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【医師監修】14歳(中3)...

【医師監修】14歳(中3)の平均身長は?男子166.1cm・女子156.4cm|男女別の平均と、平均より低い・高いときの見方を医師が解説

2026.10.03

「14歳の平均身長を調べたら、うちの子はだいぶ低いほうでした。中学3年生なのに、このまま止まってしまうのでしょうか」

「周りの男の子はもう170cmを超えているのに、うちの子は150cm台。受験の前に、何かしてあげられることはありますか」

14歳は、身長の悩みが「まだ間に合うのか」という問いに変わってくる年齢です。小学生のころは気にならなかった差が、中学3年生になると、はっきり目に見えるようになります。親御さんが焦りを感じるのは、とても自然なことです。

ただ、14歳の平均の数字だけでは、お子さんが順調かどうかは判断できません。男の子はまだ伸びている途中の子が多く、女の子は伸びが落ち着いてくる時期。同じ14歳でも、心配の中身が男女で違います。

この記事では、シンセルクリニック低身長治療センターで診療にあたる整形外科の医師・長田が、文部科学省の最新の全国データをもとに、14歳の平均身長と平均体重、身長別の早見表、1年の伸びの目安、平均より低いとき・高いときの見方を解説します。

この記事の結論

  • 14歳の平均身長は、男子166.1cm、女子156.4cm(文部科学省「学校保健統計調査」令和7年度)。平均体重は男子55.0kg、女子49.7kg

  • 統計の「14歳」は、中学3年生の春のデータ。男女の差は9.7cmです

  • 14歳から15歳への平均の伸びは、男子2.5cm、女子0.6cm。男子はゆるやかに、女子はほぼ落ち着く時期です

  • 「平均より◯cm低いから心配」という線引きはできません。見るのは平均との差よりも、成長曲線の傾き(この1年でどう伸びたか)

  • 迷ったときの行動は1つだけ。まず成長曲線にお子さんの身長を書き込んで、線の流れを見てみること

14歳の平均身長は男子166.1cm・女子156.4cm|最新の全国データ

14歳の平均身長は男子166.1cm・女子156.4cm|最新の全国データ

まず、数字から確認します。下の表は、文部科学省が毎年実施している「学校保健統計調査」の令和7年度(2025年度)の結果です。全国の学校で行われる健康診断の結果をもとにした標本調査で、身長と体重の平均値、そしてばらつきの大きさを表す標準偏差が公表されています。

令和7年度(14歳)

平均身長

身長の標準偏差

平均体重

体重の標準偏差

男子

166.1cm

6.52cm

55.0kg

10.45kg

女子

156.4cm

5.38cm

49.7kg

7.75kg

出典:文部科学省「学校保健統計調査」令和7年度 全国表1「年齢別 都市階級別 設置者別 身長・体重の平均値及び標準偏差」(2026年2月13日公表。e-Stat)。

男子と女子の平均身長を比べると、男子が9.7cm高くなっています。10〜11歳のころは女子のほうが高かったことを思うと、思春期を経て、男女の差がはっきり開いたことがわかります。

この数字を読むときに、先に知っておきたい2つのこと

  • 全国の子どもを全員測ったものではありません。抽出された学校の子どもを対象にした調査なので、数字には多少の誤差が含まれます

  • 「14歳」は、調査年度の4月1日時点で満14歳の子どもです。4月生まれと翌年3月生まれでは、ほぼ1歳近い月齢の差があります。平均の数字には、その差が混ざっています

年齢ごとの身長と体重をまとめて見たいときは、こちらをご覧ください。

▶ 年齢別の平均身長・平均体重(0〜17歳)
▶ 子どもの身長と体重の平均表(男女別)

【長田医師のコメント】「外来で最初に聞かれるのは、たいてい『14歳の平均はいくつですか』です。数字をお伝えしたあとに、私は必ず『この平均には、4月生まれの子も翌年3月生まれの子も入っています』とお話しします。14歳は、同じ学年の中で体つきの幅がとても広い年齢です。平均は物差しのひとつにすぎません。」

14歳は中学3年生の春|学年と測定時期、生まれ月による身長の違い

14歳は中学3年生の春|学年と測定時期、生まれ月による身長の違い

「14歳」と検索する方の多くは、「中学3年生の平均」を知りたいのか、「中学2年生の平均」を知りたいのか、はっきりしないまま調べていることがあります。実は、年齢と学年は、次のような関係になっています。

  • 文部科学省の統計の「14歳」は、4月1日時点で満14歳の子どもで、学年でいうと中学3年生です。測定は4月から6月なので、中学3年生の春のデータにあたります

  • 中学2年生の春にあたるのは、ひとつ前の13歳の行です(男子161.1cm、女子155.0cm)

  • 誕生日で数える「14歳」は、中学2年生の後半から中学3年生にかけてです。中学3年生の終わりごろ(卒業前)には、多くの子が15歳になっています

この記事の数字(男子166.1cm、女子156.4cm)は、上の1つ目、つまり中学3年生の春のデータです。中学2年生なら13歳の記事、卒業前後の目安なら15歳の記事が近くなります。

▶ 13歳(中学2年生)の平均身長
▶ 15歳(高校1年生の春)の平均身長

同じ学年の中でも、生まれ月で見え方は変わる

同じ学年でも、4月生まれと3月生まれでは、ほぼ1年近い月齢の差があります。14歳前後の男子は、1年で平均5cm前後伸びるので、月齢の差だけで数センチの違いが出ることも珍しくありません。

早生まれ(1月〜3月生まれ)のお子さんは、同じ学年の中で小さく見えやすいことがあります。「うちの子だけ低い」と感じても、月齢の差が影響していることがあります。

▶ 早生まれの身長は不利なのか
▶ 背の順が廃止される理由

【長田医師のコメント】「3月生まれのお子さんの親御さんから『学年の中でいつも前のほうで、ずっと気になっている』というご相談をよくいただきます。生まれ月の差は、小さな子どものうちは目立ちませんが、14歳前後になると、数字の上でも見た目でもはっきり出ます。数字だけでなく、お子さんが何月生まれかも、ぜひ教えてください。」

13歳・15歳との比較|男子は伸びがゆるやかに、女子はほぼ落ち着く14歳

13歳・15歳との比較|男子は伸びがゆるやかに、女子はほぼ落ち着く14歳

14歳の平均身長を、前後の年齢とあわせて並べてみます。「前の年齢との差」は、各年齢の平均を並べて引き算した値で、同じ子どもを追いかけたデータではありません。

年齢

男子の平均身長

前の年齢との差

女子の平均身長

前の年齢との差

男女の差

12歳

153.8cm

+7.7cm

152.4cm

+5.0cm

男子が1.4cm高い

13歳

161.1cm

+7.3cm

155.0cm

+2.6cm

男子が6.1cm高い

14歳

166.1cm

+5.0cm

156.4cm

+1.4cm

男子が9.7cm高い

15歳

168.6cm

+2.5cm

157.0cm

+0.6cm

男子が11.6cm高い

16歳

169.9cm

+1.3cm

157.5cm

+0.5cm

男子が12.4cm高い

出典:文部科学省「学校保健統計調査」令和7年度 全国表1。差は当院で計算した値です。

この表から、次のことが読み取れます。

  • 男子は13歳から14歳で、平均が5.0cm増えています。12歳から13歳の7.3cmよりは小さくなり、15歳で2.5cm、16歳で1.3cmと、少しずつ小さくなります

  • 女子は13歳から14歳で1.4cm。15歳では0.6cmと、1cmを下回ります。平均で見ると、14歳の時点で伸びはかなり落ち着いています

  • 男女の差は、13歳で6.1cm、14歳で9.7cm、15歳で11.6cmと開き、16歳の12.4cmでほぼ頭打ちになります

ここで注意していただきたいのは、この「平均の差」は、一人ひとりの伸び方をそのまま表したものではないということです。成長のスピードが最も速くなる時期は、子どもによって早かったり遅かったりします。時期がばらばらの子どもたちを平均すると、グラフはなだらかに見えます。実際の一人ひとりは、もっと短い期間に、もっと急に伸びる傾向があります。

▶ 12歳の平均身長(男女別)
▶ 高校生の平均身長(高1〜高3)

【長田医師のコメント】「平均の表を見ると『14歳で5cmも伸びるのですか』『女の子は1.4cmだけですか』と驚かれることがあります。でも、これはたくさんの子どもを足して割った数字です。実際には、この1年で8cm伸びる男の子もいれば、ほとんど伸びない男の子もいます。表の数字をそのまま、お子さんに当てはめないでください。」

平均より低い・高いってどのくらい?標準偏差と身長別の早見表

平均より低い・高いってどのくらい?標準偏差と身長別の早見表

「平均より低い」という言葉は、実は2つの意味で使われています。「平均より何cm低いか」と、「同じ年齢の子どもの中で、どのあたりに位置するか」です。医療の現場では、後者を標準偏差(SD)という尺度で表します。

標準偏差とは、同じ年齢の子どもたちの身長が、平均のまわりにどれくらい散らばっているかを表す数字です。平均から標準偏差1つ分低い位置を「−1SD」、2つ分低い位置を「−2SD」と呼びます。日本の小児科では、標準偏差の値がついた標準成長曲線(2000年度の全国調査にもとづくもの)が使われています。

令和7年度の全国データから、14歳の目安を計算してみました。

  • 男子:平均166.1cm、−1SDの目安は約159.6cm(分布表では159cm以下が約15%)、−2SDの目安は約153.1cm(153cm以下が約3%)

  • 女子:平均156.4cm、−1SDの目安は約151.0cm(151cm以下が約18%)、−2SDの目安は約145.6cm(145cm以下が約2%、146cm以下が約3%)

平均と標準偏差から当院で計算した値です。「分布表」は、同じ令和7年度の調査で公表されている「身長の年齢別分布」(1cm刻み)を足し合わせた概算で、区分の切り方により1%前後ずれることがあります。

100人の列にたとえると、次のようになります。

  • −1SD付近は、14歳の子が100人並んだとき、前から15〜18人目あたり。決して珍しい位置ではありません

  • −2SD付近は、100人並んだとき、前から2〜3人目あたり。医学的に「低身長」とされる目安(−2.0SD以下)です

  • +1SD付近(男子で約172.6cm、女子で約161.8cm)は、後ろから15人目あたり。背が高めではありますが、これも決して珍しくはありません

身長別の早見表|この身長なら、100人中どのあたり?

平均や標準偏差の数字よりも、「うちの子の身長は100人中どのあたりか」のほうが、イメージしやすい方も多いと思います。次の表は、同じ調査の「身長の年齢別分布」から、その身長までの子どもの割合を足し上げた概算です。

身長

男子(14歳)で、この身長以下の割合

女子(14歳)で、この身長以下の割合

145cm

0.1%台

約2%

150cm

約1%

約14%

153cm

約3%

約29%

155cm

約5%

約44%

158cm

約12%

約66%

160cm

約19%

約78%

162cm

約28%

約87%

165cm

約46%

約95%

168cm

約64%

約99%

170cm

約76%

約99%

175cm

約93%

ほぼ100%

180cm

約99%

ほぼ100%

出典:文部科学省「学校保健統計調査」令和7年度 全国表2「身長の年齢別分布」を、当院で足し上げた概算です。1cm刻みの区分ごとの割合を合計しているため、数字は目安として見てください。

たとえば、男子で身長が158cmなら、100人並んだときに前から12人目あたりです。女子で150cmなら、前から14人目あたりになります。

ただし、この表は「14歳」という1つのくくりの平均と分布をそのまま使った目安です。実際には、14歳0か月のお子さんと14歳11か月のお子さんでは、月齢が違うぶん平均身長も違います。また、思春期の伸びはどの子も一様ではありません。病院で行う正式な判定では、月齢・年齢ごとの標準成長曲線に身長を当てはめて評価します。この表は「大まかな位置を知るための目安」として使ってください。

▶ 低身長は何cmから?年齢別の目安
▶ 高身長は何cmから?

【長田医師のコメント】「『−2SD』と聞くと、何か大変なことのように感じられる親御さんが多いのですが、これは『同じ年の子が100人並んだとき、前から数人目』という位置を表す言葉です。数字が−2SDを下回っていても病気とは限りませんし、逆に−2SDより上でも、伸びが鈍っていれば確認が必要なことがあります。位置の高さと、そのあとの流れは、別々に見ています。」

男子は「まだ伸びる」途中、女子は「ほぼ終盤」|14歳の個人差

男子は「まだ伸びる」途中、女子は「ほぼ終盤」|14歳の個人差

14歳の身長を考えるうえで大切なのが、成長スパート(思春期に身長が急に伸びる時期)が、いまどの段階にあるかという見方です。

男子|ピークを過ぎても、まだ伸びる子は多い

男子は、12〜13歳ごろに成長スパートの最盛期を迎える子が多くいます。14歳はその少しあとにあたり、平均ではまだ年に5cmほど伸びますが、15歳で2.5cm、16歳で1.3cmと伸びる幅は小さくなっていきます。

ただし、時期は子どもによって大きく違います。14歳の男子の身長の標準偏差は6.52cm。同じ年齢の子の約7割が、平均の±6.5cm、つまり159.6cmから172.6cmのあいだに入る計算です。

男子の成長スパートの前後には、いくつかのサインがあります。

  • 声変わり(声がかすれる、低くなる)

  • わき毛やひげが生え始める

  • 精通(初めての射精)

  • 骨や膝まわりに痛みが出る(成長痛、オスグッド病など)

14歳になってもこうしたサインがまだ見られない場合は、思春期の始まりがゆっくりなタイプの可能性があり、高校に入ってから伸びる子もいます。

▶ 第二次成長期はいつ?男女別の年齢の目安
▶ 声変わりと身長の関係
▶ 晩熟(遅い思春期)のお子さんの身長

女子|初経のあとは伸びる幅が小さくなり、14歳でほぼ終盤

女子は、10〜11歳ごろに成長スパートの最盛期を迎える子が多く、14歳には伸びが落ち着いています。平均で見ても、13歳から14歳は1.4cm、14歳から15歳は0.6cmです。

女子の成長のめやすになるのが、初経(初めての生理)です。初経のあとも身長は伸びますが、伸びる幅はそれまでより小さくなっていきます。14歳で「最近、あまり伸びなくなった」と感じる場合、すでに成長が終盤に入っているだけで、心配のいらないことも多くあります。

一方で、14歳になっても思春期のサイン(乳房の発達や初経など)がまったく見られない場合は、思春期が遅れている可能性があります。反対に、思春期が早く始まった場合は、一時的に背が高くても、伸びる期間が短くなることがあります。

▶ 初経のあと、身長はあと何cm伸びる?
▶ 女子の身長が伸びる時期
▶ 早熟・思春期早発症とは

【長田医師のコメント】「14歳の男の子のお母さんからは『まだ伸びますか』、女の子のお母さんからは『もう止まったのでしょうか』というご相談が多く寄せられます。男の子は『これから伸びる余地があるか』、女の子は『ここからあと少し伸びる余地があるか』を見ることになります。どちらも、いまの身長だけでは答えが出ません。」

平均だけでは判断できない理由|見るのは「1年の伸び」と成長曲線の傾き

平均だけでは判断できない理由|見るのは「1年の伸び」と成長曲線の傾き

平均身長を調べて不安になったとき、いちばん役に立つ見方は、平均との差を見ることではなく、お子さん自身の身長がどう推移してきたかを見ることです。理由は3つあります。

  1. その子にとっての「順調」は、その子の成長曲線で決まる。生まれたときから平均の帯の下のほうに沿って伸びている子は、「低いけれど順調」です。帯に沿っていた線が、あるときから緩やかになって帯から離れていく場合は、確認が必要です

  2. 14歳は、思春期の進み方に個人差が出る年齢。伸びが終盤の子と、これから伸びる子を、ひとつの平均で評価することはできません。同じ年齢でも成長の段階が違うことを前提に見ます

  3. 平均は「集団の真ん中」であって、「目標」ではない。平均に届かなくても、ご家族の身長や体質にあった伸び方をしているなら、心配はいりません

判断の手順|5つの問いに順番に答えてみる

次の表は、平均身長を見て不安になったときに、順番に確認していく手順です。頭の中で答えてみるだけでかまいません。

順番

確認すること

「はい」のとき

「いいえ」のとき

1

身長は、正しい方法で測った数字ですか(朝と夜で違う、靴下や姿勢で変わる)

次へ

測り方をそろえて測り直す

2

去年の同じ時期の身長と比べて、伸びていますか

次へ

伸びが止まっているようなら、記録をもって相談する

3

成長曲線に点を打つと、線が平均の帯に沿って(帯と同じ傾きで)上がっていますか

「低いけれど順調」の可能性が高い。経過を見守る

帯から徐々に離れているなら、一度相談する

4

思春期のサイン(声変わり、乳房の発達、初経、わき毛など)は始まっていますか

伸びの途中か、終盤に入っている可能性あり

思春期がゆっくりなタイプの可能性あり。早めに状況を確認すると安心

5

ご両親や兄弟姉妹の身長と大きく離れていませんか

遺伝的な背景と考えやすい

体質だけでなく、原因の確認も検討する

身長の正しい測り方は、こちらで解説しています。成長曲線は、当院のコラムのツールで、お子さんの身長を書き込んで確認できます。

▶ 身長の正しい測り方
▶ 成長曲線ツール|お子さんの身長を書き込んで確認
▶ 大人になったときの身長の目安を計算する

平均より高いとき|背が高いのは心配なこと?

平均より高い場合も、基本の見方は同じです。男子で172cm、女子で162cmを超えると、100人中で後ろから15人目あたりの位置になりますが、それだけで心配する必要はありません。見るのは、成長曲線で急に上へ離れていっていないか、思春期のサインが同年代より早く出ていないかです。早く伸びる子は、伸び終わるのも早い傾向があります。

▶ 骨端線が閉じる順番
▶ 身長はいつまで伸びる?

「背の順で前のほう」がつらいとき

14歳は、お子さん本人が友だちとの違いを強く意識する時期でもあります。まず最初にお伝えしたいのは、お子さんの身長のことを、親御さんが気にかけたのは決して間違いではないということです。そして、遺伝や食事や生活のことを「自分のせいだ」と責める必要はありません。

【長田医師のコメント】「外来では、点の高さよりも線の傾きを見ています。去年と今年の2つの点を打ってつないだとき、その線が平均の帯と同じ向きに上がっていれば、低めでも順調と考えます。帯より緩やかに下へ離れていくときは、一度きちんと確認しておいたほうがよい、というのが私の基本の考え方です。」

「様子を見ましょう」でいい?14歳で専門の外来に相談する目安

「様子を見ましょう」でいい?14歳で専門の外来に相談する目安

ここまで読んで「うちの子はどうなのだろう」と迷われている方に、一般的な相談の目安をお伝えします。今すぐ受診が必要という意味ではありません。「こうした点が当てはまるなら、一度確認しておくと安心につながる」という目安です。

専門の外来に相談してよいサイン

  • 成長曲線を見ると、平均の帯から少しずつ離れてきている

  • 去年と比べて、身長がほとんど伸びていない

  • 14歳になっても、思春期のサイン(男子は声変わりやわき毛、女子は乳房の発達や初経など)がまったく見られない

  • 身長が低いことに加えて、体重が増えない、疲れやすい、頭痛や吐き気、視力の変化、長引く腹痛や下痢などがある

  • お子さん本人が、身長のことでつらい思いをしている

  • 「様子を見ましょう」と言われたが、何を目安に見ればよいのかがわからない

とくに、身長の低さに加えて上のような別の症状がある場合は、身長だけの問題ではないこともあります。まずは小児科などで相談し、原因を確認することが大切です。どの診療科にかかればよいか迷う場合は、こちらもご覧ください。

▶ 子どもの身長の相談は何科に行けばよいか

骨年齢を知りたいとき|当院の精密身長検査

シンセルクリニック低身長治療センターでは、整形外科の医師が、お子さんの「あと伸びる余地」を骨年齢から確認する精密身長検査を行っています。検査は手のレントゲンと採血で、所要時間は30分ほど、痛みは採血の1回だけです。全国の提携クリニックで受けられ、費用は20,000〜27,000円(提携施設によって異なります)です。結果は1〜2週間ほどで出て、当院のオンライン診察で医師が説明し、そのうえで今後の方針を相談します。

骨年齢とは、手の骨の成熟度から見た「体の中の年齢」のことです。暦の年齢より進んでいる子は思春期の伸びが早く来て、早く終わる傾向があります。遅れている子は、伸びる時期が遅れて来ます。14歳は、あとどれだけ伸びる余地があるかを知りたくなる年齢で、骨年齢の確認が役立つことがあります。骨が伸びる部分(骨端線)の考え方は、こちらで解説しています。

なお、当院の検査では成長ホルモン負荷試験は行っていません。保険診療で行う負荷試験や、病気の診断は、小児内分泌を診る病院の領域です。当院のご相談は、「病気とまでは言えないが、もう少し伸ばしたい」「病院で病気ではないと言われたが、本人も親も悩んでいる」といった方が中心です。

成長ホルモンなどの治療を行う場合は自費診療となり、効果には個人差があります。すべての方が治療の対象になるわけではなく、骨端線がどれだけ残っているか、思春期がどの段階にあるかなどを診察で確認したうえで判断します。当院で対象としている年齢は6〜15歳で、年齢だけでなく今の骨端線の状態を見て判断します。

ネットで個人輸入した薬を、親御さんの判断でお子さんに使うことは絶対にしないでください。骨端線を逆に早く閉じさせ、お子さんの身長に一生影響してしまう危険があります。

▶ 骨年齢の検査はどこで受けられる?費用は?
▶ 中学生からの成長ホルモン治療は間に合う?

【長田医師のコメント】「ご相談にみえる14歳のお子さんの親御さんに多いのは、『もっと早く来たほうがよかったですか』というご質問です。私は『気になったときが相談のタイミングです』とお答えしています。相談したからといって、治療を始めなければならないわけではありません。骨年齢を見て、『いま特別なことはしなくて大丈夫ですよ』とお伝えできることも、外来ではよくあります。」

「うちの子も治療できる?」と思われた方へ

子どもの身長について、ほかの記事もお探しの方は 子どもの身長コラム テーマ別インデックス(134本) からどうぞ。

14歳で平均より低いとき、家で確認できること

「平均と比べて何cm低いか」という点よりも、「去年から何cm伸びたか」という線の傾きのほうが大事です。平均の帯と同じ傾きで上がっていれば、低めでも順調です。

目安は、思春期前で年4cm未満が2年続いたら一度確認したほうがいい、というところです。

下の3つは、ご家庭で確かめられます。

14歳の身長についてよくある質問

14歳の身長についてよくある質問

Q. 14歳で平均より10cm低いのですが、病気でしょうか?

平均との差だけでは、病気かどうかは判断できません。同じ14歳でも、生まれ月や思春期の進み方で、身長の幅はもともと大きく異なります。まず成長曲線に去年からの身長を書き込み、線が帯に沿って上がっているかを確認してください。帯から離れていく場合や、伸びが止まっているようにみえる場合は、小児科や専門の外来に相談を。

Q. 14歳の男子と女子で、平均身長はどれくらい違いますか?

令和7年度は男子166.1cm、女子156.4cmで、男子のほうが9.7cm高くなっています。13歳では6.1cm、15歳では11.6cmの差なので、14歳は男女の差が開いていく途中の年齢です。

Q. 14歳の平均体重は?身長と体重のバランスはどう見ればよいですか?

令和7年度の平均体重は、男子55.0kg、女子49.7kgです。体重も身長と同じく個人差が大きく、平均に近いかどうかだけで良し悪しは決まりません。体重が増えていない、急に減ったなどの変化がある場合は、身長とあわせて相談してください。

Q. 14歳でも、これから身長は伸びますか?

平均で見ると、男子は14歳から15歳で2.5cm、15歳から16歳で1.3cm、女子は14歳から15歳で0.6cm、15歳から16歳で0.5cm増えています。伸びる幅は小さくなりますが、すぐに止まるわけではありません。個人差が大きいので、お子さんの成長曲線で見てください。

Q. 牛乳やサプリで身長は伸びますか?

栄養は成長に必要な材料ですが、牛乳やサプリメントだけで身長を大きく伸ばせると示された確かな根拠は、私が把握している範囲ではありません。睡眠・食事・運動といった生活の土台を整えることが基本です。

Q. 親の身長が低いと、子どもも低くなりますか?

身長には遺伝の影響があります。ただし、遺伝だけですべてが決まるわけではなく、思春期の時期や生活環境も関わります。ご両親の身長との関係は、あくまで目安のひとつです。

▶ 身長と遺伝の関係
▶ 中学生の身長を伸ばすために

まとめ|14歳の平均身長は「物差しの一つ」。見るべきは伸びの流れ

まとめ|14歳の平均身長は「物差しの一つ」。見るべきは伸びの流れ
  • 14歳の平均身長は男子166.1cm、女子156.4cm、平均体重は男子55.0kg、女子49.7kg(文部科学省、令和7年度)

  • 統計の「14歳」は中学3年生の春。中学2年生の春は13歳の行を見る

  • 14歳から15歳への増え方は、男子2.5cm、女子0.6cm。男子はゆるやかに、女子はほぼ落ち着く

  • 標準偏差で見ると、−1SDは100人並んだときの前から15〜18人目あたり、−2SDは2〜3人目あたり。身長別の早見表で、お子さんのおおよその位置を確認できる

  • 「平均より◯cm低い」と線を引くのではなく、成長曲線の傾き(去年と今年の伸び)を見る

  • 成長曲線から離れていく、伸びが止まっている、ほかの症状があるときは、小児科や専門の外来へ

平均身長を調べて、不安な気持ちになった親御さんへ。平均は、お子さんの価値を測る数字ではありません。お子さんがこれまで歩いてきた成長の道すじを、成長曲線という線で見てあげてください。その線が、いちばん確かな答えを教えてくれます。

まずやってみていただきたいことは、ひとつだけです。成長曲線ツールに、お子さんの身長を書き込んでみてください。去年と今年の2つの点をつなぐだけで、平均の数字だけでは見えなかったことがわかります。

▶ 成長曲線ツール

関連コラム

参考文献

  1. 文部科学省. 学校保健統計調査 令和7年度 全国表1 年齢別 都市階級別 設置者別 身長・体重の平均値及び標準偏差/全国表2 身長の年齢別分布. 2026年2月13日公表. https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00400002&tstat=000001011648

  2. 文部科学省. 令和7年度学校保健統計調査の結果(調査結果のポイント). https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa05/hoken/kekka/k_detail/2025.htm

  3. Isojima T, et al. Growth standard charts for Japanese children with mean and standard deviation (SD) values based on the year 2000 national survey. Clin Pediatr Endocrinol. 2016;25(2):71-6. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27212799/

医師監修記事

シンセルクリニック低身長治療センター医師 長田の顔写真

長田 直祥

(おさだ なおき)

シンセルクリニック 低身長治療センター医師

大阪医科薬科大学卒業。豊田厚生病院、中東遠総合医療センター、国立長寿医療研究センター、名古屋大学整形外科などで整形外科医としての経験を積み、現在はシンセルクリニック低身長治療センターで、お子さまの成長・低身長治療に携わる。日本整形外科学会所属。

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大阪医科薬科大学卒業。豊田厚生病院、中東遠総合医療センター、国立長寿医療研究センター、名古屋大学整形外科などで整形外科医としての経験を積み、現在はシンセルクリニック低身長治療センターで、お子さまの成長・低身長治療に携わる。日本整形外科学会所属。

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