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【整形外科医が解説】膝の痛みの場所で原因がわかる!内側・外側・前・後ろ・お皿の痛みと今すぐ受診すべきサイン

2026.05.23

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「膝の内側が痛い」「膝の前がズキズキする」「膝の裏にコブができた」——膝の痛みは、痛む場所によって原因となる疾患が大きく異なります。整形外科外来でも、まず「どこが痛むか」を確認することが診断の出発点です。

この記事では、整形外科医として膝の痛みの場所別に考えられる疾患・今すぐ受診すべきサイン・冷やす・温めるの使い分け・MRIが必要なタイミング・再生医療という選択肢まで、実際の外来経験に基づいて解説します。

膝の痛みの原因は?大きく4つに分けて考える

膝が痛くなる原因は、①軟骨・半月板のすり減りや損傷、②靭帯・腱・筋肉の炎症やケガ、③関節の炎症や水が溜まること、④そのほかの病気、の4つに大きく分けられます。年齢によって多い原因が違い、40代以降は変形性膝関節症が最も多くなります。

原因のグループ

代表的な病気

多い年代

軟骨・半月板

変形性膝関節症、半月板損傷

40代以降が中心。半月板損傷はスポーツ世代にも

靭帯・腱・筋肉

鵞足炎、腸脛靭帯炎、ジャンパー膝、靭帯損傷

スポーツをする世代・40〜50代

関節の炎症・水

関節炎、偽痛風、関節リウマチ

中高年。急に腫れる場合は注意

成長期の病気

オスグッド病など

10〜15歳

どの原因かは、痛む場所がいちばんの手がかりになります。次の一覧マップで、あなたの痛む場所を確認してください。

膝の痛みの場所と原因:一覧マップ

膝の痛む場所(内側・外側・前)を示した部位別イメージ

膝の痛みは、内側・外側・前・後ろの4つに分けると原因が絞れます。下の一覧マップで、痛む場所の見当をつけてから、各章で詳しく確認してください。

膝の痛みの場所と原因:一覧マップ

整形外科外来での経験から、膝が痛い患者さんの半分以上が「内側の痛み」を訴えます。場所によって疑うべき疾患は以下のとおりです。

痛む場所

代表的な疾患

特徴

内側

変形性膝関節症(内側型)・鵞足炎・内側半月板損傷・内側側副靭帯損傷

最多。O脚の方に特に多い

外側

腸脛靭帯炎・外側半月板損傷・外側側副靭帯損傷・外側型変形性膝関節症

スポーツ外傷が多い。X脚の方にも多い

前面(お皿まわり)

膝蓋骨軟骨症・膝蓋靭帯炎・大腿四頭筋腱炎・オスグッド病

水が溜まっている場合に前面の圧迫感が出やすい

後ろ(膝裏)

ベーカー嚢腫・後十字靭帯損傷・関節リウマチ

コブ・腫れ・違和感が特徴。変形性膝関節症が原因のことが多い

膝の内側の痛み:最も多い場所

膝の内側の痛み:最も多い場所

整形外科外来で最も多いのが膝の内側の痛みです。来院される方の半数以上が内側の痛みを訴えます。

①変形性膝関節症(内側型):最多疾患

膝の軟骨がすり減って炎症・変形が起きる疾患で、膝の内側に痛みが出るタイプが日本人の約9割を占めます。立ち上がり・歩き始め・階段の昇降時に内側の痛みが強くなります。水(関節液)が溜まることもあります。

②鵞足炎(がそくえん)

膝の内側やや下部(鵞足:太もも・膝周辺の筋肉が集まる腱付着部)に炎症が起きる疾患です。ランニングやサッカーなど膝の曲げ伸ばしを繰り返すスポーツをする方や、変形性膝関節症に合併することも多いです。押すと痛みが強くなるのが特徴です。

③内側半月板損傷

膝のクッションとなる半月板の内側が傷つき、膝の内側に引っかかり感・痛みが生じます。急な方向転換・ジャンプ動作での受傷が多く、高齢者では加齢による変性でも起きます。詳しくは内側半月板損傷と外側半月板損傷の違いをご覧ください。

なぜ内側の痛みが多いのか:O脚との関係

整形外科医として、O脚(内反膝)と膝の内側の痛みは密接に関係していると説明しています。O脚では体重の重心線が膝の内側寄りを通るため、内側の軟骨に集中的な負荷がかかります。その結果、内側の軟骨が先にすり減り、膝の内側に痛みが出ます。O脚と変形性膝関節症の悪循環についてはO脚の治し方・ストレッチ・矯正方法もご覧ください。

膝の内側を押すと痛い場合の見分け方

膝の内側を押して痛む場所は、痛みの原因を絞る手がかりになります。

押して痛む場所

考えられる原因

膝の関節のすき間(内側の骨のつなぎ目)

内側半月板損傷、変形性膝関節症

膝の内側のやや下(すねの骨の内側寄り)

鵞足炎

膝の内側の骨の出っぱり付近

内側側副靭帯の損傷

女性は、O脚や筋力の低下から、40代以降に内側の痛みが出やすい傾向があります。痛む場所だけで病気は決められないため、1週間以上続く場合は整形外科で画像検査を受けてください。膝の内側の痛みの原因と治療は、膝の内側の痛みの原因と治療で詳しく解説しています。

膝の外側の痛み:スポーツ外傷が多い

膝の外側の痛み:スポーツ外傷が多い

膝の外側が痛いという方は、まずスポーツでの怪我を疑います。バスケットボール・テニスなど膝をよく使う競技でよく起こりやすいですが、高齢者でも発生します。

①腸脛靭帯炎(ランナー膝)

太ももの外側にある腸脛靭帯が膝の外側で摩擦を起こして炎症する疾患です。ランニング・自転車・下り坂での痛みが特徴的で、通称「ランナー膝」と呼ばれます。

②外側半月板損傷

膝の外側にある半月板が損傷することで外側の痛み・腫れが生じます。スポーツ外傷や加齢が原因となります。前十字靭帯損傷と合併することも多いです。

X脚との関係

X脚(外反膝)の方は膝の外側が痛くなりやすいです。X脚では体重の重心線が膝の外側寄りを通るため、外側の軟骨にストレスが集中して外側の軟骨がすり減ります。O脚は内側、X脚は外側——これが整形外科医として患者さんに説明する基本的な関係です。

膝の前面(お皿まわり)の痛み:水が溜まっているサイン

膝の前面(お皿まわり)の痛み:水が溜まっているサイン

膝の前が痛いという方は、関節内に水(関節液)が溜まっていることが多いです。水が溜まって膝全体が圧迫され、特に前面に圧迫感・痛みが出ます。

①膝蓋靭帯炎・大腿四頭筋腱炎(ジャンパー膝)

膝のお皿(膝蓋骨)の上下にある腱に炎症が起きる疾患です。ジャンプ・キック動作の多いスポーツをする若年〜中年層に多く見られます。

②膝蓋骨軟骨症(膝のお皿の軟骨の損傷)

膝のお皿の裏側の軟骨が傷つくことで、階段の上り下り・しゃがむ動作で前面に痛みが生じます。女性に多く、長時間のデスクワーク・自転車乗りに多いです。

③オスグッド病(成長期の子どもに多い)

10〜15歳の成長期の男の子に多く、膝のお皿の下の脛骨粗面(すねの骨の出っ張り)が炎症を起こします。スポーツ後に悪化し、局所を押すと強く痛みます。

膝に水が溜まっているかを確認する方法

整形外科外来での確認方法をお伝えします。膝のお皿(膝蓋骨)を指で軽く押した時に「浮いている感覚(浮遊感)」があれば、関節内に水が溜まっているサインです。これを「膝蓋跳動(しつがいちょうどう)」と呼び、触診で確認します。自宅でも膝蓋骨を軽く押してみてください。ブカブカと浮く感覚があれば医療機関を受診することをお勧めします。

右膝だけ・左膝だけが痛いのはなぜ?

片方の膝だけが痛むときは、利き足や歩き方のくせ、過去のケガ、O脚・X脚の左右差が関係していることが多いです。右か左かで原因の病名が変わることはほとんどなく、痛む場所(内側・外側・前・後ろ)で原因を考えます。

反対側の膝や、股関節・足首の動きが悪いために、片方の膝に負担が集中していることもあります。両膝が同時に痛む場合は、変形性膝関節症や関節炎の可能性も考えます。

膝の裏(後ろ)の痛み:ベーカー嚢腫が多い

膝の裏(後ろ)の痛み:ベーカー嚢腫が多い
膝の裏が痛む場所のイメージ(ベーカー嚢腫など)

ベーカー嚢腫(のうしゅ)

膝の裏側に液体が溜まったコブができる状態です。痛みよりも膝裏の違和感・圧迫感・腫れが主な症状です。

整形外科医として患者さんへの説明は以下のとおりです。「変形性膝関節症による炎症が強くなると関節液が過剰に分泌されます。その液が膝の裏側にある袋(滑液包)に流れ込んでコブのように膨らんだものがベーカー嚢腫です」——この説明をすると患者さんに「なぜ裏にコブができたか」が理解しやすくなります。

ベーカー嚢腫の根本治療は「原因となっている変形性膝関節症・関節リウマチの炎症を抑えること」です。コブだけを対処してもすぐ再発します。

その他の膝裏の痛み

  • 後十字靭帯損傷:膝の前方からの強い衝撃で受傷。階段を降りる時・ジャンプ着地で膝が崩れる感覚

  • 関節リウマチ:免疫異常で全身の関節に炎症。朝のこわばり・膝全体の腫れ・熱感が特徴

場所がはっきりしない・膝まわり全体が痛いとき

痛む場所がはっきりせず、膝全体やまわりが重だるく痛むときは、関節の中に水が溜まっている、変形性膝関節症が進んでいる、筋肉や腱が硬くなっているなどの可能性があります。前と後ろが同時に痛む場合は、水が溜まって膝全体が圧迫されている状態などで起こることがあります。

骨そのものが痛むように感じるときは、すり減った軟骨の下で骨に負担がかかっていることがあります。骨折や骨の病気のこともあるため、安静にしていても痛む、腫れ・熱感・夜間痛がある場合は、早めに整形外科でレントゲンやMRIを受けてください。

今すぐ受診すべき膝の痛みのサイン

整形外科医として、以下の3つのサインがある場合は自己判断せずに早めに受診することをお勧めしています。

受診すべきサイン

疑われる状態

階段の上り下りがしんどい

変形性膝関節症・膝蓋骨軟骨症が中等度以上に進行している可能性

立ち上がりが痛い

変形性膝関節症の典型的な悪化サイン

夜間も膝が痛い(夜間痛)

炎症が強い・感染・腫瘍などの可能性。安静時痛は要注意

これらのサインが1つでも当てはまる場合は、痛みを我慢して様子を見ることはお勧めしません。痛みの閾値が低下して慢性化するリスクについては痛みの閾値とは?閾値が低い人の特徴・我慢しすぎのリスクもご覧ください。また「様子を見ましょう」と言われ続けている方の判断基準については「様子を見ましょう」と言われ続けている方へをご覧ください。

膝の痛みは冷やす?温める?整形外科医の答え

整形外科医として明確にお伝えします。膝の痛みはまず冷やしてください。

急性の炎症・腫れ・熱感がある場合はアイシング(15〜20分、1日数回)が基本です。氷嚢または袋に入れた氷水を当てます。湿布は冷却効果が限定的なため、急性期には氷が最適です。

温めるのは炎症が落ち着いた慢性期(痛みがあっても腫れ・熱感がない状態)からです。入浴・カイロ・温熱療法で血流を促進し、筋肉の緊張を和らげます。

状況

対応

方法

急性期(腫れ・熱感あり)

冷やす

氷嚢で15〜20分。1日数回繰り返す

慢性期(腫れ・熱感なし)

温める

入浴・カイロ・温熱療法

レントゲンとMRI:どちらが必要か

「レントゲンを撮ったが異常なしと言われた」という方が来院することがあります。整形外科医としてお伝えすると、レントゲンでわからないことがあります。

検査

わかること

わからないこと

レントゲン(X線)

骨の変形・関節の隙間の狭小化・骨棘

軟骨損傷・半月板損傷・靭帯損傷

MRI

軟骨損傷・半月板損傷・靭帯損傷・骨髄浮腫・滑膜炎

骨の詳細な形状はCTの方が優れる

MRIが特に必要なタイミング:「レントゲンで異常なしなのに痛みが続く」「半月板損傷・靭帯損傷が疑われる」「軟骨の損傷程度を正確に評価したい」——これらの場合はMRIが必要です。変形性膝関節症でやってはいけないことについては変形性膝関節症でやってはいけないこと10選もご覧ください。

「手術しかない」と言われた方へ:再生医療という選択肢

治療の選択肢のひとつに、「再生医療」という最新の治療法もあります。

今までの治療では、薬で痛みが抑えられなくなった場合には手術をするしかないと言われていました。

そのため、日常生活においても膝に負担がかからないように気をつけ、痛みが出たら痛み止めを服用し、痛みのコントロールが重要でした。しかし、最近では再生医療が注目されています。

実際に再生医療を受けた患者様の【体験ドキュメンタリー動画】をご紹介します。

当院の再生医療を受けた方のインタビュー動画はこちらをご覧ください↓↓

手術との違い 

再生医療では、修復が不可能と言われている軟骨を新たに再生させていく画期的な治療法です。

この再生医療では手術を行いませんので、身体への侵襲が少ない治療となります。人工関節の手術を実施した場合には、侵襲するため以前のお体の状態に戻るのに長い期間がかかりますが、 再生医療は侵襲が少ない治療法のため、 すぐに体の状態を回復させることができます。

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年齢・性別・スポーツ歴別:膝の痛みの傾向

整形外科外来での経験から、年齢・性別・スポーツ歴によって痛む場所と疾患の傾向は異なります。

対象

多い痛みの場所

疑われる疾患

10〜15歳(成長期)

膝の前(お皿の下)

オスグッド病

20〜40代・スポーツ経験者

膝の外側・内側

半月板損傷・靭帯損傷・腸脛靭帯炎

40〜50代・女性

膝の内側・全体

変形性膝関節症(初期)・鵞足炎

60代以上

膝の内側(最多)・膝裏

変形性膝関節症(中〜末期)・ベーカー嚢腫

バスケ・テニス・サッカー経験者

膝の外側・前面

腸脛靭帯炎・外側半月板損傷・ジャンパー膝

特にバスケットボールやテニスなど膝をよく使う競技では、外側の痛みが出やすいです。スポーツ経験の有無を問わず、高齢になると内側の痛みが増える傾向があります。

膝の痛みのセルフチェック:今の状態を確認する

以下の項目で現在の膝の状態を確認してみてください。

チェック項目

痛む場所

可能性が高い疾患

歩き始めに内側がズキッと痛む

内側

変形性膝関節症(内側型)

階段を下りる時に外側が痛む

外側

腸脛靭帯炎・外側半月板損傷

お皿のすぐ下を押すと痛む

前面

膝蓋靭帯炎(ジャンパー膝)・オスグッド病

膝裏にコブのようなふくらみがある

後ろ

ベーカー嚢腫

膝のお皿を押すとブカブカ浮く

全体(水が溜まっている)

変形性膝関節症・関節炎

内側を押すと特定のポイントが痛む

内側下部

鵞足炎

このセルフチェックはあくまで目安です。正確な診断にはX線・MRIによる画像診断と触診が必要です。

膝の痛みを悪化させないためのセルフケア

膝の痛みを悪化させないためのセルフケア

整形外科外来で患者さんに伝えているセルフケアをお伝えします。

体重管理:最も効果的な膝への負担軽減

体重1kgの減少で歩行時の膝への負担は約3〜4kg軽減されます。5kgの減量で膝への負担が15〜20kg軽くなる計算です。食事改善と適度な運動(水中歩行・ウォーキング)が有効です。

大腿四頭筋の強化

太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)が膝を支える最も重要な筋肉です。この筋肉を鍛えることで膝への衝撃が和らぎ、痛みの軽減につながります。

クアドセッティング(基本トレーニング):仰向けで膝の下にタオルを置き、膝の裏でタオルをつぶすように5秒キープ。10〜15回×3セット。痛みが出ない範囲で行います。

サポーター・インソールの活用

変形性膝関節症(内側型)には外側が厚めの楔形インソールが有効です。荷重ラインを外側にシフトして膝の内側への過剰荷重を軽減します。整形外科でオーダーメイドインソールを処方してもらうと自分の足に合ったサポートが得られます。

「膝の痛み」をそのままにすると起きること

整形外科医として最も伝えたいのは、膝の痛みを長期間放置することのリスクです。

  • 変形性膝関節症は「最初はゆっくり→進行が速くなる」というパターンが多い

  • 軟骨は一度すり減ると自然には回復しない

  • 痛みを我慢して歩き方が変わり→腰・股関節・足首に二次的な問題が生じる

  • 筋力低下が進み→転倒リスクが高まる

「まだ動けるから大丈夫」という段階でこそ、早めに整形外科を受診することが最善策です。変形性膝関節症でやってはいけない行動については変形性膝関節症でやってはいけないこと10選もご覧ください。O脚が膝の痛みに与える影響についてはO脚の原因・治し方・矯正方法もあわせてご確認ください。

膝の痛みの場所別:受診の目安と検査の流れ

「どのタイミングで病院に行けばいいか」という疑問に、整形外科医として明確にお答えします。

状況

推奨する対応

軽い痛みで日常生活に支障がない

1週間のセルフケア(アイシング・安静)で様子を見る

1週間以上改善しない

整形外科を受診してX線・触診で確認

腫れ・熱感・夜間痛がある

早めに受診。炎症・感染の除外が必要

「バキッ」という音とともに痛みが出た

靭帯損傷・半月板損傷の可能性。できるだけ早く受診

膝が動かなくなった(ロッキング)

半月板のロッキング。緊急ではないが早急に受診

受診した際の検査の流れは、問診→触診(水の有無・圧痛部位の確認)→X線撮影(骨の評価)→必要に応じてMRI(軟骨・半月板・靭帯の評価)というのが一般的な整形外科での流れです。「レントゲンで異常なし」と言われても痛みが続く場合、MRIで軟骨・半月板の損傷が見つかることがあります。セロトニンと慢性疼痛・痛みの慢性化についてはセロトニンとは?慢性疼痛との深い関係もご覧ください。

よくある質問(FAQ)

膝の痛みで自分でできることは何ですか?

急性の痛み・熱感がある場合はまずアイシング(氷嚢で15〜20分、1日数回)。安静にして無理な動作を避けます。痛みが落ち着いたら大腿四頭筋・ハムストリングスのストレッチを取り入れます。1週間以上改善しない・夜間痛がある・腫れが続く場合は整形外科を受診してください。

膝に水が溜まったら病院で抜いてもらうべきですか?

水を抜くことで痛みが楽になることがありますが、水が溜まる原因(炎症・変形性膝関節症など)を治療しないと再び溜まります。「水を抜くと癖になる」という情報がありますが、これは医学的に正確ではありません。根本的な炎症の治療が重要です。

膝の外側が痛いのにランニングを続けてもいいですか?

腸脛靭帯炎の場合、無理なランニングは炎症を悪化させます。痛みが出たら一時中断し、原因となっている股関節・臀筋の柔軟性を高めるストレッチを行います。再開する際は距離・強度を徐々に戻すことが重要です。

変形性膝関節症と診断されたら手術が必要ですか?

必ずしもすぐに手術が必要なわけではありません。運動療法・薬物療法・ヒアルロン酸注射などの保存療法から開始します。これらで効果が得られない・日常生活に大きな支障が出ている場合に手術が検討されます。また再生医療という選択肢もあります。

整形外科医として外来で最も多くいただく質問は「先生、本当に手術しなくても大丈夫ですか?」というものです。シンセルクリニックは再生医療専門クリニックとして、この問いに「手術なしで改善できるケースが非常に多い」とお答えし続けています。膝の痛みの場所と原因を正確に把握し、その状態に合った最適な治療を選ぶこと——それが「思うままに動ける人生を取り戻す」ための第一歩です。痛む場所が気になったら、まずシンセルクリニックにご相談ください。なお半月板損傷の詳細については内側半月板損傷と外側半月板損傷の違いを、ヒアルロン酸注射の効果については膝のヒアルロン酸注射が効かなくなったら?もあわせてご覧ください。

膝の痛みの原因で一番多いのは何ですか?

40代以降では、変形性膝関節症が最も多い原因です。日本人では、内側の軟骨がすり減るタイプが多いといわれます。スポーツをする世代では、半月板損傷や腱の炎症も多くなります。

膝の内側を押すと痛いのはどこが悪いのですか?

押して痛む位置で変わります。関節のすき間なら半月板や変形性膝関節症、やや下の部分なら鵞足炎、骨の出っぱり付近なら内側側副靭帯の可能性があります。続く場合は受診してください。

膝の裏と前が同時に痛むのはなぜですか?

膝の中に水が溜まって、膝全体が圧迫されている可能性があります。変形性膝関節症や関節炎に伴って起こることがあり、腫れや熱感があれば受診をおすすめします。

右膝だけ痛いのはなぜですか?

利き足やクセ、過去のケガ、O脚・X脚の左右差などで、片方に負担がかかることが原因のことが多いです。右か左かではなく、痛む場所で原因を考えます。

まとめ:痛む場所から疾患を見つけ、早めに対処する

  • 整形外科外来で最も多いのは膝の内側の痛み(半数以上)。O脚×内側の軟骨摩耗が原因

  • 膝の外側の痛みはスポーツ外傷が多い。X脚の方は外側の軟骨がすり減りやすい

  • 膝の前面の痛みは水(関節液)が溜まっているサインのことが多い

  • 膝裏のコブ(ベーカー嚢腫)は変形性膝関節症の炎症→関節液→後ろの袋という流れで発生

  • 膝蓋骨の浮遊感(浮き)を触診で確認して水の有無を判断する

  • 今すぐ受診:階段がしんどい・立ち上がりが痛い・夜間痛がある

  • 膝の痛みはまず冷やす。慢性期になったら温める

  • レントゲンでわからない軟骨・半月板の損傷にはMRIが必要

  • 「手術しかない」と言われた方でも再生医療で改善するケースが多い

「膝の痛みの場所と原因を確認したい」「手術なし・再生医療で治したい」という方は、シンセルクリニックにお気軽にご相談ください。

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関連コラム

参考文献

  1. 日本整形外科学会「変形性膝関節症診療ガイドライン 2023年版」https://www.joa.or.jp/

  2. Distefano G, et al. "Skeletal Muscle Composition, Power, and Mitochondrial Energetics in Older Men and Women With Knee Osteoarthritis." Arthritis & Rheumatology. 2024;76(12):1764-1774.

  3. Peters H, et al. "Synovial fluid as a complex molecular pool contributing to knee osteoarthritis." Nature Reviews Rheumatology. 2025;21(8):447-464.

  4. Sharma L, et al. "Varus and valgus alignment and incident and progressive knee osteoarthritis." Annals of the Rheumatic Diseases. 2010;69(11):1940-1945.

  5. Wink AE, et al. "Varus thrust during walking and the risk of incident and worsening medial tibiofemoral MRI lesions." Osteoarthritis and Cartilage. 2017;25(6):839-845.

院長監修記事

シンセルクリニック総院長 武内の顔写真

武内 晋司郎

(たけうち しんじろう)

シンセルクリニック総院長

三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

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三重大学医学部卒業。済生会中津病院や淀川キリスト教病院などで整形外科医としての経験を積み、現在は再生医療専門シンセルクリニックを開設。柔道やラグビーの経験から怪我や加齢による悩みに深く寄り添い、再生医療の可能性を追求。「思うままに動ける人生を」を信条に、患者様一人ひとりに最適な医療を提供しています。

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