あと少しでも伸ばしたいか』は、入り口が別だということです。ネットで調べるうちに、この二つが混ざってしまうお母さんは少なくありません。どちらの入り口から入るにしても、まず今の骨端線の状態を確かめることが出発点になります。当院でできることと、できないことを分けてお話ししますので、遠慮なく聞いてください。」

成長ホルモン分泌不全性低身長症についてよくある質問

成長ホルモン分泌不全性低身長症についてよくある質問

Q. 背が低ければ、みんな成長ホルモンが足りないのですか?

いいえ。背が低い理由には、体質や家族の背の高さ、生まれたときの体の小ささ、思春期の来る時期など、いろいろなものがあります。成長ホルモンの分泌不全は、その中の一つです。

Q. 負荷試験は、お子さんにとって負担が大きいですか?

薬を使ったあと、間隔を空けて何回か採血をするため、時間がかかります。やり方や体制は病院によって異なりますので、実施する病院に事前に確認してください。

Q. 治療をすれば、必ず身長は伸びますか?

効果には個人差があり、必ず何センチ伸びるとは言えません。始める時期や骨端線の残り具合によっても変わります。

Q. 遺伝や生活習慣が原因ですか?

成長ホルモンの分泌不全は、お母さんの食事や育て方が原因で起こるものではありません。ご自身を責める必要はありません。

Q. 大人になってからも、成長ホルモンを打ち続けるのですか?

子どもの頃に診断された方が、必ず大人になっても続けるわけではありません。身長の伸びが止まった後に再検査をして、分泌不全が続いているかを確かめるのが基本です。

「うちの子も治療できる?」と思われた方へ

まとめ|まずは「成長の線」と「骨の状態」を知ることから

まとめ|まずは「成長の線」と「骨の状態」を知ることから
  • 成長ホルモン分泌不全性低身長症は、成長ホルモンが足りないために背が伸びにくくなる状態。背が低い子の全員ではない

  • 頻度は1万人あたり男児2.14人・女児0.71人(6〜17歳、公的機関の情報)。「何人に1人」は調べ方で変わる

  • 診断は成長曲線 → 採血 → 骨年齢 → 負荷試験。負荷試験の頂値の目安は6ng/mL以下(放出ペプチドでは16ng/mL以下)で、2種類以上が基本

  • 顔つきだけでは診断できない

  • 診断と保険診療での治療は、小児内分泌の病院・専門外来の領域。当院は負荷試験も保険診療も行わず、治療は自費診療

  • 大人になったときは、子どもの頃の診断を成人期にあらためて確認するのが基本。「治る」とは言えない

  • ネットで個人輸入した薬を、親御さんの判断で使うことは絶対にやめる

いま、お母さんにお願いしたいことは一つだけです。お子さんの身長の記録を、母子手帳や学校の記録から、集められる範囲で並べてみてください。それが、どこに相談するにしても、最初の大きな手がかりになります。当院の精密身長検査や、その先のご相談については、お問い合わせまたはLINEからお気軽にどうぞ。

子どもの身長について、ほかの記事もお探しの方は 子どもの身長コラム テーマ別インデックス(134本) からどうぞ。

関連コラム

参考文献

  1. 小児慢性特定疾病情報センター. 成長ホルモン(GH)分泌不全性低身長症(脳の器質的原因によるものを除く。)概要. https://www.shouman.jp/disease/details/05_04_006/

  2. 小児慢性特定疾病情報センター. 成長ホルモン(GH)分泌不全性低身長症(脳の器質的原因によるものを除く。)診断の手引き. https://www.shouman.jp/disease/instructions/05_04_006/

  3. 成長科学協会. 成長ホルモン分泌不全性低身長症 治療適応判定基準とフローチャート. https://www.fgs.or.jp/business/growth_hormone/treatment_decision/growth_hormone_short_stature/chart.html

  4. Murray PG, Dattani MT, Clayton PE. Controversies in the diagnosis and management of growth hormone deficiency in childhood and adolescence. Arch Dis Child. 2016. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26153506/

  5. Grimberg A, et al. Guidelines for Growth Hormone and Insulin-Like Growth Factor-I Treatment in Children and Adolescents: Growth Hormone Deficiency, Idiopathic Short Stature, and Primary Insulin-Like Growth Factor-I Deficiency. Horm Res Paediatr. 2016. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27884013/

  6. Loche S, et al. Growth Hormone Deficiency in the Transition Age. Endocr Dev. 2018. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29886481/

  7. Quigley CA, et al. United States multicenter study of factors predicting the persistence of GH deficiency during the transition period between childhood and adulthood. Int J Pediatr Endocrinol. 2013. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23406437/

  8. Fukuda I, et al. Adult growth hormone deficiency: current concepts. Neurol Med Chir (Tokyo). 2014. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25070016/

医師監修記事

シンセルクリニック低身長治療センター医師 長田の顔写真

長田 直祥

(おさだ なおき)

シンセルクリニック 低身長治療センター医師

大阪医科薬科大学卒業。豊田厚生病院、中東遠総合医療センター、国立長寿医療研究センター、名古屋大学整形外科などで整形外科医としての経験を積み、現在はシンセルクリニック低身長治療センターで、お子さまの成長・低身長治療に携わる。日本整形外科学会所属。

医師プロフィールはこちら

大阪医科薬科大学卒業。豊田厚生病院、中東遠総合医療センター、国立長寿医療研究センター、名古屋大学整形外科などで整形外科医としての経験を積み、現在はシンセルクリニック低身長治療センターで、お子さまの成長・低身長治療に携わる。日本整形外科学会所属。

医師プロフィールはこちら

同カテゴリの最新記事

GROWTH CONSULTATION

お子さまの成長が
気になる方へ

身長精密検査の内容・費用や、
治療の流れをご確認いただけます。

検査・治療について見る →LINEで相談する →

検査・治療について知りたい方も、
まずは質問したい方も、ご確認ください。

Access

アクセス

大阪院

所在地

〒542-0086

大阪府大阪市中央区西心斎橋1-9-15

大京心斎橋ビル3F

Googleマップ

電車でお越しの方

大阪メトロ御堂筋線

心斎橋駅から徒歩3分

大阪メトロ御堂筋線

四つ橋駅から徒歩3分

提携

名古屋(ドクターフォースクリニック)

所在地

〒460-0003

愛知県名古屋市中区錦1-15-8

アミティエ錦第一ビル3階

Googleマップ

電車でお越しの方

名古屋市営地下鉄桜通線

国際センター駅 徒歩8分

名古屋市営地下鉄東山線

伏見駅 徒歩7分

所在地

〒542-0086

大阪府大阪市中央区

西心斎橋1-9-15

大京心斎橋ビル3F

Googleマップ

電車でお越しの方

大阪メトロ御堂筋線

心斎橋駅から徒歩3分

大阪メトロ四つ橋線

四つ橋駅から徒歩3分

公式LINEでかんたん身長予測身長を伸ばす無料カウンセリング電話でのお問い合わせ
診療予約はこちら
w2i9Xh