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【医師監修】高身長は何センチから?男女別の目安・標準偏差と上位の割合、子どもが背が高いときの見方を医師が解説
「身長が高いと言われたいけれど、何センチからが高身長なのか、調べても人によって答えがバラバラ」
「うちの子は同じ年の子より頭ひとつ大きい。このまま伸び続けて大丈夫なのか、病気が隠れていないか心配」
「高身長」という言葉は日常的によく使われますが、「何センチから」と決めた公的な基準はありません。そのため、検索すると「175cmから」「180cmから」「170cmでも高め」など、答えが分かれて見えます。結婚相手探しの自己紹介欄に書いてよいのか、診察で「背が高いですね」と言われた子どもは様子を見てよいのか、迷う方も多いと思います。
この記事では、シンセルクリニック低身長治療センターで診療にあたる整形外科の医師・長田が、厚生労働省の「国民健康・栄養調査」の数字をもとに、男女別の「高身長」の目安を、平均と標準偏差という考え方で説明します。あわせて、子どもが同じ年齢の子より背が高いときの見方と、小児科に相談する目安も解説します。
この記事の結論
「高身長は◯cmから」という公的な決まりはありません。ただし、数字で整理することはできます
20〜30代の日本人の平均は男性約171.5cm、女性約158cm(厚生労働省・令和元年)。平均より標準偏差1つ分高い男性約177〜178cm、女性約163〜164cmが、全体の上位約16%(6〜7人に1人)に入る目安です
標準偏差2つ分高い男性約183〜185cm、女性約169cmは、上位約2〜3%。「かなり高い」と感じられる位置です
子どもの場合は、同じ年齢・同じ性別の子の中で上位約2〜3%(標準偏差で+2以上)に入ると、医学的に「高身長」として見ます。多くはご家族の体質ですが、思春期が早く来ている場合や、まれに病気が関わっていることもあります
迷ったときは、成長曲線に身長を書き込んで線の流れを見ること。急に上へ離れていくときは、小児科で相談しましょう
- この記事の結論
- 高身長は何センチから?公的な決まりはなく、「平均と標準偏差」で考える
- 【男女別】高身長の目安は?平均+1標準偏差・+2標準偏差の早見表
- 数字をまとめると
- 170cm台・180cm・190cmは「高身長」?数字ごとの位置と、詳しい解説の行き先
- 子どもの「高身長」は何センチから?同じ年齢・同じ性別の中での位置で見る
- 子どもが同じ年齢より背が高い主な理由|体質・早熟・体重・まれな病気
- 早熟で背が高い子の見方|今は高くても、大人になって高いとは限らない
- 思春期が「早すぎる」ときの目安
- 背が高いお子さんを「様子見」でよいとき・小児科に相談したいとき
- 小児科に相談したいサイン
- 身長の伸びについての相談先|当院の骨年齢の検査
- 「うちの子も治療できる?」と思われた方へ
- 平均より低いとき、家で確認できること
- 高身長についてよくある質問
- Q. 男性は何センチから高身長と言えますか?
- Q. 女性は何センチから高身長ですか?
- Q. 高身長の女性は、背が高すぎて困ることはありますか?
- Q. 子どもが高身長なら、大人になっても高くなりますか?
- Q. 子どもの高身長は、病気のサインですか?
- Q. 背が高くなりすぎないように止める治療はありますか?
- Q. 背が高いと、将来のためにメリットはありますか?
- まとめ|高身長に決まった線はない。平均と標準偏差で位置を知り、子どもは線の流れを見る
- 関連コラム
- 参考文献
高身長は何センチから?公的な決まりはなく、「平均と標準偏差」で考える

先に大事なことをお伝えします。「高身長」は何センチからと法律や学会が決めた線はありません。「背が高い」と感じる高さは、周りの人の身長や、年齢、性別、時代によって変わるからです。160cm台の人から見て170cmは十分高く見えますし、バスケットボールの世界では180cmでも高いとは言われません。
そこで役に立つのが、平均と標準偏差という考え方です。標準偏差とは、同じ集団の身長が、平均のまわりにどれくらい散らばっているかを表す数字です。たとえば、日本の20〜30代の男性は、平均が約171.5cmで、標準偏差が約6cmです。これは「多くの人が、平均の前後6cmほどに入っている」という意味です。
平均から標準偏差1つ分高い位置を「+1」、2つ分高い位置を「+2」と呼びます。身長の分布は、平均を中心にほぼ左右対称の山の形になることが多く、その場合、次のように考えられます。
+1の位置:100人並んだとき、背の高いほうから約16番目。6〜7人に1人
+2の位置:100人並んだとき、背の高いほうから約2〜3番目。40人に1人強
この記事では、「平均+1標準偏差」を「背が高いほうに入る目安」、「平均+2標準偏差」を「かなり高い目安」として、男女別に数字を並べていきます。
▶ 日本人の平均身長(男女・年代別)
▶ 年齢別の平均身長・平均体重(0〜17歳)
【長田医師のコメント】「外来でも『何センチからが高身長ですか』とよく聞かれます。私はいつも、『周りと比べてどのあたりに立っているかを数字で見る方法がありますよ』とお話しします。高いか低いかを決めるのは、そのときの気分ではなく、同じ年代の人たちの中での位置なんです。」
【男女別】高身長の目安は?平均+1標準偏差・+2標準偏差の早見表

まず、日本人の大人の身長の実測値を確認します。下の表は、厚生労働省が毎年行っている「国民健康・栄養調査」のうち、令和元年(2019年)の身体状況調査の結果です。調査員が実際に身長を測った結果で、年齢ごとに平均と標準偏差が公表されています。
令和元年(2019年) | 調査人数 | 平均身長 | 身長の標準偏差 |
|---|---|---|---|
男性 20〜29歳 | 134人 | 171.5cm | 6.6cm |
男性 30〜39歳 | 178人 | 171.5cm | 5.5cm |
女性 20〜29歳 | 140人 | 157.5cm | 5.5cm |
女性 30〜39歳 | 225人 | 158.2cm | 5.5cm |
出典:厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査」第2部 身体の状況調査の結果 第14表「身長・体重の平均値及び標準偏差」(e-Stat)。
なお、60歳を過ぎると加齢で身長が縮むため、平均は年齢とともに下がります。ここでは、成長が終わったあとで縮みがほとんど始まっていない20〜30代の数字を使いました。次に、この平均と標準偏差から計算した目安を示します。
計算で出した目安 | 平均 | 平均+1標準偏差(上位約16%) | 平均+2標準偏差(上位約2〜3%) |
|---|---|---|---|
男性 20代 | 171.5cm | 約178cm | 約185cm |
男性 30代 | 171.5cm | 約177cm | 約182.5cm |
女性 20代 | 157.5cm | 約163cm | 約168.5cm |
女性 30代 | 158.2cm | 約163.7cm | 約169.2cm |
これは当院で計算した値です。「上位約16%」「上位約2〜3%」は、身長の分布が平均を中心に左右対称の山の形になると仮定した場合の数字で、実際の割合とは少しずれることがあります。調査人数も各100〜200人台ですので、あくまで「おおよその位置を知るための目安」として使ってください。
数字をまとめると
男性:約177〜178cmが「背が高いほうに入る目安」、約183〜185cmが「かなり高い目安」
女性:約163〜164cmが「背が高いほうに入る目安」、約169cmが「かなり高い目安」
男性の平均身長と標準偏差は、この調査の20〜30代では171.5cmと5.5〜6.6cm、女性は157.5〜158.2cmと5.5cmです。つまり、女性で「高め」と言われる163cmは、男性の178cmと同じくらい、集団の中で目立つ位置にあたります。男性の基準をそのまま女性に当てはめると、高身長の女性を見落とすことになります。
また、同じ「平均+1標準偏差」でも、調査の年代や集めた人数によって、数字は1〜2cmほど動きます。ここで示したのは「だいたいこのあたり」という幅のある目安ですので、1cm違うだけで高身長かどうかが分かれるわけではありません。自分の身長がこの幅のどこにあるかを、ゆるやかに知る使い方がおすすめです。
【長田医師のコメント】「数字で見ると、男性の178cmと女性の163cmが、だいたい同じ『上位6〜7人に1人』の位置です。女性の方が、『私は170cm近くあるけれど、高すぎるのではないか』と悩まれるのも、この数字を見るともっともだと感じます。大きく見られがちな位置にいるのは、事実なんです。」
170cm台・180cm・190cmは「高身長」?数字ごとの位置と、詳しい解説の行き先

ここまでの目安を、よく検索される身長に当てはめてみます。男性の例です。
170cm:ほぼ平均(平均より約1.5cm低い)。平均と同じくらいの位置で、「高身長」には入りません
175cm:平均より約3.5cm高い。平均よりやや高く、「高め」と感じる人が多い高さです
178cm前後:平均より約6.5cm高い。ちょうど「+1」の付近で、背が高いほうに入る目安です
180cm:平均より約8.5cm高い(標準偏差の約1.4〜1.5個分)。上位約8〜10%で、多くの人が「高身長」と呼ぶ高さです
185cm:平均より約13.5cm高い(標準偏差の約2個分)。上位約2〜3%で、かなり目立つ高さです
190cm:平均より約18.5cm高い(標準偏差の約3個分)。上位約0.1%前後で、ごく少数です
上の差は、20〜30代男性の平均171.5cmから当院で計算した値です。標準偏差は約5.5〜6.6cmとして概算しました。上位の割合は、分布を左右対称の山と仮定した大まかな数字です。
「高身長」と感じる境目は、人や場面で変わります。たとえば、婚活やマッチングの自己紹介で「高身長」と書くとき、周りの書き方に合わせて180cm前後を意識する人もいれば、170cm台後半でも書く人もいます。数字は目安として参考にしつつ、「自分が背が高い側にいるかどうか」は、周りの人の中での位置で決まる、と考えるとよいでしょう。
なお、各身長についての詳しい話は、別の記事にまとめています。この記事では繰り返さず、目的に合わせてご覧ください。
170cmの男女の位置と、見た目の印象 → 170cmの男女の位置づけ
175cmの位置と、そこから伸びるには → 175cmの位置づけ
180cmを目指すときの考え方 → 180cmまで伸ばすには
190cmを目指すときの考え方 → 190cmまで伸ばすには
高身長のメリット・デメリット → 高身長のメリットとデメリット
また、世界の国ごとに平均が大きく違うことも、「高い・低い」の感覚を左右します。国別の比較は、こちらをご覧ください。
男性の目安を中心に書きましたが、女性の場合は、平均が約13〜14cm低いぶん、同じ「位置」にくる身長も低くなります。女性の165cmは、平均より約7cm高く、男性でいえば約178〜179cmと同じくらいの位置です。女性の高身長は、男性の数字を引いて考えると分かりやすくなります。
【長田医師のコメント】「高身長になりたいというご相談では、『◯cm以上ないとだめですか』という言い方をされることが多いです。ただ、数字を目標にして苦しくなるよりも、今の位置を知って、無理のない範囲で考えるほうが、本人にとって楽だと感じています。」
子どもの「高身長」は何センチから?同じ年齢・同じ性別の中での位置で見る

成長期の子どもは、毎年身長が変わります。そのため、大人のように「◯cmから」という固定の数字では決められません。医学の世界では、同じ年齢・同じ性別の子どもたちの平均から、標準偏差が2つ分以上高い(+2以上)場合を、高身長として扱うのが一般的です。パーセンタイルで言えば、100人並んだとき、高いほうから約2〜3番目、つまり97パーセンタイルを超える位置です。
実際の例として、12歳の子の目安を、文部科学省の学校保健統計調査(令和7年度)の平均と標準偏差から計算してみます。
12歳 | 平均身長 | 身長の標準偏差 | +1の目安 | +2の目安 |
|---|---|---|---|---|
男子 | 153.8cm | 8.06cm | 約162cm | 約170cm |
女子 | 152.4cm | 5.83cm | 約158cm | 約164cm |
出典:文部科学省「学校保健統計調査」令和7年度(確定値)全国表1「年齢別 都市階級別 設置者別 身長・体重の平均値及び標準偏差」(e-Stat)。+1・+2の目安は当院で計算した値です。
この表から、12歳の男の子で約170cm、女の子で約164cmを超えると、高身長にあたる位置に入ることがわかります。ただし、この数字は「12歳」という1年分をまとめた平均を使った目安です。実際には、12歳0か月と12歳11か月では平均身長が違います。さらに、思春期の伸びが早く来た子は、一時的に大きく見えます。病院で行う正式な判定では、月齢ごとの標準成長曲線に身長を当てはめて評価します。
年齢ごとの平均身長と標準偏差は、年齢別の記事にまとめています。お子さんの年齢に合わせてご覧ください。
▶ 11歳の平均身長
▶ 12歳の平均身長
▶ 13歳の平均身長
▶ 高校生の平均身長
【長田医師のコメント】「『上位2〜3%』と聞くと、驚かれる親御さんもいます。でも、これは100人並んだときの数番目という意味で、病気の数字ではありません。背が高い子の大多数は、ご家族の体質で、健康に育っています。まずは落ち着いて、成長曲線の線の流れを見るところから始めましょう。」
子どもが同じ年齢より背が高い主な理由|体質・早熟・体重・まれな病気

小児科の解説書では、背の高い子どもの原因として、次のようなものが挙げられています。いちばん多いのは、ご家族の体質です。
主な理由 | 特徴 | 見分けるポイント |
|---|---|---|
体質(家族性) | ご両親や親族に背の高い人がいる。もっとも多い | ご両親の身長から予想される範囲に入っている。成長曲線の線がずっと上のほうで、ほぼ同じ向きに伸びている |
成長の早さ(早熟) | 思春期が早く来て、一時的に周りより大きい。骨の成熟も進んでいる | 成長曲線が途中から急に上へ離れる。思春期のサインが同級生より早い。骨年齢が暦の年齢より進んでいる |
体重が多め | 体重が多い子は、思春期が早まって、身長もやや高くなることがある | 身長だけでなく体重の増え方も成長曲線で見る |
病気や体質の特徴が関わるもの(ごくまれ) | 成長ホルモンの出すぎ、甲状腺ホルモンの出すぎ、マルファン症候群、クラインフェルター症候群、ソトス症候群など | ご両親から予想される範囲を大きく超えて高い。体の特徴や症状(頭痛、動悸、手足の長さ、発達の遅れなど)がある |
出典:Hannema SE、Sävendahl L.Horm Res Paediatr 2016;Barstow C、Rerucha C.Am Fam Physician 2015(いずれも参考文献を参照)。表の整理は当院によるものです。
大切なのは、背の高い子のほとんどは、健康な体質による高身長だということです。病気が関わるのはごくまれですが、見逃したくないので、「この子の高さは、ご家族の体質で説明できるか」を確認することが診療の出発点になります。
ご家族の身長との関係や、将来の身長の予測については、こちらで詳しく説明しています。
▶ 身長は遺伝で決まる?
▶ 大人になったときの身長の目安を計算する
▶ 身長・体重・BMIと成長の関係
【長田医師のコメント】「外来で背の高いお子さんが相談にみえたとき、まず見るのは、ご両親の身長です。ご両親のどちらかが背が高ければ、『ご家族の体質でしょう』とお伝えできることが多いです。そのうえで、成長曲線に不自然な跳ね上がりがないか、ほかに気になる症状がないかを確認します。」
早熟で背が高い子の見方|今は高くても、大人になって高いとは限らない

子どもが同年齢より大きい理由として、見逃されやすいのが早熟です。思春期の体の変化が早く来た子は、一時的に周りより大きくなります。ところが、骨が成熟するのも早いため、伸びる期間が短く、最終的にはそれほど高くならないこともあります。
早く大きくなった子:小学生のうちは前のほうではなく後ろのほうに並ぶが、中学生以降は周りに追いつかれることがある
ゆっくり伸びる子:小学生のうちは小さくても、思春期が遅く来て、最終的に大きくなることがある
つまり、小学生の時点で背が高いからといって、大人になって高身長になるとは限りません。骨が伸びる部分(骨端線)が閉じる順番や、成長の止まる時期は、次の記事で詳しく説明しています。
▶ 骨端線が閉じる順番
▶ 身長はいつまで伸びる?
▶ 第二次成長期はいつ?男女別の年齢の目安
思春期が「早すぎる」ときの目安
思春期は個人差の大きい時期ですが、あまりに早く始まる場合は思春期早発症という状態が隠れていることがあります。一般的な診断の目安として、女の子で7歳半より前に乳房が膨らみ始める、男の子で9歳より前に精巣が大きくなり始める、といったことがあれば、小児科で一度相談することが勧められています。思春期早発症は、放置すると骨の成熟が進みすぎて、大人になったときの身長が低くなることがあるため、早めの確認が大切です。
逆に、同級生より思春期が遅くて小さい子の見方は、こちらにまとめています。
【長田医師のコメント】「小学校高学年で背の順が一番後ろだったお子さんが、中学の終わりには周りに追いつかれた、というお話は、外来でよく伺います。反対に、小さかった子が高校で一気に伸びることもあります。今の身長だけで将来を決めつけないことが、いちばん大切だと思います。」
背が高いお子さんを「様子見」でよいとき・小児科に相談したいとき

多くの場合、背が高いこと自体は心配のいらない体質です。ただし、次のようなサインがあるときは、小児科(できれば小児内分泌を診る科)に相談しましょう。今すぐ病院へという意味ではなく、一度確認しておくと安心につながる目安です。
小児科に相談したいサイン
成長曲線を見ると、ある時期から急に上へ離れていく(伸びが速くなった)
ご両親の身長から予想される範囲を、大きく超えて高い(目安として約10cm以上)
思春期のサイン(乳房の発達、声変わり、わき毛など)が、同級生よりかなり早い
頭痛が続く、視野がおかしい、汗が多い、動悸、体重が減るなどの症状がある
手足や指が極端に長い、胸の形が気になる、背骨が曲がっている、強い近視がある(マルファン症候群などのサイン)
顔つきの特徴や、言葉・運動の発達の遅れがある
体重が急に増えている
検査では、まず身長と体重、ご両親の身長、これまでの成長の記録を確認します。必要に応じて、手のレントゲンで骨年齢を調べたり、血液検査でホルモンの値を見たりします。ここまでで診断がつくことが多く、特別な検査が必要になるのは一部の場合です。どの診療科にかかればよいか迷う場合は、こちらもご覧ください。
▶ 子どもの身長の相談は何科に行けばよいか
▶ 身長の正しい測り方
身長の伸びについての相談先|当院の骨年齢の検査
シンセルクリニック低身長治療センターは、おもに「背が低い」「伸びが気になる」というお悩みを診る外来です。整形外科の医師が、お子さんの「あと伸びる余地」を骨年齢から確認する精密身長検査を行っています。検査は手のレントゲンと採血で、所要時間は30分ほど、痛みは採血の1回だけです。全国の提携クリニックで受けられ、費用は20,000〜27,000円(提携施設によって異なります)です。結果は1〜2週間ほどで出て、当院のオンライン診察で医師が説明します。
一方で、背が高いお子さんの病気の診断(成長ホルモンの出すぎなどの確認)は、小児内分泌を診る小児科や病院の領域です。まずは小児科にご相談ください。
【長田医師のコメント】「背が高い子の親御さんは、『もっと伸びたらどうしよう』と、低身長とは別の不安を抱えておられます。ご相談に来られたら、成長曲線を一緒に見て、必要な確認があるかどうかをお伝えします。多くは『ご家族の体質ですね』という結論になりますが、安心してもらうことも診察の大切な役割です。」
「うちの子も治療できる?」と思われた方へ
子どもの身長について、ほかの記事もお探しの方は 子どもの身長コラム テーマ別インデックス(134本) からどうぞ。
平均より低いとき、家で確認できること
「平均と比べて何cm低いか」という点よりも、「去年から何cm伸びたか」という線の傾きのほうが大事です。平均の帯と同じ傾きで上がっていれば、低めでも順調です。
目安は、思春期前で年4cm未満が2年続いたら一度確認したほうがいい、というところです。
下の3つは、ご家庭で確かめられます。
成長曲線 自動計算グラフ|身長と体重を入れるだけで、SDとパーセンタイルが出ます
身長予測の計算|今の身長から最終身長の目安を出します
遺伝身長(目標身長)の計算|ご両親の身長から、落ち着く幅を出します
高身長についてよくある質問

Q. 男性は何センチから高身長と言えますか?
公的な決まりはありません。日本人の20〜30代男性の平均171.5cmから標準偏差1つ分高い約177〜178cmが、上位約16%に入る目安です。多くの人が「高身長」と感じるのは、おおむね178〜180cm前後からと考えるとイメージしやすいでしょう。
Q. 女性は何センチから高身長ですか?
日本人の20〜30代女性の平均は約157.5〜158cmで、標準偏差1つ分高い約163〜164cmが上位約16%に入る目安です。約169cm以上は、上位約2〜3%の「かなり高い」位置にあたります。
Q. 高身長の女性は、背が高すぎて困ることはありますか?
服や靴のサイズが合いにくい、パートナーとの身長差が気になる、といったお悩みがよく聞かれます。ヒールや身長差の感じ方は人それぞれです。身長差の考え方は、別の記事にまとめています。
Q. 子どもが高身長なら、大人になっても高くなりますか?
必ずしもそうとは言えません。ご家族の体質で背が高い子は、大人になっても高いことが多いです。一方で、早熟で一時的に大きいだけの子は、伸びが早く止まり、大人になると周りに追いつかれることがあります。
Q. 子どもの高身長は、病気のサインですか?
ほとんどは病気ではなく、体質によるものです。病気が関わるのはごくまれで、頭痛・動悸・体重減少、極端に長い手足、発達の遅れなど、身長以外のサインを伴うことが多いです。気になるときは小児科で相談してください。
Q. 背が高くなりすぎないように止める治療はありますか?
成長を抑える治療は、予想される最終身長が非常に高い場合などに、専門の医師が慎重に検討するものです。以前は女性ホルモンの大量投与が行われましたが、将来の妊娠への影響などが心配されるため、現在は勧められていません。身長を抑えるために、親御さんの判断で薬やサプリメントを使うことは絶対にしないでください。
Q. 背が高いと、将来のためにメリットはありますか?
身長が高いことで有利に働く場面も、不便に感じる場面もあります。詳しい内容は、メリット・デメリットの記事にまとめています。
まとめ|高身長に決まった線はない。平均と標準偏差で位置を知り、子どもは線の流れを見る

「高身長は◯cmから」という公的な決まりはなく、周りの集団の中での位置で考える
20〜30代の日本人の平均は男性約171.5cm、女性約158cm(厚生労働省・令和元年)
背が高いほうに入る目安(平均+1標準偏差・上位約16%)は男性約177〜178cm、女性約163〜164cm
かなり高い目安(平均+2標準偏差・上位約2〜3%)は男性約183〜185cm、女性約169cm
子どもは、同じ年齢・性別の子の中で+2以上(97パーセンタイル超)を高身長として見る。多くは体質か早熟で、病気はごくまれ
早熟で一時的に大きい子は、最終身長が高いとは限らない
成長曲線が急に上へ離れる、ご両親の予想を大きく超える、思春期が早すぎる、ほかの症状がある、というときは小児科へ
「何センチから高身長か」という疑問の答えは、数字そのものより、自分や子どもが、周りの人たちの中でどこに立っているかを知ることにあります。そして子どもの場合は、今の高さよりも、これまでの伸びの流れが大切です。
まずやってみていただきたいことは、ひとつだけです。成長曲線ツールに、お子さんの身長を書き込んでみてください。去年と今年の点をつなぐだけで、数字だけでは見えなかった流れがわかります。
関連コラム
参考文献
厚生労働省. 令和元年国民健康・栄養調査 第2部 身体の状況調査の結果 第14表 身長・体重の平均値及び標準偏差(年齢階級別). e-Stat. https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450171&tstat=000001041744&cycle=7&year=20190&month=0&tclass1=000001148507&stat_infid=000032041827&tclass2val=0
文部科学省. 学校保健統計調査 令和7年度(確定値)全国表1 年齢別 都市階級別 設置者別 身長・体重の平均値及び標準偏差. 2026年2月13日公表. https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00400002&tstat=000001011648
Hannema SE, Sävendahl L. The evaluation and management of tall stature. Horm Res Paediatr. 2016;85(5):347-352. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26845047/
Barstow C, Rerucha C. Evaluation of short and tall stature in children. Am Fam Physician. 2015;92(1):43-50. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26132126/
医師監修記事

長田 直祥
(おさだ なおき)
シンセルクリニック 低身長治療センター医師
大阪医科薬科大学卒業。豊田厚生病院、中東遠総合医療センター、国立長寿医療研究センター、名古屋大学整形外科などで整形外科医としての経験を積み、現在はシンセルクリニック低身長治療センターで、お子さまの成長・低身長治療に携わる。日本整形外科学会所属。
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大阪医科薬科大学卒業。豊田厚生病院、中東遠総合医療センター、国立長寿医療研究センター、名古屋大学整形外科などで整形外科医としての経験を積み、現在はシンセルクリニック低身長治療センターで、お子さまの成長・低身長治療に携わる。日本整形外科学会所属。
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