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【整形外科医解説】人工股関節術後に「歩けない」「太ももが痛い」原因と対処法|時期別の経過・危険なサイン・改善しないときの選択肢
まずは動画でチェック!
▶ 9分06秒・字幕付き|人工股関節の手術後の脱臼リスクと、日常生活の注意点を解説
関節の痛みや手足のしびれを諦める前に。医師が教える最新の改善ヒントを動画でチェックする▶
「人工股関節の手術を受けたのに、思うように歩けない」
「術後何ヶ月経っても太ももの外側や前面が痛む」
「他院では"想定内"と言われたが本当にこのままでいいのか」
――こうしたお悩みを本当に多くいただきます。本記事では人工股関節手術と再生医療の両方を診てきた整形外科医の武内医師が、術後歩行困難の時期別の原因、太もも痛の場所別原因、危険なサイン、セルフケア、「改善しない痛みへの再生医療」という選択肢まで、外来現場の本音で徹底解説します。
この記事の結論を3行で
術後2〜3週間の歩行困難は回復過程で正常、それ以降続く場合は原因の精査を
太もも痛は「大転子部・鼠径部・大腿前面・外側」の場所で原因が異なる
術後3ヶ月以上経っても改善しない痛みには再生医療(幹細胞治療)という選択肢も
- まずは動画でチェック!
- 「歩けない」時期別の原因|術後の正常経過と危険サイン
- 術後時期別の歩行状態
- 「歩けない」の3つのパターン
- 「歩けない」原因別|医学的な見極め
- 1. 筋力低下(最も多い原因)
- 2. 神経損傷
- 3. 脚長差(脚の長さの違い)
- 4. 人工関節の緩み・不安定性
- 5. 感染症(要注意)
- 6. 心理的要因(脱臼恐怖)
- 7. 反対側の悪化・代償動作
- 「太もも痛」の場所別|考えられる原因
- 場所別の原因マップ
- 特に多い「大転子部(太もも外側)」の痛み
- 「太もも前面」の痛み(意外な原因も)
- 「危険なサイン」|すぐ受診すべき症状
- 感染症の疑い
- 深部静脈血栓症(DVT)・肺塞栓症の疑い
- 脱臼の疑い
- 神経麻痺の疑い
- 人工関節の緩み・破損の疑い
- 「歩けない」を改善するリハビリ|自宅でできること
- 基本の筋力トレーニング
- 歩行訓練のコツ
- やってはいけないリハビリ
- 「太もも痛」への対処法|自宅ケア
- 大転子部の痛みへのセルフケア
- 太もも前面痛へのセルフケア
- 共通のセルフケア
- 「反対側の悪化」|見落とされがちな原因
- 反対側悪化のメカニズム
- 反対側への対処
- 「歩けない」から抜け出すために|医師からの提言
- 1. 原因を明確にする
- 2. 早期の対応
- 3. セカンドオピニオンを恐れない
- 術後の生活・食事|長期的な回復のために
- 体重管理
- 栄養補給
- 感染予防
- 心理的サポート
- 人工股関節と再生医療|総合比較
- 「再生医療」|脱臼リスクゼロの第3の選択肢
- なぜ再生医療なら「脱臼」しないのか
- こんな方が再生医療を選んでいます
- 末期でも再生医療の選択肢はある?
- 人工股関節術後の歩けない・太もも痛に関するよくある質問(Q&A)
- Q1. 術後何ヶ月で普通に歩けますか?
- Q2. 太もも外側の痛みは治りますか?
- Q3. リハビリを続ければ必ず良くなりますか?
- Q4. 反対側も手術するしかないですか?
- Q5. 術後3年経ってからでも再生医療は受けられますか?
- Q6. シンセルクリニックではどんな治療ができますか?
- まとめ|「歩けない」「痛む」を諦めないで
- 術後の痛み・歩けなさでお悩みの方へ|まずは無料でご相談ください
- 関連コラム
- 参考文献
「歩けない」時期別の原因|術後の正常経過と危険サイン
人工股関節術後の「歩けない」には、時期によって全く違う原因があります。まずご自身がどの時期にいるかを確認しましょう。
術後時期別の歩行状態
時期 | 通常の歩行状態 | この時期に予想される課題 |
|---|---|---|
術後1〜3日 | ベッド上安静、車椅子移動 | 強い痛み・全身麻酔の影響 |
術後4〜7日 | 歩行器で数メートル | 筋力低下・痛み・恐怖感 |
術後2週 | 杖歩行で室内可能 | 筋力回復途上、疲労大 |
術後1ヶ月 | 杖で外出可能 | 持久力不足、痛みが残ることも |
術後3ヶ月 | 杖なしで日常歩行 | まだ違和感・疲れやすさ |
術後6ヶ月 | ほぼ通常歩行 | 持久力・スピードは戻る |
術後1年 | 完全な歩行機能 | 最終回復 |
「歩けない」の3つのパターン
パターン① 術後急性期(〜2週間)の歩行困難
強い痛みで一歩踏み出せない
筋力が入らず膝が抜ける感覚
めまい・立ちくらみ
血栓予防の管や点滴があり動きにくい
これらは回復過程の正常反応。リハビリ科と連携して段階的に歩行訓練を進めます。
パターン② 亜急性期(2週〜3ヶ月)の歩行困難
筋力が想定より戻らない
脱臼への恐怖で足を出せない
杖への依存が抜けない
階段が特に苦手
この時期はリハビリの質が回復を左右します。適切な指導なしに退院後を過ごすと、この状態で停滞することがあります。
パターン③ 慢性期(3ヶ月以降)の歩行困難
術後3ヶ月以上経っても歩行困難が続く場合、何らかの原因の精査が必要です:
人工関節の緩み
感染症
神経損傷(腓骨神経麻痺など)
脚長差の残存
周囲筋肉の炎症
反対側の関節の症状悪化
基本的な股関節の解剖・動きの理解は「股関節の動きとは?屈曲・伸展・内旋・外旋について整形外科医が解説」もご参照ください。
武内医師の臨床コメント①|「術後3ヶ月」が一つの分岐点
「シンセル外来で人工股関節術後の患者さんからのご相談で、『手術から3ヶ月以上経つのに歩行がうまくいかない』というケースが本当に多いです。術後2〜3週間で歩けない、これは正常経過。しかし3ヶ月以上経っても杖が離せない、階段が上れない、長く歩けない――これは"想定内"の範囲を超えているケースが多いのが正直な現実です。前医で『時間が経てば良くなります』とだけ言われて放置され、6ヶ月・1年と改善しないまま来られる方もいらっしゃいます。『何かおかしい』と感じたら、その直感は正しいことが多いんです。3ヶ月を過ぎても改善しない歩行困難は、必ず原因を探して対処すべき状態です。放置しないでご相談ください」
「歩けない」原因別|医学的な見極め

そもそも術前の状態(変形性股関節症の進行度)が術後の回復に影響します。基礎知識は「変形性股関節症とは?症状から治し方まで整形外科医が徹底解説」もご参照ください。
1. 筋力低下(最も多い原因)
手術で切開・切離した筋肉、そして手術前から使われていなかった筋肉(お尻の中殿筋・大腿四頭筋など)の筋力が戻らないケース。術後3ヶ月時点で筋力の80〜90%回復が目安です。
2. 神経損傷
坐骨神経麻痺:後方アプローチで発生、足首が上げられない
大腿神経麻痺:前方アプローチで稀に発生、膝が伸ばせない
外側大腿皮神経麻痺:太もも外側の感覚異常
大半は数ヶ月〜1年で回復するが、恒久的な場合も
3. 脚長差(脚の長さの違い)
手術で1〜2cmの脚長差が生じることがある
「歩きにくい」「片足を引きずる」原因に
靴の中敷き(インソール)で調整可能なケースが多い
大きな脚長差は再手術も検討
4. 人工関節の緩み・不安定性
体重をかけると痛む
「がくっ」と抜ける感覚
レントゲンで骨と人工関節の間に隙間
再置換術を検討
5. 感染症(要注意)
術後の急激な悪化
創部の発赤・熱感・膿
発熱
血液検査でCRP・WBC上昇
緊急対応が必要
6. 心理的要因(脱臼恐怖)
脱臼への恐怖で無意識に足を守り、歩けなくなるケース。詳しくは「人工股関節の手術後に「やってはいけないこと」完全ガイド|脱臼NG動作・寝方・スポーツ」もご参照ください。
7. 反対側の悪化・代償動作
手術していない側の関節に負担が集中し、そちらが痛くて歩けなくなるケース。「手術は成功したのに全体の歩行が悪くなる」典型パターンです。
武内医師の臨床コメント②|「原因を突き止めずに"リハビリ"を続けても解決しない」
「シンセル外来に来られる患者さんで、『前医で"リハビリを続けなさい"としか言われず、3年間毎週リハビリに通っているが全く歩けるようにならない』というケースがあります。『歩けない』の原因は上に挙げた7つの中のどれか一つ、あるいは複数が組み合わさっています。原因を特定せずに一律のリハビリを続けても、根本の問題は解決しません。私たちが行うのは、丁寧な問診・診察・画像評価で「なぜこの方が歩けないのか」の原因を突き止めること。原因が分かれば対処法が見えます。原因不明のまま長期通院を続けている方は、一度立ち止まって専門の医師の再評価を受けてください」
「太もも痛」の場所別|考えられる原因
術後の太もも痛は、痛む場所によって原因が全く違います。ご自身の痛みがどの場所に当てはまるか、まず確認してください。
場所別の原因マップ
痛む場所 | 考えられる原因 |
|---|---|
鼠径部(脚の付け根の前) | 股関節前面の炎症・腸腰筋のインピンジメント・人工関節前方部分の刺激 |
太もも前面 | 大腿神経の刺激・大腿四頭筋の筋緊張 |
太もも外側(大転子部) | 大転子滑液包炎・中殿筋腱の炎症(最も多い) |
太もも外側の広い範囲 | 外側大腿皮神経障害・腸脛靭帯の緊張 |
太もも後面 | 坐骨神経の刺激・ハムストリングス緊張 |
太もも内側 | 内転筋の筋緊張・恥骨部への負担 |
太もも全体 | 血栓症(DVT)・感染症の可能性、要精査 |
特に多い「大転子部(太もも外側)」の痛み
人工股関節術後で最も多い太もも痛が、太もも外側の骨が飛び出た部分(大転子)の痛みです。原因:
大転子滑液包炎:術後炎症の残存
中殿筋腱の炎症:手術で切離・弱化した筋腱の負担
横向き寝で圧迫:術側を下にして寝ると悪化
体重増加:負荷増大
「太もも前面」の痛み(意外な原因も)
大腿神経の術中損傷(一時的)
人工関節前縁部と腸腰筋のインピンジメント
反対側の腰椎からの放散痛(腰椎椎間板ヘルニアなど)
腰痛からの放散痛の可能性は「股関節が右だけ・左だけ痛い原因|痛むタイミング別の5疾患と対処法・女性に多い理由」「足の付け根が痛い…これって股関節?リンパ?女性に多い原因と「やってはいけないこと」」もご参照ください。もともとの原因疾患が臼蓋形成不全や大腿骨頭壊死症だった方は、術後の経過にも影響します。詳しくは「臼蓋形成不全とは?股関節の痛みの原因と「手術を避ける」ための治療法」「特発性大腿骨頭壊死症|原因・初期症状と治療方法」もご参考にどうぞ。
武内医師の臨床コメント③|「大転子部の痛み」は極めて多い、諦めないで
「人工股関節術後の患者さんの太もも痛で圧倒的に多いのが、『太ももの横、骨が飛び出た部分(大転子部)が痛い』というご相談です。横向き寝ができない、椅子に長く座れない、歩くと外側が痛む――こうしたお声を本当に多くいただきます。原因は術中に切離・弱化した中殿筋や滑液包の慢性炎症であることが多い。前医で『経過を見ましょう』と言われて放置される方がいらっしゃいますが、数ヶ月経っても改善しない大転子部の痛みは、幹細胞治療やPRP治療で炎症を鎮めることで劇的に改善するケースが多いんです。『諦めるしかないのか』と思われていた方が、シンセル外来で治療を受けて『10年苦しんだ太もも外側の痛みが消えた』とおっしゃったケースを数多く経験しています」
「危険なサイン」|すぐ受診すべき症状

術後の不調で以下のサインがあれば、絶対に「様子見」せず、すぐ主治医または救急を受診してください。股関節痛全般で放置してはいけないサインは「股関節の痛みを放置(ほっとく)とどうなる?進行リスクと見逃されやすい原因疾患」もご参照ください。
感染症の疑い
創部の発赤・熱感・腫脹の急速な増強
創部からの膿汁流出
38度以上の発熱
全身の悪寒
術後数週〜数ヶ月してからの急激な痛み増強
深部静脈血栓症(DVT)・肺塞栓症の疑い
ふくらはぎの片側の急激な腫れ・熱感
ふくらはぎを押すと強い痛み(ホーマンズ徴候)
突然の呼吸困難
胸痛
失神
肺塞栓症は生命に関わる緊急事態です。呼吸困難があれば救急車を。
脱臼の疑い
ある動作をした瞬間の激痛
脚の長さが急に変わった
足の向きがおかしい(内旋・外旋位に固定)
体重をかけると激痛で立てない
神経麻痺の疑い
足首を上に上げられない(下垂足)
足の感覚がない
膝が抜ける・力が入らない
ふくらはぎの感覚がおかしい
人工関節の緩み・破損の疑い
荷重時の突然の痛み
「がくっ」と股関節が抜ける感覚
音がする(きしみ音・軋み)
武内医師の臨床コメント④|「様子見」で命を落とすケースも
「シンセル外来では手術病院を紹介するケースもありますが、本当に怖いのが『様子見していたら重症化していた』ケースです。『退院後1週間で足が腫れて痛みが強くなったが、"普通"と思って様子を見ていたら深部静脈血栓症が肺に飛んで緊急入院になった』『退院1ヶ月後に発熱と痛みで受診したら人工関節周囲感染で緊急再手術になった』――こうしたケースは決して稀ではありません。特に感染と血栓は時間との勝負です。『大袈裟かも』と思っても、上記の危険サインがあれば必ずすぐ受診してください。夜間や休日でも救急対応してくれる病院はあります。命に関わる可能性があります」
「歩けない」を改善するリハビリ|自宅でできること

基本の筋力トレーニング
① ベッド上での大腿四頭筋訓練
膝を伸ばした状態でつま先を天井に
太もも前面に力を入れて5秒キープ
1日20〜30回×3セット
いつでもどこでもできる
② 中殿筋トレーニング(歩行の要)
横向きに寝て、上の足を10cmほど持ち上げる
5秒キープしてゆっくり下ろす
1日10〜15回×3セット
股関節が90度以上曲がらないよう注意
③ 座って行う足踏み運動
椅子に浅く座る(股関節90度以上曲げない)
片足ずつ、太ももを浮かせるように足踏み
1回30秒〜1分
1日3〜5セット
④ 立位でのバランス訓練
手すりや壁を持って立つ
両足で30秒〜1分立つ練習から
慣れたら片足立ち10秒
転倒に十分注意
歩行訓練のコツ
杖は手術していない側の手で持つ
杖と手術した足を同時に前に出す
健側の足を前に出す
目線は前を向く(下を見ない)
短時間×こまめに、が原則
やってはいけないリハビリ
❌ 痛みを我慢しての過負荷
❌ 股関節を90度以上深く曲げる運動(後方アプローチの場合)
❌ 内転・内旋を含む動作
❌ 独学の激しいストレッチ
❌ 疲労を無視した長時間歩行
術前の股関節ストレッチについては「股関節が劇的に柔らかくなるストレッチ5選。痛いのに無理に伸ばしていませんか?」もご参照ください(※術後は主治医の指示に従ってください)。股関節唇損傷後の方は特に「股関節唇損傷とは?「やってはいけない」ストレッチと手術回避の治療法」も参考になります。
「太もも痛」への対処法|自宅ケア

大転子部の痛みへのセルフケア
横向き寝の際、術側を下にしない
ウレタン素材のクッションで大転子を保護
入浴でよく温める(術後2ヶ月以降)
体重管理で負荷軽減
長時間座位を避ける
太もも前面痛へのセルフケア
大腿四頭筋のストレッチ(座位で膝を伸ばす程度)
温熱パッド
股関節を過伸展させない
共通のセルフケア
アイシング(急性期)または温熱(慢性期)
禁忌肢位を守る
市販の痛み止め(NSAIDs)は主治医と相談
睡眠の質を確保
心理的ストレスの軽減
術後の日常動作で避けるべきことは「変形性股関節症でやってはいけないこと10選|座り方・スクワット・寝方・自転車の正解」もご参照ください(術後にも通じる内容)。
「反対側の悪化」|見落とされがちな原因

「手術した側は良くなったのに、反対側が痛くなって歩けない」――このパターンは意外と多いです。
反対側悪化のメカニズム
術側をかばう動作で反対側に体重集中
反対側の関節も既に軟骨変性が進行していた
脚長差による代償
筋バランスの左右差
反対側への対処
反対側の関節の症状に対しては、以下のような選択肢があります:
再生医療(幹細胞治療)で温存を目指す
ヒアルロン酸注射・薬物療法
リハビリで代償動作を修正
装具療法
両側手術(最終手段)
反対側の変形性股関節症に対しては「変形性股関節症の再生医療|手術を回避!費用や効果を医師が解説【動画あり】」「「もう手術しかない」と諦める前に|温存療法という選択」も参考になります。
武内医師の臨床コメント⑥|「片方手術したら反対側も」を避けるために
「シンセル外来に、『片方の人工股関節が成功したから、反対側も勧められているが決断できない』というご相談が本当に多いです。『両方に人工物を入れる』ことへの心理的抵抗、脱臼リスクを2倍抱える不安、両方の生活制限――これは本当に大きな負担です。私が本当にお伝えしたいのは、"反対側は再生医療で温存できる可能性が十分にある"ということ。両側末期の変形にはなっていないケース、まだ軟骨が残っているケース、痛みが軽度〜中等度のケースなら、幹細胞治療で反対側は自分の関節のまま生活を続けられる可能性があります。片方は既に人工物、もう片方は自分の関節――これが多くの患者さんの理想的な選択肢だと私は考えています」
「歩けない」から抜け出すために|医師からの提言
1. 原因を明確にする
まず「なぜ歩けないのか」の原因を医学的に特定することが最優先です。原因が分かれば対処法は必ずあります。
2. 早期の対応
術後3ヶ月時点で改善が乏しいなら、6ヶ月・1年と放置せず早めの再評価を。時間が経つほど筋力低下・拘縮が進み、回復が難しくなります。
3. セカンドオピニオンを恐れない
執刀医のみの意見に固執せず、複数の医師の見解を聞くことは患者さんの権利です。特に「時間の経過で治る」とだけ言われて改善しないケースは、他の医師の意見も参考にすべきです。
武内医師の臨床コメント⑦|「手術後もあなたを見守る医療」を提供したい
「私がシンセルクリニックで大切にしているのは、『手術後の患者さんも救う医療』を提供することです。手術病院は、手術と入院リハビリまでは責任を持ちますが、退院後の慢性痛や歩行困難への対応は正直に言うと十分ではないケースがあります。『手術は成功したから、あとはあなた自身で頑張ってください』と突き放されて途方に暮れる患者さんが本当に多いんです。私はそうした患者さんこそ救いたい。術後の慢性痛には必ず原因があり、その多くは幹細胞治療やPRP治療で改善可能です。一人で悩まず、私たちに相談してください。強引な治療は勧めません、正直に選択肢を提示します。あなたが再び自由に歩けるように、一緒に方法を探しましょう」
術後の生活・食事|長期的な回復のために
杖の正しい使い方は術後の歩行安定に重要です。詳細は「変形性股関節症の杖の選び方と正しい使い方|痛みを和らげる歩き方」もご参照ください。
体重管理
BMI 25未満を目標
体重1kg増加で股関節への負荷は3〜4kg増
食事と適度な運動で維持
栄養補給
タンパク質:筋肉維持と修復に必須(毎食摂取)
カルシウム・ビタミンD:骨と人工関節の固定維持
ビタミンC:組織回復
亜鉛:創傷治癒
オメガ3脂肪酸:抗炎症
感染予防
虫歯・歯周病の治療
糖尿病のコントロール
皮膚の傷を放置しない
禁煙
心理的サポート
脱臼への過度な恐怖を減らす
家族・友人とのコミュニケーション
必要ならカウンセリング
患者会などのコミュニティ活用
術後の生活の詳細は「人工股関節置換術後の仕事復帰完全ガイド|職種別・看護師・運転・立ち仕事・後方アプローチの違いまで」もご参照ください。
人工股関節と再生医療|総合比較
術後の改善しない痛み・歩行困難でお悩みの方、そしてこれから反対側の手術を検討している方に、比較表を示します。
項目 | 人工股関節置換術 | 再生医療(幹細胞・PRP) |
|---|---|---|
侵襲 | 大きい | 小さい(注射のみ) |
入院 | 2〜3週間 | 不要(日帰り) |
術後リハビリ | 3〜6ヶ月以上 | ほぼ不要 |
歩行復帰 | 杖歩行→杖なしまで数ヶ月 | 翌日〜数日 |
脱臼リスク | あり(一生) | なし |
感染リスク | あり | 極めて低い |
術後慢性痛リスク | 10〜20%程度に残る | ほぼなし |
耐用年数 | 15〜20年で再置換 | 再注入可能 |
費用 | 保険適用 | 自由診療 |
人工股関節の寿命や再手術のリスクについては「人工股関節の寿命は20年?「再手術」を避けたい60代が選ぶべき、自分の骨を守る治療法」、手術決断で後悔しない考え方は「人工股関節置換術で「後悔」したくない人へ|デメリットと再生医療という選択」もご参照ください。
「再生医療」|脱臼リスクゼロの第3の選択肢
「手術は怖い、でも痛みを我慢するのも限界」――そんな方に、シンセルクリニックでは再生医療(幹細胞治療)という選択肢を提供しています。
なぜ再生医療なら「脱臼」しないのか
再生医療は、人工物を入れるのではなく「あなた自身の関節を修復して使う」治療だからです。ご自身のお腹の脂肪から採取した「幹細胞」を培養し、股関節に注射で戻します。骨を切ったり靭帯を剥がしたり人工物を埋め込んだりは一切ありません。関節の構造そのものが変わらないため、物理的に「脱臼する」というリスクが存在しないのです。再生医療の詳細は「変形性股関節症の再生医療|手術を回避!費用や効果を医師が解説」「「もう手術しかない」と諦める前に|50代60代が選ぶ温存療法」もご参照ください。
こんな方が再生医療を選んでいます
「正座・あぐらの生活を維持したい」
「脱臼のリスクを一生抱えたくない」
「スポーツや趣味を諦めたくない」
「長期入院・休職ができない」
「感染や再手術のリスクを避けたい」
「体に人工物を入れたくない」
「再手術になる前に自分の関節を守りたい」
臼蓋形成不全・大腿骨頭壊死症・股関節唇損傷など、股関節痛の原因疾患別の対処は「臼蓋形成不全とは?股関節の痛みの原因と「手術を避ける」ための治療法」「特発性大腿骨頭壊死症|原因・初期症状と治療方法」「股関節唇損傷とは?「やってはいけない」ストレッチと手術回避の治療法」もご参考にどうぞ。
末期でも再生医療の選択肢はある?
「軟骨がすり減っているから再生医療は無理」と諦めている方も多いですが、変形性股関節症の進行期・末期でも、再生医療で痛みが改善し手術を回避できた症例が数多くあります。詳細は「人工股関節置換術で「後悔」したくない人へ|デメリットと再生医療という選択」もご参照ください。
末期変形性股関節症で治療を受けられた方のドキュメンタリー動画⇊

人工股関節術後の歩けない・太もも痛に関するよくある質問(Q&A)
Q1. 術後何ヶ月で普通に歩けますか?
杖なしの日常歩行は術後3ヶ月頃、完全な回復は術後1年が目安。個人差が大きいので、3ヶ月時点で改善が乏しければ主治医に相談を。
Q2. 太もも外側の痛みは治りますか?
大転子部の慢性痛は放置しても自然改善しにくいですが、PRPや幹細胞治療で改善するケースが多いです。
Q3. リハビリを続ければ必ず良くなりますか?
原因が「筋力低下」であればリハビリで改善します。しかし人工関節の緩み、感染、神経損傷などが原因ならリハビリだけでは改善しません。原因の特定が重要です。
Q4. 反対側も手術するしかないですか?
いいえ。反対側が末期でなければ、再生医療で温存できる可能性があります。まずは無料相談で状態を評価させてください。
Q5. 術後3年経ってからでも再生医療は受けられますか?
はい。術後何年経っていても、慢性痛や炎症が続いていれば再生医療の適応になる可能性があります。
Q6. シンセルクリニックではどんな治療ができますか?
整形外科医による診察、MRI評価、原因の精査、PRP治療・幹細胞治療(再生医療)まで対応。必要に応じて手術病院のご紹介も行います。無料カウンセリングでご相談ください。
まとめ|「歩けない」「痛む」を諦めないで
術後2〜3週間の歩行困難は正常経過
術後3ヶ月以上続く歩行困難は原因の精査が必要
原因は筋力低下・神経損傷・脚長差・緩み・感染・恐怖・反対側の悪化など
太もも痛は「場所」で原因が違う(大転子部・鼠径部・前面・外側・後面・内側)
最多の「大転子部痛」はPRP・幹細胞治療で改善するケースが多い
危険サイン:発熱・急激な腫れ・呼吸困難・突然の激痛・下垂足は即受診
自宅リハビリ:大腿四頭筋訓練・中殿筋訓練・座位足踏み・立位バランス
術後3ヶ月以上の慢性痛には再生医療(幹細胞治療・PRP治療)という選択肢
反対側の悪化には再生医療で温存する道もある
「時間で治る」と放置せず、セカンドオピニオンも検討を
人工股関節術後の歩行困難や太もも痛は、決して「気のせい」でも「我慢するしかないもの」でもありません。ちゃんとした原因があり、ちゃんとした対処法があります。ご自身の症状を放置せず、一度専門の医師にご相談ください。
術後の痛み・歩けなさでお悩みの方へ|まずは無料でご相談ください
シンセルクリニックでは、整形外科医による丁寧な診察、MRI評価、原因の精査、PRP治療・幹細胞治療(再生医療)まで、お一人ひとりに最適な治療を提案しています。他院で「様子見」と言われて改善しない方も、まずはお気軽にご相談ください。大阪・名古屋・広島・福岡の4院で対応しています。
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関連コラム
参考文献
Beswick AD, Wylde V, Gooberman-Hill R, Blom A, Dieppe P. What proportion of patients report long-term pain after total hip or knee replacement for osteoarthritis? A systematic review of prospective studies in unselected patients. BMJ Open. 2012;2(1):e000435.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22357571/Erivan R, Villatte G, Ollivier M, et al. Trochanteric pain after total hip arthroplasty: Diagnosis, current treatment options, and future perspectives. Orthop Traumatol Surg Res. 2019;105(3):481-488.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30879992/Dargel J, Oppermann J, Brüggemann GP, Eysel P. Dislocation following total hip replacement: a systematic review. Dtsch Arztebl Int. 2014;111(51-52):884-890.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25597367/Migliorini F, Maffulli N, Eschweiler J, et al. Autologous mesenchymal stem cells for the management of hip osteoarthritis: a systematic review of the literature. J Orthop Surg Res. 2023;18(1):372.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37217973/Pak J, Lee JH, Lee SH. Regenerative repair of damaged articular cartilage with autologous adipose tissue-derived mesenchymal stem cells. Biomed Res Int. 2013;2013:436029.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24369529/日本整形外科学会「変形性股関節症診療ガイドライン」
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/coxarthrosis.html
院長監修記事

武内 晋司郎
(たけうち しんじろう)
シンセルクリニック総院長
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
医師プロフィールはこちら
三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。
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